概要
アニメに関するカテゴリー分けの1つで、「鉄道」を題材・ジャンルとしたアニメ作品のこと。
鉄道車両を変形ロボットや擬人化キャラクターにさせたものや、鉄道に関する職場・旅行を取り扱ったものなどが該当する。
モデルになった場所・舞台に関するいわゆる「聖地巡礼」ものに関しては、アニメの作中に鉄道車両が登場する場合があるものの関連性に乏しく、このカテゴリーには含まれない。
鉄道を主題としたアニメの場合、たとえその作品のメインターゲットとして想定されていなくても鉄道や列車に関するモノを好む鉄道ファン(鉄オタ)が視聴することが多い。
鉄道ファンは他のオタク趣味と比べて敷居が低く間口が広いが、それは同時に若年層も多くとても気難しい者も多いことを意味する。
作中の銃器・兵器等のミリタリー描写を細かく気にするミリオタと同じように、またはそれ以上に鉄道ファンも作中の鉄道描写を細かく気にする傾向が高く、吊革から座席をはじめとする室内配置、列車・機関車等の車体バランス・色調・装備・メカニック、関連設備・施設など鉄道に関するモノひとつ一つに至った正確な描写が要求され、少しでも間違ったり手を抜いたり現実に則していなかったりすると不興を買う恐れがある。
ましてや若年層の鉄道ファンの中には美少女などの所謂「萌えコンテンツ」を見下す、または嫌悪している者も多いため、「鉄道アニメ」としてヒットさせるのは難しい。例えヒット、もしくは一定の話題性を獲得したとしても、その要因はストーリーの面白さやキャラクター人気によるものである場合が多い。
そのため多くの鉄道アニメ作品は子供向けアニメやロードームービーもの…というよりはそもそも鉄道を主題にしたアニメはそれくらいしかやりようがない訳であるが。
そもそも、鉄道車両及び周辺設備の作画はロボットや軍艦などのメカ・兵器を主題にした作品と同じように手間のかかる代物であり、手描きで描ける人間はアニメ業界にはほぼおらず、3DCGが実用レベルになるまで事実上量産レベルで作ることは不可能であった。
また、ロボットに変形したり宇宙を走ったりなどの特殊機能を持たず、線路の上でしか走れず行き先が決まっている通常の列車は主役メカとして扱うのは難しいとされている。(2024年6月発売の「グレートメカニックG」より)
主な鉄道を題材としたアニメの一覧
| 作品名 | 本放送開始/公開/配信年 | 備考 |
|---|---|---|
| きかんしゃやえもん D51の大冒険 | 1974年 | 絵本「きかんしゃやえもん」を原作とするが、設定やストーリー、主役のモデルが異なる。 |
| 銀河鉄道999 | 1978年 | 同名の漫画が原作。 |
| 海底超特急マリンエクスプレス | 1979年 | 単発テレビアニメ。 |
| 銀河疾風サスライガー | 1983年 | 「J9シリーズ」3作目。 |
| 銀河鉄道の夜 | 1985年 | 同名の小説が原作。 |
| きかんしゃトーマス | 1990年(日本) | 原作は1945年イギリスで刊行の「汽車のえほん」。1〜12シーズンまでは人形劇、13〜24シーズンまではCGアニメ、25シーズンから2Dアニメ。 |
| 勇者特急マイトガイン | 1993年 | 「勇者シリーズ」第4作。 |
| ドラえもん のび太の銀河超特急 | 1996年 | 単行本20巻収録の「天の川鉄道の夜」を基にした大長編、及びそれを原作とする映画。 |
| 超特急ヒカリアン | 1997年 | 原作はTOMYから発売された同名の玩具シリーズ。 |
| 電光超特急ヒカリアン | 2002年 | 「超特急ヒカリアン」の続編。 |
| 銀河鉄道物語 | 2003年 | 上記「銀河鉄道999」と世界観を共有。 |
| 鉄子の旅 | 2007年 | 同名の漫画が原作。 |
| チャギントン | 2009年(日本) | イギリスのアニメ制作会社「Ludorum plc」が制作。 |
| ミラクル☆トレイン〜大江戸線へようこそ〜 | 2009年 | メディアミックス作品。 |
| きかんしゃ やえもん(3Dアニメ映画) | 2009年 | 「とびだす!3D東映アニメまつり」の1作品として上映。原作と異なるオリジナルストーリー。 |
| 青春鉄道 | 2010年刊行のコミックス第2巻に付属するOVA。 | |
| トレインヒーロー | 2013年(日本) | 中国のアニメ制作会社「カーロンアニメーション」との日中共同制作。 |
| RAILWARS! | 2014年 | 同名のライトノベルが原作。 |
| 甲鉄城のカバネリ | 2016年 | |
| 新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION | 2018年 | 原作はタカラトミー発売の玩具「新幹線変形ロボ シンカリオン」。 |
| チビ列車ティティポ | 2019年(日本) | 韓国教育放送公社(EBS)が制作。日本語吹き替え版がYouTubeにて配信。 |
| レヱル・ロマネスク | 2020年 | 原作はアダルトゲーム「まいてつ」。 |
| 新幹線変形ロボ シンカリオンZ THE ANIMATION | 2021年 | 「シンカリオン THE ANIMATION」の続編。 |
| The Brave Locomotive | 2023年 | 短編アニメ。 |
| シンカリオン チェンジ ザ ワールド | 2024年 | 設定・ストーリーがシリーズの過去作品と接点が無いパラレルワールド作品。 |
| 終末トレインどこへいく? | 2024年 | |
| GO TOGO | 2024年 | 人形劇。 |
