「我が神なり」
「……もうわかっただろう?おれは“雷”だ」
「人は古来より理解できぬ恐怖を全て“神”とおきかえ 恐さから逃げてきた」
「もはや勝てぬと全人類が諦めた“天災”そのものが私なのだ」
「──人は…“神”を恐れるのではない…“恐怖”こそが”神”なのだ」
「不可能などありはしない」
「我は全能なる神である!!!!」
概要
偉大なる航路の遥か上空1万mにある空島を統べる国スカイピアの唯一神(国王)だった人物で、雷を自在に操り自らを電気エネルギーに変えることもできる「ゴロゴロの実」の能力者。
プロフィール
本名 | エネル |
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通称 | 神(ゴッド)・エネル |
年齢 | 37歳→39歳 |
身長 | 266cm |
肩書き | 元スカイピア唯一神 |
所属 | エネル軍団 |
所属船 | 方舟マクシム |
悪魔の実 | ゴロゴロの実(自然系) |
覇気 | 見聞色(心綱) |
武器 | のの様棒 |
出身地 | 空島 ビルカ |
誕生日 | 5月6日(ゴ←5、ロ←6、ゴロの実) |
星座 | おうし座 |
血液型 | S型 |
好物 | リンゴ、バナナ |
一人称 | 私、おれ |
笑い方 | ヤハハハ |
初登場 | 単行本27巻 第254話『夜明曲』 |
WT100 | 35位(39144票) |
CV | 森川智之 |
人物
容姿
太い眉毛と金髪、白のバンダナと非常に長い耳たぶ、そして他の空島の住民と違って背中に白い翼が生えておらず、代わりに雷神の太鼓が4つ連結して付いているのが特徴。
性格
「? どのゴミのことかな…」
一人称は「我」「私」「おれ」などで笑い方は「ヤハハハ」。
笑い方はヤハウェが由来。
その強さゆえに、自らを全能なる神と呼んで憚らない傲岸不遜であり、自分以外の人間を殺害するのに何の躊躇もしない残忍な性格。
決して慢心はしておらず、ルフィが超人系だと察して有効な攻撃をすぐにあみ出す、自然系相手でもダメージを与えられる海楼石に対して自分なりの策を練る、自身の船である方舟マクシムの構造をすべて頭に入れているなど、傲慢な言動に反して能力に驕っておらず頭脳も優れる。
ナミが「電気泡」で自分の雷撃を逸らして対応する様子を見て先ほどとは対照的に大笑いし、まるで余興のように小規模の雷を次々に繰り出して弄ぶなど極めて短時間で未知の事象への認識・対応する能力も高い。
一方で、ロビンの考古学者としての能力に興味を示し語りかける、自らの計画に加える有能な人間を選抜する方法を神の島を舞台にした「サバイバルゲーム」で選定し、それに最終的に生き残った五人を賞賛し、改めて自分の計画に加わることを認める、自分に従うナミには危害を加えずあっさり許し同行を促すなど、計画を邪魔する人物や楯突くもの以外にはそれなりに寛大な対応を見せることもあり、良く言えばきまぐれ、極端に言ってしまえば享楽的で邪神らしい性格であるとも言えるだろう。
他にも、ゴロゴロの実の「エネルギー」の側面へ着目し、その雷(電気エネルギー)を伝達する物質を使った動力を搭載した乗り物の構想、およびそれを可能にする物質(黄金)を利用して実際に方舟マクシムを一から建造・完成にまで漕ぎ着けているなど、電気工事士、発明家、エンジニアといった方向においても凄まじい才覚を持つことが窺える。
また、エネルを語るのに避けては通れないのは、大地への執着である。
大地への憧れはスカイピアの住民なら誰もがもつが、エネルはその憧れが半端ではなく、空のどこかにある「限りない大地(フェアリーヴァース)」へ辿り着くためであればいかなるものも犠牲にしても構わないという発想である。
さらに、エネルは本質的に「人間が空に住むのは不遜である」という発想がある。そのために、自分および自分が選んだ者がフェアリーヴァースへ向かう際には、それ以外の住人を地上へ叩き落として空から人間を排除しようという狂気的な考えを持っていた(当然、落とされた人々は墜落死する)。
そこまで大地にこだわっているエネルが地上を侵略することを考えていなかった点については、人が空に住んでことを「不遜」と表現していることから、「神は天に住まうもの」という発想からと思われる。彼がフェアリーヴァースに憧れたのは、それが地上ではなく更なる天の高みにあるから…ということなのだろう。
戦闘能力
悪魔の実
「……どうあがけば “人間”が “雷”に勝てるというのだ…………」
名称 | ゴロゴロの実 |
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分類 | 自然系 |
能力 |
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欠点 | |
注意点 |
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補足 |
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体を雷に変化させることができる「雷人間」。
全身を電気エネルギー、すなわち雷に転換することができ、2億ボルトまで放電可能になる。
さらには機動力も高く、体を雷に変化させることで、雷の速度で移動することができる(秒速150~200km)。
電気なので金属などの導体を伝って移動することもでき、不用意に攻撃すると感電して攻撃した側が逆にダメージを受けることになる。
能力の使い方はエネルの力量や技術によって多種多様であり、単純な放電による電撃攻撃から、「電熱を使った攻撃」「雷の具象化」「自身の体の雷化」「電波を使った盗聴」「心肺蘇生のための電気ショック」までと幅広く行える。
最強の能力と謳われるゴロゴロの実でありながら、単純な『ぶっぱ』に留まらない火力と応用性を得ているのは特筆に値する。
自然系は望んだ部位を自然物化することすら一朝一夕ではかなわない程行使の難易度が高い能力であり、性質上「ぶっぱ」に頼りがちになってしまうことも考えると、此処までの精度で多様な小技を制御できているものは他に類を見ない。
また、単純な火力も異常。
通常の「雷」の破壊力を大幅に超え、適当に放っても地面を抉り、物理的な外的要因を利用した最大出力では「島をも沈める」ほどの練度と出力を誇る。
能力がここまで絶大なのは、エネルの実力と熟練度の高さに加え、扱い方が非常に上手いことも要因である。
基礎戦闘力
武器として黄金で作られた長棒「のの様棒」を手にしており、雷が効かない相手であっても棒術による接近戦も展開できる。
純粋な身体能力自体も、空島時点のルフィやゾロと張り合えるほど高く、排撃貝(リジェクト)をまともに喰らっても、心臓マッサージだけで蘇生できた程で、純粋な力でも当時のゾロを圧倒できるほどの異常な力の持ち主でもある(なお、アラバスタ編時点のゾロでも容易く建造物を持ち上げて投げ飛ばせる程の力を持っているため、エネルの力の異常さが窺える)。
動体視力も能力で雷速での移動を可能にできる程優れ、肉体自体もその速度に耐えられる程強靱。
すなわち、ゴムゴムの実の能力者であるルフィであった。
当時のルフィが勝てた理由は、ゴムゴムの実の能力がゴロゴロの実の能力の弱点であったことが大きな要因であることから、“強さで圧倒したわけではない”ということになるため、そのまま評価できるものではないということに十分注意する必要がある。ここでも、「戦闘力と勝敗は別物だ」ということを明確に示していると言える。
つまり、「エネルに勝った=当時のルフィはエネルより強かった」は成立しないということになる。
覇気
内容 |
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この他にも、「心綱(マントラ)」と呼ばれる覇気の技術(見聞色)を高いレベルで会得している。
これにより、スカイピア全土に及ぶ程の広範囲の敵の位置を探知したり、敵の攻撃の先読みも可能。
先述した盗聴能力とこの心綱を合わせることで、スカイピアのどこでどんな会話が行われているか把握していた。
「ゴムゴムの銃乱打(ガトリング)」に対し、ルフィの両腕をつかんで止めるという芸当や能力による雷速移動を可能にしているのも、彼の身体能力と心綱ゆえだろう。
「“心綱”による先読み+ゴロゴロの実の能力による雷速移動」として応用すれば、より早く行動ができるため、相手が行動してからの移動時間を雷の速さ以上に短縮できる。
なお、青海に行けば、見聞色も発動範囲を除き、「位置」「先読み」「強さの把握」「生死の判別」等の基本的な派生能力として探知できる者は修得している実力者であれば、ごく一般的なことである。中には強者になれば、未来予知(未来視)として高感度に見聞色を発動できる者も複数人いるため、彼を実力者として評価する場合は、発動範囲が広いという点以外は、普通と言える。
技
能力に相応しく多彩で強大な電気に纏わる技を操る。
ゴロゴロの力を最大限に活かした攻撃を得意とするが、主力である放電などの電撃技は全てゴムの身体のルフィには全く通じず、弱点を突かれてしまった。
これが後の敗北の遠因となってしまったが、ルフィに電撃技が効かないことが判明した後でもなお、雷速移動と心綱でギリギリまで追い詰めている。
- 放電(ヴァーリー)
手から雷のエネルギーを放出し、相手を感電させる。
電圧は最大出力である2億ボルトまでなら自由に調節可能で、並みの相手であれば100万ボルトもあれば一撃で戦闘不能に陥れる。
因みにエネルの技は世界各国の伝承に登場する雷にまつわる幻獣や神などから付けられているものが多いが、この技に関しては雷が『ヴァリヴァリ』と鳴ることからその名が付けられたらしい。
- 稲妻(サンゴ)
雷に変化させた腕を対象へ向けて放出する。
これを圧縮・強化したような技が後述の”神の裁き”と言える。
- 神の裁き(エル・トール)
腕を雷のエネルギーに変化させ、巨大化したそれを前方に向けて撃ち出す、もしくは相手の頭上から叩き付ける。
その規模は最早「雷」ではなく、波動砲か何かと勘違いしてしまうレベル。
アッパーヤードの大地を丸ごと抉り取る程の絶大な威力を誇り、一撃で大蟒蛇ノラを失神させてしまうほど。
- 電光(カリ)
全身から電熱を放ち、電光と雷鳴、衝撃波を発生させる。
巨木を蒸発させるワイパーの”燃焼砲”を簡単に相殺してしまうほどのエネルギーを持つ。
- 雷鳥(ヒノ)、雷獣(キテン)、雷龍(ジャムブウル)
背負った太鼓を叩き鳴らし、その太鼓を技名に由来する形状の雷に変化させて相手に放つ。
電圧は”雷鳥”が3000万V、”雷龍”が6000万V、”雷獣”は宣言が無かったが、前述したそれぞれの電圧と、”雷鳥”が一つ、”雷龍”が二つの太鼓をたたいて発動させていた事を考慮するとおそらく3000万Vと思われる。
- 雷冶金(グローム・パドリング)
のの様棒に高圧電流を流し、その電熱で別の形状の武器に錬成する。
ルフィには電撃も打撃も効かないことから、その対抗策として使用した技。
のの様棒を矛に変化させて攻撃を仕掛けた。
この技が使われた直後ののの様棒は、触れるだけで木材が炭化するほどの非常に高い電熱を帯びており、エネルは素手でも平気だが、相手は一瞬でも触れれば火傷を負いかねない。
- 万雷(ママラガン)
方舟マクシムから排出された雷雲を刺激し、無数の雷撃を絨毯爆撃の如く降り注がせる。
時間を追うごとに雷は規模も数を増大していく。
あらゆるものを無差別に破壊し続けるその光景は、エネル曰く「絶景」。
しかしスカイピアの大地はそれだけの攻撃を受けても負けず、砕けなかった。
- 雷迎(らいごう)
箱舟マクシムから排出された分厚い積乱雲を一つの球体に取り纏め、目標に向けて落下させる。
莫大な気流と雷のエネルギーを内包した巨大な爆弾と言える代物で、完成すればスカイピア全土を消滅させてしまうほどの絶望的な破壊力を秘める。
エネル単独のみの力ではないとはいえ、島一つを丸ごと消滅させる攻撃は四皇戦を含めても作中を通して唯一であり、ルルシア王国を島ごと消滅させたマザーフレイムや島一つ消し飛ばす威力とされる古代兵器プルトンに並ぶ、現時点で作中最強の大技といえる。
どれもが尋常ならざるスケールを誇るエネルの技の中でも最大の必殺技と言えるが、劇中では完成する前に内部に突入したルフィによって破壊され、スカイピアは消滅を免れた。
- 仏教用語である「来迎」へのオマージュの可能性があるネーミングになっている。
- 2億V ”雷神”(アマル)
全身に限界まで高めた雷のエネルギーを纏い、自らを巨大な雷神の如き姿に変異させる。
触れるだけで2億ボルトの超高電圧が相手に襲い掛かる恐るべき技だが、やはりルフィには単体ではダメージを与えられなかった。
経歴
過去
スカイピアの住人ではなく、スカイピアよりもはるか南東にある別の空島「ビルカ」で生まれる。
その後、四神官(オーム・シュラ・サトリ・ゲダツ)を率いてスカイピアへと侵攻し、当代の神(国王)であったガン・フォールを降して自らが神の座についた。
そして、自ら「唯一神」を名乗ることでそれまでのスカイピアの過去の権威を否定した。
空島編
スカイピアの唯一神として君臨する傍ら、自らの能力と強制労働により作り上げた空飛ぶ巨大船"方舟"マクシムを使い、スカイピア全土を消滅させ、有能な部下を引き連れて自身の故郷に伝わる聖地「限りない大地(フェアリーヴァース)」へ移り住んで神の国を建国すること(エネル曰く「還幸」)を画策し、計画の総仕上げと言わんばかりに自身の能力によって何人もの人間を排除した上で空島やその住人たちを「鳥でもないのに空に棲む不遜者」と吐き捨てて全ての空の住人を青海に突き落とそうと計画する。
最終的には「雷迎」でエンジェル島を消滅させるに至ったが、ルフィ達の活躍によりスカイピアの消滅は阻止され、ルフィとの死闘の末にルフィが放った「ゴムゴムの黄金回転弾」を受けて重傷を負い、最後はマクシムと共に海雲へと落ちていった。
その日の夜には意識を取り戻してマクシムを再起動させ、一人で人知れず「限りない大地」である月へと旅立った。
エネルのスペース大作戦
その後、表紙連載「エネルのスペース大作戦」でエネルのそれからの経緯が描かれている。
なんとマクシムは無事に月に到着。この世界の月には空気があるのか、月の大地に降り立ったエネルは生身でも特に問題なかった。
しかし月にはエネル以外にもやってきている勢力があった。
一つは、偉大なる航路にある未来国バルジモア出身のツキミ博士が作り出したロボットである「スペーシー」たち。博士はロボット達と仲良く暮らしていたが、趣味の月見をしている時に、月面で謎の爆発が起こり、博士はそれに驚いて食べていた月見団子を喉に詰まらせて窒息死。スペーシーたちは博士の仇を打つべく、風船を使って月までやってきていた。
もう一つの勢力は、月に秘められた古代遺跡の秘宝を奪うべくどこからかやってきた宇宙海賊(二足歩行のウサギのような見た目)である。月の爆発はこの宇宙海賊が発掘のために起こしたものであった。
二つの勢力の戦いを目にしたエネルは、どちらかに味方するつもりなどなかったのだが、たまたま先に出会った宇宙海賊を「自分のものであるフェアリーバースに土足で踏み込んだ」という認識から神罰として雷で攻撃。その圧倒的な力は海賊どもを殲滅する。
このことでスペーシー達はエネルをかけがえのない恩人であると見做し、彼に忠誠を誓うことになる。そして、スペーシー達と共に海賊達が発掘しようとしていた遺跡を探索するのだが、その遺跡には何者かが造ったロボット達が眠りについていた(外見はスペーシーと酷似している)。
とりあえずややこしそうなものに対しては攻撃するというエネルのいつものパターンで遺跡全体に対して雷撃を放ったところ、この眠りについていたロボット達に電気動力が流れ込み、目覚める。
そしてこのロボットたちもスペーシーと同じくエネルに忠誠を誓うようになり、エネルは計らずも強大な軍団を手に入れることになった。
なお、この遺跡があった月の古代都市の名はビルカであり、エネルが滅ぼしたとされる自らの出身地の名と同じであった。
また、この遺跡の壁画には古代兵器の由来らしきものも描かれている。
余談
- キャラクターデザイン
顔立ちや衣装が似ているため、アメリカのヒップホッパー「エミネム」がモデルではないかと考察されている。ちなみに『ONEPIECE Island Song Collection』に収録されたエネルのキャラクターソングにもヒップホップの要素が色濃く反映されている。
名前の由来はおそらく「エネルギー」から、衣装には雷神関連のものが多く用いられている。
- 嘲笑の矛先
エネルをラスボスとするジャヤ編から空島編において、序盤のジャヤにてベラミー達は空島に赴こうとするルフィ達に「空島なんかない、当然行けるわけもない、お前ら馬鹿じゃないのか」と嘲笑する場面が存在する。
この場面を読んだ読者はこう思ったことだろう「ルフィ達のことを嘲笑うなんて、ムカつく奴らだ」と
しかしよく思い出して欲しい、そこから読み進めた空島編最終局面、ルフィがエネルをぶっ飛ばし勝利した後、マクシムに横たわりながら「さあ、行こうマクシム…夜に目映く浮かぶあの神の世界へ…限りない大地へ!」と叫ぶエネルに対してこう思わなかっただろうか「生身で宇宙になんて、まして月になんて行けるわけがない、エネルは馬鹿だ」と
しかし現実としてエネルは月に到達している。
ルフィ達を馬鹿にしたロマンに喧嘩を売る度胸もないベラミーらヒヨッコ共と、エネルを馬鹿にしていた読者、その違いはなんであろうか。
- 青海での強さについて
世界政府から犯罪者認定を受けておらず賞金首では無いため、エネルに本来懸賞金は無いのだが、作者曰く「あの厄介さから考えても5億以上はかたいかもしれませんね」との事。(43巻を参照)。
当時判明していた最高金額はドンキホーテ・ドフラミンゴの元3億4000万ベリーであり、5億以上という金額はまさに破格の数字であった。
空島編ではルフィは「ゴム人間だから雷が効かない」という長所がたまたま有利に働いてエネルに勝利したわけで、ルフィがゴムゴムの実以外の能力者であったならば、当時の実力では勝つことはできず、基礎体力では互角以上だったとしても悪魔の実の効果や相性に圧倒されて敗北するというのは皮肉にもルフィの負けフラグに見られる傾向である。
ただ、同時に作者から「青海には桁違いに強い者達がいるのでエネルは天下を取れない」と断言されている。事実、空島編終了から数年後に偉大なる航路後半の海が舞台になると、四皇をはじめとした懸賞金が数十億の世界的大海賊が登場するようになり、文字通り「桁違い」の連中が青海には存在することが明らかになった。
さらに、空島編より後の本編では、自然系能力者に有効できるより強い「武装色の覇気」と圧倒的な速度にも対抗できる「見聞色の覇気」が加わった格闘能力の持ち主が次々と現れるようになり、そのような人物達であれば、エネルと戦ってもまず負けることはないと思われるようになった。
例を挙げれば、
- 「老いてなお、“見聞色+光速”にも追いつく程の驚異的な見聞色と併用して生み出される速度・より強い武装色の覇気が加わった格闘能力の持ち主」
- 「氷の大陸を打ち砕くとされる武装色の覇気を纏い硬化した頭突きを武装色の覇気を纏い硬化した拳一つで打ち破れる程の覇気と格闘能力の持ち主」
- 「跳ね返しただけでギア4バウンドマン状態を強制解除させてしまう程の武装色と基礎戦闘力・雷をものともしない耐久力の持ち主」
など、圧倒的な覇気を含めた基礎戦闘力や高い耐久力を持つ人物が登場している。その他、ルフィ以外にも特殊な形とはいえ電気にある程度の耐性を持つ能力者も登場している。
能力自体は絶縁体ではないが、タイマンなら海楼石で封じない限り反則級の回復持久力の不死鳥と化す能力者も、海楼石のないエネルでは持久戦されては一方的に武装色ダメージを蓄積していくため、回復手段を封じないことにはまず勝算がない。
特に、プロレス精神で雷も電熱攻撃も受けるだけ受けた後、能力の異常な回復とタフさを見せつけた上で一転して、雷どころか竜巻や火炎をくりだし、本気で怒らせたら巨大な金棒を膨大な武装色どころか覇王色を纏って神速とも言える速さで殴ってきたり、非常に大きな火焔の龍と化して襲いかかる青龍の能力者にでも出くわしたら、ルフィのとき以上の絶望感待ったなしなのが予想がつく。
森を操る自然系能力者も植物が電気を通さない事から相性が悪い。
そもそもこのメンツはエネルよりも後に登場した面々だったりするので仮にエネルより強かったとしても当たり前である。
一応、クロコダイルもルフィ同様に性質的に電撃を無効化される可能性が高く、悪魔の実の相性に関してもルフィのみが天敵とは完全に言えないようだ。
これらの猛者に対してエネルが対抗できるようになるには、最低でもエネルは「武装色の覇気」を身に着ける必要がある。
もっとも、エネルはルフィに電撃が通用しないと理解してからは瞬時に斬撃や熱による対策を講じるほど適応と判断力に優れておるが、覇気を習得するには数年の修行が必要不可欠であり、後に見聞色や武装色の覇気も先があることも判明した今、自分を無敵と勘違いした自然系である彼が習得するのは難しいだろう。また、修得したとしても、強者たちはそれを高水準で扱うことができるため、より高度に扱えなければ渡り合えない可能性が高い。
さらに、彼の能力の扱い方にも少々問題点があり、能力の強大に発揮できた理由には物理的な外的要因も絡んでるという点である。実際にエネル以上の強者は、自らの力で能力を強大に発揮しており、能力に強く影響する外的要因は一切使用していない。それを物語っているのがワイパーの海桜石によって能力を封じられたシーンであり、能力者の強者(ワノ国編のルフィとキッド・二年前のクロコダイルら)は能力を封じられながらも自由に動き回れているが彼は(抵抗できるにも関らず)全く力が入らず抵抗できなかった。つまり、彼が自らの力のみで能力を発揮した場合は、強さも作中で発揮したときよりも、ウタほどではないものの著しい低下を見せるだろう。
作者にも青海に降りても天下は取れないと明言されており、仮に再登場した場合どんな顔をするのか、期待が高まる存在である。
なお、ネット上にて勘違いされている場合があるが、「エネルが海賊だったら作品は一年にて終わると作者が答えた」というのは赤犬に関するものなので注意。
- ワンピースカードゲーム
ワンピースカードゲームの『新時代の主役』で初登場となった彼のキャラクターカードには場から離れる場合代わりに自分のライフ削ってエネル自身を維持する速攻アタッカーで彼の強さを再現しており、リーダーカードのエネルはライフが0になった場合デッキの上からライフが加わるという原作と同じようなしぶとさを再現しているが、キャラカードのエネルの効果には『キャラのモンキー・D・ルフィ』がいる場合ライフを削って盤面を維持する効果が無効になる。というルフィに対しての反応を原作再現している。敵味方関係なく『ルフィ』が場にいるのであればエネルは使い物にならなくなり、エネルの強さを初っ端かな封じられる覆られない状況を作ってしまう。原作をリスペクトした効果になっている。相手依存と自分のデッキとプレイング次第であるが強力なプレイができる。がもし場にルフィが出てしまった(うっかり出してしまった)、もしくはルフィが相手のリーダーだった場合その時は笑って許そう。
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アポロン・フレイム@流星のロックマン:こちらもエネルと同じく非常に傲岸不遜な性格。また背中にリング状のものがあったり時々一人称が変わったり膨大なエネルギーを扱えたりと共通点が多い(ただしあちらが扱うのは雷では無く太陽のエネルギーで、背中のリングはプロミネンス状の炎と異なる)。
憎珀天@鬼滅の刃:ジャンプ作品で「連鼓」を装備した悪役繋がり。傲岸不遜な性格や、攻撃手段として電撃を繰り出す点や、竜を象った攻撃を披露した等の共通点を持つ。