概要
ザ・プラン9は吉本興業所属のお笑い6人グループ。2001年に結成し、活動当初は3人組、その後5人組、4人組、3人組と変遷し、2020年10月から6人組で活動している。
グループ名の由来は演出家の後藤ひろひとが映画「プラン9・フロム・アウタースペース」から名付けた。
その理由は「このユニットは絶対に成功しないだろう」という皮肉を込めてである……とかつてwikipediaの記事に書かれており、この記事もそれに準じていたが(※現在wikipedia記事からは該当部分は削除済み)、2023年7月1日に開催されたダウ90000、九条ジョーとのコントライブ『銀河劇場』後に行われたトークライブ『銀河劇場の夜』で、久馬が「面白くない映画の名前をつけているってオシャレやない?という理由で名付けたんやけど、wikipediaとかでは、『こいつらは面白んない』と間違われている」と発言していた。つまり、つまらない、成功しないという皮肉ではなく、敢えて面白くない映画の名前を名乗るといいと思ったということらしい。
なお、同トークライブで久馬は、「昔、プラン9でエゴサかけると(前述の映画のせいで)『プラン9 最低』、『プラン9 見てられない』といった関連ワードが出てきて悔しかった」エピソードも披露した。
芸風は演劇のようなコントが主流だが、たまに漫才も披露する。また、新旧メンバーの多数はピン芸人としてのスキルも高い。
2006年にM-1グランプリ唯一3人組以上(当時5人組)で活動しているグループでファイナリストになったが、キングオブコントの最高成績は準決勝進出である。ちなみに、キングオブコントのシード制度がメンバーの増減でリセットされた事があった。
メンバー
現行メンバー
お~い!久馬(-きゅうま)
担当:リーダー・脚本・静のボケ
イメージ惑星:Pluto(冥王星)
イメージカラー:白
- 髭と帽子が特徴の、岸和田生まれの優男
- ネタを書くのが仕事。後に演出も手がけるようになる
- ほとんどテレビに出ないが,放送作家として「ピカルの定理」「侍チュート」といったコント番組に参加している。このような仕事が芸人としての仕事より多く、同期であるメッセンジャー黒田からは「裏方」といじられた。また収入も作家としての方が多いらしい
- 彼が書く脚本はプラン9の持ち味である長編の芝居「本公演」を支えている
浅越ゴエ(あさごえ-)
担当:広報、キャスター、不動産
イメージ惑星:Mercury(水星)
イメージカラー:青
- 眼鏡スーツをトレードマークとする「西のリーマン芸人」
- 第2回R-1ぐらんぷり優勝者。しっくりこないキャスター。浩志。太もも。
- 本人いわく「(プラン9でのポジションは)いただいた脚本を喜んで演じる人」
- ネタではボケ担当だが、トークやラジオなどではほかのメンバーがふざけすぎるので、ツッコミ&仕切り担当。よくいじられる。仕事を選べない
担当:愛妻家、うさぎ好き、ツッコミ
イメージ惑星:Mars(火星)
イメージカラー:赤
誰が興味あんねん!
- 新メンバー加入まで最年少でツッコミで愛妻家で2人の娘を溺愛
- トークや漫才のつかみなどで他メンバーが彼に結婚生活やウサギの話などをふり、ギブソンが思う存分語った後に「って、こんな話誰が興味あんねん!」とセルフツッコミをする
- 第三の親「ひょひょ」や、最強の女子高生「鳥井勝子」など人気の高いコントキャラの中の人。
- ウサギを飼っていた、ウサギブソンではなくにくまる
2020年10月加入の新メンバー
コヴァンサン
担当:ジジイ、天然ボケ
イメージ惑星:なし
イメージカラー:なし
プロフィール
本名:小林幸太郎(こばやし こうたろう)
身長173cm、体重58kg、血液型O型。
趣味:ストリートワークアウト
- チョップリンでもボケ担当
- グループ内に今までいなかった天然ボケ芸人
- ジジイキャラに定評がある
- 2012年7月に結婚し、現在一児の父
- 高校2年生の時のクラスメイトに超新塾のイーグル溝神がいた
- 独学で変面を学び、コントや細かすぎて伝わらないモノマネ選手権で披露したことがある。
- 阪神タイガースと西武ライオンズのファン
きょうくん
イメージ惑星:なし
イメージカラー:なし
プロフィール
本名:西野恭之介(にしの きょうのすけ)
身長178cm、63kg、血液型A型。
- チョップリンでもツッコミ担当
- ヤナギブソン以来のツッコミ担当で、こちらはハイトーンボイスで使い分け可能
- チョップリン時代からの相方コヴァンサンを推しているがツンデレ
- 現在既婚者で一児の父
- テニスが得意でテニスインストラクターの資格を取得しており、細かすぎて伝わらないモノマネ選手権でテニスプレイヤーやボールボーイのモノマネを披露したことがある。その時はコヴァンサンとは違う回であった。
- 山中有監督の短編映画「しんしん」で主演を務めた。
尚、コヴァンサンときょうくんはお笑いコンビチョップリンとして1999年から松竹芸能で活動していたが、2020年3月に退所してその半年後に吉本興業に所属し、ザ・プラン9に加入した。現在チョップリンとしての活動は辞めていない。主にシュールなコントを披露していた。
尚、2人は小学校から高校までの同級生で、地元の知り合いにグレープカンパニー所属の浜辺のウルフがいるが、芸歴は浜辺のウルフが先輩だが年齢はチョップリンが上なのでどちらも敬語で会話している。また、中学の同級生に漫画家の畑健二郎がいる。
爆ノ介(ばくのすけ)
イメージ惑星:なし
イメージカラー:なし
プロフィール
本名:幸内淳(こううち あつし)
身長182cm、体重70kg、血液型O型。
- 大阪NSC30期生、元カバと爆ノ介のメンバー
- 2020年5月に相方を亡くした先輩芸人てんしとあくま・かんざきとユニット「五次元のシャボン玉」としても活動中
- 現在の芸名は地元の先輩芸人浜辺のウルフが名付けた
- 芸人で俳優の夙川アトムも地元からの付き合いがある
- 現在メンバー最年少で高身長だが、何故か女装が多い
- 特技は作曲で、単独ライブのテーマソングの作曲や出囃子を配信可能版編曲も手掛ける程。
- 俳優の松重豊のモノマネが得意
- 加入して暫くはよしもと漫才劇場所属のままだったが、2021年3月に開催された単独ライブ「LAST GIGS」をもって卒業した。
影の構成員
覚王山(かくおうざん)
担当:影の構成員、構成作家、阪神ファン
イメージ惑星:Jupiter(木星)
イメージカラー:黄色
プロフィール
本名:寺本覚(てらもと かく)
身長163㎝、体重57㎏、血液型A型。
趣味: 阪神タイガース応援、健康サウナ、映画、漫画
- プラン9専属の構成作家。影の構成員。時折コントの台本等を手掛ける。心斎橋二丁目劇場の舞台進行スタッフから、構成作家になった
- 自称、難波のヨン様・3頭身のヨン様。
- 2005年7月に結婚。メンバーの中では最初の既婚者
- 構成作家のくせに表に出たがる。本公演等で舞台に突然現れ、アメリカンジョークを披露して去って行く
- ロンドンへの留学経験あり
- 自分が脚本を手掛けた本公演のアンケートに「久馬さんの脚本が好きです」といった意見があると、赤ペンを引いて削除する(らしい)。
- 久馬に比べると、比較的明るい話でキャラの濃いネタや脚本を書くのが特徴
- 阪神タイガース大好き
元メンバー
鈴木つかさ(すずき-)
担当:演出
イメージ惑星:Uranus(天王星)
イメージカラー:緑
- つなぎと金髪がトレードマークの演出家。本公演には必死で「鬼の演出家」の異名も持つ
- 彼が久馬にコントユニットを作ることを提案したため、プラン9は始まった(後述)
- トークではきっちり仕切る方。話が変な方向に流れそうになったら、元に戻す…など実質的なツッコミ担当者だった
- 手先が器用で、アクセサリーやネイルアート、本公演の小道具(アオい空のクリオネの着ぐるみ)等も作ったことがある
なだぎ武(-たけし)
担当:動のボケ。最年長
イメージ惑星:Saturn(土星)
イメージカラー:オレンジ
- メンバー最年長であり芸歴も一番長いが、メンバー最年少で芸歴の一番短いヤナギブソンからタメ口をきかれる。
- プランで一番知名度が高い。R-1二連覇の記録を持つ。
- ディランで風都の刑事
- プランの舞台ではアドリブが目立ち脚本無視して大暴走。久馬がそれに乗ると止まらない(シルバーシート)
- ネタで演じているキャラとは違い、地は無口でおとなしい。しかし、最年長だから仲間の前だと堂々としてるし、楽しそうに他メンバー(主に浅越)をいじる。
経緯
- 2000年、当時シンドバッドであった鈴木つかさが当時シェイクダウンだったお~い!久馬(当時は本名の久馬歩で活動)に、コントユニット結成の提案を持ちかける(場所はお好み焼屋)。
- ちょうど、自コンビであるシェイクダウンを発展させたコントユニットを創りたいと構想中だった久馬は、鈴木の提案に賛成、当時の相方・後藤秀樹にその話をする。
- しかし、後藤の理想はあくまでもコンビで漫才をすることだったため、新しく作るユニットには、不参加表明。いわく「新しいユニットにコンビの空気を引っ張ってはいけない」
- 2000年12月、シェイクダウン解散。
- 久馬、同時にひそかに目をかけていた後輩である浅越ゴエ(元・デモしかし。当時は本名の浅越浩志)を新ユニットのために勧誘。
- 2000年時点で、浅越はすでに芸人を辞めており(理由:相方であった高山和也に「年上はやりにくい」とコンビ解散を告げられ(1999年9月)、芸人としての自信を喪失していたから)、住友不動産に就職していた。
- ゆえに、浅越は最初久馬の誘いを断った。しかし、年をはさんでの久馬の勧誘に心を動かされたらしく(自身のサイトに『三顧の礼に胸をうたれ』とある)、再び芸能界に戻る決意を固める。
- 場所は浅越行きつけのラーメン屋(今はない)、久馬の勧誘の決め台詞(?)は「ええ車にのらへんか?」。
- また、当時久馬が所属していた心斎橋二丁目劇場の、舞台進行スタッフ&構成作家であった寺本覚は、そのコントユニットの構想を聞き、久馬に「面白いことを始めるなら、参加させてくれ」と頼み込んだ。
- 2001年1月、シンドバット解散。
- こうして、2001年4月、久馬・鈴木・浅越、そして影の構成員の覚王山(寺本覚)によるコントユニット「ザ・プラン9」が発足した。3人の芸歴から、リーダーはお〜い!久馬となる。
- 旗揚げとなった第一回本公演「ブルース」は2001年4月20日に行われた。当時はプランメンバーと一緒に、レギュラーの二人もゲストという形で参加していた(第七回本公演まで)。
- その舞台を見ていた、なだぎ武(当時は灘儀武)は、そのころ長年続けていた自コンビのスミス夫人を方向性に悩んで解散(自分から相方に言い渡した)したばかりで途方に暮れていた。そして、舞台を見て「もしかしてここなら自分を生かせるのではないか」と思いつき、リーダーの久馬に連絡を取る。
- 君と僕のヤナギブソン(当時は本名の柳谷学)は鈴木つかさに勧められ、「先輩たちについて行ったら成功できるかも…」と思い、コンビ解散を相方に言い渡し、プラン9加入を希望。
- 久馬は両者とも加入許可。しかし、事務所がヤナギブソンの方の正式加入を芸歴の短さから不許可(ただしすでに第4回本公演(2002年)には出演していた)。
- そこで、「次にNGKにて行われる第5回本公演(2002年3月21日)で、チケットを完売したらヤナギブソンを正式メンバーとして認める」という取引が行われる。ギブソンはみごと、条件を満たしたため、晴れてここに5人組のザ・プラン9が誕生する。
- 2004年3月6日、第二回R-1ぐらんぷりで浅越ゴエが優勝、関西ローカルだが、ザ・プラン9の名を広く知らしめるきっかけとなる。
- 2004年3月12日、第34回NHK上方漫才コンテストで優秀賞受賞。
- 2006年12月、M-1決勝進出(5人組初の快挙)。結果は7位に終わったものの、全国区に名前が知れ渡る。
- 2007年、2008年となだぎ武がR-1二連覇。
- 2007年あたりからプラン全体の活動より個々のピン活動(主になだぎ・浅越)が目立つようになる。
- 2008年2月23日、鈴木つかさがプラン9の冠ラジオ『ザ・プラン9のお〜きなアナ』で、二月いっぱいでザ・プラン9を脱退し、以後ピン芸人として活動することを宣言。
- はっきりとした理由は語られなかったが、リーダーの久馬のブログには方向性の違いを示唆する文章が書かれている。(引用)「5車線の一本道だと思っていたら、1車線だけ方向が違ってました。その道は近道なのか?遠道なのか?行き止りなのか?合流するのか?それは行ってみなければ分かりません。良ければ其々の道を見守っていて下さい」
- 最後の5人の出番、2月28日のうめだ花月での出番は、最初に5人組になった時のネタを披露した。また、その日の出番はトリだった。
- 2008年3月1日から、4人となる。
- 2015年5月17日になだぎ武が脱退。同年5月18日から3人となる。
- 2020年10月23日のなんばグランド花月で開催された単独ライブ「3543」にてチョップリンのコヴァンサン、きょうくん、ピン芸人の爆ノ介が新メンバーとして加入して6人となる。
その他の事項
色および惑星
各メンバーにはイメージカラーおよびイメージ惑星が設定されている。5人時代はよく意識されていた。DVD『見晴らしのええマンション』のジャケットを参照するとわかりやすい。
尚、新メンバーにはそのような設定はなされていない。
公演について
本公演
プラン9の行う単独公演のうち、2時間の芝居がメインとなるもの。脚本はリーダーの久馬、演出は鈴木によって行われることがおおかった。独特のストーリー展開と笑いは、プラン9の真髄ともいえる。12回本公演以降はDVD化されている。
THE PLANET9
本公演以外の単独公演。初期はプロデュースしたメンバーの名前及び惑星をとって「THE PLANET9 ゴエMercury」などと呼ぶものが多かったが、最近は全員で企画し各一つ新作コントを持ち寄る「THE PLANET9 Earth」が増加した。三回の「THE PLANET9 Earth」のみDVD化されている。
4人になったあとは類似内容の「コントツアー」と呼ばれる公演を行っている。
月刊コント
久馬が主催するコントイベント。正式にはプラン9のイベントではないが、久馬、浅越、ギブソン、なだぎ(スケジュールによっては参加しない)も出演する。
月に一度、6〜7組程度のゲスト芸人(事務所不問だが、だいたい吉本4組に非吉本2組といった構成におちついている)を久馬が呼び、それぞれのネタの披露後に、それらの流れを踏まえた久馬作のコラボコント(全員参加)を演じる。
このイベントの告知ポスターやフライヤーは久馬の女装による月刊雑誌のパロディになっていたが、その後某雑誌のパロディを経て現在は無難に収まってしまった。
参考→月刊コントの画像検索結果
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