コンセプト
サンライズ作品のみで構成された本作独自の世界。一方で、完全新規参戦の作品が最も多く、さらに10年代作品の目玉であるヴァルヴレイヴと鉄血のオルフェンズと80年代作品の王道であるボトムズとレイズナーが組み合わさった構成から、かつて若者向けに制作されていた『J』以降の任天堂携帯機シリーズの系譜を継いだ世界観と言える。
世界観
起点となるのは地球圏の冷戦構造が解決しないまま人類が地球圏外に進出した世界。【第5世界】と称され、ゼーガペインのみ【第6世界】として独立しているが、ヴァルヴレイヴとの関連性を匂わせている。
第5世界
『ヴヴヴ』及び『レイズナー第一部』の「二大勢力による冷戦下にある地球圏」設定を再現した結果、ドルシア軍事盟約連邦がクーデター事件である紅い木曜日を機に王政から独裁制による全体主義社会に移行し独自の軍事力を保有することでギャラルホルンの楔からの独立するべく距離を置き始め、ARUSとJIORもまたそれに続く形で秘密裏に軍拡を始めたことから原作よりも前からギャラルホルンの権威の凋落が始まっているせいで地球圏を統治する程の支配力を失いつつあり、更に外宇宙からグラドスが攻めてきているという内憂外患な世界。一方、外宇宙ではグラドスがアストラギウス銀河と接触した事でギルガメス・グラドス間及びバララント・グラドス間の相互不可侵協定が結ばれるという形で百年戦争が終結している。
この第5世界は厄災戦以前のロストテクノロジーとマギウスとの蜜月による恩恵もあって他の世界のスペースコロニーによりも高性能な人工天体であるダイソンスフィアの普及や火星のテラフォーミングに成功し、ハーフメタルを始めとするレアメタルやバイオ燃料に用いる豊富な農作物といった資源惑星としての地位を確立し、通信手段難はあるとはいえ地球圏は第2世界とは違い木星圏のコロニー群とも断絶することなく深く交流し、木星圏の生活環境も企業複合体「テイワズ」を中心に独自の経済圏を確立したことで生活環境も通常物資はおろか水や空気を厳格に割り当てることを余儀なくされている第2世界の木星圏より豊かである。
また、流刑地とはいえ金星にも開発の手が及んでいる等といった太陽系内における惑星進出では宇宙世紀をベースとする第2世界をも上回っている。
しかし、放棄されたエイハブ・リアクターによるエイハブ・ウェーブの悪影響を受けた宙域への通信及び居住問題や、人工知能や機械化に対する嫌悪感による電子工学やサイボーグ技術の停滞問題を始めとする厄災戦の爪痕が現在でも癒えていないせいもあって(人類同士の全面戦争状態の第3及び第4世界、火星勢力とベガ星連合軍に一方的に蹂躙されつつある第7世界や異星人の侵略で荒廃している第10世界よりはマシとはいえ)圏外圏における宇宙海賊の頻出と孤児を奴隷または鉄砲玉として扱うヒューマンデブリの問題を始めとする犯罪率の高さを始め治安面に問題がある。
加えて治安維持組織としての存在意義を証明するためにマッチポンプを画策したり、体制下にある経済圏と癒着して火星社会をディストピア化することで住民たちから財産を搾取して貧困問題を招いたり、極めつけに上記のドルシアが厄災戦以来タブーとしている高性能AI兵器をバッフェの無人化という形で研究・開発の再開とJIORへの無断侵攻及び占領という全力で挑発行為をしているのにもかかわらず裏取引を筆頭とする裏工作による妨害行為で何の手も打てないという有様である。
このことからわかる通り第2世界の地球連邦政府や第3世界の大国である神聖ブリタニア帝国の植民地エリア(本国の政体は苛烈ではあるが、シャルルを始めとする皇室も私利私欲に溺れて国を傾けるような堕落はしていない)、大宦官統治時代の中華連邦、ユーロピア共和国連合、第7世界の地球連合軍上層部に劣らぬ程に政治腐敗の度合いも酷く傘下の経済圏からも既に愛想を尽かされ始めている。
そこにグラドスの侵略による外敵の脅威とそれらの問題にまともな対処ができなかったばかりか本来為すべき治安維持や侵略行為の撃退の役割を異邦人であるディバイン・ドゥアーズによって果たされるのを第5世界中の人間が目の当たりにするという形でギャラルホルンの権威がトドメの一撃に等しい失墜にも合わさって政情不安は深刻な域に達したことで、遂にドルシアが元より距離を置き始めていたギャラルホルンを完全に離脱して独立。
さらに下記の戦略ゲラン衛星の被害をもろに受けたARUSが上述した体たらくを始めとするこれまでのギャラルホルンへの溜まりに溜まった不満と不信感が頂点に達して決別を決意、軍備増強によるギャラルホルンに頼らずに済むだけの独自戦力の充実の末に独立を果たしたドルシアに倣う形でグラドスへの対抗手段の構築という建前の元にそれまでは水面下で進めていた軍拡を隠すことなく表立って行う形で独立運動を本格的に開始する。
こうしてギャラルホルンは政治的にも軍事的に原作以上に立場が弱くなったここに至ってそんなドルシアとARUSの二か国に続く形でアーブラウを始めとする各経済圏がギャラルホルンを見限って、その後釜になりうる存在と見做したディバイン・ドゥアーズに擦り寄る姿勢を見せ始めている。
ただし、グラドスが地球に対してオゾン層破壊する戦略ゲラン衛星を使用した際には、流石にディバイン・ドゥアーズ、ギャラルホルン及びドルシアが一時休戦して事に当たるなど、「他の世界よりは」理性が残っていると言える部分も無い訳ではない(第3世界、第4世界は言わずもがな、第2世界もシャア派ネオ・ジオンによるアクシズ落としを利害の一致から異星人と協力して防いだ)。
第3章part.5で『レイズナー』、続けてpart.8で『鉄血』が原作第2期の内容に突入。ここも『ヴヴヴ』第2期の内容との兼ね合いから火星での出来事という形になっている。この時点でグラドスは地球の完全制圧に失敗した事の反省から、地球再侵攻に備えて火星で先行して文化矯正を行っている。この設定により、レイズナー原作でのニューヨークにあたる都市として火星最大都市「サードヨーク」が設定されている。
この世界におけるディバイン・ドゥアーズは主に国家や組織の後援を得て活動している他の世界とは逆にモジュール77を拠点として使わせてもらう代わりに咲森学園の生徒達で構成された亡命政府である新生ジオールの後ろ盾になることで信頼できる大人達の手を借りれることになった時縞ハルトを始めとするヴァルヴレイヴのパイロット達やオルガ達鉄華団、エイジ達コズミック・カルチャー・クラブといった少年少女達の負担が原作とは比較にならないくらい軽くなっている。
その御蔭でこちらの新生ジオールはヴァルヴレイヴのみならずディバイン・ドゥアーズの存在を外交カードとして使用できることから、ARUSやテイワズの無理な要求にもNOと言えるだけの地盤を固めることが出来、原作では国家運営の為の必要な実務能力が欠けていたせいで実務の多くをARUSの管理下に置かれて合法的に属国にさせられてしまったが、こちらではディバイン・ドゥアーズを通して繋がりを持ったモンターク商会とタービンズの支援を受けることで国家としての独立を維持できている。
鉄華団の方もディバイン・ドゥアーズに所属する大人たちがアドバイザー及びストッパーになってくれる御蔭で原作では主にタービンズ以外の外部の大人を信用しようとしない姿勢が和らいでいき、特にディバイン・ドゥアーズの司令官であるブライト・ノアはオルガから大将と呼ばれて慕われるまでの絶大な信頼を得られる程にまでなった。
第6世界
人類が一度絶滅した世界であり、カミーユ曰く「水も大気も美し過ぎてこうなっちゃいけないと一目で分かる世界」…そして、現時点で唯一地球外生命体の存在或いはその痕跡の類いが一切確認されていない世界でもある。
人類は一度絶滅に至っており、量子コンピュータ上のデータとそれをエミュレートした幻体のみ存在する事が許されている。
特性上、第5世界では厄災戦のトラウマが原因で規制されたことで停滞している人工知能を始めとする電子工学や仮想現実を始め電脳技術は他の世界よりも二歩も三歩も抜きんでており、以降はそれらの技術に基づく力を活かす形で引き続き異世界を巡る戦いに参加する。
特に光学迷彩能力であるペシルダーモードを持つオケアノスは幾度も部隊の危機を救い、中でも黒の騎士団からは協力の際に必ずと言っていいほどゼロから要請される程に重宝されている。
敵対勢力
太字は現時点で健在な勢力
第5世界
- ギャラルホルン→対グラドスで一時休戦
- ドルシア軍事盟約連邦→対グラドスで一時休戦
- グラドス軍
これらの三大勢力と戦う事になっているが、この他にも宇宙海賊や他の世界からの侵入者が敵となる場合もある。グラドス軍による大量破壊兵器の使用に対抗する為にギャラルホルン及びドルシアとは一時休戦中であり、その結果各作品が原作第2期の内容に入ってからはグラドスが単独でメインの敵となっているが、『ヴヴヴ』と『鉄血』が本格的に第2期の内容に入ればギャラルホルンやドルシアと事を構える展開になると思われる。
そして、グラドスは高橋監修の下で竹田裕一郎氏が書き起こした特典小説『蒼き流星の行方』で明かされた神聖マザーコンピューターにより意思決定が行われる管理社会という設定が初めて用いられ、これまでのスパロボ作品では議会制民主主義だったり、帝政だったり、条約機構の構成国だったりと国家体制の在り方がハッキリとしなかったせいで右往左往していた設定がようやく原作準拠で固められることになった。
第6世界
- ガルズオルム→第3章part.7で壊滅
当初は突発的な事故で迷い込んだディバイン・ドゥアーズがガルズオルムと交戦するという形でこの世界と接触。やがてゲートを利用したガルズオルムが他世界に侵攻する事態が発生するも、3章part7にて決着となり、第8世界に続いて平和を実現。ガルズオルムの残党勢力以外に不穏な要素は現在の所存在していないものの、残された禍根はゆっくりとだが着実に芽吹こうとしておりこの世界の戦いもまだ本当の意味では終結していない。
構成作品と参戦状況
構成作品
- 機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ (第5世界)
- 序章ワールド4第1話「鉄と血と」から参戦
- 第2章part.5第35話「鉄花団」で原作終了
- 蒼き流星SPTレイズナー (第5世界)
- 序章ワールド4第3話「彼の名はエイジ」から参戦
- 第2章part.6第37話「駆け抜けた宇宙」で第一部終了
- 第3章part.5第29話「赤い肩のAT」から第二部開始
- 装甲騎兵ボトムズ (第5世界)
- 序章ワールド4第4話「さよならの赤い星」から参戦
- 原作再現無し(ウド編とクメン編の間に相当)
- 革命機ヴァルヴレイヴ (第5世界)
- 序章ワールド4第7話「革命の転校生」から参戦
- 第2章part.3第21話「起動する異端者」で第1期終了
- ゼーガペインADP (第6世界)
- 序章ワールド4第10s話「アブダクション」から参戦
- 第1章part.1第11話「箱庭」で原作終了
- ゼーガペイン (第6世界)
- 第1章part.1第11話「箱庭」から参戦
- 第3章part.7第49話「森羅万象(ありとあらゆるもの)」で原作終了
- 機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ第2期 (第5世界)
- 第3章part.8第54話「鉄の狼」から参戦
参戦状況
ディーダリオンとメラフディンを除く
章 | part | 話 | サブタイトル | 機体 | パイロット |
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関連項目
ワールド3(スパロボDD) ワールド4(スパロボDD)