- 東京都の23区および島嶼部を除く地域。中心都市は八王子市・立川市など。本項で解説。
- 山梨県・東京都・神奈川県を流れる多摩川水系の本流で一級河川。→多摩川
- 小惑星の名前。名称は2.に由来。
- 旧日本海軍の球磨型軽巡洋艦の2番艦。名称は2.に由来。
- 4.を元ネタにした、艦隊これくしょんに登場する艦娘。 → 多摩(艦隊これくしょん)
本項では1について解説する。
概要
東京都の23区及び島嶼部を除く26市3町1村の総称。「三多摩」とも呼ばれる。(北多摩郡・南多摩郡・西多摩郡。このうち郡部で残ってるのは西多摩郡のみ。)
かつては東多摩郡(23区の中野区と杉並区に相当。後に豊多摩郡を経て東京市に編入)もあったが、現在の多摩地域にはカウントされない。また、旧北多摩郡域であっても、後に世田谷区に編入された砧・千歳両地域も同じく現在の多摩地域からは除外される。
かつては農村地帯であったが、多摩ニュータウンをはじめとする宅地開発や大学の移転により大きく変遷した。
特に八王子市(八王子)は多摩地区で一番早くに市制をしき、商業・行政の中心であり続けていたが、近年では立川がそれに比肩する都市となり、吉祥寺、町田を含めたこれらが23区外の四大都市として扱われている。
西多摩郡は自然が多く残り、御岳山や東京都の水瓶でもある小河内ダム(奥多摩湖)や日原鍾乳洞などが有名である。
尚、多摩川を挟んだ神奈川県川崎市にも多摩区という区が存在する。区中心部の稲田地区の一部がかつて多摩郡に属していた事から、現在では所属都県が異なるものの場合によっては多摩区も含む場合がある。
鉄道
都心方面に北から
西武池袋線、西武新宿線・西武拝島線、JR中央線・青梅線・五日市線、京王線・京王高尾線、京王相模原線、小田急小田原線・多摩線等が通る。
環状線としての性格を持つのは
JR武蔵野線、南武線、横浜線、八高線、西武国分寺線、西武多摩湖線、西武多摩川線、多摩モノレールとなる。
ただ南武線や武蔵野線は分倍河原駅・西国分寺駅・新秋津など乗り換え駅が都心から遠く、これらの内側を走る環状路線は京王井の頭線、東急世田谷線、都営大江戸線とほぼ23区内の路線となる。
その一方で神奈川県なら武蔵小杉駅・登戸駅、埼玉県なら北朝霞駅・武蔵浦和駅・南越谷駅、千葉県なら新松戸駅・西船橋駅と東京都心部から比較的出やすい位置に乗換駅がある。
また八高線はローカル線に過ぎず、多摩都市モノレールは運賃が高くて遅い。横浜線や西武国分寺線等も南北移動に役に立つとは言いにくい。
以上から多摩地区においては南北移動しにくい傾向にある。
道路
中央自動車道、甲州街道(国道20号)が東西方向を貫き、圏央道、国道16号等が南北を走る。他にも国道411号が八王子市内から奥多摩方面へと結ぶ。
主要な都道としては青梅街道・新青梅街道、所沢街道、五日市街道、東八道路、武蔵境通り・新武蔵境通り、小金井街道・新小金井街道、府中街道、鎌倉街道、鶴川街道、野猿街道、奥多摩街道・新奥多摩街道、秋川街道、檜原街道、川崎街道、町田街道などが通る。
多摩地区は多摩ニュータウンと八王子市近辺を除き道路事情が良いとは言えず、鉄道や道路の建設で揉めて進捗が遅れてしまうこともある。
北多摩の中央線以南ではいまだに道路や鉄道整備があまり進んでいない所もあり(その影響か京王線は開かずの踏切が目立つ)、武蔵境通り(都道12号調布保谷線)野崎交差点付近で2018年頃まで立ち退きしなかった家も存在した。
そのせいか自転車利用者が、特に調布駅や吉祥寺駅等の京王線・井の頭線沿線で多い模様。
車の交通マナーも周りへの配慮のないドライバーを見かけることがあったりと必ずしも良いとは言えない(尤もこういったことは名古屋走り等いろんな地域で見られるのだが)。
以上から多摩地区は道路・鉄道とも便利と言い難い面があり、都心回帰や首都圏の他県へ移住する人が増えたことによって人口減少し始めている自治体も見られるようになった。
多摩に該当する地域
北多摩地域(旧北多摩郡)
多摩六都
西東京市(旧保谷市・田無市) 小平市 東久留米市 清瀬市 東村山市
西多摩地域(旧西多摩郡)
南多摩地域(旧南多摩郡)
歴史的に多摩に関連する地域
旧・東京市編入により現・東京23区となった地域
旧北多摩郡:世田谷区砧地区・千歳地区