概要
そもそもの意味
他人の作ったものやWeb上の共有財産を(勝手に)使って金儲けをすることを嫌う発想を指すネットスラングである。誤解されやすいがネット上で金を稼ぐこと自体を否定する考え方ではない。
特に、イラストや掲示板の書き込みなどを第三者がコピペしてアフィリエイトの素材にする行為を嫌うことや二次創作等を嫌うことも意味する。
そもそもの意味は上記の通りであるが、今日では意味が拡大解釈されつつあり、ネット内外における営利行為全般を嫌う概念として浸透してきている。
さらに最近ではTwitterやInstagramでフォロワーを得るために贅沢する、フォロワーを買う、などと承認欲求を満たしたりフォロワーを得ること自体が金銭と結び付いた思考の人が増えた結果、拡大解釈としてお金ではなくフォロワー稼ぎをするような二次創作そのものを嫌うような人も増えてきている。
読み方は、けんもう、けんちょ、いやちょ、いやもう(け)などの読み方がある。「けんちょ」は「ちょ」が「朝鮮」に通じるため、ネット右翼によって蔑称で使われる場合が多い。
派生した意味
同人嫌儲
二次創作の同人誌を即売会やDLsite等で売って儲けることを嫌うこと。上記のように拡大解釈して他人のものでフォロワーを得るような二次創作そのものを嫌う場合もある。
同人嫌儲としては同人イナゴという言葉が使われやすい。もっと罵倒している場合は同人ゴロという言葉が使われる
同人誌自体は印刷費や即売会への移動費等で8割が赤字と言われることと、比較的クローズな場であるのに対して、オープンな場である委託販売、さらには元手のかからないDLsite等で販売することを嫌う人もおり、段階は分かれている。
TPPの影響で二次創作ガイドラインの整備が進み、公認となったケースが多くなりあまり正当性のない場合も多い。それ以前はグレーゾーンなためある程度の正当性が見られる。
ルーツとしては諸説があるが、東方Projectの二次創作最盛期には既に居たとされ、サークル参加者、特に島中サークルがルーツである。前述の通り8割のサークルが赤字である一方で、壁サークルがコミケ全体の儲けのほとんどを出している状態である。「自分たちが清貧でやっているのに…」という羨みが大きかったとされる。
嫌儲(板・民)
2chにおいてアフィリエイトブログに対して嫌悪を持つ住人が現れたため、懇願される形でひろゆきが新設した板。
そこの住人、つまりは転載によるアフィリエイトを嫌う民のことであり、別に上記のような同人嫌儲等はしていない場合も見られる。
ローカルルールは
- 速報性・公共性のないスレッド、ニュース以外のスレッドは禁止です。
- ニュースソースの無い萌え系及びエロ下品は板違いです。
- アフィブログへの転載は禁止です。
しかし、実際にはニュースと関係のない煽りめいたタイトルのスレッドも目に付き、スレッドは当たり前のようにまとめブログへ転載され、これら煽りめいたスレッドはコピペブログ関係者による荒らしが疑われている。
2012年、この嫌儲板を舞台に、ステマ疑惑が発覚したアフィブログ「やらおん!」・「はちま起稿」とのバトルが展開された。最終的には2ちゃんねる管理人から「やらおん!」・「はちま起稿」に転載禁止令が発動され、嫌儲板住人が勝利。この時旧ニュース速報板から嫌儲板に移住した人々はステマ移民と呼ばれることになり、板住民の過半数を占めることとなった。
嫌儲板の住人はケンモメンと呼ばれ、(´ん`)の顔で表現される。
ステマ移民以降は元の旧ニュース速報板そのままに、雑多な話題と過激な煽りの飛び交う無法地帯と化しているが、vipやなんJと比べても落ち着いており、やや年齢層が高いものと思われる。昭和末期世代に典型的な、90年代ソ連崩壊&サブカル愛国消費ブームで右傾化、2000年代の若者切り捨て政策で左傾化…というような世代像が成り立つ。
息をするように手のひらを返し、とりあえず叩ければいいという旧ν速からのひねくれた性格が強い。
旧ニュー速及びまとめブログの大半がネット右翼であったため、2012年の反まとめブログ運動等を通じてネット左翼への転向者が増加し拠点になっている。
2014年、2chが分裂。元来の2ch.netは全スレッド転載禁止となり、ケンモメン勝利と思われたがひろゆきによって2ch.scが造られるなど、事態は混乱。そのとばっちりを受けたのがなんJ板であり、まとめブログがニュー速を去ってなんJへ移動、なんJクオリティの低下を引き起こすことになる。
ケンモめし
上記の板に住むケンモメンによって作られた料理の総称。
例えば
- 具沢山・アチアチ・焼うどん
- 川で獲れたグッピーを使った炊き込みご飯
- 持ち込んだご飯にネギ、天かす、しょうゆ、すりごまをかけた0円ご飯
- 加熱用の鳥生肉
と、吐き気のするような料理だらけである。しかし、時には鍋ドリアのようなボリューミーな料理もある。