ソティス(ファイアーエムブレム)
そてぃす
CV:黒沢ともよ
ある日突然主人公の夢の中に現れた少女。一人称は「わし」で二人称は「おぬし」。
幼い見た目をしておりやや尊大だが、どこか老成したような性格をしている。
時を巻き戻す超常の力「天刻の拍動」で主人公の危機を救い、主人公の心に直接語りかけてくるようになるが、本人も「はじまりのもの」と呼ばれていたことや誕生日が主人公と同じであることと名前以外、自分がどういう存在なのか忘れてしまっている。
「主人公の教え子たちが苦しむ姿は後味が悪いから」というだけで時を戻す力を主人公に分け与えるほど寛容な一方で、敵への断罪や報復に対して肯定的な面を持つ。
セイロス教の大司教レアと似た髪色をしており、同じような紋様の装飾品を着けている。
伝承
その正体はセイロス教の「主」たる女神。太古の昔、フォドラに降り立って植物や人間を含む生物を創り、人の願いに応えて魔道を授けた。
ある時フォドラは「邪神」と呼ばれる存在に侵略を受け、対策として人間のネメシスとフォドラ十傑に英雄の遺産と紋章を託した。その後ネメシスが堕落すると、預言者セイロスに神託を下し彼を討たせたが、いつしか人々が自らの与えた力を悪用し始めたために天上へと去る。今も故郷の「青海の星」からフォドラを見守ると伝えられ、その再臨を願う「女神再誕の儀」がガルグ=マク大修道院にて毎年7月26日に執り行われる。
フォドラに降臨した時は赤き谷ザナドを仮の住まいとしていた。作中でザナドに「見覚えがある」「住んでいた記憶がある」と言っているのはこのためである。
ちなみにドゥドゥーによると、多神教であるダスカーの神の一柱に数えられているという。
真実
実は上記の話はレアことセイロスが遠い昔に一部を脚色したカバーストーリーであり、真実は異なる。
異種族「女神の眷属」ことナバテアの神祖ソティスは遥か遠き所より訪れ、その姿を人に似せたもの(ニンドリ2020年5月号によると本来の姿は大人の女性だが、作中では不完全な状態なので幼い姿をしている)へと作り替えると、自らの血をもって眷属を生み出し、人々に知識や技術を伝えて発展を促した。
しかし人は後に女神の教えに背き、無益な争いを始めたばかりか己を神と称し、女神に戦いを挑んだ(ただし、アビスの書庫にある書物では、「古の神が住まいしはずの地ティニスにて、ついに神ならざるものが目覚める。異形の巨躯が、世界を水の底に沈めるために蘇る」と書かれている)。
この戦いで地上は焦土と化した上に大洪水に見舞われ、一部の人間は数千年前に地上を追われ地下へと移り住んだ。
彼らの末裔が「闇に蠢く者」…またの名を「アガルタ」という者たちである。
大地を再生するのには気が遠くなる程の年月を要したが、ソティスはそれを果たすと、聖墓で永遠の眠りに就いた。
女神の眷属の多くは、神祖が生前に築いた聖墓を守りながらザナドで暮らしていたが、ある時ネメシスによって聖墓は暴かれる。
ネメシスは「闇に蠢く者」と手を組み、ソティスの遺体を利用して力を得た。
ソティスの血から炎の紋章を、その骨からは天帝の剣を、そしてその心臓からは紋章石を作り出したのである。
そうして力を得たネメシスはザナドへ侵攻すると、天帝の剣の力で女神の眷属を虐殺し、谷を赤く染め上げた。
さらに「闇に蠢く者」は天帝の剣と同様に眷属の遺体から紋章を、武器を、紋章石を作り出し、ネメシス傘下の十傑に与えた。
十傑の紋章の起源はこれであり、「英雄の遺産」は眷属の骨から作られた物である。
最後に生み出された眷属のセイロスは、母と同胞の遺体で作られた武器を振るうネメシスらを見て、激しい怒りと復讐心を燃やした。
セイロスはソティスを主神とする宗教「セイロス教団」の教祖となり、ある人間にアドラステア帝国を建国させた。さらに眷属の生き残り(のちの四聖人)とともに軍を組織すると、後世に「英雄戦争」として伝わる大戦争において、激戦の果てにネメシスを討ち取った。
オープニングムービーにおいて、セイロスが「天帝の剣」を抱いて「お母様…」と安堵していたのはこれが理由である。
その後セイロスは自らが助力した初代皇帝の子孫にフォドラを支配させ、フォドラの秩序を守るために歴史を捻じ曲げ、セイロス教をフォドラに普及させた。
だが、同胞たちを喪った彼女の悲しみは癒えず、先の戦争でアガルタが用いた紋章石の能力に着目し、母を復活させるべく人体錬成を繰り返した。
その後、12番目に造られた女性シトリーが、セイロスことレアに血を分け与えられたジェラルトと恋に落ち、彼との間に子が生まれる。
しかし、生まれた子は息をしておらず、母親も出産に耐えきれず瀕死となってしまう。
母親は最後の願いとして「自分の紋章石を子供に移して、子供の命を助けてくれ」とレアに頼み、願いを聞き入れた神祖の紋章石を子供に移し、それがきっかけとなりソティスの意識が宿る事となる。
その子こそがソティスの化身たる存在、主人公のベレト/ベレスであった。
その力が故に、主人公は「闇に蠢く者」に「凶星」として命を狙われ、その一員であるソロンの手によって闇に閉じ込められてしまう。
しかし、ソティスが自らの意思で主人公を救う事を選び、主人公と融合。
ソティスの力が継承され、主人公は緑髪翠眼に、「天帝の剣」は「天帝の覇剣」へ姿を変え、闇を引き裂き、禁呪を破るまでの力を発揮する。
…が、その代償にソティスの意識は消えてしまった。
(スマブラSP参戦ムービーはこのシーンをセルフパロディしたもの)
…かのように思われていたが、本人が別れ際にいつも主人公と共にあると言った通り、実は主人公の心に寄り添ったまま意識は生き続けていた。
5年の眠りから目覚めたときにソティスの声がしたのはこれが理由である。
また、物語の終盤で指輪を渡す相手を選ぶ際に、選択肢で好感度を下げすぎていなければソティスも選ぶことが可能となっている。そうした場合はすべてが終わった後、女神の塔にて姿を現し、その理由を語った彼女に指輪を渡すこととなる。(シナリオの関係上、紅花の章のみこのときの会話が一部変わる)
「おぬしが滅びる時が、わしの滅びる時。世の終わりまで、共に旅しようぞ。」
余談だが、ふたりは文字通り「一心同体」の存在となってしまっているので、主人公が自分の指に指輪を嵌めるというちょっとシュールな展開になる。
またソティスとの支援会話はC~Aまでが一切存在せず、シリーズでは初の支援ランクがSしか存在しない相手となっている。後日談の記述は単独エンドと同じで、ソティスの立ち絵が加わった内容になる。
なお、銀雪のレア死亡ルートおよび紅花ルートでは、末娘の仇である主人公(前者は暴走するレアをやむなく武力で鎮めた形ではあるが)を「良くやった」とねぎらう展開になる。しかもレアについて一言も言及せず、プレイヤーの間では「私情を飲み込んだ」「レアが娘であることまでは思い出せていない」「レアへの愛情がない(ただし、青獅子ルートで家族に思いを馳せているほか、生前のソティスがレアに自作の歌を聞かせていたと思しき描写がある)」「紋章石が砕けたにもかかわらず発生する、紅花のソティス支援Sは主人公の幻覚」などの推測が挙げられている。
もちろん彼女も登場。本作では灰色の悪魔が序盤で大修道院の生徒達と出会わないため、ソティスが目覚めるタイミングが原作より2年以上遅れる。
全ルートの中盤に発生する本作の主人公シェズとの戦いで灰色の悪魔が追い詰められた途端、天刻の拍動を発動すると共に灰色の悪魔の体に憑依し、その人格が表に目覚めた。
原作以上に尊大な一面が強く出ており、シェズの事を「地虫どもの裔」と呼称し、灰色の悪魔に対しても「ただの器の分際で」と見下すような口調で言い放ち、その肉体の主導権を奪うことに乗り気である(なお、『ヒーローズ』の暴走レアの「想いを集めて」では、神祖自身が自らの復活を禁忌としたと語られている)。
上記の言動の理由は本編で判明せず、一部のプレイヤーからは表に出てきた段階ですべての記憶を取り戻しているためではないかと推測されている。ファミ通の公式インタビューでは、これらは「ソティスの絶対的な力を持つ神としての怖い側面、たとえば嵐や災害を前にして人間が抱く根源的な畏怖のような描写」だと言及されている。
また、ジェラルトが殺害されるルートでは、再び灰色の悪魔に憑依し、シェズの仲間を殺害してしまう(赤焔の章ではランドルフが、青燐の章ではロドリグが、黄燎の章ではジュディットがその犠牲になる。青燐の章ではカジュアル設定でもロドリグがロストする)。
その後、父の仇討ちを決意した灰色の悪魔の体を完全に乗っ取り、シェズとの決戦に向かう事となる。更に、赤焔の章ではクロードにアドラステア帝国の作戦を暴露してクロードを焚き付け、結んだ盟約を反故にさせる決断をさせている。ところが、合意を得た上で乗っ取ったにもかかわらず、なぜか灰色の悪魔の肉体を制御しきれずにそのままシェズに討たれ、アガルタの悲願はひっそりと達成された。
本編ではジェラルトの死に対して灰色の悪魔に感情移入し共に仇討ちを決意するという姿勢であったが、こちらは「復讐は己が心を満たすため、己が欲を満たすために行うもの」と灰色の悪魔に語っている。事実、青燐の非加入ルートでは、英雄の遺産の真相を何ひとつ知らずに携えている十傑の末裔まで報復の対象と見なしている。ところが他陣営の加入ルートでは、同じく事情を知らないとはいえ眷属の生き残りを迫害している自軍に一切干渉せず、その理由も語られない。
なお、条件を満たすと彼女もプレイアブルキャラとして使用可能となる。
隠しキャラだけあって、本作のプレイアブルキャラクターの中でもトップレベルの性能を誇る。
玉座の少女 ソティス(神階英雄)
「わしの名はソティス。
"はじまりのもの"と呼ばれておる。
急に呼びつけおって、仕方のない奴じゃな!」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 竜/歩行 |
武器 | 天帝の波動(専用) |
奥義 | 天狼(専用)→天狼・神(専用) |
A | 攻撃速さの孤軍3 |
B | 怒り3→見切り・反撃不可3 |
C | 始まりの鼓動3 |
2019年7月末に闇の神階英雄として登場。風花雪月が発売してからわずか数日後にいきなり物語のキーパーソンになるであろう人物が追加されたため、「もう公式がネタバレしてくるのか」と物議をかもしたが、物語の根幹に関わるようなネタバレの要素はないのでご安心を。通常絵は玉座と一緒という型破りな人。
専用武器の「天帝の波動」は竜特効無効+遠距離反撃を内蔵している。専用奥義の「天狼」は速さ30%を奥義ダメージに加算+与えたダメージの30%回復と夕陽の上位互換となっている。
始まりの鼓動はターン開始時に奥義発動カウントが最大値なら発動カウント-1の効果を持っている。体力が減っていると怒りの効果も重複するのでカウントが-2となる。
弱点は守備と魔防が中途半端でダイムサンダや勇者系武器だとスキル次第では一発で倒される。切り返しや迎撃隊形などの反撃にも弱い部分もあり、攻めすぎないように注意が必要。
またライバルも多く、自分がバフ状態なら敵の追撃無効とソティスより守備と魔防は上回るンン。汎用性と入手率が高い大人チキ。同じ竜特効無効持ちのガロンなどが対抗馬となる。
また、中途半端な防御性能を「城塞」や「呼吸」、「構え」などのスキルで補い、奥義で反撃していく受け型も選択肢に入る。受け型で運用する場合は「見切り・反撃不可」や「見切り・追撃効果」を継承しておくのも良いかもしれない。
ちなみに、出撃待機時のSDは少し待つとあくびをする。また、これまでのSDキャラでは見られなかったくるっと横に回転するモーションがある等、神階英雄だけあって色々と作りこまれている。
2022年9月のアップデートで上方修正が実装。
専用奥義は「天狼・神」へ。加算値と回復値が35%に上がり、キャンセル無効の効果も付いた。
Bスキルは「見切り・反撃不可」へ。反撃不可を封じれるが固定ダメージは消えるので使い分けが大事。
同時に錬成武器対象に。効果に変化はないが特殊錬成効果は自分のHPが25%以上の時は戦闘中、全ステータス+4かつ最初に受けるダメージを40%軽減。
これで問題だった耐久面が改善した。
雪夜の幻 ソティス
「わしは“はじまりのもの”ソティス。
ふうむ、この姿は…なるほど。
冬祭りを満喫せよ、ということじゃな!」
属性 | 緑 |
---|---|
兵種 | 竜/重装 |
武器 | 神祖の恵み(専用) |
奥義 | 天狼(専用) |
A | 遠距離反撃 |
B | 奥義隊形3 |
C | 攻撃魔防の威嚇3 |
2019年12月に登場したクリスマスの超英雄。風花雪月からの超英雄は彼女が初となった。この見た目で重装扱い。
通常版とステータスを比べると速さがかなり上がり、中途半端だった魔防が大幅増加と改善されている。
専用武器「神祖の恵み」は速さ3と通常版の「天帝の波動」にもあった竜特効無効。戦闘開始時に自分のHPが半分以上なら戦闘中全ステータス+5となると攻守に長けた性能をしている。
だが守備の中途半端は据え置き。ダイムサンダには強くなったが逆に重装特効の弱点が増えてしまった。ティバーンやイドゥンなどの超火力や重装特効持ちには気をつけたい。
同兵種にはルフレやナギ、ファがいるが、いずれもあまり速くないナギやファは耐久に割り振られているため、ステータスで差別化はされている。
2023年1月のアップデートで錬成武器対象に。条件が25%に緩和してデバフ無効が追加。特殊錬成効果は攻撃されるか敵のHPが75%以上の時は戦闘中、さらに全ステータス+4かつ絶対追撃無効に最初に受けるダメージが30%軽減。
これで条件が緩和とデバフも気にせず絶対追撃封じとダメージ軽減の守備面が強くなる新しい個性を得た。
収穫祭が繋ぐ魂 ソティス
属性 | 青 |
---|---|
兵種 | 竜/飛行 |
武器 | 奇夜の福音(専用) |
奥義 | 天狼(専用) |
A | 攻撃速さの孤軍4 |
B | 竜の魔鱗3 |
C | 攻撃速さの牽制3 |
2021年10月の超英雄で約二年ぶりに登場。今回は男主人公のベレトと比翼英雄でやってきた。魔女衣装の飛行ユニットは初期に登場したノノ以来。
通常版とステータスを比べるとHP以外は上がっている。
専用武器の「奇夜の福音」は通常版の持つ天帝の波動と同じ効果にキラー武器効果が加わった。そして敵に攻撃されるか、敵のHPが75%以上の時は戦闘中、全ステータス+5ここでクリスマス版同様に攻守に長けている。
孤軍のおかげか攻めも守りも通常版より性能が高い。
新たに登場した「竜の魔鱗」は攻撃された時のみ最初に受けるダメージを20%軽減する。もう一つの効果は、条件は同じかつ自分の攻撃が敵の魔防より高いと、自分の攻撃-敵の魔防の20%をダメージに加算といったここでも攻守に長けた性能をしている。
比翼効果は自分と周囲二マス以内の味方には見切り・追撃効果付与と始まりの鼓動が発動する。アタッカーのユニットだと相性が良い。
ただ飛行特効の弱点に変わっている。追撃を封じる効果があるとはいえ、二回攻撃のある伝承リーフやクレインは一発で仕留められる可能性もある。またダメージ軽減を無効にするシノン、ウル、子どもヒーニアスは主に天敵と言える。攻めすぎないように動き回ろう。
なんと、参戦ムービーで例の招待状を【S】から受け取っていたらしく、ベレトに投げつけた事でベレトが参戦となった。…が、既に剣タイプの先人がFEを中心にやたら多くいた為にベレトはフルボッコにされてしまい、フラフラの満身創痍でソティスの元へ帰ってくる羽目に。
ソティス「お早いお帰りじゃったのう…何? 剣士は沢山おるからもうよいじゃろうと? 泣き言とは畏れ入るわ。それでも男か!?」
ベレス(…)
ソティス「あー、そういう手(性転換)で来おったか。なるほどのうー」
と呆れつつも追加武器を大サービスしてベレト/ベレスを大乱闘の舞台に再び送り出したのだった。
最後の切りふだ「神祖破天」やスピリッツにも登場する。ランクはLEGEND(★★★★)。憑依されているのは神祖衣装をモチーフとしたのか6Pカラーのベレス。ステージもソティスがいる石の玉座を意識したのかテンガンざん やりのはしら(終点化)。回復と最後の切りふだスタンバイ状態は第一部のとある出来事からの再現である。
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