概要
神奈川県横浜市金沢区の釜利谷JCTから、東京都八王子市、埼玉県鶴ヶ島市、久喜市、茨城県つくば市、千葉県成田市などを経て、同県木更津市の木更津JCTを結ぶ計画。全通すると全長約300kmになる。
現在は神奈川県の藤沢IC(23?)~千葉県の大栄JCT(90)、同県の松尾横芝IC(93)~木更津JCT(110)が開通している。
釜利谷JCT~藤沢ICなど工事は遅れに遅れていて、当初予定の2015年(平成27年)度までに東名高速道路、中央自動車道、関越自動車道、東北自動車道、常磐自動車道、東関東自動車道、館山自動車道が結ばれる計画は全く達成の見込みだったが、2016年(平成28年度)度までに横浜横須賀道路~新湘南バイパス、東関東道~千葉東金道路間を除きほぼ全て繋がる予定である。
(現在つながっているのは新湘南~東名~中央~関越~東北~常磐~東関東道のみ。)
境古河IC(73)~つくば中央IC(76)は本来、2015年(平成27年)度に開通予定だったが、地盤問題で開通が未定になった。
しかし地盤問題が解決して、2016年度(平成28年)に開通できる見通しとなり、2017年(平成29年)2月26日(日)15時に開通した。
これの開通により新湘南バイパス~東関東自動車道が繋がり、北関東~成田空港所要時間が短縮される。(現時点でも茨城や栃木のリムジンバスは圏央道経由に変更されている。)
又、東京外環道もこの開通により均一制から距離別に変更される。
久喜白岡JCT~大栄JCT間に関しては暫定2車線であるが、稲敷東IC周辺などを4車線化する計画が存在し、境古河IC~つくば中央ICの開通前にはつくばJCT付近の4車線化工事を行っている。
但し、久喜白岡JCT(70)~つくばJCT(4-1)は暫定2車線且つ交通量が2万台を超えている為に渋滞が激しく、またそれに伴う事故が多発している影響で通行止めになりやすい。
加えて五霞IC(《72》、新4号バイパス)や常総IC(《75》、国道294号)では、利用車の多いICにもかかわらず圏央道側が片側1車線での交通になっている事からも、こちらも事故に繋がりやすい。
よって五霞IC(72)及び常総IC(75)ではIC付近を早急に4車線化するなどの対策が必須となる。
尚、久喜白岡JCT~大栄JCT間は2024年度の前に順次4車線化する予定となっている。
これに併せて、坂東PA、神崎PA(道の駅神崎と接続)、山武PA(何れも仮称)の設置工事が行われる予定。
まず、2022年(令和4年)度末までに久喜白岡JCT~幸手ICおよび境古河IC~坂東IC間を4車線化とされていたが、延期されている。
それ以外の区間は2026年(令和8年)までに4車線化が完了される予定。
料金
この道路はほとんどの区間は高速自動車国道ではなく、国道468号線の一般有料道路となっている。特に西側の区間は大都市近郊区間ともなっているため、1kmあたりの料金が40円を超える上、休日割引も適用されない。なお東側の区間は近郊区間ではなく40円以下である(それでも一般の高速道路よりは高い)上、休日割引も適用される。
通行規制
圏央道は自動車専用道路なので、以下の車両と歩行者は通行禁止である。
また海老名南JCT〜海老名IC間は高速自動車国道であり最低速度50km/hが設定されているため、フォークリフトやトラクターなどの小型特殊自動車も通行禁止。
ただし他の区間も(法律上は一応小型特殊は通れるが)高速自動車国道並みの規格で作られているため、小型特殊は通るべきではない。
線形情報
茅ヶ崎JCT(25)~海老名IC(31)間
- 完成4車線
- 最高速度80km/h
海老名IC(31)~高尾山IC(35)間
- 完成4車線
- 最高速度100km/h
高尾山IC(35)~川島IC(52)間
- 完成4車線
- 最高速度80km/h
川島IC(52)~木更津JCT(110)間
- 完成4車線(但し、幸手IC(71)~境古河IC(73)間および坂東IC(74)以東は現時点では暫定2車線。)
- 最高速度100km/h(但し、暫定2車線区間では最高速度70km/h。4車線区間でも現時点で80km/h)
沿道情報
茅ヶ崎JCT(25)~八王子JCT(6)
ここは概ね相模川を沿って走っている。
圏央道から小田原や箱根に向かうには海老名JCT(4-1)~厚木IC(5)経由で小田原厚木道路を使っていく方法と茅ヶ崎経由で134号線の大磯方面に向かう方法の2通りがある。
但し、東名が上り渋滞なら新東名高速道路の長泉沼津IC(6)か東名沼津IC(8)で降りて箱根新道から小田原厚木道路や西湘バイパスを使った方が早い。
海老名JCTの渋滞対策として、静岡方面であれば、海老名南JCT(1)から新東名高速道路を通るルートも可能となった。
海老名南JCT-海老名IC間は法的には第一東海自動車道、つまりは東名高速道路の支線扱いで、高速自動車国道のす区間となっており、それぞれ区間切り替わりの標識も設置されている)
海老名JCT~厚木PAの外回りは覆面パトカーがいるので要注意。
厚木PAを過ぎるとトンネル区間に入り埼玉県の境までトンネルが続く。
因みに相模原八王子トンネルは圏央道で唯一のトンネルが県境の区間である。
尚、関東同士の都県境で高速道路がトンネルであることは大変珍しく神奈川県を介していないトンネルは北関東自動車道の栃木・茨城県境の大政山トンネルのみである。
それ以外は神奈川県を介しないなら全て橋か、地上、関東以外の県境になる。
高尾山IC(35)を過ぎると東京都八王子市に入り八王子JCT(6)に向かう。
八王子JCT(6)は、圏央道側は両方向トンネルに囲まれている。かつては圏央道外・内周りとも右車線が圏央道、左車線が中央道になり、JCT本線は片側1車線となっていたが、渋滞対策で2車線とも圏央道本線となるよう改められた。
尚、寒川南IC(26)は東名方面のみのハーフICであり同時に茅ヶ崎・平塚市街地へ行くにはここが便利。
八王子JCT(6)~鶴ヶ島JCT(50)
東京区間は概ね山中を通り、トンネルも多い。
八王子西IC(41)はETC専用化以降も現金車での流入は自動発券(※所沢方面は入口が別の場所の物、自動発券可)、流出は精算機での運用。
あきる野IC(42)はNEXCO中日本・東日本の境でもあり、同時に国道16号から圏央道鶴ヶ島方面に向かうにはここが便利。
更に中央道高井戸IC(1)~八王子IC(5)は均一区間なので鶴ヶ島方面は八王子IC(5)から国道16号拝島方面で降りて左入橋を左に曲がればあきる野IC(42)に向かえるので便利な道だと思って良い。
そして青梅IC(44)を抜けると埼玉県に入ると殆どトンネルがなくなる。
暫く走ると、狭山PAがあり厚木PAから50kmぶりに休憩所が現れる。
但し、出入口の流入路に余裕がないので要注意。
狭山PAを過ぎると狭山日高IC(46)、圏央鶴ヶ島IC(47)を通って関越道と交わる鶴ヶ島JCT(50)に突入する。
鶴ヶ島JCT(50)~久喜白岡JCT(70)
関越道を過ぎると平坦な道を通り坂戸IC(51)、川島IC(52)を過ぎて桶川北本IC(60)へと向かう。
川島IC(52)から東北自動車道方面は久喜白岡JCT(70)まで最高速度が100kmになる。
桶川北本IC(60)を過ぎれば現在工事中の上武道路など広域の道路があるので無理に高速を使わなくても早く行けるだろう。
桶川北本IC(60)を過ぎると地下に潜り、桶川加納IC(61)で高架になる。
その後、菖蒲PA(給油所併設のPAである)を過ぎて白岡菖蒲IC(62)を通過後に久喜白岡JCT(70)に到着する。
ここまで大都市近郊である。
久喜白岡JCT(74)~つくばJCT(80)
幸手IC(71)以東は暫定2車線区間が大半になるので要注意。
ここから地方区間に入り、幸手IC(71)を過ぎた後、五霞IC(72)、境古河IC(73)へと行く。
現在は4車線化工事が行われ、久喜白岡JCT(70)~幸手IC(71)及び境古河IC(73)~坂東IC(74)間は4車線区間が増加し、80km/hに引き上げされた。
五霞IC(72)は東の名阪国道と呼ばれている新4号バイパスが有り、圏央道関越道方面から来る大型トラックは東北自動車道を使わずにここで降りる。
と言うのも時間的に新4号は無料で古河、小山、春日部、野田、柏等はこちらの方が東北自動車道よりも時間面及び料金面の双方で有利だからである。
幸手ICを過ぎると暫定2車線に入り境古河IC~坂東ICを除いて基本的に暫定2車線の移動になる。
他にも途中、坂東IC(74)、常総IC(75)~つくば中央IC(76)の一部区間では4車線区間も存在する。
しかし、現時点では坂東PAが地元の政争の影響で未開設である事や、比較的利用者の多い五霞IC(72)や常総IC(75)が対面通行などの影響で時間が掛かり、また休憩所も存在しないので、慣れない人が走行する際には蓮田SAや羽生PA、菖蒲PA、江戸崎PA、PASAR守谷、谷田部東PA、道の駅五霞等のいずれかの施設で事前に休憩をとっておくのが無難である。
又、この区間が全通した後、幸手IC(71)付近では渋滞が頻発している。
2023年(令和5年)3月31日に久喜白岡JCT~幸手IC及び境古河IC~坂東IC間が4車線化され、今後は幸手IC~境古河IC及び坂東IC~つくばJCTまで4車線化する予定。
つくばJCT(80)~大栄JCT(90)
この区間は成田空港連絡道路としての側面が強い。
途中の休憩所には江戸崎PAがあるが施設がトイレだけなので要注意。
ここの開通の影響で今後、成田空港のリムジンバスがこちらに移行するであろうと思われる。(同時に柏駅や松戸駅の衰退が加速し、つくばや土浦、守谷が強くなるのは間違いない。)
尚、千葉県区間に入る神崎IC(86)以南から終点の木更津JCT(110)まで平面Y型インターチェンジ(T型とも呼ぶ。)が多くなるのでICで出入りするときは気を付けて欲しい。
松尾横芝IC(93)~木更津JCT(110)
ここから木更津南IC(105)までは暫定二車線の区間が多くなる。
途中の千葉東金道路と交わる東金JCT(100)があるので、食事や本格的な休憩をするなら千葉東金道路経由館山自動車道を使った方が良い。
理由は、高滝湖PAはトイレのみだが、東金道路経由館山自動車道の場合、野呂PAや市原SA等の売店設備が整った休憩所が有る事が理由となる。
なお、当区間の開通で横浜~千葉南部の高速バスが多数増便され、逆に遠回りになる鉄道の特急は本数が大幅に削減された。
尚、千葉は南部に行くほど神奈川ジャイアニズムが強くなり、松戸など北西部に行くほど東京ジャイアニズムが強くなる。
因みに千葉~神奈川へ行くには東京湾アクアラインの他にフェリーで行く方法もある。
インターチェンジ等一覧。
片方向の出口及び分流は白三角(△▽)。入口及び合流は黒三角(▲▼)。片方向しかない休憩所及び本線料金所は矢印(⇑⇓)で表記する。
また、SIC(スマートインターチェンジ)は備考欄に※をつけている。