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有楽町新線

ゆうらくちょうしんせん

営団地下鉄→東京メトロが2008年まで運営していた路線。現在は副都心線の一部。
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概要編集

帝都高速度交通営団1994年に開業した路線。

当時から計画されていた営団13号線(→後の副都心線)の先行部分開業であり、「副都心線」ではなく有楽町線の複々線「有楽町新線」として開業した。その為「開業時から路線消滅が前提」という珍しい路線。

本線にある千川駅要町駅がこちらには存在しなかった為、実質的な急行線としての側面も持っていた。また有楽町線の混雑も深刻になっていた為、増発による線路容量のパンクを防ぐ目的もあった。ラインカラーはブラウン。

区間は有楽町線と西武有楽町線の接続駅小竹向原駅から、新線池袋駅までのの2駅。上述の通り千川駅と要町駅は存在しなかった。と言っても将来的に副都心線開業と同時に両駅新設は決定しており、準備工事がなされていた。

小竹向原〜千川間は有楽町線と平面交差して分岐する方式を採っていた。副都心線でもそのまま使われていたが、本数の大幅増加により大混乱を招くことになってしまった(後に解消)。

有楽町線同様東武東上線西武池袋線へと直通運転を行っていた。池袋駅に「新線」とつくのは東武西武両方に池袋駅がある関係上、直通先での混同を防ぐ為。

2004年、営団が民営化されこの路線も東京メトロに移管された。この時に全路線に路線記号が制定され、この路線は有楽町線と同じYとなった。

副都心線開業直前になると、本路線から副都心線区間に入る試運転列車を見ることができた.

そして副都心線の池袋から渋谷間が完成。この路線は2008年6月13日を以って有楽町新線としての運行を終了し、翌6月14日に副都心線に組み込まれ有楽町新線は消滅した。

営団時代に開業した名残として、副都心線池袋駅には同線単一ホームの駅で唯一営団時代の接近表示機が存在する他、要町側にクロスポイント(新線時代の折り返し用)が残っている。


運行形態編集

先述の通り有楽町線の複々線である為、運行形態は一体化していた。

新線池袋から発着し、小竹向原から先は有楽町線に入る和光市行き、直接西武線に直通する列車、有楽町線を経由して東武線に直通する列車の三通りが存在した。種別や直通範囲、車両は本線と同一。

新線池袋から先は車止めになっており、当駅で全て折り返していた。これは副都心線建設の為現在の渋谷方面に繋がる部分の壁が撤去され線路が伸びてからも変わらなかった。


駅一覧編集

有楽町線と接続しているが、新線そのものは2駅のみ。

ナンバリングを本線と共通にしていた関係上、千川と要町に相当する7と8は欠番になっていた。

晩年は駅開業準備が完了した千川駅と要町駅を見ることができた。

駅番号駅名乗り換え路線備考
↑有楽町線和光市方面、西武有楽町線経由西武池袋線飯能狭山線西武球場前方面、東武東上線森林公園方面へ直通。
Y06小竹向原駅有楽町線新木場方面全列車が当駅から先直通運転
(副都心線千川駅準備工事済)
(副都心線要町駅準備工事済)
Y09新線池袋駅現副都心線池袋駅


使用していた車両編集

開業当初から使用していた。運用に使用されたのは有楽町線用の黄帯車両のみであり、副都心線対応工事を施工された茶帯編成は試運転のみの入線だった。

開業前年に有楽町線に導入され、本路線でも運用された。副都心線開業前に小竹向原駅に設置されたホームドアと客扉幅が合わないことから、有楽町新線消滅に先駆けて運用を撤退した。

2006年に導入された車両。副都心線開業に備えて導入された関係上短期間の運用だった。


開業時から乗り入れ運用。副都心線対応工事過渡期にはYマークをつけた車両も入線した。

2007年に東上線に導入された直通対応車両。約1年という10000系よりも短い期間の運用だった。

開業と同時に西武池袋線と直通開始し、乗り入れてきた車両。東武9000系同様Yマークをつけた車両も運行した。


余談編集

副都心線に組み込まれた為線路や設備はほぼ残っているが、

  • 副都心線千川駅要町駅の設置
  • 新線池袋駅のホーム壁面更新、駅名標を副都心線池袋駅仕様に全入れ替え
  • 副都心線全駅のホームドア設置(後に有楽町線も全駅設置)
  • 副都心線での8両編成の運転開始、優等種別として急行通勤急行を設定
  • 有楽町線和光市〜池袋間での準急運転開始(その後廃止)
  • 07系が東西線へ全車転属、青帯化
  • 7000系計13編成廃車、残存の21編成は全車副都心線対応化(茶帯化・内15編成を8両化。過渡期に残存していた黄帯車は副都心線に未入線)
  • 07系の転属、7000系改造により有楽町線の黄帯車が消滅
  • 7000系の行先表示機が各駅停車を表示する仕様に更新(それまでは行先のみだった)
  • 東武9000系列・西武6000系列の大多数副都心線対応化、未対応車の地下鉄直通消滅、これにより直通系統から幕車消滅(現在も未対応の東武9101Fは東上線内専用車両として、西武6101F•6102Fは西武新宿線でそれぞれ活躍している)
  • 副都心線開業後の大幅遅延の発生を受け小竹向原〜千川間を立体交差化
  • 東急東横線みなとみらい線との直通開始による東急5050系・5000系・5050系4000番台・と横浜高速Y500系の入線
  • 西武池袋線内の直通種別に快速急行を追加
  • Fライナー運行開始、副都心線は東武東上線内の直通種別に急行・快速急行を追加
  • 西武40000系入線、S-TRAINの運行開始。土休日のS-TRAIN限定で西武線への最大直通範囲を西武秩父線西武秩父駅に拡大
  • 副都心線のみ東武東上線への最大直通範囲を土休日に限り小川町駅に拡大
  • 10000系の車内LCDを当時から変更、行先表示器が一部車両でフルカラーLEDへ更新
  • 西武6000系列のVVVFインバータの変更(現在も新宿線の2編成で当時の音を聞くことはできる)
  • 07系B修繕工事施工
  • 新型車両、東京メトロ17000系の導入
  • 駅電光掲示板をフルカラーLEDに変更(有楽町・副都心線全駅)
  • 17000系による置き換えで7000系全車引退
  • 副都心線が東横線を介し東急新横浜線相鉄新横浜線相鉄本線いずみ野線への直通開始、それにより相鉄20000系が入線

以上のことから当時から約15年で副都心線や有楽町線周りが怒涛の変貌を遂げ、有楽町新線の面影を見ることはかなり難しくなっている。

唯一かつての和光市〜新線池袋間の停車駅が副都心線の通勤急行と同じな為、新線時代と大きく仕様の変わっていない東武50070系の通勤急行に乗ると当時に一番近い。


時は流れ、2023年7月。ダイヤ乱れによって東上線から副都心線への直通列車が池袋止まりとなったのだが、その際東上線の駅の電光掲示板で表示された行き先がまさかの新線池袋だったという珍事中の珍事が目撃され、約15年ぶりの表記に新線時代を知るファンは騒然とした。だが、現在では新線池袋と言っても十中八九伝わらないので、表示の更新は必要であろう。


関連タグ編集

帝都高速度交通営団(営団地下鉄) 東京メトロ(東京地下鉄)

東京メトロ有楽町線 東武東上線 西武池袋線 西武有楽町線 西武狭山線

副都心線:後身。


方南町支線 北綾瀬支線:東京メトロで同じく本線から分岐する路線。

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