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ロスト・ワールド/ジュラシック・パークの編集履歴

2024-11-10 17:34:26 バージョン

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク

ろすとわーるどじゅらしっくぱーく

『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(The Lost World: Jurassic Park)とは、1997年に公開された映画で、『ジュラシック・パーク』シリーズの第2作目。 本頁では、1995年に発表されたマイケル・クライトンの原作小説『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』についても記述する。

そして 何かが生き残った…


概要

マイケル・クライトン1995年の小説『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』及び、それを映画化した作品。『ジュラシックパーク』シリーズの第2作で、1997年に公開された。配給はユニバーサル・ピクチャーズ。監督を務めたのは前作と同じくスティーブン・スピルバーグである。

1925年のアーサー・コナン・ドイル原作の映画「ロストワールド」を意識したネーミングだと思われる。


第70回アカデミー賞では「視覚効果賞」にノミネートされた。


評価

前作の評価が高かったため期待された本作だが、それに応えたとは言えなかった。主に、登場人物の不可解な行動(重大なトラブルを起こしてしまうのがもっぱら主人公側のメインキャラであるなど)や、ひたすら恐竜に襲われるだけの雑なストーリーなどに批判が集まった。

第18回ゴールデンラズベリー賞においては「最低続編賞」「最低脚本賞」「最低人命軽視と公共物破壊しまくり作品賞」の3部門にノミネートされた(受賞はしていない)。

ただし、いずれの批判についても「スピルバーグが監督を務めた作品にしては」という程度のものであるという声もある。


あらすじ

インジェン社による「ジュラシック・パーク」計画が失敗してから4年。


展示用の島であったイスラ・ヌブラルとは別に、恐竜の再生・育成・研究用に開発されていたイスラ・ソルナで、未だ恐竜が生き延びていることを知ったジョン・ハモンドは、その生態を探るためイアン・マルコム博士を含めた4名の調査隊を派遣する。

時を同じくして、インジェン社の現社長ピーター・ラドローもハンターの一団を率いてイスラ・ソルナへやってくる。アメリカ本土での新たなパーク開園のために、恐竜を島の外へ持ち出そうとしていたのだ。


計画は、どちらも上手くいかなかった。恐竜の襲撃を受け、調査隊もハンターも装備のほぼ全てを失ってしまう。島を脱出しようとする人間たちだが、執拗に襲い来る肉食恐竜たちの前に次々と命を落として行く。


そして遂に、その牙はアメリカ本土――サンディエゴにまで及ぶ。


見どころ

ステゴサウルスの群れ

サラ・ハーディングを探しにソルナ島にやって来た恐竜調査隊の前に現れるステゴサウルスの群れ。サラを見つけた調査隊だがステゴサウルスの群れを怒らせてしまい…

恐竜の捕獲

同じくソルナ島にやって来たインジェン社のピーター・ルドロー率いる恐竜ハンターたち。パラサウロロフスパキケファロサウルスなどを捕獲する。

『ママが怒ってるんだ』

訳あってティラノサウルスの子どもをトレーラーにて手術することになった調査隊。当然に見つかり、彼らはティラノサウルスの子育て理論の真相を知ることになる。




登場人物

恐竜調査隊

演:ジェフ・ゴールドブラム(吹:大塚芳忠

Jeff

前作でパークの事件を生き延びた数学者(カオス理論学者)で、今作の主人公。

恋人のサラを救うため、嫌々ながらハモンドの恐竜調査隊に加わる。皮肉屋なのは相変わらずだが、サラやケリーに振り回されるヘタレキャラになってしまっている。

原作では恐竜たちの絶滅の原因を探るべくイスラ・ソルナに向かう。中盤以降はまたしても重傷を負いモルヒネ漬けになる。


演:ジュリアン・ムーア(吹:勝生真沙子

古生物学者。イアンの恋人。明言はされていないが前作に登場した獣医ハーディングの娘と思われる。

良く言えば勇敢、悪く言えば独善的な性格。恐竜の知識は豊富だが、それが行動に反映されておらず、自身だけでなく周囲の人間も危機に晒すことになる。ニックと共にハンターのキャンプに捕まっていた恐竜たちを逃がしてキャンプを壊滅状態にしたり、イアンの反対を押し切りニックが運んで来たT-REXの幼体の治療を優先させたせいで(T-REXの接近を知らす電話を無視して治療にあたっていた)、調査隊・ハンターの双方が装備を失い、多くの人命が失われた。ヒロインであるにもかかわらず、自身の独善的な行動の結果、多数の犠牲者を出した点で、諸悪の根源といえるキャラである。

原作では動物行動学者で、映画とは正反対の有能な人物。


  • ニック・ヴァン・オーウェン

演:ヴィンス・ヴォーン(吹:平田広明

野生動物専門のドキュメンタリーカメラマン。女目当てで自然保護団体に参加していたと嘯くが、実際には過激な環境テロリスト。

上記のサラと共にしでかした危険行為に加え、ローランドの銃から弾を抜いていたせいで結果的にT-REXがサンディエゴに上陸する元凶ともなった。

今作の脚本で、サラと共に批判されているキャラだが、ケリーたちを先導してT-REXから逃げ延びたり、通信所へ単身乗り込み救助を要請したりと、役に立った場面も多い。

イスラ・ソルナから無事脱出するものの、それっきり登場しなくなる。これは、当初の脚本ではクライマックスのプテラノドンとの戦いで命を落とすはずだったが、それがまるごと変更されたことで、脈絡なく退場する形をとらざるを得なくなったため。

原作には登場しない。


演:リチャード・シフ(吹:納谷六朗

精密機械の専門家。皮肉屋だが心優しい性格の中年男性。

トレーラーごと崖から落ちそうになったイアンたちを救おうとしたところをT-REX夫婦に襲われる。それでもなおイアンたちの救助に尽力するが、最期は身体を引きちぎられ絶命する。

原作ではデリーシティ出身、都会派の若い男性で、ソーンの助手。T-REXの幼体をトレーラーに持ち込んだのは彼である。ラプトルから仲間を庇って戦い無惨な最期を遂げる。

どっちにしても彼の運命は、最後まで良いものではない。


  • ケリー・カーティス

演:ヴァネッサ・リー・チェスター(吹:渕崎ゆり子

イアンの3人の子供のうちの1人。イアンの元妻の血を濃く引いているのか、黒人。父の傍にいたいあまり、こっそり恐竜調査隊に付いてきてしまう。体操部に所属しており、得意の鉄棒でラプトルを撃退している。

原作では数学の得意な白人の少女で、レヴィンの助手。イアンの娘という設定はない。終盤、一行をラプトルの魔の手から救う。


恐竜ハンター団

演:ピート・ポスルスウェイト(吹:麦人

ラドローに雇われた恐竜ハンター団のリーダー。冷静沈着な凄腕のハンターで、T-REXを狩ることに情熱を燃やす狩猟狂。

ニック曰く白鯨のエイハブ船長のような人物だが、それゆえに、ラドローの目的にはあまり同調していない。また、心優しく常識人な面もあるため、ファンからはそこまで悪人とは見なされていない。

T-REXを一騎打ちの末捕獲するという、シリーズでも類を見ない大金星を挙げたが、目的を果たした後は仲間を喪ったことに落ち込むばかりで、ラドローの元から去っていった。

原作には登場しない。


  • ピーター・ラドロー

演:アーリス・ハワード(吹:牛山茂

インジェン社の現社長。ハモンドの甥に当たる。媒体によってはルドローとも訳される。

恐竜の恐ろしさを全く理解しておらず、マルコムに散々警告されても意に介さず、自分なら上手くやれると自信に満ち溢れた様子で、サンディエゴに新たなパークを建造するという、ハモンド以上に恐ろしい計画を立て、会社の復活を狙う。

また、ハモンドと違い恐竜への情すら微塵もなく彼等に対し、「命を与えられた恐竜にこそ、何の権利も無い。創り出した私達に全ての権利がある」と傲慢極まる考えを平気で口にしていた。

更に雇ったハンター達が多く犠牲になっても同情する素振りすら見せず、ティラノサウルスを捕獲して目的は達成したが、結果多くの仲間を失って悲しみに暮れるローランドに無神経に正式に社員にならないかと上機嫌で語りかけるなど(ローランドからは「これ以上仲間を失いたくない」と断られた)、自分の目的ためには他がどうなろうと何とも思わない卑劣漢。

終盤、麻酔から解放されたティラノサウルスが暴れまわる様を目の当たりにして、現実から逃げるように視線を背けたが、直後にマルコムから「ハモンドと同じだ」と痛烈な皮肉を言われた。

しかし、これだけの大参事を引き起こしておいてまだ懲りておらず、サンディエゴの船上にてT-REXの幼体を捕まえようとしたところにマルコム達の活躍で船内に誘導されて戻ってきたT-REXの親に見つかり、見苦しく通じる筈もない言い訳をしながら命乞いをするも許されるわけがなく、逃げようとしたところを親のT-REXに片足を噛まれてまともに動けなくなり、泣き言を言いながら這って逃げるが親に促されたT-REXの幼体の狩りの練習台にされるという自業自得の最期を遂げた。

…のだが、Jurassic Park: Redemptionでは重傷を負い一生車椅子生活になりながらも生存しており、ここまでの目に遭っていながら全く懲りていないようで、会社の経営権を握ったハモンドの孫、レックスとティムに嫉妬心を剥きだしにして、彼等に様々な妨害をしている。


  • ディーター・スターク

演:ピーター・ストーメア(吹:神谷和男

恐竜ハンター団の副リーダー。悪態をついた際のセリフからスウェーデン系と思われる。

スタンガンでコンピーを甚振るサディスティックな性格。ハンターとしては優秀だが見張りを立てない、道に迷うなど抜けている面がある。

用を足すために仲間から逸れたところを、コンピーに脅かされ怒ってスタンガンで追い払うが、それに気を取られたせいか来た道が分からなくなり、下記のカーターに呼び掛けるがカーターは無神経にもイヤホンで音楽を聴いていたため彼の声が聞こえず、更にはそのままカーターを含めて仲間は出発してしまい、彷徨う内に前方不注意で坂道から転げ落ちて、挙げ句武器も落としてしまった。

全身を強打して倒れていたところを逆襲とばかりにコンピーに集団で襲われ、一度は追い払ったが散々付きまとわれ、皆と合流しようと沢を歩いている内に徐々に体力を消耗、休憩しようとしてもコンピーが襲ってくるため休むこともできず、小さいからと馬鹿にしていた彼等に段々と恐怖を抱き、半分パニックになりながら倒木に隠れたが、直後に倒木を乗り越えてきたコンピーに襲われ疲労困憊だったためか振り払う事もできなかったようで全身を食い千切られ死亡する(倒木に隠されて直接の描写はなかったが彼の悲鳴と共に川から血が流れてくるという一種のホラー演出となっている)。ちなみにこの死因は、原作のハモンドの最期を反映したものとされている。

彼の遺体は彼が居なくなった事に気付いたローランドがカーター等を連れて捜索した際に発見されたが、戻って来た際の彼等の様子を見るに遺体はそのまま放置されたらしい(ローランド達も極限状態であったため遺体を運んだり埋葬したりする余裕はなかったため仕方ない事ではあるが…)。

原作には登場しない。


  • アジェイ・シドゥ

演:ハーヴェイ・ジョンソン(吹:小島敏彦

ローランドの相棒。インド人。媒体によってはアジャイとも訳される。

T-REXの襲撃から仲間たちを連れて逃亡中、ラプトルの縄張りである草むらに入り込んでしまい、その後は登場しない。直接殺されるシーンはないものの、後にローランドの口から絶命したことが語られる。彼の死はローランドを落胆させ、それが切っ掛けとなりローランドはこの仕事から手を引いた。

当初の脚本では、ハンググライダーで崖から他のメンバーと共に飛び立ちラプトルから逃げのびるものの、直後に現れたプテラノドンに襲われて死亡するはずだった。

原作には登場しない。


  • ロバート・バーク

演:トーマス・F・ダフィ(吹:塩屋浩三

古生物学者。大の恐竜マニアで、モデルはロバート・T・バッカー。恐竜狩りを行う際にパキケファロサウルスの生態について語ったり、中盤でヴェロキラプトルの恐ろしさについて語るなど、その実力は本物である…と思われたが、中盤、雌のT-REXに襲われた際に滝に逃げ込むが、ナジャシュに驚いて滝から出てしまい捕食されるという学者としてあるまじき最期を遂げてしまう。

原作には登場しない。


  • カーター

演:トーマス・ロサレスJr.(吹:立木文彦

ディーターの相棒。呑気に音楽を聞いていたばかりにディーターの事づけやSOSを聞き逃した。そのため、彼を殺した元凶とも言える。

中盤、一行を襲撃してきた雌のT-REXに追われた際に水溜まりで転倒してしまい、逃げ惑う仲間達に散々踏まれた後にT-REXにまで踏み潰され死亡した。

ちなみに最初に水溜まりで踏まれた時にT-REXの足の裏に体がへばり着いてしまい、そのまま今度は地面でしっかりと踏み潰され、尚も体は足にへばり着いたまま、更に別の水溜まりで踏み潰されてようやく体が足から剥がれたが、当然生きてる訳がなく、ペチャンコになって水溜まりにプカプカ浮かんで絶命していた。結果的にT-REXに計3回も踏まれるという悲惨な最期を向かえたが、上記のようにディーターが死んだのはある意味彼のせいでもあるため、ファンからはあまり同情はされていなかったりする。

原作には登場しない。



その他

演:リチャード・アッテンボロー(吹:永井一郎

インジェン社の元社長。物語冒頭のある事件のために隠居の身となっている。

自身の名誉回復と罪滅ぼしのために恐竜の生態調査をイアンたちに依頼するが、裏ではテロリストを雇ってラドローの計画を阻止しようとしていた。ラストではイスラ・ソルナの恐竜の保護を訴えていた。

原作では既に死亡しているため登場せず、イアンに「詐欺師だった」と吐き捨てられている。


演:ジョセフ・マゼロ(吹:不明)/演:アリアナ・リチャーズ(吹:不明)

前作に登場したハモンドの孫で、通称ティムとレックス。それぞれすっかり成長して登場。

前作ではイアンとはあまり絡みはなかったが、命を助けられただけあり、かなり懐いている。

なお、日本語版の吹き替え担当者はどちらも正式に公表されていないが、声の質からして、前作と同じ(ティム役が「大島一貴」レックス役が「坂本真綾」)であると思われる。

原作には登場しないが、ドジスンが雇ったエド・ジェイムズという探偵により現状が語られる。


演:カミーラ・ベル(吹:不明)

富豪の娘で、冒頭でイスラ・ソルナに両親とクルージングに来ていたところをコンピーに襲われた。幸い、キャシーの悲鳴を聞いた父親たちがすぐに駆けつけたために、怪我をしただけで済んだ。この事件をきっかけに、ハモンドはインジェン社を追われ、恐竜調査隊がイスラ・ソルナに送られることになった。

原作小説第1作ではファーストネームこそ異なるもののクリスティーナ・ボーマンという少女が登場し、プロコンプソグナトゥスに噛まれてアレルギー反応を起こしている。


演:ロビン・サックス(吹:小川真司

キャシーの父親。妻と違って、娘に自由に行動させるおおらかな性格。キャシーがコンピーの群れに襲われたとき、キャシーの悲鳴を聞いて召使いと一緒にすぐに救出に駆けつけたことで、キャシーを食い殺されずに助けることができた。

原作小説第1作ではマイク・ボーマンという名前で登場。


演:シド・ストリットメーター(吹:日野由利加

キャシーの母親。原作小説第1作ではエレン・ボーマンという名前で登場。


原作のみ登場

古生物学者。恐竜の調査のためガイドのディエゴとともにイスラ・ソルナを訪れる。

研究者としては優秀だが、自己中心的で他人を馬鹿にする性格のため世間からは嫌われている。

前作に登場したリチャード・ストーン博士及びその助手アリス・レヴィンと名前が同じだが、関係性は不明。

彼の、知識はあるがいざという時はまるで役に立たないという性質は映画のサラに受け継がれた。


応用工学の専門家。通称ドック。元は大学教授だったが今は「ソーン・モービル・フィールド・システムズ」という機械工場を営んでいる。

レヴィンを救うためイアンらと共にイスラ・ソルナへ赴く。

映画ではエディとキャラが統合されている。原作でトレーラーの滑落を食い止めようとするのは彼である。


黒人の少年でレヴィンの助手。通称アービー。

まだ中学生だが飛び級するほどの天才で、特にコンピューターには非常に強い。ケリーと共にイアンらに内緒でイスラ・ソルナに付いてきてしまう。

映画でケリーが黒人なのは彼とキャラが統合されたためと思われる。


前作にも登場したフィールド生物学者。パークの事件の全容を把握している。


バイオシン社の遺伝子学者。前作から引き続き登場。

恐竜の卵を持ち帰るべくイスラ・ソルナに乗り込むが、終盤、T-REXの幼体に狩りの練習台にされ殺される。

映画ではラドローが彼の役割を担う他、コンピーに襲われる場面はディーターの最期に反映されている。


ドジスンの部下。度胸だけは満点のドジスンと違い肝が小さい。

ドジスンを見捨ててイスラ・ソルナから脱出しようとしたところをラプトルに襲われ死亡する。

彼の死に様は映画第3作のユデスキーの最期に反映されている。


生物学者。いわゆるテレビ学者で、インジェン社に雇われ前作の事件の火消しに一役買った。

インジェン社の倒産後はバイオシン社と組み、ドジスンとともにT-REXの卵を盗もうと巣に入るが親に見つかり捕食される。

映画ではバークが彼の役割を担う。


古生物学者。登場人物の会話の中で何度か名前が登場するが、その度にレヴィンにこき下ろされている。

名前の由来はコナン・ドイルの小説「失われた世界」の登場人物から。



登場する恐竜及び古代生物

体長・体重のデータは当時の映画版パンフレットによる。各個体の個別データではないので注意。

当初はプロコンプソグナトゥス・トリアシクスオルニトレステスムスサウルスアパトサウルスブラキオサウルスアンキロサウルスヒプシロフォドンマイアサウラコリトサウルスプレノケファレも登場が予定されていた。


恐竜

肉食

体長12.6m、体重8t。

白亜紀後期の肉食恐竜で、今作では番と幼体の計3頭が登場(原作では幼体は3頭登場)。本土に上陸するなど、前作以上の暴れぶりを発揮する。実際の雌は雄よりも大きいとされているが、今作では雄の方が雌より大きく描かれている。


トレーラーやベンツを崖から落とし、多くの登場人物を捕食・殺害。

雄の方は捕獲されるものの運搬中に覚醒し、サンディエゴでも大暴れを繰り広げ、こちらでも民間人(カメオ出演した脚本家のデヴィッド・コープ)を食ってしまった。このクライマックスについては、スピルバーグ監督が提案したもので、大半のスタッフから反対されたが、彼は最後の最後まで諦めなかった事や、当初予定されていたクライマックスが没となったために実現した。


ちなみに、船員を皆殺しにした後なのに船倉に閉じ込められていたり、明らかに攻撃が届きそうにない狭い操舵室の中の船員も殺していたりと、彼がサンディエゴへ乗り込むまでの流れには非常に穴が多い(船員を殺害したのはこっそり忍び込んだラプトルの仕業という説もあるが、詳細は今もって不明である)。


また、前作に登場した雌のT-REXは、時速約50キロで走り、ジープに追いつきかけるシーンがあったが、今作以降は時代の流れと共に解明していく事実に合わせて走行速度が抑えられており、どんなに速く走ってもなかなか人間に追いつけなくなっている。


詳細はティラノサウルスバック ティラノサウルスドゥ Tレックスジュニアを参照。


ジュラ紀前期の肉食恐竜。生体は登場しないが、調査隊のトレーラーにデータが表示されている。

原作には登場しない。


体長1.8m。

白亜紀後期の肉食恐竜。縄張りである草むらに入ってきたハンターたちを次々と容赦なく殺害する。

しかしその一方で、車のガラスに頭が嵌ったところをイアンに放置されたり、ケリーに蹴り飛ばされたりするなど、前作と違って知識的なシーンよりも意外と間抜けなシーンの方が多い。シリーズを通しても活躍は最も地味だが、人間の殺害数は今作が最多である。

原作においても最大の脅威としてイアンたちの前に立ちはだかる一方で、共食いなどの残虐な振る舞いは幼少期に親に育てられず社会性を育まなかったために発現したものだとされた。この設定は映画第4作におけるラプトル四姉妹及びインドミナス・レックスの設定に受け継がれた。


草食

体長7.5m、体重2t。

ジュラ紀後期の草食恐竜。イアンたちがイスラ・ソルナに上陸後最初に遭遇した恐竜で、群れが登場。幼体にちょっかいを出したサラに怒って襲ってくる。正当防衛なのでエディにも撃たれずに済み、すぐに撤収した。

原作ではドジスンに殺されかけて気を失ったサラの前に現れ、顔を舐めて気付けの役割を果たす。この場面は第5作でシノケラトプスオーウェン・グラディを起こすシーンでオマージュされた。


体長9m。

白亜紀後期の草食恐竜。ローランド曰く「プレスリーみたいな派手な頭をしている奴」とのこと。ハンターたちと死闘を繰り広げる。

原作ではアパトサウルスと共生関係にあり、共に群れを形成している。


体長4.5m。

白亜紀後期の草食恐竜で、シリーズ初登場の堅頭竜類。実物より小さい。自慢の頭突きでジープのドアごとハンターを吹っ飛ばす。

なお現在では、この強烈な頭突きを疑問視する学説が出てきている(劇中では、パキケファロサウルスがいかに頭突きに適した骨格を持っているかを説明するセリフがあるが、よりにもよってその骨格上の問題から疑問視されている)。

原作でも車を襲っており、群れでキングのジープや調査隊のエクスプローラーを襲撃する。


体長22m、体重27t。

ジュラ紀中期~後期の草食恐竜で、大型の竜脚類。バイクに股抜きされるシーンがある。流石にハンターたちもこいつは捕獲できなかったようだ。

原作には登場しない。


体長4~12m(種類によって異なる)。

白亜紀後期の草食恐竜。T-REXの巣に頭蓋骨が一瞬だけ登場。「Dinosaur Protection Group(DPG)」の報告によるとイスラ・ソルナに生息していたのはエドモントサウルスだったとされているが、日本語版パンフレットやNewsweekのムックなどではハドロサウルスとされている。

原作には登場しない。


白亜紀後期の草食恐竜。幼体共々ハンターに檻に入れられていた。脱走後に成体はハンターの装備を破壊し、パラサウロロフスやガリミムスなどと共に暴れまわる。

原作ではラプトルの群れから幼体を守るべく、陣形を組んで戦うシーンが登場する。


雑食

体長75cm。

ジュラ紀後期の雑食恐竜で、通称コンピー。トリアシクスというのは架空の名前。

ニワトリほどの大きさしかないが、まるでピラニアグンタイアリのように集団で狩りをする。冒頭でキャシーを襲い、ディーターも美味しく頂いてしまう。


体長4m。

白亜紀後期の雑食恐竜。前作ではT-REXから逃げていたが、今作ではハンターたちから逃げている。

原作には登場しないが、インジェン社の研究員が捨て置いた資料の中に名前が記載されている。


恐竜以外の古生物

翼長7.2m。

初登場のプテロダクティルス類に属する白亜紀後期の翼竜。ラストでT-REX親子やステゴサウルスの群れと共に登場し、雄叫びをあげたところで映画は締めくくられる。

本来の脚本ではクライマックス担当のラスボスであり、通信センターに逃げ込んだ一行を襲撃し、パラグライダーやヘリコプターと攻防を繰り広げる予定だったが、その全てがまるごと没とされてしまった。

原作には登場しない。


白亜紀後期の翼竜。インジェン社のハンターたちが持っている資料に登場。もっともイスラ・ソルナに本種が生息していたわけではなく、映画公開当時はプテラノドンと本種が同種とされていたため混同されただけである。


イスラ・ソルナに棲んでいる白亜紀後期のの一種。カラーリングがサンゴヘビミルクヘビに似ている。雌のT-REXに襲われた際に滝に逃げ込んだ一人のロバートの服に入り込み、それに驚いて滝から出て捕食されるという騒ぎを起こしていた(ナジャシュ自身の安否は不明)。


原作のみ登場

原作ではイスラ・ソルナは被食者に対し捕食者の割合が異常なほど多く、また成長しきった個体が不自然に少ない。これはインジェン社の研究員が恐竜たちに与えていた羊肉由来の餌が原因でプリオンが蔓延しているためである。


恐竜

肉食

ジュラ紀後期の肉食恐竜。死骸がコスタリカの海岸に打ち上げられた。死骸の一部を解剖したエリザベス・ジェルマン博士は、本種はカメレオンのように体色を変えることができたと分析した。

オルニトレステスというのはあくまでレヴィンが推測しただけで、ラプトルなど他の恐竜だった可能性もある。


白亜紀後期の肉食恐竜。イスラ・ソルナに上陸したばかりのレヴィンとガイドのディエゴを襲い、後にコンビニの廃墟に逃げ込んだイアン一行も番で襲撃する。原作では中ボス的な立ち位置である。

今作では上記のオルニトレステス同様、カメレオンのように体色を変えられるというオリジナル設定がある。この設定は、映画第4作に登場するインドミナス・レックスに受け継がれた。


草食

ジュラ紀後期の草食恐竜。種族名は明言されないが、イスラ・ソルナに上陸したばかりのイアンたちがドリオサウルスと思われる恐竜と遭遇している。サラも本種の群れがラプトルの集団に襲われるのを目撃している。


白亜紀前期の草食恐竜。前作ではドリオサウルスと混同されていたが、今作ではしっかり本種が登場し、湿原に姿を見せる。


ジュラ紀後期の草食恐竜。パラサウロロフスと群れを形成している。ラプトルの巣で死骸が発見される。原作でバイクに股抜きされるのはこの恐竜。


白亜紀後期の草食恐竜。ドジスンに盗まれた卵を追ってイアンたちの前に現れる。


三畳紀後期の草食恐竜。イスラ・ソルナに上陸したばかりのレヴィンが遭遇した。


雑食

三畳紀後期の雑食恐竜。パラサウロロフスの糞を啄んでいる場面が登場する他、気絶したドジスンを集団で襲った。上述のプリオンの媒介生物。

映画公開の時点では本種は存在しない恐竜とされていたため、コンプソグナトゥスに差し替えられた。



登場アイテム及びメカニック

恐竜調査隊が使用する車両で、ジャングルでも走行できるよう改造されている。2台が登場するが、どちらもT-REXによって崖から落とされた。

原作ではフォードのエクスプローラーで、映画第1作のような電気自動車である。またこれと別に調査隊は電動バイクも持ち込んでいる。


  • シボレー・フリーウッドRV・モバイル・ラボ

恐竜調査隊が使用するトレーラー。研究室、4人分の居住スペース、キッチン、コンピュータールームなどがある。ソーラー・パネル(原作では日産製)を搭載。

ニックが骨折したT-REXの幼体を運び込んでしまった結果、親の襲撃を受け大破。最後は上記のベンツ同様崖から落とされる。

原作ではチャレンジャー号という(上述のロクストン同様コナン・ドイルの小説にちなんだ)名前があり、アービーがここからイスラ・ソルナのコンピューターシステムにアクセスし、島内の監視カメラモニターを呼び出す。


  • 観察小屋

金属製の櫓で、巨大な木に吊るしてここから恐竜観察を行う。イアン曰く「奴らが食べるのにちょうどいい高さ」。

原作ではラプトルが上まで登ってきてレヴィンたちを襲う。


  • 幸運のリュック

サラが所有するボロボロのリュック。本人曰くお守り。劇中でもトレーラーから落ちそうになった時と、ラプトルに襲われた時の2度に渡って彼女を救う。


  • 大腿骨用ギブス

原作でソーンがT-REXの幼体の骨折を治療するために作った特製ギブス。成長する脚のために自然に分解される素材を使う必要があったが、ソーンはアルミホイルと樹脂、それにアービーのチューインガムを使うというアイディアによりこの難問を解決した。

映画ではサラがニックの噛んでいたガムを使って作製。この際ニックの悪趣味なジョークが炸裂する。


  • パワー・バー

原作でレヴィンやキングが食べていた栄養食。ラプトルもこの味を気に入り、それが惨劇を招く。


  • LARグリズリー・ビッグボア

ローランドが使用する麻酔銃。T-REXの襲撃時、愛用の象撃ち銃の弾をニックに抜かれてしまったため、代わりにこれを使い見事標的を眠らせた。サンディエゴではサラが使用。


  • S・S・ベンチャー

T-REX親子をサンディエゴまで運んだインジェン社の貨物船。恐竜の襲撃を受けて船員虐殺の憂き目に遭い、操縦士を失って港へ突っ込んだ。名前の由来はキングコングに登場する船名から。


余談

今作は原作と映画の設定と内容が大幅に違うが、これは1995年当時、小説の執筆と映画の製作が同時進行していたため。原作者のクライトンはスピルバーグ監督に、「私は自分の好きなように小説を書くから、そっちも好きなように映画を作っていい。」と言ったという。


本作からユニバーサルのファンファーレ、ロゴが一新された。


関連タグ

映画 洋画 恐竜 1995年 1997年


ジュラシック・パークロスト・ワールド/ジュラシック・パークジュラシック・パークIII

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