プロフィール
概要
『ニコニコストーリー』に登場するキャラクター。『ニコニコRPG』および『ニコニコストーリー』のリメイク作品にあたる『ニコニコRPG_MV版』においても登場する。
(『ニコニコストーリー』は『ニコニコRPG』の続編にあたる。)
作品の舞台となる異世界『シャングリラ』の創造主であり、そこに住まう人々を陰から支配する存在である。
この『シャングリラ』と呼ばれる世界はジョーカーが0から作り上げた人造の世界であるため、本来の住人と呼ぶべき人間は一人もいない。『シャングリラ』に住まう人々はみなジョーカーが他の世界より拉致し、記憶改ざんを施した人間である。よってみな、『シャングリラ』の一市民として生活を送っているが、万一元の記憶を取り戻した場合、ジョーカーや彼女の部下による粛清が待っている。
一方、表向きはDIOの部下として振る舞っており、支配者としての素性は『シャングリラ』の人間には隠している。
『ジョジョの奇妙な冒険』の世界の出身者であり、『地動説(ガリレイ・メソッド)』および『天動説(バイブル・メソッド)』の二つの能力を持つ。
これらはいずれも彼女自身が発現させた能力であり、他人から奪った能力というわけではない。
というのも彼女は実は二重人格であり、生来とは異なる方の人格に当たる。
そして『地動説』『天動説』はそれぞれ異なる人格が発現させたスタンドである。
現在はジョーカーが肉体および精神の主導権を得ているため、二つのスタンド能力を手中に収めている。
人物
容姿
黒ずくめのスーツとシルクハット、そして仮面を身に着けており、一見して女性とは分からない容姿をしている。
ジョーカーと直接相対した者たちでさえ、彼女が女性である事に気付く者はいなかった。
性格
慇懃無礼そのものな言動。そしてその本性は非情かつ冷酷である。
自分にとって価値があるとみなした人間にこそそれなりに優遇した態度を取り、自身の勢力に取り込む事も有るが、それ以外の人間はゴミのように扱い、命を奪う事も躊躇しない。
表立って統治を行う事に興味が薄いのか、自身を『シャングリラ』の神と規定し、権力者として振る舞う事はない。代わりに『王』としてDIOを配置し、彼を通して『シャングリラ』を陰から支配している。
一方、『シャングリラ』上空にさらに次元の壁を隔て存在する本拠地『パレス』においては支配者として名が通っており、そちらに存在する街『アセンションタウン』においては皆がジョーカーによる死罰を恐れ犯罪を働かないという直接的な恐怖政治が敷かれている。
一人称は普段は『ワタクシ』だが、動揺を見せた場面では『私』となっている。
恐らく後者が素で、前者は『シャングリラ』の神として振る舞うためのキャラクター付けと思われる。
能力
スタンド『地動説(ガリレイ・メソッド)』
【破壊力:- / スピード:- / 射程距離:A / 持続力:A / 精密動作性:- / 成長性:A】
無像型のスタンド。
本体が視認した物体や人物の『性質』を見通す能力を持つ。
ここでいう『性質』とは単に物理的なパラメータ等に留まらず、人物であれば『性格』『能力』『思考』までもを指す。
よってこの能力の前では初見殺しは意味を持たず、また未来予知をも可能としているため不意打ちを試みるのも不可能に近い。
一方でこの能力自体には何の殺傷力もないのが弱点。
二つのスタンドのうちこちらは生来の人格が発現させた能力。
スタンド『天動説(バイブル・メソッド)』
【破壊力:- / スピード:- / 射程距離:E / 持続力:E / 精密動作性:A / 成長性:E】
無像型のスタンド。
本体が手で触れた物体や人物の『性質』を書き換える能力を持つ。
ここでいう『性質』が指す範囲は『地動説』と同様で、単なる物体に特別な性質を付与する(地面を『隆起』させる、城を『崩壊』させる等)ことや、人物であれば記憶の封印・改ざん、性格や思考を自身にとって都合のいいものに書き換えて手駒としたり、さらには『死ぬ』という性質を付与して対象を即死に追いやってしまう事も可能である。
上述のように凶悪な使い方ができる能力なのだが、一方で本体が直接相手に触れなければいけないという点が弱点である。
射程距離の短い近距離パワー型スタンドにすらリーチで負ける以上、絶望的なリーチの差を何とかする手段を併用する事が必須であり、その点『地動説』とは互いの短所を補い長所を引き出しあう関係にある。
こちらはジョーカーの人格が発現させた能力。
余談として、天国に到達したDIOの『ザ・ワールド・オーバーヘブン』と非常に酷似した能力だが、発表はこちらが先である。
ジョジョEOH発売が2015年12月17日なのに対し、『天動説』が発表された動画は同年の5月8日に投稿されている。
つまり能力の類似は全くの偶然である。
その他
身体能力が異常に高い。
具体的にどれぐらい高いのかというと北斗神拳伝承者や種族としての吸血鬼、20秒で悪魔城を崩壊させる男たちと互角以上に戦えるぐらいに強い。
これは『ジョジョ』の人物として見た場合ありえない域であり、何らかの方法(恐らくはカオスの力)で身体能力をブーストしていると思われる。
また、挑発の手段としてわざと相手と同じような技を使ってみせるように、スタンド以外の戦闘技術をも身に着けている。
分身能力
読んで字のごとく、自身の分身を作り出す能力。
分身体は本体と同様の思考を持ち、自律して行動できる。
パレスでの戦いでは分身2体を伴って挑んできたほか、番外編においても分身体をシン達と戦わせている。
(本来同一人物であるソリタリアとジョーカーが別個に存在していた事と、戦闘後にジョーカーの方が消滅していることから、分身能力を使っていたものと考えられる。)
ミスディレクション
マジックにおける観客の視点を誘導しそらす技術の事。
作中ではエンヤ婆を脱出させるのに使った技がこれであると明言されている。
また戦闘においても物理攻撃の命中率を半減させる状態異常技として使用してくる。
しかし実のところ、回避技という点において『地動説』の完全劣化技(『地動説』は物理攻撃を完全シャットアウトする)であり、『地動説』を普通に使用してくる外伝第6話の戦闘ではこちらの技は使ってこない。
逆にそれ以降の戦闘では『地動説』の方を使用しなくなっており、主人格の覚醒に伴い使用不可能になってきた『地動説』の代替手段として仕方なく使用していることがうかがえる。
仮面の下の素顔(ネタバレ注意)
ジョーカーの本名はソリタリア・アトゥ。
主人格としてのソリタリアは彼女の項目を参照。
ジョーカーという別人格が生み出された原因は、主人格ソリタリアが絶望の記憶をすべて別人格に押し付けてしまったためである。
(解離性同一性障害の項目にもある通り、現実の多重人格も似たようなプロセスを経て発生する。他作品でいえば闇マリクの事例に近い。)
そうした誕生経緯に加え、主人格が予知能力を以てしても運命を変えられなかった失敗体験からジョーカーの精神は諦観と絶望に染まり切っており、『人は運命を変える事は出来ない』との持論を持つに至ってしまっている。
またその持論から、『人を破滅の運命から逃れさせるには運命そのものから切り離してしまう他ない』と思い至り、それが例えば花京院典明やレイなどといった非業の死や過酷な体験を運命づけられた者たちを自ら作り出した理想郷(シャングリラ)へかくまい、平穏な世界で第二の人生を歩ませる事で運命から救い出そうとした行動につながっている。
だが当然ながらこうした行動を誰かに頼まれたわけがなく、完全なる自己満足の行いに過ぎない。
なにより少しでも意に添わぬ者が現れれば死の制裁をもって排除するあたり、他の人間も自分と同じく運命に逆らえない存在であって欲しいという後ろ向きな願望が透けて見える。
作中での動向
ニコニコストーリー
第12話で初登場。
生徒会に捕縛されたエンヤ婆を、ミスディレクションによって救出する。
エンヤ婆の認識では「運命を見通す能力」だけの人間であったジョーカーが事も無げにエンヤ婆共々脱出に成功した様を見て、生徒会はジョーカーへの警戒を強めた。
当然エンヤ婆も疑問に思い、そのスタンドとは異なる能力について問うた時、ジョーカーはエンヤ婆を殺害してしまう。後日それを知った生徒会も、救出対象を自らの手で殺すという不可解な行動に困惑。これに対しユダはDIOとは異なる思惑で行動しているとの分析を述べた。
それを裏付けるかのように、アレックスの記憶封印を一部解除しパワーアップさせるという明確な利敵行為を働いたり、敗北したDIOを救出しつつカオスの力で強化するといった行動をとる。
そしてDIOと共に悪魔城にて生徒会を待ち受けた。
(後で語られたところによると、DIOとジョースターの共倒れを狙っていたようである。)
地動説の予知もあって、生徒会の勝利を欠片も考えていなかったが、いざDIOが倒されると思わず一人称が「私」となる程に困惑する。その場は戦いよりも逃走を選択、第二のスタンド能力『天動説』を披露し、悪魔城を『崩壊』させ、その隙に逃亡した。
その後、混乱に乗じて生徒会を始末しようとしたものの、シンやピコ麻呂らの妨害にあい失敗。
人数の差による不利を悟り、パレスにて万全の姿勢でピコ麻呂達を迎え撃つことに方針を転換した。
パレスへ乗り込んできたピコ麻呂達に対し、隊長や十二神将などの刺客を差し向けるがすべて退けられ、最深部の祭壇にてピコ麻呂達と戦う。
その場では敗北するジョーカーであったが、真の意味ではまだ切り札を使っていないとし、余裕の態度を崩さない。
疑問を口にするピコ麻呂達に対し、自身は人間をやめると宣言、テラカオスの欠片の力を使い、次元の狭間に存在するすべてのカオスと合体して破界神ジョーカーへと変貌、圧倒的なパワーを手に入れた。
そしてすべての世界を破壊し、人類に死の救済を与えるとして時空原点へと向かっていった。
ピコ麻呂達がNice boat.Ⅱにて追跡をかける合間にも、文字通り全世界に向けてすべての世界を破壊する事を宣言。この時点でも世界によっては異常気象が起こるなどの余波が発生していた。
最終決戦でも序盤は優位に立つが、アイリの力でDIOとマミさんの魂が吸いだされた事で状況が一変。
ジョーカーがすべてのカオスと合体したように、ピコ麻呂達は全世界に生きる人間たちから力を分けてもらう事に成功。
人々の明日を生きようとする想いが生んだ力によりジョーカーの不利となる。
それでもなお足掻こうとしたジョーカーだが、ついにその動きが止まる。
意識の奥底に封じたはずの主人格ソリタリアが力を取り戻し、その制御を奪ったのだ。
ピコ麻呂達の雄姿に希望をもらったソリタリアはジョーカーの支配を跳ねのける力を手に入れ、ジョーカーの動きを封じたのであった。
そしてソリタリアの手により、ジョーカーはかつて自分が命を奪ってきた者たちと同じように、死の恐怖を味わいながら『天動説』の炎で燃やし尽くされる皮肉な末路を迎えた。
番外編
時空の歪み(魔女の結界によるもの)を感知した事で、その正体を確かめるべく行動を開始。
ハコの魔女を撃破し、ミスタータチバナに調査してもらうべくそのグリーフシードを持ち帰った。
また、聖帝十字塔地下のアジトにて、シン達(チームレジスタンス)と戦いを繰り広げ、圧倒する。
ソリタリアの介入によりチームレジスタンスは難を逃れるが、ジョーカー自身はこれを「計画通り」であるとし、役目を終えたとして消滅した。(つまりこの場面のジョーカーは分身体である。)
その後、橘さんの研究により魔女と魔法少女の関係を突き止めた事で、仮面ライダーギャレンを巴マミ抹殺のために送り込む。
しかしながらライダーシステムの弊害も相まって失敗したことでギャレンを撤退させ、ギャレンの再調整に入った。
その合間にも隊長(元魔王アナゴ配下)を差し向ける。その際にホル・ホースと顔を合わせ、DIOの部下としての顔しか知らなかった彼を驚愕させている。
そのホル・ホースをも後日始末しようとしたものの、予知の結果に反して魔理沙がその場を通りかかったことに驚愕して失敗した。
その後色々とあり、ソリタリアがチームレジスタンスを同志と認めるか否か、その答えが出されようとしたとき、ソリタリアはその正体を現した。
ソリタリアはジョーカーだった。
ジョーカーはソリタリアという仮面を被ってチームレジスタンスに接触。
部下として使えそうな人材がいればこれを『天動説』の能力で洗脳して配下にし、それ以外の者たちは始末するつもりでいたのだ。
しかしその例外となる存在が一人いた。巴マミである。
魔法少女である彼女はいずれ魔女へ変じてしまう存在である事を、ジョーカーは橘さんの研究により把握した。そしてそれはジョーカーにとって許しがたい事実だったのだ。
平穏な理想郷(シャングリラ)を荒らす魔女。その存在は許されないとして、彼女だけは抹殺するとジョーカーは心に決めていたのだ。
そして巴マミはそのソウルジェムをジョーカーに取り込まれた事で戦線離脱。
同時に剣崎も『天動説』の洗脳で寝返り、エックスもジョーカーの部下としての正体を現したことでチームレジスタンスは大幅な弱体化を余儀なくされた。
その後パレスへ帰還したジョーカーは休憩を取り、過去の夢を見る。
ソリタリアの記憶である夢を見た事で、ジョーカーは封じたはずのソリタリアが目覚めようとしている事を感じていた。
悪魔城にてDIOが討たれ、シャングリラが大混乱となっていた頃、ジョーカーは捨て鉢になったチームレジスタンスと遭遇戦になる。
仲間の敵を取るため、最後の執念を見せ挑んでくる彼らにジョーカーは恐怖した。
そして決着が着こうとしたその時、ピコ麻呂とホル・ホースの介入によりチームレジスタンスはその場からの脱出に成功する。
一方、『地動説』の予知が不可能となり彼らの脱出をも許してしまったジョーカーは悔しがらざるを得なかった。
ニコニコRPG_MV版
ニコニコRPG編
トランプさんという偽名を名乗り、暗躍を開始している。
最初の出番は第9話。ピコ麻呂がアメリカで活動していた際の自由行動中。
市販品だがこの時点では手に入らない「とかちラーメン大盛り」4つをプレゼントしてくれる。
次の出番は第11話。ピコ麻呂一行が日本へ移動したタイミングの自由行動中。
この時点のピコ麻呂一行はEDFに編入された状態であり、日本に渡航しての任務に就いている事はごく少数の人間しか知らない事である。
しかしながら、まるで先回りするかのように現れたトランプさんにさすがのピコ麻呂も動揺を隠せなかった。
ここでのプレゼントは「ロットンの書」2つ。本来「ロットンの書」が入っていた宝箱からは盗難対策のニセモノという触れ込みの「6トンの書」が手に入る。
次の出番は第15話。ラピュタを探索していたピコ麻呂の前に現れる。
竜の巣とよばれる乱気流が侵入を阻み、そもそも飛行船を使うか飛行能力がなければ目指す事すら出来ないラピュタの地。
もはやトランプさんが只者でない事を認めざるを得ない光景であった。
ここでのプレゼントは「スペードのエース」。
その後、ピコ麻呂を救助しつつ魔王軍と戦う魔理沙に加勢。
ビームの一撃でロボット兵を撃墜するものの、飛行のための力を使い果たしたことで落下してしまう。
助けようとする魔理沙らだったがトランプさんはこれを拒否。この隙を無駄にするなと言い残し、ピコ麻呂たちの視界から消えていった。
そうして死亡したかに思われたのだが、ニコニコ突入後、ビリー戦後のタイミングで再登場。
ニコニコで起きた時空の歪みに巻き込まれた要救助者の存在をピコ麻呂に知らせ、なんとピコ麻呂を連れ去ってしまう。
そうしてピコ麻呂を連れて行った先で承太郎、上条、宗介を救出。ついでに魔王アナゴに操られていたポプテピピックの二人を正気に戻して仲間にする。
そして神殿エリアにて、琴姫たちとの合流を目指すピコ麻呂達と別れ、その直後…
トランプさんの傍らにはエア本さんの姿があった。この後、エア本さんはトランプさんが差し向けた刺客としてピコ麻呂達と戦う。
魔王アナゴがミステリアスパートナーを放った直後、アナゴの眼前に姿を現す。
アナゴは彼女の事をジョーカーと認識しており、すでに協力関係にあったことがうかがえる。
(ジョーカーもこれ以降はトランプさんの名義は名乗らない)
先のジョーカーの行いによりピコ麻呂陣営の数が増え、ミステリアスパートナーが数的不利に陥ってしまった事をアナゴに問い詰められるも、追加の戦力として四忍衆(汚い忍者、ニンジャスレイヤー、ゲッコウガ、干柿鬼鮫)を用意しアナゴがそれに満足したことで事なきを得ている。
Foo子との「鍵」の争奪戦にも参加。
5人で力を合わせなければ「鍵」が手に入らない、という状況となりFoo子に半ば脅す形で協力を持ち掛ける。
しかしFoo子に「NO」の返事を突き付けられたことで逆上。小物じみた本性を見せつけFoo子を罵倒しいたぶった。それでも尚Foo子は屈服せず、結局紫の介入により「鍵」はピコ麻呂らの手に渡る事になる。
が、これもジョーカーの想定内。目的のためには、むしろ魔王アナゴが勝利しては困るのである。
それでもやはりFoo子から受けた屈辱が相当堪えたのか、悔しがっていたが。
そしてテラカオスが破壊され、戦いに決着が着いた頃、ジョーカーはテラカオスの欠片を入手する。
魔王アナゴに跪き、恥辱に耐えながらも戦いの渦中にい続けた事により、時空管理局よりも先にテラカオスの欠片を押さえる事ができたのである。
テラカオスの欠片でより強大な力を得たジョーカーは、シャングリラ計画を次の段階へ押し進める。
その第一歩として、ピコ麻呂の誘拐を狙うのであった。
ニコニコストーリー編
2000版との大きな違いとして以下が挙げられる。
- ソリタリアの魂が分離し主人公に乗り移っているため、『地動説』を使用できない
- 上条の存在により記憶封印が早期に破られているため、早期から存在がバレている
- 主人公含む二人の人造人間の兄妹を生み出し、主人公でない方を腹心としている
プロローグにてピコ麻呂をシャングリラへと連れ去る。
第五話にて、上条の「幻想殺し」により主人公(以下墨染と表記)除く面々の記憶封印が解かれ、倒すべき存在としてその存在が明らかになる。
同じく記憶封印を解かれたピコ麻呂と阿部さんの説明により墨染もジョーカーおよびシャングリラの事を把握する。
しかしジョーカーもすでに手を打っており、主人公でない方の人造人間(以下神代と表記)を遣わし、
彼(女)の手で墨染たちを抹殺しようとする。(この場はピコ麻呂やマミさんの活躍により失敗したが)
第六話~第八話にかけての分岐ルートでは、MV版で新規追加されたなのはルートで登場。
ルイージ、タケシの心の闇に付け込む形で彼らを洗脳し、ピコ麻呂達への刺客とする。
また、ヤンデレパワーにより自力で記憶封印を解いてしまった言葉をも洗脳してピコ麻呂への刺客へ仕立てあげる。
神代の二度目の襲撃が失敗し、彼(女)が負けを認めた直後、墨染達の前に姿を現す。
墨染を始末しようとするもマミさんがとっさにかばった事で失敗。代わりにマミさんを始末した。
そして、反逆をやめない限り同じように無惨な最期を遂げる事になると警告し、その場を去った。
(魔法少女の特性上、マミさんは死んでおらず実際後に復活するのだが、『地動説』が墨染に奪われている関係でそれに気づけなかったものと思われる。)
その後、2000版同様に敗北したDIOを救出し、カオスの力を与えて強化、悪魔城にて墨染達を迎え撃つ。そして同様にDIOが撃破され、悪魔城を『崩壊』させて逃亡する。
怪物たちの出現により混乱に陥ったシャングリラにて、ジョーカーおよび神代と墨染達は対峙する。
そこでジョーカーは、DIOに代わりシャングリラの王となってもらうべく、魔王(グランドソード)を仲間に引き入れた事を明かす。
そしてカオスの力を得てパワーアップした魔王は墨染達を蹂躙するも止めを刺さずパレスへ帰ってしまう。
それに苛立ち、止めを刺そうとした神代を諫める。
だが神代は止まらなかった。生まれて初めてジョーカーの命に逆らったのだ。
そしてジョーカーも、悲しくもあり嬉しくもある複雑な気分を味わった。
その感覚に従いジョーカーは、必ず生きて帰ってくることを条件に神代の戦いを許可したのだった。
そして神代の敗北と死亡を知ったジョーカーは、『手向け』として墨染達を抹殺する事を心に誓った。
(これが神代でなくただの部下であったなら、口答えした時点で抹殺コースなので、非常に破格の扱いであると言える。のちにジョーカー自身が吐露した通り、神代に対して親としての情が生まれていたのだろう。)
その後、パレスへ踏み込んできた墨染達に十二神将とマイナスナンバーズを差し向け、儀式のための時間稼ぎをする。
そしてパレス最奥部の祭壇まで墨染達が到達したとき、ジョーカーの末路は二通りに分岐する。
- 魔王ラスボスルート
パレス編冒頭の選択肢にて「魔王の方が脅威である」と答えた場合に分岐。
神代の仇討ちと称し、ジョーカーは墨染達に戦いを挑む。
だがそれもまた儀式のための時間稼ぎに過ぎなかった。
ジョーカーは自身の命を賭してまで時間を稼ぎ、倒れた後は魔王にすべてを託すつもりでいたのだ。
魔王に力と記憶の全てを譲渡すると、息子(娘)の仇を取ってくれる、その一点で魔王を信頼できるとし、思い残すことはないとして力尽きていった。
そして魔王はジョーカーの心意気に応え、彼女に代わりシャングリラ計画の最終段階を実行する…
- ジョーカーラスボスルート
パレス編冒頭の選択肢にて「ジョーカーの方が脅威である」と答えた場合に分岐。
こちらでは自身は先行せず、魔王に最後の時間稼ぎを依頼する。
「別に倒してしまっても構わんのだろう?」と魔王は快諾し、魔王との戦いに突入する。
パレスを最終決戦の地と定め、全力の死闘に満足した魔王だったが、ジョーカーにとってそんなことはどうでもよく、動けない魔王に背後から止めを刺してしまう。
そしてジョーカーは2000版同様、破界神ジョーカーへの変貌を果たす。
その後も2000版同様の経緯を経て最終決戦となり、TLSセイクリッドソードと威颶離の究極二連撃を受ける。
(なお、こちらではマミさんが復活しているため、吸い出された魂はDIOとジョーカーに裏切られて吸収された魔王となっている。)
それでも尚倒れぬジョーカーに墨染が仕掛けたのは『ザ・ライトスタッフ』最後の技、自分自身を光にしての突撃であった。
そうして内部へ突入してきた墨染およびソリタリアを絶望で押しつぶそうとするも、逆に希望の光に呑み込まれた事で決着。
ソリタリアの手で、『天動説』の炎に焼かれる末路を迎えた。
余談
- 『地動説(ガリレイ・メソッド)』および『天動説(バイブル・メソッド)』のモチーフとなったのは、ご存じガリレオ・ガリレイが地動説を発表したエピソードであろう。今でこそ地動説の正しさは広く一般に知られているものの、当時は聖書に記述された(=神がそう定めた)天動説が当たり前に信じられていた。そんな中ガリレオが自らの研究成果をもとに地動説を発表するものの、神の権威を盾にした教会により地動説は異端と認定され、一度は封印を余儀なくされてしまったのである。このエピソードが、真実を見いだし顕わにする『地動説』と、真実を覆い隠し都合のいい虚構を押し付ける『天動説』の能力につながっており、名前のみならず能力までのモチーフになったと考えられる。(なお、当時地動説が否定された要因としてもう一つ、ガリレイの提唱した地動説が天体運動の予想精度で天動説にも劣るという問題のある学説だったことは留意すべきである。)
- 登場当初は『地動説』の能力のみが披露され、『天動説』の存在は秘匿されていたものの、『地動説』と『天動説』は上述のモチーフ通り「二つで一つ」と言える能力であり『天動説』の存在自体はプレイヤー目線でも簡単に予想できるものであった。つまり最初から『天動説』の能力込みで『ニコニコストーリー』が作劇されている事がうかがえ、ならびに『天動説』の能力がストーリーの核心に深くかかわっていることからも、『ニコニコストーリー』のシナリオが深く練られたものである事がうかがえる。