CV:早見沙織
人物像
コロニー「ノーラ」がUEの襲撃を受けた際、主人公のフリット・アスノに助けられた少女。15歳(※なおフリットよりひとつ歳上)。
性格は大人しめで、紫の髪、華奢な体、白い肌と言う外見からミステリアスな雰囲気を醸し出している。
彼女は、AGE世界においての特殊能力の保持者「Xラウンダー」であるらしい。
活躍
第3話ではガンダムAGE-1から降りる際、フリットへ自分の髪に巻いていたリボンを渡した。「ノーラ」崩壊後にフリットと別れた後、コロニー「ミンスリー」に住む大富豪、アルザック・バーミングスの元に引き取られた。
第11話で再登場し、ユリンもフリットと同じく、UEによって家族を殺された事が判明。「ミンスリー」で出会ったフリットに、返そうとしたリボンを再び預けた。しかし、Xラウンダーを持つデシル・ガレットによってフリットに「二度と会えない」と脅され、ユリンは「能力者」として連れ去られて、UEの宇宙要塞アンバットで捕らわれの身となってしまった(小説版ではフェザール・イゼルカントによって生体実験にまで利用されてしまっており、一時は舌を噛んで自殺を試みようとまで考えていたという)。
その後、アンバット攻防戦では、デシルに「武器」として利用され、UEの新型MS「ファルシア」のパイロット…というよりはXラウンダーの共振のためのユニットという扱いで出撃させられる。そして自分の意思とは関係なくフリットを攻撃してしまうことに苦しみ、デシルの攻撃からフリットを庇って機体をゼダスソードに貫かれてしまう。ユリンは「生きるのって難しいね」とフリットへ呟き、悲しい最期を迎えることになった。彼女の死は、フリットの心に大きな傷を残した。
このことをきっかけに、フリットの『ガンダムでUEから人々を救いたい』という素朴な想いは『地球圏全土を全面戦争の戦禍に巻き込もうとも、ヴェイガンを最後の一人まで殺す』という恐ろしい復讐の念へと変わってしまった。そして第2部・第3部を通して、彼はその恐ろしい復讐のために、本来ならユリンの死がなければ生まれる事はなかった自分の息子や孫を戦争に駆り出すという事態にまで邁進していく事になる。
第2部以降
意外なことに、重要キャラクターにもかかわらず第2部以降は非常に言及が少なく、フリットとデシルが再び相まみえた際に回想が入っただけ、という簡素なものであった。これはフリットの思いがユリンを殺されたことによる個人的な復讐ではなく、戦争の中で喪っていった大切な人たちのために敵を打ち倒し皆も守る救世主になると誓うというユリンに限らない範囲での思いを抱いていたからだが、第4部でフリットが『守ることができなかった人々』を回想するシーンで、次々とイメージに浮かぶ人々の最後に現れたのが彼女だったことから、半世紀以上の時を経てなお、フリットの心の中で彼女が特別な存在となっていることが明らかになっている。
そして最終話では他の戦死者と共にフリットの前に現れ、彼を説得。ユリンやグルーデック達の言葉に揺り動かされたフリットはついに自責の念を乗り越えヴェイガンを許し、今にも崩壊しようとするコロニー「セカンドムーン」の救援作業の要請を戦闘中の連邦とヴェイガン両軍へ伝え、その目的を果たしキオから「真の救世主になれた」と呟かれた。
光る宇宙
外見や雰囲気、主人公と一緒にコクピットに乗る描写から、ティファ・アディールが元ネタと言われている。
彼女の最期のシーンについては、ララァ・スンのオマージュとも言われている。
もっとも、敵側のニュータイプや強化人間的なヒロインが主人公と恋仲に落ち、主人公やライバルを庇って死ぬのはガンダムのいつものお約束。主人公以外の脇役や、男女逆版まで含めれば殆どの作品にそれっぽいシーンがあったりする。
とはいえ、「爆発を見ながら画面右手を漂うガンダム」などは明らかにララァを意識していると思われる。
人気投票1位
DVD第1巻特典イラスト用人気投票(女性キャラ)で、60%を超える得票数でぶっちぎりの1位を飾った。ちなみに2位はミレース・アロイ19.3%、3位エミリー・アモンド10.7%。
それだけで留まらずポータルサイトの『GUNDAM.INFO』のガンダム国勢調査の第271回における「ガンダムAGEベストカップル」ではフリット&ユリン(40.52%)が圧倒的な差で第1位を取っている。
余談
スパロボシリーズでのガンダムAGEの初参戦はスーパーロボット大戦BXであるが初参戦であるのにもかかわらず何故かキオ編からであるため、ユリンが最初から死亡しているので残念な所である。もし、AGEが再びスパロボに参戦し、フリット編設定で登場した場合スパロボ補正で生存させて欲しいユーザーが多い。
関連イラスト
関連タグ
機動戦士ガンダムAGE ガンダムAGE ヒロイン フリット編
フリット・アスノ アルザック・バーミングス ガンダムAGEメインヒロイン 病ミリー ユリン Xラウンダー ファルシア 生きるのって難しいね 病リン バイオレットヒロイン
CP
関連キャラクター
ガンダムシリーズ関連。
- ティファ・アディール (機動新世紀ガンダムX)・・・雰囲気や特殊な能力を持っているところ、主人公とガンダムに同乗するところや恋愛関係になるところがそっくり。見た目も少し似てる。
- ステラ・ルーシェ (機動戦士ガンダムSEEDDESTINY)・・・主人公との恋愛関係になるところと死亡する所と最終回で幻影になって現れる共通点を持っている。
- ララァ・スン (機動戦士ガンダム)・・・オマージュ元といわれるほど、その最期のシーンが酷似している。後に機動戦士ガンダムTHEORIGINでは中の人がユリンと同じになった。
- ミホシ (ガンダムビルドファイターズ)・・・髪型や色、紫系の服装など、容姿のパーツ単位で共通点が多い。同作にはAGEは大人の事情で参戦できなかったため、お遊び的にあえてユリンに似せた容姿にしたのではないかと囁かれることがある。
- アイラ・ユルキアイネン (同上)・・・中の人が同じであり、ビット系の武装を操るMSに乗るという共通点がある。当初は内面的にも似たキャラクターかと思われていたが…。
- 王留美(機動戦士ガンダム00)・・・前作に登場する女性で、髪型が同じ。奇しくも彼女を殺害した相手もまたデシルと瓜二つである。二人のオマージュだろうか?
ガンダムシリーズ以外
- サラマンディーネ (クロスアンジュ天使と竜の輪舞)・・・同じサンライズ作品で髪型が髪を下ろしたユリンと同じ。
- エウレカ (交響詩篇エウレカセブン)・・・雰囲気や主人公との恋愛関係になるところがそっくり。
- ミコノ・スズシロ (アクエリオンEVOL)・・・髪の色と序盤で主人公と同じコックピットに同乗した共通点を持っている。
- 弓原雛 (バディ・コンプレックス)・・・中の人繋がり。
- ニア・テッペリン(天元突破グレンラガン)・・・主人公にとって大切な人でありながら死亡した事を共通している。
- カミナ(同上)・・・第1部に登場し主人公を導いていたが何らかの形で死亡したことにより主人公に深い心の傷を負ってしまった共通点を持っており第4部で主人公の前に再び現れた繋がり。ただしこちらは男である。
- 山田葵 (WORKING!!)・・・そっくりさん(カップやきそば現象)。見た目以外に関連はまったくない。しかしながら、AGEと同時期に放映しているアニメであり、かつこちらのそっくりさんの方が第1部放送当時出番が多かったことなどもあってか、名を覚えてない者からはユリンでなく「山田」と呼ばれること多し。
- セレナ(アニポケ) (ポケットモンスターXY)・・・主人公との恋愛やキス(セレナの場合は最終回でユリンの場合はPSP版)した事と共通している。
- 花海ことは (魔法つかいプリキュア!)・・・中の人と花に関係するものと共通している。
- 胡蝶しのぶ (鬼滅の刃)・・・中の人繋がり。
- サーニャ・V・リトヴァク (ストライクウィッチーズ)・・・色白と物静かで人前に立つのが苦手であることと大切な人を守る者に想いを寄せられていると共通点を持つ。
- 草薙結衣(神々の悪戯)・・・中の人繋がりであり、紫髪やリボンやおさげが共通している。フリットの中の人や他のガンダムキャラ達の中の人と共演している。
- 結(セキレイ)・・・中の人繋がりでありながらロマリーやエミリーの中の人と共演している。
フリット
「じゃあ…どうすればいいんだよ…。」
「あいつらだって苦しいのは解ってるさ…でも…。」
「奴らはユリンを…それに…この僕だって君を…」
「僕はユリンを守れなかった!」
ユリン
「ありがとう、優しいフリット…。でも、もういいんだよ…。」
「いいんだよ…許してあげて。みんなを、そして…あなた自身を…。」
上記の会話は、最終話でフリットがキオによってⅹラウンダーの空間に飛ばされた際に、彼がユリンと再会した時のものである。
ユリンは上記の言葉をフリットに送る事で、彼の永年の憎しみを解き、真の救世主にさせる事ができた。フリットの壮絶な人生を見てきた視聴者達なら、何とも感動的なシーンに思えるだろう。
しかし、一方であれほど「ヴェイガンと和解したい」というキオやアセムの意見を頑なに否定し 半世紀もの間、自分の信念を真っ当してきたのにも関わらず、ユリンというたった一人のかつての愛人の言葉だけであっさり手の平を返す展開に納得のいかない視聴者も少なくなく、実際はかなり賛否が分かれてしまっている。
そもそも、そんな都合よく簡単に信念を変えられるのなら、もっと犠牲を減らすこともできたはずである(実際にそれまでの間にキオとアセムは、フリットの復讐の駒として最後まで利用された挙句、この戦いでそれぞれ大切な人を失う羽目になり、さらにフリットは自分と同じ境遇を持つ人物を救いもせず、あっさり見捨てて殺してしまっている)。
また、フリットは「自分自身が一番許せない」と発言しているが、本当に自分が許せないのなら、復讐の為に戦争に巻き込んだキオやアセム、そして自分の力不足のせいで守れなかったユリン達に対し、謝罪のひとつもしないのも不自然である(実際にユリンやウルフ達は、救世主になろうとするあまり、フリットが彼らの想いを踏み躙ってまで多大な罪業を犯そうとしたにもかかわらず、彼を称賛するばかりで、過ちを一切咎める事すらしていない)。
果たして、一人の愛人のために自分の子供を復讐の道具に仕立て、彼らを含む多くの人々の人生を狂わせたこの男を、このフリット・アスノを本当に「優しい」と言えるのだろうか…?