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概要

登場人物が日常を送る様子が物語となっている作品ジャンル、それが「日常系」。

だが、一見すると登場人物はいつも日常を送っているようで、実はその背景となる世界は過酷な状況や運命が潜み、いつ日常が壊れるか危うい日々の物語が「新日常系」という、新たな概念として分類されている。つまり、ハートフルと見せかけて、ハートフルボッコな作品のことである(その逆であることも)。

この単語と分類はテレビアニメ結城友奈は勇者である』と関連する形で提唱されたもので、『結城~』の制作局であるMBSの前田俊博プロデューサーが、毎日新聞デジタル(まんたんウェブ)内のインタビュー記事にて言及した。

「一般的な「日常系アニメ」が、平穏な日常をなだらかに描いていくことで視聴者に安心感や癒しをもたらすのに対し、本作品ではそのような平穏な日常と、その日常を脅かすような過酷な状況を対比して描くことにより、「平穏な日常」が如何にかけがえのないものであるかということを視聴者に強く印象付ける構成になっている」

ニコニコ大百科では上記の言葉を元に日常系と新日常系の違いについて、前者では「日常を共感すること」とし、後者では「日常を痛感すること」としている。

TBS・MBSは日常系アニメ(ひだまりスケッチけいおん!)を次々と送り込んでいた局だったのだが、2011年にそのひだまりスケッチ作者蒼樹うめのキャラデザによる魔法少女まどか☆マギカを放送しこれがヒット。これ以降、「日常系や子供向け風のキャラデザで視聴者を釣って実際にはハードな展開を見せつける」といったようなブームが生まれ、これが大きな影響を与えている(またそのちょっと前にもけいおん!に酷似したキャラデザによるソ・ラ・ノ・ヲ・トがテレ東で放送されている)。

また、「主人公達のごく私的な日常生活が、それを脅かす非日常的で破滅的な問題と密に隣接している」「自分の日常の中の危機感と世界に対する危機感の安直な(それゆえに強力な)直結、または同一視」という構造から、セカイ系の派生形の一つとする見方もある。

実際、新日常系要素を含むとされる作品には、セカイ系として扱われることがある物も少なくない(ただし、セカイ系の定義自体が多義的で不明確なものであることにも留意されたし)。

具体例

  • 主人公たちの日常的な生活圏外は過酷な環境や危険な状況、荒廃した世界が広がっている。戦争ものやポストアポカリプスが当たる。
  • 日常世界が異常な国家の法律や古来の風習に前提的に支配されている。ディストピアや伝奇系ホラーが当たる。

要因

この概念や見方が発生した背景として、時代の変化と状況が大きく関わっている。

混沌の時代

20世紀の人々が夢見た希望平和時代21世紀。しかし、2001年から対テロ戦争が続き、リーマンショックによる経済不況が世界を覆い、テロ不景気不安恐怖が日常を壊すほど身近に忍び寄ってきている。さらに自然破壊も諸々の社会問題も解決せず、様々な日常を襲う不安要素がフィクションにも影響を及ぼしていた。

そして、決定打となったのが2011年東日本大震災。平穏な日常を突如として大災害が破壊し、不安と絶望が日本全国を覆い、多くの人々が不安と恐怖を抱えた日常を送ることとなった。

混沌の時代から来る不安と恐怖は、日常に潜み、日常を破壊する存在として、より強い要素となった。

情報化社会

21世紀には世界規模でインターネットによる情報網が瞬く間に広がり、個人単位で情報の収集と配信が容易い時代となった。それによって、遠方の様々な不安と恐怖もタイムリーに知ることができ、より身近に感じることができるようになった。また、情報化の発達がかえって断絶された状況となると、その反動による孤独と不安も増大するようになった。

情報化社会は日常の背後や背景、根底に不安と恐怖の存在が、紙一重で近い状態にさせたと言える。

これらの「身近になった不安と恐怖と絶望」が日常に潜んだり、忍び寄って日常を脅かし、だからこそ平穏な日常が如何に大切なものかを感じる「新日常系」という設定・解釈・概念の作品が生まれた。

お伽話戦後映画などでも「新日常系」に似た様式が使われている。

ゆるキャン△では公式が新・日常系と称しているが、その内容は本項で説明する新日常系の定義には合っていない。むしろ、日常系で定義しているような物とは違った作風などと言う差別化の意味合いで新・日常系とした可能性は高いだろう。

(そのため、日常系のリストの方で記載されている)

このような状況では本項の意味での新日常系という言葉が定着するかどうかの見通しは厳しいと言えるかもしれない。

該当作品

解釈・概念によっては該当するか難しいが、「新日常系」要素を含めた例を挙げる。

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