War…war never changes.―――人は、過ちを繰り返す。
概要
1997年にInterplay社の発売した第1作『Fallout』に端を発するRPGシリーズ。
ゲーム中の物語の主な舞台となるのは、核戦争によって荒廃し弱肉強食の掟が支配する過酷な暴力の世界となったアメリカであり、現実の年代で換算して22~23世紀頃の近未来を描いている。
第3作からは、ベセスダ社開発となり同社の『The Elder Scrolls』シリーズ(以下TES)の技術を投じて製作されている。
現在、第6作『Fallout76』をシリーズ最新作とする。
pixivではローカライズ(翻訳)などの関係で、第3作以降のファンアートが大半を占める。
作品内容
マッドマックスや北斗の拳などに代表される世紀末モノ(ポストアポカリプス)の一種だが、本作の世界観は「核戦争によって崩壊する前の世界」が1940年台~50年台に思い描かれていた未来世界を基に構築された、いわゆるレトロフューチャーとなっている。
また、世界情勢やアメリカの風俗・体制・思想・核への認識のいい加減さなども当時の水準を元にしている。随所にそれらを揶揄・風刺したブラックジョーク的なネタが組み込まれており、作中に残されている核戦争前の遺物からはその不条理さを感じ取る事ができる。
物語の本筋となるメインクエストのシナリオ自体は、シリアスかつ重厚な内容となっているが、サブクエストを始めとして各所にジョーク要素や細かいパロディネタ、メタネタといった小ネタがギッチリ盛り込まれており、いわゆるバカゲーとしての側面も持つ。
シリーズを通して極めて自由度の高いゲームデザインも特色の一つで、困った人々を助ける正義の味方になることもできれば、道行く人や訪れた先々の集落を片っ端から討ち滅ぼす人類の敵になるのもすべてプレイヤー次第。
また、クエストやトラブルの解決方法も戦闘だけでなく、話術や交渉技能といった手段で解決・回避することができる場面も多い。
キャラクターのビルド(育成)もプレイヤーのこだわりや自由が利く仕様となっている。あらゆる種類の銃器を使いこなすワンマンアーミーになるもよし、誰にも見つからずスリ・潜入・窃盗を働く泥棒キャラにもなれるし、ハッキングスキルと口の上手さで生き抜く詐欺師キャラにもなれる。どこぞの世紀末救世主よろしく己の肉体と鉄拳のみを武器に、並み居る荒くれ者や危険生物達を殴り倒していくのもまた一興。
Perks(レベルアップ時、基本ステータスの上昇とは別に取得できる特殊スキル)もバラエティに富み、作品によっては「放射線障害を自然治癒させ、人間の死体を食って体力を回復し、時折通常の三倍以上の速度で動く」というワケ分からん生き物になることも可能である。
シリーズの経緯
第1作誕生
本シリーズの発端は1988年にInterplay社が開発し、エレクトロニック・アーツより発売された『wasteland』である。
発売元であるエレクトロニック・アーツから『wasteland』の版権を買い取れなかったInterplay社がその精神的後継として作り上げたのが本シリーズである。
当時はInterplay社がTRPGのコアルールセット『GURPS』のライセンスを受けていたこともあり、企画段階ではGURPSを使って「タイムマシンで過去に戻って恐竜と戦い、魔法の力で現代に戻って彼女と結婚する」という筋立てのファンタジーゲームとなる予定だった。しかし、これは社長のブライアン・ファーゴに速攻で却下され、代わりにファーゴ社長の過去作品である『wasteland』にスポットが当たったという。
その後、『Vault13:A GURPS Postnuclear Adventure』というタイトルでリリースされる予定で開発が進められたが、すったもんだあってGURPSのライセンス失効を迎えてしまう。さらに本作のバイオレンス要素が似つかわしくないということでライセンシング延長もさせてもらえなかったため、結局GURPSをアレンジした独自のルールセットが採用され、発売5か月前の時点でテスト版をプレイしたファーゴ社長の鶴の一声で『Fallout』という名称に決定された。
ちなみにルールセットの変更時に盛り込まれた新ルールがPerksである。これはリードデザイナーのクリス・テイラーが、社長の「なんか物足りない」という言葉を受けて苦し紛れに発案した概念だった。だが当時としては非常に画期的なアイデアで、Falloutシリーズだけでなく後年の多くのゲームにも採用されるなど、ゲーム業界に絶大な影響を及ぼすことになった。
2→3の進化と変化
『Fallout2』まではPC用ゲームとしてInterplay社名義で発売されていたが、同社が経営破綻の末にゲームの製作を行っていた元傘下のベセスダ・ソフトワークスにシリーズの全権利を売却、『Fallout3』以降はベセスダで開発が進められている。
これに伴い、ゲームジャンルが見下ろし視点RPGから、同じくベセスダ社のTES同様にオープンワールド型の一人称視点アクションRPGに変更された。また、日本語化およびコンシューマ機移植も『3』から行われた。
『3』以降のPC版ではTES同様にMOD作成ツールが公式から無料配布されており、ネット上のコミュニティでは有志達によって作成された多種多様なMODが配信されている。『4』ではコンシューマ版でも限定的ながらMODの使用が解禁された。
旧作(Interplay製作)
Fallout:A Post Nuclear Role Playing Game
- 発売:1997年Interplay社
- 日本語版:なし(日本語化MODあり)
- 作中年代:2161年頃
- 舞台:かつてのロサンゼルス等西海岸
シリーズ第1作。主人公は核シェルターVault13の住人で通称「Vaultの住人(Vault Dweller)」。Vault13の生活用水の浄化に必要な部品が故障、その代替品の探索のために主人公が選ばれるところから冒険は始まる。修理に成功したあとは、スーパーミュータントという脅威の活発化の原因を探り、排除するのがストーリーの大筋として描かれている。
既述の通り、この頃は『GURPS』の影響を色濃く受けたシミュレーションRPGであり、FPS風RPGとなった『3』以降の作品とは異なるゲーム性だが、バイオレンス性の強さ・成長システム・自由度の高さ・V.A.T.Sシステムといったシリーズの根幹部分は既に確立されている。
Fallout2:A Post Nuclear Role Playing Game
- 発売:1998年Interplay社
- 日本語版:なし(日本語化MODあり)
- 作中年代:2241年頃
- 舞台:かつてのロサンゼルス等西海岸(前作と同じ)
シリーズ第2作。前作の主人公の孫にして、彼が作った村の住人である通称「選ばれし者(Chosen One)」が主人公を務める。凶作や病気による村の壊滅が迫り、それを止めるためキーアイテムを探し出すのが当初の目的となる。最終的には、自分たち以外の全てを殲滅しようという武装集団と戦うこととなる。
前作と比較するとイベント量が豊富でテキストの内容も前作以上に作り込まれているなど、シナリオ面が大幅に強化されている。その一方、前作以上に退廃的な世界観が前面に押し出されており、ジョーク要素にも下ネタが満載。
当時のPCゲーマー達の間でカルト的な人気を博し、今なお有志によってバグの修正パッチやMODが作り続けられている。
反面、ゲーム的には少々バランスが不安定で、キャラ育成の方針を間違えれば普通に詰みかねず、高難度のゲームが巷に溢れていた当時の洋ゲー界隈でも「最もクリアが困難なゲーム」の一つに挙げられるほどであった。
番外編・制作中止
- fallout:tactics――シリーズ初のシミュレーションタイトル。『2』の後の時系列となる。日本語化なし。
- fallout:Brotherhood of steel――アクションRPG。時系列は『1』と『2』の間。PS2にて日本語化されているが翻訳の都合、『3』以後のタイトルとは用語が食い違う。
- fallout online――interplayが開発していたが、ベセスダと訴訟(和解成立)の後、権利売却に伴い製作中止。
- van buren――同じくinterplayが開発しており、デモ画面を発表できるほど進行していたが、経営破綻のため製作中止。完成していればこのプロジェクトが『fallout3』になる予定であった。
現行作品(ベセスダ発売)
Fallout3
- 開発・発売:2008年ベセスダ・ソフトワークス
- 日本語版:コンシューマ版のみ(パソコン版は日本語化MODあり)
- 作中年代:2277年頃
- 舞台:かつてのワシントンD.C.
シリーズ第3作。汚染と荒廃はシリーズ随一。
ローカライズ版は規制が厳しく、PS3日本語版に至っては丸ごと削除されたクエストもあったりする。
Fallout:Newvegas
- 開発:オブシディアン・エンターテイメント
- 発売:2010年ベセスダ・ソフトワークス
- 日本語版:コンシューマ版のみ
- 作中年代:2281年頃
- 舞台:かつてのラスベガス(ネバダ州南部)
シリーズ第4作。XBOX360版では支障ないプレイができる一方、PS3日本語版は不具合が異常なことになっておりハードの落差が激しい。
PC版は『3』同様に日本語未対応の上、Windows10のアップデートによりMODなしでのプレイが不可能になってしまった。
Fallout4
- 開発・発売:2015年ベセスダ・ソフトワークス
- 日本語版:コンシューマ版のみ
- 作中年代:2287年頃
- 舞台:かつてのボストン
シリーズ第5作。『TES5 Skyrim』の技術的続編であり、クラフト要素が大幅に強化されている。
Fallout76
- 開発・発売:2018年ベセスダ・ソフトワークス
- 日本語版:コンシューマ版のみ
- 作中年代:2102年
- 舞台:かつてのウェストバージニア
作中年代は大戦から25年後であり、シリーズ中では最も古い時代を扱った作品となる。
『4』のアセットも流用しつつ製作された、シリーズ初のオンラインマルチプレイ専用作品。
FalloutShelter
核シェルターVaultを発展させていくソーシャルゲーム。
リリース当初はスマホアプリのみで日本語版もなかったが、現在はPS4で対応している。
FalloutShelterOnline
上のスマホ版をオンライン対応させ独立したソシャゲにした作品。2020年6月サービス開始。Fallout4で登場した組織が登場する。
あるVaultで主人公は前任の責任者からVaultの管理を任されるが、その次の日にテラフォーミング装置(後述のG.E.C.K.と似た様なものと思われる)を持ち去り行方不明になってしまう。主人公たちは彼の行方を追いつつ、Vaultの発展を行なっていく。
基本設定
世界観
- ウェイストランド
直訳すると荒野だが、本作では専ら核戦争によって荒廃した北米大陸の事を指す。
荒れ方は地域差があるものの、汚染が特に重篤な地域(多数の攻撃を受けた首都であるワシントンDCなど)では、そこかしこに重度の汚染地域があったり、汚染されていない水はほぼ無いなど非常に厳しい環境。
文明社会が崩壊したため、大小の組織がその勢力圏の拡大を図っているが基本的にその外側は完全な無法地帯。
また、戦前から漏出していた強制進化ウィルス(Forced Evolutionary Virus、略称FEV)と核戦争による放射能汚染の合わせ技で生物も様々な突然変異を起こしており、武装したならず者集団達だけでなく野生動物も人間に牙を剥くまさに弱肉強食の世界である。
ウェイストランドに住まう人間たちの事は「ウェイストランド人」と呼ばれる。
核戦争が勃発して100年~200年以上経っている作品がほとんどのため、かつての土地の名前とは異なる名前で呼ばれている場所が多い。
なお、俗に「アメリカ」という名前は完全に忘れ去られているとされる事があるが、これは誤認。ウェイストランドにも戦前の組織を母体としており、崩壊する前のアメリカの資料を保有している組織や、会話の中で古き良きアメリカの話を引き合いにだす人も居る。
- グレート・ウォー
作中年代2077年10月、世界が滅ぶ切っ掛けとなった世界規模の核戦争。
アメリカと中国が枯渇した石油資源を巡って戦争をする最中(米中戦争)、どこかから突如として核が発射され、世界は核の炎に包まれる事となった。
一方、意外にも核の爆風による破壊は主要都市を中心とした局地的なものであったため、生き残った人々もまた多かった。
しかし、放射能汚染や漏れ出した化学兵器の影響によって環境や生態系が狂い、動植物が恐るべきクリーチャーへと進化する要因となってしまう。現在の状況に落ち着くまでに数十年の期間、ありとあらゆる生物、人間同士による過酷で悲惨極まる混沌の生存競争が展開されていたという。
- Vault
核戦争を予期した当時のアメリカ政府がVault-Tec社に開発させた大規模な地下核シェルター。
核攻撃をただやり過ごすだけではなく、内部には様々な設備が設けられており核戦争後も数百年は文明的で安定した暮らしが出来る……という触れ込みだったが、実際にVault-Tec社がこうしたVaultを建造した本当の目的は社会実験であった。
Vault毎に様々な実験テーマが設定されており、一例として「中毒者を集めて治療したあと再び依存物を与えてみる」「全く異なる信条を持つ人間を集める」という比較的意義のあるものから「放射能を防ぐ為のドアが完全に封鎖できない」などの全滅必至の非人道的なもの、「ギャンブル依存症者だけを集める」「20人の男性と10人の女性と一頭のヒョウをとりあえず入れてみる」など実験の意義がよくわからないものまで幅広く存在する。
また、これはVault-Tec社の意図したところではないのかもしれないが、経年による故障の発生率も高く、上記の実験や後に起こった内乱と合わせて実験用Vaultは壊滅してしまったものが多い。
これらの実験用Vaultの実験データを監視するためのVaultもあったりするが、こちらの方も壊滅しているものがほとんどなのがなんとも皮肉である。逆に失敗するだろうと思われていた前述の「ギャンブル依存症者だけを集めた」というVaultは、ある意味平和的な統治で独自の発展をしたのもより皮肉を効かせている(気になる人はNewvegasをプレイ)。
『1』『3』『4』の主人公もこのVaultの居住者である。また、vaultにおける制服の「vaultジャンプスーツ」はシリーズの象徴的装備のひとつであり、全主人公の初期装備である。vaultと無縁なはずのNewvegas主人公ももらえる。
- キャップ
戦前に一世を風靡した瓶入り炭酸飲料ヌカコーラのボトルキャップ(王冠)。どういうわけだかウェイストランドでは通貨として流通している。
詳細な経緯は明らかになってはいないが、グレート・ウォーによって文明や国家が崩壊して戦前の紙幣は「今じゃケツを拭く紙にもなりゃしねってのによぉ!」になってしまったため、どうやら紙幣並みに流通というか各家庭に溜め込まれていたヌカコーラのキャップに目がつけられたようである。
『NewVegas』の舞台のモハビ・ウェイストランドでは別の炭酸飲料であるサンセット・サルサパリラのボトルキャップも使用されている。
なお、ゲームの主人公は膨大な量のキャップをメイン通貨として持ち歩くが、特定の勢力圏内ではその勢力の通貨が使われている事もある。
- 人は……過ちを繰り返す…… / War,war never changes.
シリーズを象徴するキーワード。シリーズのいずれもオープニングとエンディングで使用される、つまりこの言葉に始まり、この言葉に終わる。
直訳するなら「戦争は何も変わらない」だが「技術が進歩しても戦争(という殺し合い)は変わっていない」というような意味で使用され、「何度も戦争する」という解釈で上記の訳になったと思われる。
訳については、非常に端的な言い回しをうまく音節内に収めた名訳とも、ニュアンスを十分に汲み取れていないとも賛否両論。
『4』では初めて作中のキャラクター(主人公)がこのセリフを口にする。
人種・組織
- ウェイストランド人
ウェイストランドに住まう人々の総称。
見た目はほぼ人間だが、グレート・ウォー勃発以前から地上で漏出していたFEVの影響下にあり、更にその後の残留した汚染で遺伝子が改変されている者も少なくない。
そのため、純人間主義の強い一部の組織からはミュータントの一種として露骨に嫌悪され、時には怪物扱いされ問答無用で殺害対象になる場合もある。
生活レベルは地域やコミュニティごとにまちまちで、廃墟でガラクタを拾って物々交換で日々の糊口を凌いでる者から、キャラバンによる交易を営んだり、傭兵や用心棒として生きる者、なかには戦前のハイテク施設を独占して優雅に暮らしたりなど様々。
綺麗な水が比較的潤沢に手に入る汚染度の低い地域では農業で自給自足の生活を確立している者達もいるが、中には完全に文明を忘れて石器や骨角器で狩猟生活を送る集団までいる。
共通するのは、とにかくみんな逞しく生きている。
北斗の拳で言うところの「ヒャッハーさん」たち。詳細は該当記事参照。
あらゆる立場を超えて嫌われているのは言うまでもない。
- 部族 / トライバル
どちらかというと西海岸に多い人々。ウェイストランド人の中でも、独自のルールや宗教観を持ち、かつての人類のように血縁や氏族単位で纏まって生活する人々。
部族によってその性格は大きく異なり、近隣の街と積極的に交易を行っている友好的な部族もあれば、旅人を見かければ問答無用で襲い掛かって追い剥ぎを働くレイダー同然のものまで様々。
ただし、作中では曖昧な概念を持った呼称であり、単に閉鎖的なコミュニティを指して「部族」と呼ぶこともあれば、部族をまとめてレイダーとして揶揄する人物もいたり、そのまま「トライバル」という名称の敵キャラが登場したりしてかなりややこしい。
- スカベンジャー
荒野や廃墟を彷徨き、使えそうな物を拾っては商人に売ったり自分で使ったりして日々の糧を得ている人々のこと。ある意味、主人公の同業者とも言えなくもない。
基本的に戦闘能力はそれほど高くない個人事業主が多く、レイダーやその他の危険生物、暴走ロボットなどが徘徊する地域に入り込んで、そのまま黄泉路に直行する者も少なくない。
一方で、スカベンジで得たキャップを元手に用心棒としてレイダー崩れ等を雇入れ、ガラの悪い軍団を形成しているスカベンジャーも居る。
Fallout3では基本的には彼らの獲物を横取りしたりしない限りは無害だったが、Fallout4では一気に縄張り意識と凶暴性が増して近づくと攻撃してくるグループが出現するようになった。
放射能でゾンビのような姿に変異してしまった人間。
完全に近い放射能耐性と200年以上の寿命を持つ。
ある意味、世紀末世界に最も適応した人種(と生物)。詳細は該当記事参照。
似て非なる元人間のアボミネーションはフェラル・グールと呼ばれる。
- 第三世代人造人間
後述のインスティチュートに使役される人造生命体。『4』のキーマンたち。
一度市井に紛れてしまえば精神的肉体的に人間と全く見分けがつかず、性行為すら可能となっている。
一方、事前に設定されたパスワード一つで、創造主の思い通りに意志を捻じ曲げられてしまう機械的側面も併せ持つ。実際にこの人造人間が連邦で正体を隠して恐ろしい惨劇を起こし、新たなコミュニティの結成を決裂させたことがあり、更に多数の「無自覚なスパイ」が市井に潜伏している。
彼らの存在が連邦の人々の間で互いに疑心暗鬼をもたらし、些細な疑いが魔女狩りめいた殺し合いに発展することもあり強い憎悪を抱かれている。
さらにBoSからは言葉一つでいかようにも豹変する様を「制御できない危険なテクノロジー」と断じられ、組織の目的にかけて抹殺対象の一つに挙げられている。
彼らを「ヒト」と見るか「哲学的ゾンビ」と見るかが、『4』の大きな対立軸となっておる。
戦後組織
戦後に成立
- 新カリフォルニア共和国(NCR)
グレート・ウォーから100年近く経って「建国」されたカリフォルニア及びネヴァダを拠点とするウェイストランド人による連邦・民主主義共和国家。秩序や法治、民主主義、貨幣経済といった旧世界の価値観や制度の復活を目指している。
元々はVault15の生存者達が中心となって築いたシェイディ・サンズという交易キャラバンと農業を生業とする小さな集落だったが、「1」の時代にVaultの住人に助けられたことを切掛に建国を宣言。
「2」の時代に選ばれし者の助けで勢力を大きく拡大し、アメリカ南西部全域を治めるほどにまで成長した。
「NV」の時点では70万以上の人口を抱え、技術力こそエンクレイヴやBoSに劣るものの、きちんと整備された常備軍をも備えるという、単純な規模と物量においてはアメリカのウェイストランドでは最大の勢力を誇る。しかし税金が恐ろしく高いうえ、派閥争いや組織的フットワークの重さといった民主主義国家特有の諸問題も抱えている。
エンクレイヴとは勿論、エリート主義のBoSとも仲が悪く、各地で散発的な小競り合いを繰り返しながら、長らく緊張状態にある。
- シーザー・リージョン
『NV』に登場する「シーザー」と呼ばれる一人の指導者に率いられる軍事国家。
登場は同作のみだが、元アリゾナ州フラッグスタッフを本拠地に80以上もの部族とモハビ・ウェイストランドに至る広大な領域を支配下に置く。極端な軍事国家でありながら経済管理もなされており、NCRにも劣らない勢力を誇る立派なアメリカ後継者候補の一角である。
徹底的な強権的・全体主義的男尊女卑社会であり、弱者は死ねと言わんばかりの過酷な労働環境で奴隷として使い捨て、未婚女性については性奴隷としても扱い、占領先では熾烈な弾圧と快楽殺人ゲームめいた処刑による統治を行う等、様々な悪評がある。
一方、ウェイストランド中で蔓延している麻薬には死刑で報いる潔癖な法が敷かれているが、これは戦前のテクノロジーを悪しきものとして否定する反科学主義に因るものであり、彼らは有用な薬物の使用まで禁じている(薬草などを使った自然由来の治療薬や精神高揚薬は許可されている)。
ちなみに意外にも同性愛には寛容。
- チャイルド・オブ・アトム
『3』及び『4』に登場する新興宗教集団。他の呼称としては「CoA」や「アトム教団」等。
放射能その物を「アトム」という呼称で神聖視するという、ある意味Falloutらしい教団。
グレートウォーによる世界の崩壊は「アトムが争いにより歪みつつあった世界を放射能により『分界』し、リセットした」と定義付けている。
発祥は「3」の主要都市の一つメガトンであり、クロムウェル上級聴罪司祭というリーダーの元でアトムの教義を穏便に説きつつ、彼の人望もあって信者らを得ていたが、やがて信者の中からは独善的・暴力的な方法をもってしてもアトムの威光を広めんとする、所謂「タカ派」「過激派」が現れてしまう。
「4」でコモンウェルス各地に存在するのはクロムウェル上級聴罪司祭の手法を生温いと断じて勝手に分派したこのタカ派や過激派が大半だが、極僅かにではあるものの彼のやり方を倣って静かにアトムの教義を実践する分派も一応は居る。
敵として戦う場合はガンマ線銃やヌカグレネード等、超高濃度の放射能ダメージをもたらす武器を容赦無く向けてくる厄介な相手。
「4」作中でBoSに明確にアボミネーション認定を食らっている数少ない人間組織。
- ミニッツメン
『4』に登場する民兵組織。モデルがあり、アメリカ独立戦争時代に実際した同名の組織で当時のイギリスの脅威に対抗すべく結成された民兵組織が由来。
かつては連邦に暮らす人々をレイダーを始めとするならず者やスーパーミュータント等のアボミネーションから守り名を馳せていたが、やがて組織の巨大化に伴う派閥化やそれが原因の腐敗の横行、内部抗争の繰り返しにより瓦解し、信頼を殆ど失ってしまう事になった。
それでも連邦の人々にとっては希望の象徴であった為、人々の中には今も尚一縷の望みを掛けてミニッツメンに助けを求め、瓦解しても尚ミニッツメンとしての信念の元でそれを受け活動する僅かな生き残りもまた存在している。
- レールロード
『3』で名前と構成員1名だけが登場し、『4』で本格的にその活動が描かれる地下組織。
こちらもミニッツメン同様、アメリカ独立戦争時代に迫害されていた黒人達の逃亡を手助けしていた解放組織「アンダーグラウンド・レイルロード」がモデル。構成員の役職に対するコードネームもそのレイルロードが実際に使用していたものである。
『3』では、101のアイツがアンドロイド≒人造人間の情報を探る情報をどこからか聞きつけて警告する(しかもどこにでも現れる、VR空間やエイリアンの宇宙船にも)という恐るべき諜報力を見せつけた。
『4』では連邦最大の謎にして脅威とされるインスティチュートが地上の人間達に紛れ込ませる「人造人間」、中でも生身の人間とほぼ変わらない体組織・体構造、更には自我や高い知能まで持つ「第三世代」の人造人間の中でインスティチュートの手を逃れ、自由を求める個体をその手助けをすべく秘密裏に活動を行い、時には奪還の為に派遣されるインスティチュートの戦力と一戦交える事も。
その活動が目立つようになってからはインスティチュート側からも要警戒の対象とされ、最近では連邦各地にあった秘密の拠点を悉く壊滅させられてしまい、残るのは旧ボストン市街の何処かにあるとされる本部だけと風前の灯火にまで追い詰められているらしいが…?
戦前組
様々な理由で戦前の組織が形を変えながらも存続に成功した存在。
世紀末で荒んだ外部の人間を警戒して閉鎖的という点は多くで共通している。
かつての米軍を母体とした、テクノロジーの管理と保全を目的とした軍事組織。
詳細は該当記事参照。
戦前の政府高官と軍産複合体を母胎とし、戦前からアメリカ政府を裏で操っていた秘密結社。
詳細は該当記事参照。
- インスティチュート
『4』に登場。連邦の組織の中では最大にして最も謎に包まれている。
本拠地、メンバー、目的などほとんどが不明だが、実在だけは全連邦で認められている。
それもそのはずで、本拠地には物理的な出入り口が一つとして存在しない。
技術力は戦前同等、一部分野ではそれ以上とも唄われている。唯一確かな存在の証拠であるのは人造人間であり、ごく稀に連邦で姿を見かけることがある。
人造人間を送り込むインスティチュートはアメリカの都市伝説「ブギーマン」の様な恐怖の対象として畏れられている。
- 残存Vault
人体実験が失敗または頓挫して正常なシェルターとして運営されてしまった、または数少ない本当のシェルターとして建造され更に稼働し続けることに成功したVaultの数々。
アボミネーション(abomination)
アボミネーションとは「忌まわしいもの」。世紀末の荒野を徘徊する人類の天敵たち。
人為的に作り出されたもの、放射能で変異した生物、暴走した殺人ロボットなど多種多様だがその殆どは対話も共存も不可能である。
例外的に話の通じる個体もいるがその数は少なく、対話共存可能な個体は更に少ない。
BoSといったエンクレイヴといった戦前組にとっては基本的に見敵必殺以外ありえない文字通り忌まわしき存在である。
なお、アボミネーションという用語を作中で用いるのは「4」の時代のBoSが主であり、作品≒地域や時代によっては全く出てこない。
「NV」にいたっては「アボミネーション」という名前のアボミネーションすらでてくる。
無害な変異生命体
世紀末の貴重な生物資源。
見た目こそ異形化しているが衣服に食料に生存に欠かせない存在。
もちろん例外もいる。
- バラモン
シリーズを通して登場する双頭のミュータント牛。野生・家畜問わずウェイストランド各地に棲息している。
非常に大人しい性格で、荷物持ちや農耕作業といった力仕事の他、糞は肥料に、肉と乳は食料に、骨と革は生活資材になるという万能家畜としてウェイストランド人に飼育されており、バラモンによる酪農業やキャラバンで財を成した者も珍しくない。
なお、力は強いが闘争本能が弱いせいか、ゲーム中ではしょっちゅう他の危険生物達の餌食にされているところをよく見かけることになる。
- ラッドスタッグ
一方でこちらは鹿。やはり双頭。
基本的にあらゆる生物に美味しくいただかれる側だが、
高ランクの個体は凶暴化して危害を加えてくることもある。
- ラッドラビット、ラッドチキン
全身にグロい腫瘍ができた兎と鶏。首を刎ねてくることはないので安心されたい。やはり美味しいお肉。
元人間
スーパーミュータント&ミュータントハウンド
初代falloutの最終的な敵勢力にしてシリーズ皆勤の古参アボミネーション。
FEV(強制進化ウィルス)によって変異した元人類(と元犬)、通称「スパミュ」。
人間の比ではない身体能力と引き換えに高い凶暴性を持つ。
詳細は該当記事参照。
スパミュ同様シリーズおなじみのアボミネーション。
交渉や共存が可能な「グール」と異なり、人間と見れば食い殺しにかかるゾンビのような生物。
一度グールになったものが理性を失ってフェラルになることはないとされているが、
新作のたびに設定が二転三転するため真相はプレイヤーにもわからない。
変異動物
生態系の頂点からキモいだけのものまで。
共通するのは殺して肉を剥ぎ取って焼けば美味しい晩ごはんになることである(例外有)。
食うか食われるか。
ウェイストランド生態系(人類含む)の頂点に君臨する世紀末覇者。
「NV」では人間の方の世紀末覇者をパロったユニーク個体が登場する。
ゲーム上では3以降弱体化ぎみ。
ヤオ・グアイ
米国在来のクロクマが放射能もしくはFEVによって変異した怪物と考えられている。接近戦のみながら熊ならではのパワフルな攻撃・圧倒的な体力の難敵。デスクローよりも強いとすら恐れられている。ヤオ・グアイとは中国語で「妖怪」の事。中国人捕虜がその恐ろしさを評して名付けたともいう。
スコーチビースト
「76」で初登場。
アパラチア壊滅の元凶である、コウモリ風の巨大アボミネーション。
世紀末の荒野におけるほぼ唯一の航空戦力というだけでも十分すぎる脅威だが、
真の恐ろしさはコウモリらしく病気のキャリアとなり感染を広げていく点。
この「スコーチ病」の感染者は非感染者に「我々ではない」と襲いかかるようになる。
しかも既に放射能で変異していた生物にも感染し、それが人であった場合はグールと異なり銃を扱い言葉を話すだけの知性を残している。
この大災厄の親玉たる「クィーン」を倒すため、戦後わずか20年で人は誤ちを繰り返すことになる。
メタ的には挙動が世紀末覇者ではなく異世界の覇者のそれなので勇者じゃないレジデントの身で抗うならやむなしといったところか。
ラッドローチ、ブラッドバグ、スティングウィング、ブロートフライ
巨大化した虫ども。キモい上に不衛生。
特にラッドローチは「4」のチュートリアルであらわれる最初の敵でありながら
巨大Gというだけでプレイを断念したプレイヤーもいるとかいないとか。
しかもこのGの生肉が最初に口にする回復アイテムという屈辱を受けることすら。
なお「4」のラッドローチは最大で大型犬サイズの個体が存在し、VR版「4」ではそのサイズのGがこちらの顔目掛けて飛んでくるという生半可なホラゲーが裸足で逃げ出すほどの恐怖を味わえる。
カサドレス
NewVegasのみに登場する巨大化したオオベッコウバチ
元々はある科学者が種の保存と観察を目的として巨大化させたらしいが、どういう訳かモハビ・ウェイストランドに流出してしまったらしい。
デスクロー並の戦闘力を持っている上、毒攻撃も仕掛けて来るので舐めてかかると返り討ちに遭う。
カマドウマ
「4」から登場するようになった巨大カマドウマ。名前がなぜかそのまんま。
動きもカマドウマそのものであるが、それ以上に恐ろしいのは火力と防御力で、他の虫系と比較すると桁違いに強く、プレイヤーから(あらゆる意味で)恐れられている。
マイアラーク(ミルラーク)
作品によって日本語訳が違う。
特定の生物ではなく「汚染された水中で変異した甲殻類」の総称。
そのためザリガニだったり、カブトガニだったり、半魚人だったりとバリエーションが豊富。
基本的には丸い殻を背負った通常個体、衝撃波を飛ばす「キング」、キモい「幼生」、
そして巨大でボス級の「クィーン」の3種とそのバリエーションがいる。
通常個体でもそのハサミで人の手足を切断する膂力を持つ。
モングレルドッグ
フェラル・グールの犬版といった感じ。
一体一体は弱いが小さくて素早く狙いにくく、群れで攻めてくる。
VATSを使うか、白兵戦で殴り合うか。
ウルフ
変異していないっぽいウルフ。でも強い。ただの狼、されど狼。
よその作品ではないが、
モンスターでないからとなめてかかれば餌になるのはこちらである。
殺人ロボット
あるものは主なき今も命令を忠実に守りつづけ、ある者はエラーや老朽化で暴走し、
またある者は武装勢力に鹵獲されその手先として人間を襲う鋼鉄の殺戮者たち。
彼らもまた対話共存可能な者たちが存在し、その数は同じ人類についで多いかもしれない。
アイボット
スピーカーが内蔵された球体型ロボット
戦闘力はほぼ皆無な上、基本的にエデン大統領の演説や求人広告を再生し続ける無害な存在。
戦前は娯楽から軍用までありとあらゆる方面で運用されていた二足歩行型ロボット。
充電ポッドで眠ったままの個体でもポンコツ臭が漂う。
ロボブレイン
名前の通り頭部に透明カバーに入れられた人間の脳を持ち、キャタピラで走行するロボット。
重罪で投獄された犯罪者から脳みそを抽出して記憶を消去した上でCPUとして使用するという、Vaultと並び戦前企業における倫理・道徳観の低さの象徴とも言える存在。
戦前の高度な技術で製作された戦闘用ロボット。
女性型の優美なフォルムでありながら、遠距離・近接双方の強烈な攻撃力と俊敏な動きを誇る強敵。
セントリーボット
これも軍事用ロボット。
キャタピラ機動の堅固なフォルム、ミサイルやガトリングガンで敵を蹴散らす。
背面に弱点のコアが排熱時に見え隠れするが、さてどうやって撃ち抜くべきであろうか。
Mr.ハンディ、M'sナニー、Mr.ガッツィー
順に家庭用お手伝いロボットとその女性人格型、そしてその軍用ver。
家庭用のノリのまま殺しに来るサイコなマシンだったが「4」以降は緩和。
稼働を続けるVault内などで本来の製造目的を全うする個体も多くなった。
リベレーター
「76」で登場。中国軍によって作られた戦闘用ドローン。
ジャンクボット
「4」で登場。
上記のロボット達のありあわせのジャンク部品をニコイチサンコイチしたキメラ機体。
代表的なアイテム
- Pip-Boy
Vaultの居住者が10歳から死ぬまでその身に装着を義務付けられる機械端末。
「3」の主人公がそう言及しているため、バイオメトリクスシールにより神経と接続されており、死ぬまで外す事が出来ないと思われる事が多かったが、普通に外している人も多いためこのあたりはモデルによって違うのかもしれない。
そもそも腕輪型ではなく、タブレット型で腕に装着していないケースもある。
体調管理及びアイテム管理機能やマップ、GPS、懐中電灯、ラジオ、ホロテープ再生、ガイガーカウンター、通信装置など様々な機能が搭載されており、便利で幅広い多機能性を誇る。また、戦闘向けの支援機構として「V.A.T.S.」システムも搭載されている。歴代主人公は全員がこれのお世話になっており、シリーズの顔役とも言えるガジェットの一つとなっている。
- Vaultジャンプスーツ
別名vaultスーツ。vaultの居住者すべてにその着用が義務付けられた制服。
青く染められたレザー調のジャンプスーツに、金のラインが入ったデザイン。
基本的には背中にそのVaultの番号がデカデカと刺繍されている。
作品によって微妙に差異があるが、「1」コンセプトアートなどでは身体にぴったりとした近未来的なデザインとなっている。
ゲームがVaultからスタートする場合はこれが初期装備になるが、主人公がVaultの住人でない作品では
ゲーム内で手に入れる事が出来るが初期装備ではない。
なお、「1」の主人公の活躍が伝説となっている「2」では聖衣のような扱いになっており、
試練を乗り越えた主人公が袖を通す事になる。
フュージョンコア(核融合電池)によって動く、米軍が開発・運用していた軍用パワードスーツ。
膠着した米中戦争の戦線を一気に動かした最新鋭兵器であり、その性能は「単機で街一つを地図から消し去るほど」とまで言われる。
Vaultスーツと並んでFalloutシリーズの顔であり、タイトル画面にも採用される。
ナンバリングタイトルではその作品の方向性を定める為、真っ先に新規デザインされる法則があり、
「1」ではT-51、「2」ではエンクレイヴ・アドバンスドパワーアーマー(当時はこう呼ばれていた)、「3」ではT-45、
「4」ではT-60がそれぞれタイトル画面に採用されている。
- G.E.C.K.
Garden of Eden Creation Kit(エデンの園作成キット)。シリーズにたびたび登場するキーアイテムの一つで、アタッシュケース程の大きさながら、都市一つ分の土地の放射能汚染を完全に浄化し土壌を耕作に適したものに作り替えるトンデモ装置。
Vault-Tec社が核戦争後の地表を再開発するために製造したが、全てのVaultに配備されたわけではなく
ごく一部のVaultにだけ配備された。
「じゃあ1個でも見つかったらそれでどこも再生すればいいじゃん」と思いきや、
そう都合の良いものではなく一度使用すると凄まじいエネルギーを発し、環境の浄化と引き換えに分解されてしまう事もあるらしい。
ちなみに「3」と「NV」ではMOD制作用のエディタとして同名で開発ツールと全く同じものが無料配布されており、
プレイヤーが望めば自力で新たなマップや装備を作り出す事が出来る…と、
ベセスダのユーモアとサービス精神溢れる事になっていた。
注射で使用する最も基本的な回復薬。…というのはゲーム上の話で単なる興奮剤である。
時はまさに世紀末。皆負傷なんぞ直さずに興奮剤打って気合で頑張っているのである。
(設定上は再生力を高める成分も含まれているが、深手には効力が薄いとされる)
「4」冒頭では近所の老夫婦が夜のお供に乱用していた事がわかる。
またおなじく「4」のサバイバルなどでは渇水ゲージが減少するなどデメリットが出てくる。
放射線耐性を高める予防薬。大き目のビンに入ったカプセル。
中毒性はない安全な薬だが、そのせいか(あるいはゲームの仕様ゆえか)完全な耐性は得られない。
そのため、五粒以上飲んでも薬効が切れる前にRADダメージで死んでしまう。別の対処法(下記)も用意するべき。
点滴パックに入ったRADダメージを回復する薬品。
こちらの正体もろくなもんじゃなく、正体は下剤(利尿剤)。
放射性物質を排泄してスッキリ!という物理的にクソッタレな理屈で回復する。
言うまでもないが、こんなもんで放射能汚染が回復するのはワザとである。
下剤というわけで、やはり使うと喉が渇く。
ゲーム的には使用することで耐久力が上昇するが、設定としては何のことはない、色々と麻痺させてるだけである。
「3」で海外で発売禁止になったので名前だけ変更された。
結果、麻薬系アイテムとわからずに使ってしまう場合も。(日本語版では『モルパイン』なので微妙にわかりにくい)
ダメ。ゼッタイ。シリーズ次鋒。前者は身体能力、後者は知能向上に効果がある。
というわけで、戦前は親が子供におやつ代わりに与えたり、サプリ感覚で摂取されてた。
そんな腐りきった世の中、世紀末になるのは時間の問題だったと言える
ダメ。ゼッタイ。シリーズ中堅。軍で兵士の攻撃性を高めるために開発された。
世紀末化により、こんなもんまで世間に拡散し乱用されている。
複数の薬剤のカクテルであり副反応が非常にきつい模様。
ダメ。ゼッタイ。シリーズ副将。全ての能力を向上させる。裏?有りまくりよ。
そもそも戦前の時点で「アカン」とプロトタイプの時点で開発が中止され、
そのプロトタイプが闇の市場で流通したというもう完全にアウトな代物。
ゲーム上でも薬物依存に陥る確率が他よりも高い。
ダメ。ゼッタイ。シリーズ主将。摂取すると“覚醒”したみたいにハイな気分になる吸入薬。
世紀末でも製造法が確立しており、バラモン≒牛の糞=メタンから精製する。
ところで、メタンフェタミンという化学物質をご存知だろうか?
そう、ジェットとは最も身近で精製が容易な故に最もダメ、ゼッタイ。なアレである。
「4」ではきれいな水かジェットの売人になって資金を稼ぐのが金策の基本になる。
- ゴード・テイト・タールベリー
ウェイストランド特有の作物。
その正体はカボチャ、ジャガイモorトマト、そしてボストン特産のクランベリーが放射能で変異した(という説がユーザーの間ではほぼ真実のように扱われている)野菜&果物。
他にも変異してない作物や、シリーズ常連なのに元ネタ不明な「マットフルーツ」なるものが存在する。
世紀末開始からまだ20年の「76」では変異前の作物も拝むことができる。
実写版
2024年Amazonプライムビデオにて配信予定。
「4」の12年後が舞台であり、本作で描かれる内容が正史になるとのこと。
舞台はロサンゼルスであるがティザーPVではダイヤモンドシティらしき町並みやプリドゥエンらしき空中艦も登場。
ザ・ボーイズと同じ制作会社が手掛けたのもあり、ゴア表現や巨大クリーチャー、グール等の特殊メイクやCGに力を入れている為、原作にかなり忠実にしている。
日本人にとってはレトロフューチャー感薄いFOシリーズであったが、日本語版のロゴは昭和特撮を思わせるまさにダs…いレトロフューチャー感あふれるものとなっている。