概要
風都探偵第5話「pは悪魔だ」に登場する東城整骨院の整体師。東城整骨院は今回の依頼人の漫画家「菅生伝一郎」の行きつけであり、週末で漫画を描く疲れをとっている。
眼鏡を掛け、髪を結んでいるのが特徴的な男性。整体の腕は抜群で、店が客で埋まるほどである。温厚な物腰で行きつけの客から慕われている。翔太郎曰く「名医」。
伝一郎の他に整骨院に来なくなった客を聞き込みをした折に、ピアニストの奏利津子が浮上した。1ヶ月前、挨拶した際に手袋をした右手を思わず隠したらしいが……。
関連タグ
ネタバレ注意!
「……ふふっ。まさか見つかるとは思わなかった。黒い方の探偵は凡人だが、こっちの緑くんが優秀なんだろうな。」
「腕狩りはないだろう? 俺は泥棒じゃない。交渉を持ちかけて買っただけだ。」
「俺はね……自分も千手観音のようになれる日が来たんだと思ったんだよ。このまま人間の手を集めていけば……俺は最後には万能の神になる!」
その正体は今回の依頼対象・浮かぶ右手ことパズル・ドーパントであり、裏風都のメンバーである。
穏やかな物腰は演技であり、本性は 「自分が神になる」と信じて疑わず、才能のない人間を「凡人」 と見下す傲岸不遜な選民思想の体現者。また貪欲でもあり、本人曰く「金を積んででも、一刻も早く欲しいものを手に入れる主義」で幹部の証であるガイアドライバーrexを欲しがっていた。
裏風都のメンバーだけあってハイドープであり、「人間時でも触れた対象の身体能力を瞬時に把握できる」能力を持つ。そのため相手の動きを先読みが可能。
また、1ヶ月前に行方不明になった奏利津子は実は愛人であり、腕を売った過ちを後悔していた伝一郎とは違い、彼女は「自分の苦しみを理解してくれた恩人」 としてむしろ感謝されていた。
というのも腕を購入した人間の八割は東城に感謝しており、伝一郎のように心底後悔しているのは3、4人しかいないのだという。それほどドーパントの力は超常的であるものと言えよう。
東城は中学の修学旅行に行った際千手観音像を目にしており、それを見て心底美しいと感じ憧れるようになる。
1年前、興味本意でパズルメモリを購入し「自分の肉体を分解する」「パーツを組み替えることで多少能力が変化する」などと大したものではかなかったため落胆し、当初は物を盗んだり人を驚かしたりして傍迷惑な行動を繰り返していた。しかし、当人は「もっとメモリの力を伸ばせる」と気づき、しばらくすると「組み替えたパーツに対象の腕のスキルを奪う」能力に目覚め、元々1対あった腕が2対になっていた。
そしてハイドープになった結果、裏風都からスカウトが来て、莫大な資金援助ができるようになった。こうしてかつて自分を魅了した「千手観音になれる」との結論から万能の神を目指す狂気に走るに至った。
まだ正体が明るみに出ていない頃、上記の能力で目星を付けた患者の身体的特性を把握して、弱味(=病気や才能の限界etc……)に漬け込み、その人間と交渉してスキル(つまり腕)を莫大な金で購入する、あくどい臓器密売を行っていた。東城曰く20人程取引を持ちかけたらしい。
裏風都に来て、万灯に「ドライバーが欲しい」とねだり、自身の評価を上げるために「仮面ライダーの打倒」を宣言する。その後聞き込みにやって来た翔太郎に奏の情報を教え、彼女の自宅付近で翔太郎とときめと接触し、仮面ライダーWと交戦する。
ハイドープ能力で翔太郎の体を熟知していたため、当初は攻撃を先読みして圧倒するも先読みの仕組みに気づいたフィリップが駆け付けファングジョーカーに変身し、フィリップの体を把握していなかったため押されてしまい、奪ったスキルの1つを奪われてしまう。これにより裏風都に撤退せざるをえなくなった。
その後、被害者の共通点が「東城整骨院の患者である」事実 を突き止められ、正体を暴かれてしまう。
そしてドーパントに変身し、裏風都に逃げようとするも醜態をさらしたパズルのステップアップのために、あえてビゼルを停止させた万灯によって阻止されてしまう。
パズルは汚名返上すべく、奏と協力し伝一郎を誘拐し、翔太郎に罠を嵌めさせる。その際伝一郎から「金はいらないから腕を返してほしい」と懇願されるも、伝一郎の努力をボロクソに罵倒し、踏みにじり、嘲笑う卑劣な東城はついに翔太郎の逆鱗に触れた。
しかし、パズルは物ともせずその場を去り、フィリップを始末するべく鳴海探偵事務所に乗り込む(クレイドール、ヒート、ユートピアに続き事務所に乗り込んできたドーパントはこれで通算4人目。1回目は実質パペティアーだが)。
ときめの連絡で駆け付けた仮面ライダーアクセルの妨害に遭うも、スクリームの加勢で難を逃れる。
そして、パズルは今度こそフィリップを始末しかけるも、始末したと思っていたキズだらけの翔太郎と伝一郎が現れた。
実は翔太郎の感情に呼応して出力が上がったジョーカーメモリをスタッグフォンに装填し、マキシマムドライブでスタッグフォンを半暴走させる荒業を使い強引に拘束から脱しており、翔太郎がキズだらけになったのもその暴走の余波を受けたからである。
これまでの怒りから出力上限を突破したジョーカーメモリで翔太郎の変身するダブル・サイクロンジョーカーと再戦。しかし、前回とは完全に異なる動きと強さに対応できず、一方的に追い込まれる。
サイクロンジョーカー→ヒートジョーカーとメモリチェンジしながらの近接攻撃によってパズル・ドーパントとなった自分の一部であるブロックも、プライドと自信が崩れるように零れ落ち、そのまま地面に叩きつけられてしまう。
「嘘だ。俺は万能の神になる男なんだ。こんな凡人に押されていいはずがねぇ!」
自分の劣勢を認められぬまま、往生際悪くブロック操作をするよりも先にルナジョーカーによって反撃を潰されると、最後はジョーカーストレンジを顔面に受けてメモリブレイクされた。
「俺は…特別な人間なんだ…神になる男……なんだぞおぉぉっ…!」
何度も地面に転がされ、地べたを這いずる醜態を「凡人」と甘く見た翔太郎に見下ろされた挙げ句、「神様気取り」と吐き捨てられたのも重なり、今まで完璧に組み立ててきたプライドが完全に崩壊。屈辱の叫びを上げて失神した。
腕を奪われた人たちも元に戻ると、その後は共犯者の奏とともに警察に逮捕され、現在は風都警察病院に収容されている。その際に裏風都を心酔している故メガネウラのように消されはしないから東城は「あの町に戻るためならどんな苦痛にも耐えて見せる」と一切口を割らないと宣言していた。また奏本人は東城に心酔していただけなので裏風都は知らなかった模様。
一方、伝一郎をはじめのした腕を売ったのを後悔していた人達は、違法な臓器密売を行っていた事実は変わりないため、警察に出頭したようだ。
後にフィリップの推測でパズルとの戦闘の際、ときめが所持していたガイアメモリが火花を散らし、同じ頃怒りで翔太郎のジョーカーメモリも出力がアップしていた。つまりときめが所持していたのはジョーカーのドーパントメモリであると判明した。
真の関連タグ
ライアー・ドーパント:似たようなことを行っていたドーパント
イザク:思想&目標と断末魔の内容が類似しているライダーの敵キャラ。ちなみに同作品にアニメ版風都探偵のフィリップの中の人が、とある怪人役で出演している。
????:美術品の〈腕〉を見たのが原因で、人の道を踏み外した犯罪者繋がり。こちらも表面上は紳士だが「自分以上に優れた人間は居ない」と傲り昂る、下劣な人間性の持ち主である。