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エン女医あきら先生

えんじょいあきらせんせい

芳文社『まんがタイム』系列雑誌に連載された水城まさひとによる4コマ漫画。芳文社4コマ雑誌史におけるターニングポイントとなった作品のひとつ。
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芳文社4コマ漫画雑誌『まんがタイムジャンボ』(以下『ジャンボ』)にて連載された水城まさひとによる四コマ漫画作品。


連載期間は『ジャンボ』本連載が1995年1月号から2008年3月号まで。また同系列雑誌である『まんがタイムスペシャル』にて2000年5月号から2008年2月号まで並行連載された。本連載終了後も2008年10月まで『ジャンボ』において傑作選集『エン女医あきら先生 フォーエバー』がリメイク連載された。単行本は「まんがタイムコミックス」から全11巻。

2019年12月より「COMIC FUZ」にて配信されている。


2006年にトライネットよりドラマCD化されている。プロデューサーは佐久間敏郎と大宮三郎と赤堀悟。脚本(兼、演出)は『GJ部』『アキカン!』『ゆるゆり』『ランス・アンド・マスクス』で知られる子安秀明(ただし製作補にSATZの高岡広明が入っている)。


概説編集

医者にあるまじき落ちこぼれめいたドジっ娘でありながら、それでも優秀な者には持ちえないひたむきさと優しさを武器として、朗らかに患者に向き合う外科の女医である日向旻(ひなた あきら)が、妹である看護師海尋(みひろ)や、上司の霧原外科部長瓦木看護師長、しっかり者の後輩医師である野呂歩(のろ あゆむ)に支えられ激務の日々を頑張るホスピタル・コメディ。


ちなみにタイトルにある「エン女医」とは「エンジョイ(enjoy)」と「女医」のかばん語。そのため作品の英語表記は『Let's enjoy Akira Doctor 』である。

連載誌が『まんがタイム』系列である(しかも連載元である『ジャンボ』が「青年向け」を謳っていた)ため、ついつい「大人向け(成年向け)」と解釈し(さらに連載当時には援助交際が問題化していた事もあいまって)「援助医」などと甚だしい誤解をする不届き者も出たが、本作にはそんな意味など無いので要注意。


1990年代後半からゼロ年代をかけて『ジャンボ』誌連載陣において正真正銘の大黒柱を成した看板作品。同年代における『まんがタイム』系列誌の屋台骨を支え、名実ともに確かな成果を叩き出した、芳文社4コマ雑誌史に残る長期連載作品のひとつ。


作品の特徴編集

本作は病院を舞台にした作品であるが、いわゆる闘病や医療技術を扱っている「医療漫画」ではなく、あくまでも登場人物の掛け合いや、その人間関係にスポットを当てた「人情喜劇」である。

ただし、その一方で本作は作者の入院・通院経験(後述)が活かされ執筆された作品であり、医療に関する表現には一定のリアリティが持たされている。これに関して作者は自らの通った病院の主治医に取材するとともに看護師向けの雑誌や看護学生向けの教科書、医療器具カタログを読み漁ったという。


「大人向け」要素の排除編集

本作が連載された『まんがタイムジャンボ』は、それまで「リーマン四コマ」や「ファミリー(主婦層)四コマ」が中心であった『まんがタイム』が、若年層読者開拓のためにそれらからの脱却を使命として創刊された雑誌であった。

本作は、そんな『ジャンボ』における当時の連載陣の中でも、特に「そっち方面の絵柄に振り切った(特に本作連載開始当時の『ジャンボ』連載陣においては )異色の作品」である。

連載年を見ても解る通り、本作は、いわゆる「萌え4コマ」の端緒として知られるあずまきよひこの『あずまんが大王』や、後藤羽矢子の『どきどき姉弟ライフ』などよりも先んじて発表された作品である。これは、こと『まんがタイム』系列誌においてはそれらの登場よりも前に、本作によってこの手の作風が受け入れられる土壌が完成されていた事を意味している。

同時期の4コマ誌において同様の(アニメ調やそれに類する)絵柄を武器として活躍していた作家と言えば、それこそ胡桃ちのくらいのものである。


基本的にはタイトル通り「女医を主人公に置いた職業ギャグマンガ」として従来のリーマン4コマの構造を継承しながらも、ギャグとしては主人公と周囲の人々が巻き起こすドタバタや掛け合いに特化されており、当時の4コマ雑誌のリーマン&ファミリー4コマ漫画に見られる(むしろ本作連載開始当時の4コマ漫画では描写する事が常識だったとすら言っていい)常識を笑うようなナンセンス風刺および皮肉などを盛り込んだ「人を喰ったギャグ」の要素が極力抑えられている。(とはいえ、さすがに連載開始当初は少しなりともそうした要素は見られるが、連載が長期に渡るに従って少しずつ消えていった)

さらに、当時のリーマン(青年向け)4コマにおいては必須(無ければ受け入れられない)とまで言われていた直球のエロネタもほぼ排除されている。


同時に「ドジっ娘主人公が優しさとひたむきさを武器に真摯に無い知恵を絞って周りに助けられながら困難に立ち向かっていく」という、のちの萌え系少年漫画に見られる構造を取り入れつつ、同時に「主人公に恋する後輩医師の恋の行方」を中心に「周囲の人々の恋愛模様」も描くという少女漫画ラブコメエッセンスも導入され、最終的には読者人気に支えられた長期連載の結果として既に述べた基本骨子を残しながら「濃いキャラクター陣による群像劇」へと進化していった作品である。


本作は、こうした部分が、従来の青年向け4コマのナンセンスやエロに疲れていた層を取り込んで(いわゆる「癒し枠」として)初期の人気を獲得していった旨が見られる。


後作への影響編集

本作の登場と読者評価が、『ジャンボ』や『スペシャル』に同様の方向性を持つ作品(アニメ絵/萌え絵による日常系コメディ/ラブコメの系譜を形作っていった作品、ドジっ娘を主人公に据えて多彩な属性ひいては萌え属性を持つキャラを多く登場させて物語を展開させる作品)を増加させ、ひいてはのちの『まんがタイム』系列誌(芳文社)に対して次世代の方向性を切り開かせたと言っても過言ではない。

本作という看板作をもって不定期増刊から定期創刊へと至った『ジャンボ』は、のちには「新人4コマ鑑定団」という育成枠を設けた。この育成枠には同誌の看板であった本作の特徴を踏まえた作品も多く出され、のちには師走冬子大乃元初奈海藍ナントカなど、のちのきらら系を含む『まんがタイム』グループ誌群において「萌え系」「女子系」を担う多くの作家が飛び立つ事となった。


ある意味では『まんがタイム』系列雑誌の歴史において『きらら』系列への橋渡し(あるいは過渡期)の端緒を拓いた「きらら黎明期のオリジン」と言える作品であり、取り方によっては、この作品が無ければ、のちに「きらら系」とまとめられる各種の作品群も存在しえなかった(あるいは存在はできても芳文社からは出なかった)かもしれない、とまで言われる作品である。


しかし、のちの『まんがタイム』系列に、それだけの影響を及ぼした作品でありながらも結局は本作連載当時の芳文社にメディアミックスのノウハウが存在しなかったがゆえにメディア展開がトライネット側から企画されたCDドラマのみになってしまった。

また『ジャンボ』の看板作品(あと十数年も前の過去作)であるがゆえにきらら展きららファンタジアあたりでは(当然と言えば当然だが)対象外作品の憂き目に遭いやすく、発掘や再評価の機会にはあまり恵まれていない。

(主観的な話ではあるが)あまりに惜しいことである。


登場人物編集

CVは2006年CDドラマ版のキャスト

あきら先生

    • 悠明病院の外科に勤務する女性医師。大抵の人からあきら先生と親しまれる。運転免許も持てず、病院内では毎日常々備品にぶつかってはブッ壊すドジっ娘だが、こと医師としての信念と腕だけは確か。言うなれば某ヴァルハラのゴッドハンドの同類
    • 数々のドジで恐れられる半面、心優しく穏やかでひたむきな性格や積んだ実績から患者や上司からの「医師としての信頼」は篤い。何かをやらかせば、むしろ患者に心配されたり、かばわれたりする事も。
    • 実家は開業医の「日向医院」だが、父親が現役であるため経験を積むためにも勤務医をしている。(……というか実家に入られると確実にやらかされるため落ち着きを学ばせるために勤務医をさせている、といった方が正解)一応、将来的には実家を継ぐ気持ちはある。ただし悠明病院勤務時は妹と共に実家を離れて同居中。
    • 所属は総合外科だが、専門は内視鏡外科。(そもそも悠明病院に内視鏡専門外科が無い)。そのため内視鏡の扱いは一流で、スコープ式が無い時には旧式の直視型内視鏡も易々と使いこなせる。
    • ちなみに仕事着は常に白衣と黒い上着(のちに赤い上着もラインナップに加わった)と黒タイツ。家のクローゼットには同様のセットが数着用意されておりジョブズクラスの着回しを実践している。
  • 日向海尋(ひなた みひろ)

エン女医あきら先生の海尋さん

    • あきら先生の妹で悠明病院の外科担当看護師。あきら先生からは「みひろ」と名前呼びで、周囲の看護婦からも名前や愛称呼びの事が多い。これは姉妹で所属科が一緒であるがゆえに名字呼びを行うと紛らわしくなってしまうため。(一度、互いに名字呼びを行おうとした事はあったが、どこか気取ったよそよそしい態度になってしまった上に、その態度で周囲の爆笑を買ったために止めた)
    • ドジっ娘の姉を支える、しっかり者の妹。むしろ、姉の面倒を看る(あきらのドジの被害を軽減する)ために同科配属にされたフシもある。面倒をかけさせられる姉には非常に辛辣だが、一方で姉を慕っている思いも紛れもない本物で、姉がたまにしっかりしていると寂しさを感じる事も。
    • 普段から頼りない姉の面倒を見てきたこと、また故にしっかりものとして振る舞ってきたことから、周囲からも頼りにされてきたこともあり、実はそうした扱いには不服こそは無いが辟易している部分もある。そのため彼氏に求める理想のタイプは「頼れる(ワガママを受け入れて甘えさせてくれる)お兄さん」。のちに、あきら先生のかつての研修の同期であった原と付き合う事になった。
    • ちなみに『スペシャル』版の最終回は、みひろの結婚で締められている。
  • 野呂 歩(のろ あゆむ)

いつまでもお幸せに!

    • あきら先生が初めて指導医としてついた後輩医師(イラスト左)。のちに正式に外科配属となり、あきら先生を支える同僚となる。あきら先生とは3歳差。
    • 童顔で小柄で声も高い。特に身長はあきら先生よりも5mmほど低い。そのため子どもに間違えられたり、下手をすれば女医と勘違いされる
    • 恐ろしく純情一途(ピュア)な性格。研修配属当初は女性の診察ができなかったほどで、あきら先生から呆れられつつ窘められる事、多々。真面目で優しく、しっかり者のメガネ男子だが、時に生真面目ぶりが災いし理に勝って否に落ち、あきら先生ですらツッコミに回る盛大な真面目ボケを疲労する事もある。(そのため、あきら先生から「頼り無い」と思われる事もある)
    • 実は、あきら先生に密かな恋心を抱いている。しかし肝心のあきら先生が、恋愛に対してはドンカン朴念仁であるため思いが通じ難く、常々その片思いに心千々に乱される事に。
    • 実家はプラスチック形成品の工場を運営している。注射器のシリンダーなどを作っており、それが医療に興味を持つきっかけになっている。姉二人を持つ末っ子長男で、実家は長姉が工場の職人を婿に取って継いでいるため、そうした責任からは解放されている。
    • ちなみに機械をバラしたり、プラモデル模型を組み立てるのが趣味。
  • 原 新一(はら しんいち)
    • CV:高橋秀
    • 悠明病院に清潔用品(おしぼりやウエス、消毒用品など)を卸している業者「原クリンタオル」の配達員。同社の後取り息子。かなりの辛党でワサビが好物。そのワサビ好きは「蕎麦や寿司はワサビを楽しむための薬味でしかない」と豪語するほど。
    • 実は、あきら先生の研修医時代の同僚で医師免許も持っている。しかし実地で明らかになった事だが血が苦手で直面すると卒倒するという医師に向かない性質を持っていた。結局、性質の克服ができずに医師の道を挫折して実家を継ぐことになった。
    • のちに「あきらに関わった者同士」としてみひろと意気投合し、最終的に付き合う事となる。
  • 北沢エミ子(きたざわ えみこ)
    • あきら先生の友人で医療雑誌「ホスピシティ」の編集者。皮肉屋で辛辣な斜に構えた物言いをするが、率直で裏表がない人物でもある。
    • 実はあきらと新一の研修医時代の同僚。研修医時代は、その皮肉屋と辛辣さによる無愛想で患者の信頼を得るどころか反発されてしまい、その結果として医師の道を挫折した。
    • 医療雑誌の編集者として揉まれる中、ビジネスとして上っ面を取り繕うことをなんとか覚え、社会人経験で精神的にも成熟したため、のち実家を継ぐあきらの後釜として悠明病院に復帰した。
    • のちに歩に惹かれるが、その頃には歩とあきらがカップルとして成立していたため、様々な意味で涙を呑む事となった。それでも最終的には親友と好きな人の幸せを願い、笑って二人を祝福した。
  • 流匠紀子(りゅうしょう のりこ)
    • あきら先生の研修医時代の指導医。流匠先生。現在は遠い市にある別の病院に勤務している。
    • 全身黒づくめに白衣を着るスタイルを貫いており、このスタイルは弟子のあきらにも影響を与えている。しかし実はこのスタイル、某医療漫画(作内では「ブラックJ」と表記)の主人公に影響されてのもの。このエピソードからも解る通り、実は結構ノリの良い人である。
    • が、ドジっ娘あきら先生に対しては、研修医時代に、かなり厳しく接していたらしくヘマをすれば肉体言語で教えを授けていた模様。そのため、あきら先生は流匠先生との再会時に即、逃げた
  • 霧原作三(きりはら さくぞう)
    • 悠明病院外科部長。「メスの魔術師」の異名をとる。
    • ……が、実はこの異名、メスを使って手品をするという宴会芸を得意としているがゆえの事であり、医師としての経歴にはあまり関係ない。(まがりなりにも外科部長であるため腕は普通に良い)
  • 瓦木昌子(かわらぎ まさこ)
    • CV:久保山瑞穂
    • 悠明病院外科部看護師長。婦長として慈悲と懐の深い一方、電話帳(連載当時の電話帳は個人宅も収録対象であったため、分厚さがコミケットカタログ月刊少年ガンガンクラス)を素手で真っ二つにし、林檎を片手で潰し、500円玉を折り曲げ(さらに戻し)、曲がった鉄の棒を手で元に戻し、壊れた自販機をチョップ一発で直してしまう鋼鉄の婦長
    • 悠明病院最強候補の一角。ただし500円硬貨を元に戻したのだけは、手品ですり替えただけ(折り曲げたのは普通に折り曲げただけ)だった。
    • 最近は体力の衰えを感じて後継者を探しているらしいが、その事を知るみひろたち後継の看護婦たちは「婦長みたいに人間離れしたくない」として、その後継者指名を日々恐れている。
  • 香坂ユミ(こうさか ゆみ)
    • CV:福圓美里
    • 日向姉妹の下宿先の隣室に住んでいる一家の娘。小学生で母親はあきら先生と同い年。
    • 料理が得意。メシマズな日向姉妹のために好意でおさんどんをしてくれてたりする。
    • 実は密かに日向姉妹の従甥(じゅうせい、いとこおい。いとこの子の事)である沢咲悟に想いを寄せている。
  • 沢咲 悟(さわさき さとし)
    • CV:久保山瑞穂
    • 日向姉妹の従甥。そこそこの優等生である一方で生意気盛りの中学生(登場当初は小6)。しっかり者である一方、しっかりしすぎて周囲の女子をナチュラルに妹扱いしてしまう天然お兄ちゃん体質の持ち主。実際、生まれたばかりの妹もいる。(そのため同級生女子にはモテる反面、怒りも買いやすい)
    • のちにユミの好意に応える事に。将来は医療器具の会社へと就職する。
  • 沢咲みさき(さわさき みさき)
    • CV:小石友里絵
    • 悟の母で、日向姉妹の従姉。現在は専業主婦だが元は医師。時に日向医院を手伝っている。
    • 激務の医師でありながら無事に結婚できた事から、あきらが医師を目指すにおいて「婚期が遅れる」として嘆く両親を説得するための材料にされていた。……が、実はダンナは学生時代から付き合っていた相手であったため、医師の激務は関係なかったりする。
  • 海景 潮(みかげ うしお)
    • CV:武田華
    • 歩の高校時代の後輩で流匠先生の現在の弟子(研修医)。そのため、あきら先生とは同門の姉妹弟子の関係。
    • 実は歩の元カノだったが、歩の底抜けの優しさを「自分に対する遠慮」「私は自分を先輩にぶつけているのに、先輩は自分自身を私にぶつけてくれない」と捉え、自分から離れてしまった。
    • のちに流匠先生との雑談から現在の歩を知り、その底抜けの(異性として付き合っている者にとってはまったくもってハタ迷惑な)優しさが健在である事に気付く。そして「自分が振ってしまったお詫び」として、あきら先生と歩の関係に一石を投じた。
  • 坂月酉子(さかづき ゆうこ)
    • あきら先生が担当している患者のひとり。女子高生。幼い頃から体が弱く入退院を繰り返し、現在でも病院通いが欠かせない。
    • 病弱ではあるが入退院生活で鍛えられたメンタルは鋼で考え方は結構たくましい。
    • 入退院生活から脱却させてくれた、あきら先生を深く慕っており「先生が何かやらかしたら、私が(一族総出で)守る」と密かに考えている。
    • 兄は日間出署(悠明病院がある地域を管轄している警察署)に勤めている警官(刑事)。伯父は弁護士。
    • 同作者作品(読切)『おひまで署』に登場する坂月呑兵衛の妹。
  • 鳴美(鈴緒) 響(なるみ《すずお》 ひびき)
    • 歩の中学時代の同級生であり、共にクラス委員を勤めた仲。歩からはナルさんと呼ばれる。中学時代は在学途中で転校し歩とは疎遠になるが、転校直前に「一緒にクラス委員をやってくれた御礼」として歩に市販のマフラーを渡している。歩の初恋の相手
    • のちに総合医療会社「トリンパスメディカル」に就職。製薬部に配属され、薬品類の営業マンとして歩と再会する。
    • 実は『ホスピシティ』を読んでおり、その記事から歩があきら先生を好きな事に感付いていた。
    • 再会の喜びの分かち合いと、歩にあきら先生との関係を問いただす一環で、実は自分も歩に好意を持っていて互いに両片思いであった事を暴露。しかし再会時には自身は既に結婚しており、友人への恩返しと自身の気持ちにケリをつけるため歩の恋愛を後押ししようと再会の決意を固めた。
    • 『鳴美』が旧姓。『鈴緒』が結婚後の姓。旦那はトリンパスメディカルの医療検査ラボ(個人医院から依頼を受けて検査検体を回収し各種検査を行って結果を医院に通知する)に所属する営業担当。
    • 別作者作品『あつむトイタウン』の主人公である鳴美鐘(なるみ あつむ)の姉
  • 叶のぞみ(かのう のぞみ)
    • あきら先生の高校時代の同級生で、親友かつ腐れ縁の悪友。流しの占い師だが、同時にサマ師(イカサマ師)でもある。だだし、彼女によるイカサマは自らの利のためではなく「人の背中を押すため」に使われている。あきら先生が医療でどうにもならない問題に直面した時に頼る人物のひとり。
    • 軽い気持ちで倫理を踏み倒すノリの良いちゃっかり者だが詰めが甘くすぐにしくじりを起こす「悪いあきら先生」とも言える、いわゆる愛すべき馬鹿枠の女性。高校時代、学園祭であきら先生と共に「『トランプ占いの歴史の研究発表と、その実演』に名を借りたトランプカジノ」を開いて先生方から補導を食らった事があり、現在でも母校の歴史に残っているという笑えないプライベート・ジョークの持ち主。(首謀者はのぞみだがあきらも巻き添えを食らった)
    • 同作者作品『スランプ占いのぞみさん』の主人公。

用語編集

  • 悠明総合病院(ゆうめいそうごうびょういん)
    • 本作前半の主な舞台。あきら先生をはじめとする面々が勤める病院。
  • 日向医院(ひなたいいん)
    • 日向姉妹の実家。姉妹の父が院長を務め、従姉のみさきが嘱託医としてサポートしている。常駐看護師は姉妹の母。のちに父の不調を受け、あきら先生が帰宅した事から本作後半の舞台となるとともに悠明総合病院のサポート医院(かかりつけ医)となる。
  • マスク・ヒーロー・シリーズ
    • 本作に登場する劇中劇毎週日曜の朝8時に放送している特撮ドラマ。本作に登場する子どもたちが大ファン。……どー見たってアレである。
    • ちなみに作者・水城、石森プロに友人がいたらしく、このシリーズの扱いの中で、かの友人から仕入れたかと思われる表現や作品の裏話が時々ポロっと出てきたりする。
    • なお、このシリーズ、同作者の別作品(本作の後継連載作品)である『あつむトイタウン』にも引き続き登場している。

作者について編集

作者の水城まさひとは、もともとガチのアニメーターだった人。


タマ・プロダクションの色塗りから原画マンになった人で西城隆詞と水村十司を師とあおぐ。

ちなみに初仕事は水村が参加していた『イタダキマン』の最終回。他にもリトル・マーメイドの米国TV版、ハロー!レディリンなどに参加していた。

師と仰ぐ西城が海外(特に米国ディズニーハンナ・バーベラ)との合作や下請けをメインに活動していた頃のスタッフであったため、日本国内においての参加作品は寡作に終わった(=日本のアニメにはほとんど参加してなかった)という。


アニメーターの激務により過労で倒れて入院した事が漫画家転向のきっかけであり同時に本作を描くきっかけでもある。

漫画家は漫画家でも4コマ漫画に転向した理由は「4コマの縦横比率がセル画の縦横比率(おおむね縦1:横1.3)と同じで、アニメーター時代に慣れていた画面構成や場面転換、物語展開がしやすかったから」とのこと。

つまり水城氏はアニメーションの方法論を、ほぼそのまんま4コマ漫画に持ち込んでいた事になる。

なお「水城まさひと」とは漫画家転向後に名乗ったペンネームであり、「水」村と西「城」の弟子である、という意味。アニメーター時代の名義は別である上、本人はその名義を明かしていない(おそらく本名名義)。


アニメーターを辞したのち『週刊漫画TIMES』の読者コーナー『百万人のお笑い大学』(講師・選者:はらたいら)にて漫画表現の基礎を学び、まんがタイムにて読切『おハギとノンベエ おヒマで署〜!!』(のちの『おひまで署』)を上梓してデビューを果たし、本作が初連載(当初は「単発読切の連号掲載」という扱い)となった。


また、水城による作品は、全て世界観が連結している。(いわゆる「ハイパーリンク」ワールド)


本作終了後は同じく『ジャンボ』と『スペシャル』にて、『スランプ占いのぞみさん』『あつむトイタウン』を連載している。


ちなみにまんがタイムきらら創刊号では読切作品『月明かりの影絵人』を上梓している。


関連タグ編集

まんがタイム 4コマ漫画

まんがタイムきらら:本作の存在が創刊の遠因のひとつ


病院 女医


ラディカル・ホスピタル:同じく『まんがタイム』系列連載のホスピタル・コメディ。


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