概要
東京都町田市原町田の鉄道駅で、多摩地区で最も乗降客数の多い駅。だが、神奈川県相模原市南区との境界、つまり東京都と神奈川県の県境がこの駅のすぐ近くにある。
実際新宿から小田急で向かう場合、神奈川県川崎市多摩区・麻生区を経由するため飛び地のような印象を受け、横浜線の管轄もJR東日本横浜支社が担っている。
1908年9月23日、横浜線の前身にあたる横浜鉄道の開業時に原町田駅として開業。
1917年に国有化され、1980年の駅前再開発によって小田急線付近に移転、現在の町田駅となった。
旧原町田駅は現在のターミナル改札口付近にあった。
小田急線は1927年4月1日に新原町田駅として開業。1976年に国鉄に先駆けて町田駅に改称している。
駅周辺の町は谷と坂が多い影響からか、ペデストリアンデッキと歩道橋が入り混じる構造となっている。
その影響か町はそれほど発展しなくなり2008年(平成20年)以降、利用者はそれほど増えていない。
駅前は多摩地区有数の繁華街となっており、小田急百貨店とOIOI及びOIOI系列のモディ(有隣堂などが入居)、東急ツインズ(東急ハンズや東急ストアなどが入居)、ルミネ(ブックファーストなどが入居)、西友(ソフマップ等が入居)等があり、少し離れた場所にジーンズショップのマルカワやアニメイト、ブックオフ、らしんばん、ゲーマーズ、菓子・パンの材料で有名な富澤商店の本店がある。
ヨドバシカメラはJR駅の南側の相模原市の境にあり、所在地も実質的には相模原市となっている。
ビックカメラは2つあり、本館が小田急百貨店側。別館はアニメイト、富沢商店の近くにある上、ソフマップも併設している。
かつてはとらのあなも存在したが、2020年(令和2年)8月に閉店していたが、とらのあなは出張所形態にて、西友の中にあるTSUTAYAにて2021年(令和3年)6月18日に再出店した。
小田急駅から西側にはサトウ電子(但し、火曜日は休業)という電子パーツ屋も存在する。
他にも河合塾等の予備校、東横インやアパホテルといったビジネスホテルもある。
意外にも映画館は一つも無い点は注意が必要となる。
将来的には多摩都市モノレールが当駅まで乗り入れるとされる。
完成した場合、小田急町田駅以西から立川駅及び西武線のアクセス改善される他、多摩モノレールから新横浜駅へのアクセスが改善されるなどの影響が大きい。
又、この延伸は相鉄新横浜線・東急新横浜線・横浜市営地下鉄ブルーライン新百合ヶ丘駅延伸、小田急多摩線相模原駅延伸に伴う当駅の利用者減少防止も含まれる(その一方で多摩センター駅~新宿駅間が同額なので、京王相模原線と小田急多摩線の両方に使える多摩センター駅への流出も懸念される)。
実際、23年3月18日開業の相鉄・東急直通線開業に伴う新横浜駅の交通事情改善の余波で新横浜方面への乗換減少も予測されている(相鉄新横浜駅が22年度では約3万8千人から23年4月~7月まで50,509人と増加している為)。
駅構造
小田急電鉄
ホームは島式2面4線。小田原寄りは高架である一方、新宿寄りは地上で、駅のすぐそばに踏切が存在。新宿寄りの踏切は開かずの踏切として有名である。
また、新宿寄りに引き上げ線があるが、最大6両編成まで。江ノ島線からの列車を中心に当駅で折り返す列車が設定されている。
古くから特急ロマンスカーの停車駅であり、停車本数も多い。
「はこね」と「モーニングウェイ」の大半と一部の「さがみ」、小田原線方面の「ホームウェイ」の全列車、千代田線直通の「メトロ」系も「メトロはこね」は「メトロえのしま」との併結列車を除く全列車、「メトロモーニングウェイ」/「メトロホームウェイ」の全列車が停車する。
かつては「えのしま」、「あさぎり」の全列車も停車していたが、前者は1999年に、後者は2012年に相模大野駅停車となり当駅は全列車通過となった。それ以外でも廃止となった「あしがら」の停車駅でもあった。
隣の相模大野には、町田に停車する特急が相模大野に停車することはほぼないが、1日に数本だけ両方に停車する列車も存在する。一方、新百合ヶ丘駅とは、基本的にはどちらかのみの停車だが、両方に停車する「はこね」も一部存在し、上記のメトロホームウェイは全列車が両駅に停車する。
50000形が登場時から「はこね」運用にて停車していた数少ない駅でもあったが、50000形の最終定期列車には通過された。
なお、多くの列車が停車しており、その本数自体は途中駅としては最多級ではあるものの、ロマンスカーの全列車が停車するのは小田原線の「ホームウェイ」、「メトロホームウェイ」、「メトロモーニングウェイ」のみであり、それ以外の「はこね」などの車種には通過列車も存在するため、列車が停車する車種の数は新百合ヶ丘よりは少ない。
JR東日本
島式2面4線の地上駅で、この構造は横浜線単独駅では唯一。八王子方面の列車については、快速・普通の緩急接続が日中時間帯に行われる。改札口はルミネ側(中央口)とミーナ側(ターミナル口)の2か所に設置されている。
巨大な駅ビルと併設された小田急に対し、メインとなる中央口側の駅舎はOIOIとルミネを挟んだところにポツンとあるだけという多摩の代表駅にしては非常に地味なものとなってしまっている(吉祥寺・立川・八王子と違い23区内のターミナル駅に向かわないローカル線というのも大きいかもしれない)。ターミナル口はミーナと一体化しているが、小田急とはペデストリアンデッキで繋がっていないのもあって改札機の数も少なく、場所もよく見ないと判断しづらい。
利用状況
近況
小田急電鉄
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗降人員は、254,478人である。
JR東日本
- 2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員は、98,307人である。
国鉄(現JR九州)
- 1984年の一日平均乗車人員は58人である。
年度別利用状況比較表
事業者名 | 小田急電鉄 | JR東日本 | |
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年度 | 乗降人員 | 乗車人員 | 乗降人員 |
2008年(平成20年)度 | 291,952人 | 108,214人 | 216,428人 |
2009年(平成21年)度 | 289,622人 | 107,799人 | 215,598人 |
2010年(平成22年)度 | 290,621人 | 109,077人 | 218,154人 |
2011年(平成23年)度 | 288,884人 | 109,042人 | 218,084人 |
2012年(平成24年)度 | 291,678人 | 110,543人 | 221,086人 |
2013年(平成25年)度 | 292,779人 | 110,940人 | 221,880人 |
2014年(平成26年)度 | 289,013人 | 110,233人 | 220,466人 |
2015年(平成27年)度 | 291,911人 | 112,161人 | 224,322人 |
2016年(平成28年)度 | 291,802人 | 112,447人 | 224,894人 |
2017年(平成29年)度 | 292,579人 | 112,710人 | 225,420人 |
2018年(平成30年)度 | 293,572人 | 112,540人 | 225,080人 |
2019年(令和元年)度 | 289,419人 | 110,899人 | 221,798人 |
2020年(令和2年)度 | 200,781人 | 77,722人 | 155,444人 |
2021年(令和3年)度 | 221,094人 | 86,227人 | 172,454人 |
2022年(令和4年)度 | 246,459人 | 95,015人 | 190,030人 |
2023年(令和5年)度 | 254,478人 | 98,307人 | 196,614人 |
駅周辺
隣の駅
小田急電鉄
※特急ロマンスカーは「ロマンスカー」を参照。
JR東日本
町田駅(大分県)
国鉄(現JR九州)宮原線の駅として1937年6月27日に開業。
かつては貨物営業も行っており駅員も配置されていたが、廃止時点では一面一線の地上駅で無人駅だった。
宮原線の廃止に伴い1984年12月1日に廃止。
国鉄は全く違う地域とはいえ同じ駅名が重複することから町田市からの原町田駅の改称要求に難色を示していた。
しかし当時の町田市長大下勝正は出身地大阪府に「福島駅」が存在することから「すでに重複している例がある」と国鉄を説得、改称にこぎつけた。それから当駅廃止までの4年間は国鉄に町田駅がふたつ存在していたことになる。
改称当時の横浜線で運行されていた103系電車の方向幕には、「原町田」の「原」だけが消されて「 町田」になっているものもあった。
廃止後はプラットホームと駅名標が残されたが、付近を通る国道387号のバイパス工事に伴いホームの一部が撤去された。
隣の駅
宮原線 | ||||
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種別 | 前の駅 | 当駅 | 次の駅 | 備考 |
恵良駅 | 町田駅 | 宝泉寺駅 |