今世の張良とは、戦国時代に活躍した黒田官兵衛(孝高)の姿勢が、主君を助け、
神算鬼謀の知恵者であったことからこの様に評された。
概要
徳川秀忠が黒田官兵衛のことを「今世の張良なるべし」と評したことが由来。
張良とは、中国の秦末期から前漢初期に活躍した天才軍師。彼はよくその知恵で主君
である劉邦を助けついには彼の働きもあり主君である劉邦は皇帝となった。
後漢末期に荀彧を迎えた曹操は「我が子房が来た」と大いに喜んだ。子房とは張良の字であり、劉邦が智者の張良を幕下に加えて覇をなしたことになぞらえたのである。
中国三国時代の蜀漢の宰相・諸葛亮も(三国志演義では)自分を評する際に彼の名前を出したと言われている。ただし、正史三国志では自らを管仲・楽毅になぞらえていたと言われている。 実際は陳寿の評にいわく「蕭何にも匹敵する」とのことである。
また、官兵衛は秀吉からはむしろ油断のならない人物と見なされるなど張良とは真逆なところがあり、張良に匹敵する知恵者だが劉邦に警戒されていた陳平に準えられることもある。
戦国時代の人物の主な異名タグ
- 織田信長:第六天魔王
- 今川義元:海道一の弓取り
- 武田信玄:甲斐の虎
- 上杉謙信:越後の龍
- 北条氏康:相模の獅子
- 里見義堯:房総の狼
- 柴田勝家:瓶割り柴田
- 伊達政宗:独眼竜
- 最上義光:羽州の狐
- 毛利元就:謀神
- 長曾我部元親:鬼若子
- 島津義弘:鬼島津
- 龍造寺隆信:肥前の熊
- 石田三成:佐和山の狐
- 真田昌幸:表裏比興の者
- 真田幸村:日本一の兵
- 立花宗茂:剛勇鎮西一
- 竹中半兵衛:今孔明
- 佐竹義重:鬼義重