CV:神山卓三(2期、42号)、あずさ欣平(3期)、塩沢兼人(4期)、田中秀幸(5期、99号)、楠見尚己(5期、所長)、白鳥哲(6期)
概要
初出は原作『死神』(アニメ第2期第30話)。生命の死を司る神。
髑髏を擬人化した様な顔をしており、人間の寿命である“命の灯火”を見届けて、死者の魂が現世を彷徨う事がない様にあの世へと渡す役目も担っているのだが、鬼太郎の世界観では地上の支配を目論んだり、己の出世の為に暗躍したりと何故か己の私利私欲の為に走っている者たちが多い気がしないでもない。ちなみに一部では不死で妻子持ちという設定。
3期、4期では話の流れ自体は2期の初登場時とほぼ同じ展開で進むが、微妙に内容が異なっている(3期ではねずみ男の生き別れの父と名乗り、結託しているのが、花子という名の女性の亡者(鬼太郎と接しているうちに改心)、4期では結託しているのがヒ一族の巫女となっており、最終的に一度入ったら二度と出られない “無明彼岸の国”へ巫女共々追放されるなど)。2期、5期、6期の死神についての解説は下記を参照。
42号
準レギュラーとして登場。
初当時こそは地上の支配を目論み、魔女と結託してねずみ男を生き別れの兄だと偽って懐柔して計画の邪魔となる鬼太郎を抹殺しようと暗躍し、手始めに目玉おやじを宇宙旅行と称して大砲で上空はるか遠くへ追放し、鬼太郎はあの世から呼び寄せた鬼太郎の母を魔女に演じさせて鬼太郎の毒殺を謀る。
しかし魔女は返り討ちにあってしまい(毒は鬼太郎に効果が無かったのが主な要因。なお、鬼太郎も母親の態度から薄々偽者だとは感づいていたが、『例え偽者でも母親と触れ合いたい』という理由で敢えて騙された振りをしていた)、計画が破綻し追い詰められたために自ら鬼太郎に老化の息を吐きかけて魂を奪い逃げようと試みるが、上空から風呂敷上に膨張して舞い戻って来た目玉おやじに捕えて、死神の暴走を把握した閻魔大王よって地獄へと強制送還された。
その後、本業である死者の魂の回収業績の不振から閻魔大王直々の辞令を受けて、魂の回収ノルマを達成するまで帰ってくるなと人間界へと左遷されてしまい、魂を集める為に様々な妖怪たち(と同じ立場の神)と組んでは鬼太郎たちと対立を繰り返す事となった。
青子という名の妻と骨太という息子がおり、家族を養うために魂集めに努力をすしたり、時には相手の口車に乗って騙されたりといった人間臭さを見せたり、敵対しているはずの鬼太郎を「さん」付けして呼び、敬語を話す事もある。
最終回でアラブから日本へとやって来た同業者のパシャに騙されて唆されるも、それに気付いた息子と鬼太郎たちに助けられ、彼が持っていた魂を手に入れようやくノルマを達成すると、なんだかんだと世話になった鬼太郎たちに礼を言って妻子とともに地獄へと帰っていった。
99号
5期第35話に登場。妖怪横丁に住居を構えており、2期同様に妻子持ちだが、こちらでは1人家族が増えている。
元々優しい性格をしている為に臨終の老婆の元に集まった家族に同情している間に他の死神に魂を取られたり、非情に徹しきれずに魂を回収しきれなかったりと、何時までもうだつが上がらないので、家族は貧しい生活を送っている。
6期の死神
第66話に登場。
今回は人間社会の支配ではなく、死神界での大出世を目論み、200年に一度開く隠れ里で暮す清らかな子供たちの魂を奪おうと暗躍しており、邪魔者となる鬼太郎を始末する為にねずみ男を騙し、鬼太郎を底なし沼に沈め、更に用済みとなったねずみを見捨てるといった行動を起こしていた。
4期同様に大鎌を振って発生させた真空の刃や竜巻を起こす攻撃方法が必殺技。
首尾よく事を進めて隠れ里へと侵入するが、最後は駆けつけた鬼太郎の霊毛ちゃんちゃんこで体を拘束され身動きが取れなくなった所へ『指鉄砲』を受けて消滅した(おそらく神様なので死んではおらず、地獄へと強制送還されたと思われる)。
707号(河童の三平)
CV:肝付兼太
主人公である河原三平の一族と腐れ縁を持つ死神。三平の祖父の藤兵衛の魂を狙って現れ、三平のあの手この手の妨害工作も空しく無事に藤兵衛をあの世に送る。
死神の中ではかなり下っ端の方らしくドジで間抜けであり、妻子もいる。
死神伯爵(初代「地獄の王」総帥)
『水木しげるのノストラダムス大予言』に登場する、本項の死神がスターシステム出演した悪役。
16世紀フランスで大邪神シーレンを棺から呼び覚まし、シーレンを神と仰ぐ「千年王国」を樹立するため、邪教結社「地獄の王」を作り出した全ての元凶。ユダヤの三種の神器「十戒石」「エホバの鏡」「アロンの杖」を手に入れるべく、エホバの鏡を持つノストラダムスを狙い、悪魔くん(山田真吾)一派と敵対した。
その正体はユダヤ教徒の一つで、3000年前にモーセを裏切りシーレンに付いたユダ族の末裔。同じユダヤ教徒を殺すことに何の抵抗もなく、300年後の第1次世界大戦の時代にタイムスリップし、若きアドルフ・ヒトラーを操ってナチスドイツを結成しユダヤ人大殺戮を行わせた極悪人であった。
ユダヤ人を徹底的に迫害し殺しまくればいずれ全ての神器が揃うと考え、結果的に「石」「鏡」を手に入れることに成功するも、あまりにユダヤ悪玉論を吹き込みすぎた事と、普段から蔑ろに扱っていたことが裏目に出て、ユダ族の末裔だと分かったとたんにヒトラーから恨みを晴らすがごとく銃殺されるという、自業自得の末路を迎えた。
シーレンもヒトラーが伯爵を殺したことに驚きこそすれ全く咎めなかったどころか、ヒトラーを「お前のように邪悪な魂は我が使徒に相応しい」と称賛していたあたり、人望は無に等しかった模様。
以後、「地獄の王」の総帥の座はヒトラーに、ヒトラーの死後は息子のダニエル・ヒトラーに渡ることとなる。
その正体は1万2千年前のムー大陸の悪人の魂が転生したものであり、ヒトラー親子も同じであった。