香川県木田郡に存在する町。
曖昧さ回避
- かつて兵庫県美嚢郡にあった町。播磨三木、播州三木。現在の三木市の前身→三木市を参照
- 石川県加賀市に存在する字。かつての江沼郡三木村。
- 和歌山県和歌山市に存在した字。かつて紀州藩(紀州徳川家)の下屋敷があった。現在は「三木町堀詰」「三木町中ノ丁」「三木町台所町」の三字を総称した地域名。茶道具棚のひとつ「三木町棚」は、この三木町が由来。
概要
香川県東讃部に属する町。かつての律令時代より讃岐国三木郡を形成していた一部の町字によって成立した過去がある。
ちなみに兵庫県の三木市(播州三木)や三木城(三木の干殺し)は全く関係ないので要注意。
高松市前田地域・十河地域・植田地域・塩江地域の東隣および、高松市牟礼地域の南隣に接しており、同市のベッドタウンとして知られる。
またさぬき市長尾地域の西隣、徳島県美馬市脇町清水地域の北隣に位置する。
香川県木田郡に残された最後の町であり、現時点で木田郡に属する唯一の地方自治体。
ちなみに「木田郡」とは「三木郡」と「山田郡」が合併して成立した合成地名であるが、旧山田郡域は全て高松市に合併してしまい消滅している。
南北に細い自治体であり、北に前田山、南に大滝山(四国山脈)という二つの山に挟まれた内陸の町。南北距離18.4km、東西距離5.8km。平野部となる平木・池戸地域が中心部。この部分にかつての藩街道である長尾街道(旧南海道)と、ことでん長尾線が走っており、この部分を中心に街勢が構築されている。
上述のように高松市のベッドタウンである一方、香川県立三木高校および香川大学の医学部と農学部を擁している学生街でもあり、学生がある程度多い町。また香川県立高松東高等学校(旧・学校組合立白山女学校)設立発祥の地でもある。ゆえに国公立の小中高大が揃った町である事から「文教の町」を称する。
讃岐(香川県)における「三木」の地名は上述のように律令時代以前より使われていたもの。古代に地域を代表する銘木が三柱(古記録では「平木の柊」「高木の榁」「朝倉の大山椒」)存在した事に由来する。すなわち「三つの木がある(あった)から三木町」なのである。当たり前のように思われるかもしれないが、実は案外と珍しい。(たとえば有名な兵庫県の三木市は神功皇后が同地にて神酒を献上された事によって「神酒の地」と呼ばれたものが「みき」と略された上で「三木」の文字を充てた当て字。他地域の三木も同様に別由来からの当て字である事が多い)
町のシンボル
獅子舞:収穫期(秋)に豊作を祈って地域青年団が各戸を回って獅子舞を披露する風習がある。毎年の秋ごろには「三木まんで願。」という秋祭りが行われて、各地域毎の鎮守において祀られている弩級の獅子頭による獅子舞(普通の舞う獅子舞ではなく神輿やだんじりのように担ぐなり車に乗せるなりで、練り歩いて移動させる)を披露する。これらの事から獅子舞を町のシンボルとして推している。
メタセコイア:メタセコイア化石の発見者である三木茂博士の出身地である事から、メタセコイアを町のシンボルとしている。
おもな出身者
pixiv的に言えば渡邊雄太、泉和良(アンディーメンテのジスカルド氏、ジェバンニP)の出身地。植田まさしも少年時代の一時期この町で過ごした(父親の実家があった)事から出身者扱いされる事がある。
他にも明治三大老農(篤農家とも言う。現在に言うところの「地域振興を指導した農業指導者」)のひとりであり、現在の運搬用手押し車(一輪車・孤輪車)の原形を開発し明治農法を確立させたと言われる発明家、奈良専二の出身地。
メタセコイアの化石発見者である古植物学者、三木茂の出身地。
沖縄県において文化復興を果たし首里城の再建にも大きな力を尽くした染色家である鎌倉芳太郎の出身地でもある。
交通
主要道路
- 高松自動車道
- 施設:さぬき三木インターチェンジ、獅子の里三木バスストップ
- 備考:岡山・高松方面からは高松東インターチェンジが最寄り。
- 国道11号高松東バイパス
- 国道193号
- 国道377号
- 長尾街道(旧藩街道/旧南海道)
- 香川県道10号 さぬき東街道(長尾街道バイパス)
- 香川県道12号(旧南海道/川島街道)
- さぬき新道
- 香川県道13号
- 香川県道279号
- 香川県道37号
- 香川県道38号
- 香川県道42号
- 香川県道147号
- 香川県道148号
- 香川県道263号
鉄道
JR四国における至近の最寄り駅は高徳線のオレンジタウン駅あるいは造田駅(両駅共にさぬき市)になる。
バス
- ことでんバス 大学病院線
- 大川バス 引田線
- 三木町コミュニティバス(獅子バス)
- 高速バス(大阪神戸京都線・徳島線・岡山線・東京線)
その他
香川県において富士山に見立てられる(いわゆる地元富士)「讃岐七富士」のひとつ、白山(三木富士)がある。
白山の南麓には温浴宿泊施設「トレスタ白山」が存在するが、この施設に付随する「トレスタ白山アイスアリーナ」は日本のアイスホッケーリーグJアイス(ウェスト・ディビジョン)に属する「香川アイスフェローズ」のホームリンクである。
町の(地形・面積的な意味での)真ん中には嶽山がある。その頂上付近に龍王神社があり、ここの鳥居は観音寺市の高屋神社と比される天空の鳥居(東讃天空鳥居、天空の東鳥居)と呼ばれる。
嶽山の東麓には山大寺池と町の運動公園、そしてメタセコイアの植樹公園である太古の森があり、香川県内における手軽なアクティビティの場として知られている。
阿讃三大峠のひとつ、国道193号線の香川徳島間の峠である清水峠の分水嶺(最標高)地点があるのは、実は三木町内。県境や美馬市清水地域ではないので注意。
詳述のように香川大学農学部が在しているが、この農学部は1994年に三木町の土壌からD-タガトース3-エピメラーゼ(DTE酵素)という酵素を発見している。これが何かと言うと、いわゆる希少糖(プシコース)を量産させるために必要な酵素である。
この酵素によって精製される希少糖は人体に糖類が吸収され辛く、いわゆる糖尿病の予防と軽減に寄与するものと見込まれており、三木町はこれをもって希少糖誕生の町を称する。
日本霊異記(下巻26)に登場する「讃岐国美貴郡」の推定批准地。
異説ではあるが隣のさぬき市長尾と共同で「静御前終焉の地」の伝説があり、晩年の静御前が源義経と母の磯禅尼を弔うために建てたという静薬師がある。
北海道渡島総合振興局亀田郡七飯町、カナダアルバータ州ディズベリーとは姉妹都市定型を結んでいる。
関連項目
にっぽん縦断こころ旅:681回(2017年放送)のゴール地
萌咲いちご:『それが声優!』(あさのますみ/畑健二郎)のキャラクター。2022年10月31日に三木町いちご大使(いわゆる観光大使)に任命。
芙蓉友奈は勇者でない:作中において、同町にある嶽山・龍王神社にて芙蓉友奈と柚木友奈が出会い、『勇者部』としての活動を始めたきっかけとなった。