ネネちゃん
ねねちゃん
「さあ、リアルおままごとをやるわよ!」
ネネちゃん(本名:桜田ネネ、読み:さくらだネネ、血液型:B型、CV:林玉緒)は、クレヨンしんちゃんのキャラクターである桜田ネネの愛称。かすかべ防衛隊の隊員。防衛隊で唯一の女性隊員であり、母・友人などからネネちゃんと呼ばれている。因みに呼び捨てで呼んで良いのはパパ・ママ・豊臣秀吉だけらしいが、秀吉が出てきたのは正妻と同じ名前だからだろうか。
性格
ひまわり組のしんのすけの親友で、原作・アニメ共にひまわりが誕生する頃まではマサオ同様ちょっと泣き虫な子だったが、今では防衛隊の男性陣を一喝で黙らせて尻に敷いたり、時には大人さえも出し抜く程にたくましくなっており、まさにどうしてこうなった状態である。その姿はまるで某ガキ大将を思わせる。
攻撃性
女性なのでジャイアンと違って肉体的な暴力に出る事は多く無いが、その分隊の男性陣(特にマサオ)に対する暴言・無茶振り・強要などのパワハラ・モラハラの酷さは、まさにリトルみさえ状態である。また劇場版ではウサギのぬいぐるみなどを振り回して敵のモブキャラを吹っ飛ばす光景が見られる。
リアルおままごと
リアルおままごとという遊びが大好きで、自身が登場する回は高確率で嫌がるしんのすけ達を強制参加させるのがお約束となっている。ちなみにこのリアルおままごとは「父親が2人居て仲が悪い」・「無計画でだらしない夫」・「マザコンである中小企業社長の夫」・「幸が薄い元スーパーモデルの美人妻」など、自分の役を立たせる事が前提のやたらと内容が非常にドロドロしていて下手な昼ドラより非道い有り様で、周囲から「ドロドロ(殺伐)としたおままごと。」と酷評されており、それはドラえもんに於ける>ジャイアンリサイタルと互角である。
なぐられウサギ
母親である桜田もえ子からの血筋なのか、嫌なことがあると物陰に隠れてウサギのぬいぐるみ(通称:なぐられウサギ)をサンドバッグにしてストレスを解消するのが癖である。周囲から「いつものネネちゃんじゃなーい!」と言われてしまう事もあり、物陰からそれを目撃したよしなが先生が心配のあまり自宅を訪問するほどであった。このなぐられウサギは時には自身の武器として使用され、アニメではたまにパンチラを発生させる。
酢乙女あい
妬み(金持ちのお嬢様・美少女・モテモテの3拍子)から一方的にライバル視しており、何かと彼女の言動に突っかかったり、弱みを握る・陥れようと悪巧みすることもあるが、大抵はしっぺ返しを食らったり、詰めの甘さや日頃の行いの悪さから失敗する事が多い。あいの登場以降は彼女に対する嫉妬心からより一層凶暴化し、ウサギのぬいぐるみを殴ってストレスを解消するようになっている。
しんのすけ
同じ世代の子供には全く興味が無いという共通した恋愛観を持つ一方で、しんのすけはネネに対して面と向かって逆らえない。ただし原作では他の男性陣と比べると上手くあしらっている場面も少なくないが、それでも数少ない苦手な女性の1人である。ただし根っから嫌っている訳では無いようで、さよならファイヤー!だゾ(2005年11月18日放送)では、熱繰椎造がふたば幼稚園を去って1人で泣いていた時にしんのすけに慰められた。
前述にもある通り初期時代は泣き虫で、ペットが失踪する・宇集院魔朱麿に毛虫を見せられたりして大泣きするなど女の子らしい性格だった。父親も初登場の時にはしんのすけから毛虫を見せられただけで泣き叫んで逃げ出したので血筋なのだろう。ひまわりが誕生してからは欲望に正直になって凶暴化し、更にあいの登場によって拍車がかかった。その結果現在は昼ドラのような大人な恋愛に興味津々で、自分はラブリーで可愛いと自画自賛する一方で、何事も自分の思惑通りに動かなければ気が済まず、その為には策を巧妙に弄する事も厭わない。
終いには周囲(特にマサオを筆頭とする隊の男性隊員)の事情を一切顧みずに、奴隷の如く酷使するという性悪な悪女と化した。また自己中心的であり、マサオのようなウジウジした男性にイライラするといういじめっ子気質な一面も見られるが、ネネちゃん本人も「なんでマサオくん(相手)だとイライラするのかしら?」と戸惑ってしまう辺り、この辺に関しては悪気がある訳では無い模様である。傍若無人で普段から好き勝手やっている言動に反してあい以外の子とは喧嘩は少ないが、これは恐れられて反抗する子が居ないだけの事である。その為基本的に周囲からの評価は良いとは言えず、内心では厄介者扱いされている。
風間とは違う意味で大人びた一面が目立ち、「努力すれば何とかなる」というような綺麗事を嫌悪している。自身が考案するリアルおままごとは人間関係のドロドロを描いたワーストな内容が殆どで、自分を基準に話す。その為しんのすけとは違う意味でマトモに会話が成立しないことも多いが、大概の場合は話し相手が逆ギレされるのを恐れ、意志疎通できていないにもかかわらず、理解した素振りをしてやり過ごしている。姉御肌で仕切り屋な為、隊の男性隊員(特にマサオ)は彼女に振り回されている。
妨害
風間が隊の男性陣を合コンに勧誘した際は、わざわざ男装してまで妨害を目論んだ事がある。特にあいを初めとする自分以外の女性がちやほやされると、露骨に苛立ちを顕にするなど独占欲・嫉妬心が尋常では無い程に高い。
服従
基本的に暴力をチラつかせる・それぞれの大切な物を強奪する・身代わりにするなど強行手段で従わせようとする事がある。しんのすけに対しては彼の性格を把握してか新クレヨンしんちゃん・最近のアニメのエピソードなどで、チョコビを報酬にする事で上手く服従させるという変化球を見せる事もあり、しんのすけもチョコビで釣られた場合は積極的にネネに協力(加担)する。
2016年4月に公開された「爆睡!ユメミーワールド大突撃」では、アイドルへの憧れを持っている。アニメでは将来の夢は大女優になることであり、「若くしてスカウトされ、20代はアイドルから女優に転身、その後結婚のため引退するも、35歳で芸能界に復帰する」という妙に具体的なビジョンまで持っていた。『これが!青春らしいゾ』での高校生編では演劇部に所属しており、総じて女優、アイドル、歌手など、芸能界に進みたいという意思があるようである。
映画『超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』での未来ではふたば幼稚園の先生となっているが、一人称が「あっし」になって今よりもさらに捻くれた性格で園児に暴言を浴びせており、5歳のネネはその姿に幻滅していた。
「リアルおままごと」は隊の男性隊員たちから嫌悪の対象とされているが、しんのすけだけは付き合わされたり、見返り(チョコビ)を用意されるとノリノリで役を演じる。ただし基本的には嫌悪感を抱いており、付き合う事自体が稀である。
横暴な割りには狡猾さや抜け目ない思考で、度々美味しいところを勝ち取っている事が多い。その分無意識ながらしんのすけに食べるはずだったおやつ・ごちそうを横取りされる(特に彼女の被害を被っている)他にも、マサオから普段の素行に対する皮肉や悪意に満ちたものまねをされる・自作のマンガや紙芝居などで無許可で悪役にされる・あいの金持ち自慢にストレスを溜める・前述の殴られウサギから報復を受けるなど、天罰の如き不幸や災難に遭う事も少なくない。
意外な一面
総じてしんのすけとは似て非なる意味で非常識な問題児で、それに加えて自分勝手で変人のように思えるが、「見~た~わ~ね~!だゾ」(2016年7月22日放送)の冒頭では予防注射を受けて大泣きするという年相応な一面がある。他にもしいぞう先生が辞める回では1人涙を流し、それに気付いたしんのすけに慰められる純情な一面と、上述のまつざかと徳郎の関係を破局状態に追いやってしまった時には強い責任を感じ、一時は幼稚園に来れなくなり家に引きこもってしまうほどの精神的ショックを受け、罪滅ぼしに2人の関係を改善しようと必死になる責任ある一面といった女の子らしさや、性根の素直な部分も決して皆無という訳では無い。
現在の性格に変化して以降もしんのすけ以外の防衛隊員が絡まず、自身の母親が主役となる話では日頃の横暴ぶりは鳴りを潜める。この時はしんのすけに対して比較的優しく振る舞う事が多く、外弁慶である事を窺わせる。他にも防衛隊が主役となる劇場作品では、序盤はいつもの横暴的な言動を見せるも、中盤以降はカエルを爆殺しようとした悪ガキに怒りを露にするいじめっ子に立ち向かう・苦悩する防衛隊員(主に風間)の精神的支えになるなど、普段よりは優しい女の子として描かれる事が多く、まさしく某ガキ大将と同じパターンである。
もっともしんのすけの卑猥かつ怠惰な言動・誠実に見えて卑屈で意外と不真面目なマサオの態度が彼女をイラつかせる辺り、粛清されて当然の場面や泣き言を吐く防衛隊員たちに喝を入れる場面もある。良くも悪くも厳格なところもあり、風間程では無いが、しんのすけ・マサオと比べれば根は真面目である。好みのタイプとして美少年・美青年にハートを奪われることが多いが、しいぞう先生がウサギのコスプレをした際に「かわいい」と惚れてしまう。
2007年に発売されたニンテンドーDS用ソフト『ぬってクレヨ〜ン大作戦!』では、ゲーム中に登場する竹取物語でネネちゃんが演ずるかぐや姫を迎えに現れた月の使者がウサギのコスプレ姿のしいぞう先生であり、ネネちゃんを喜ばせていた。
前述のようにバイオレンスなトラブルメーカーに変わったのはひまわりが誕生する前後だが、実はそれ以前にきっかけとも言える出来事があった。それは「ネネちゃんがおこったゾ」(1995年9月11日放送)にて、風間・しんのすけとの3人でネネの家でおままごとをやった時である。
ちなみに
この事件の1回目のおままごとの際、風間くんが「せっかくだからシチュエーションを決めよう」と言ったことが、後にネネちゃん脚本のドロドロとした「リアルおままごと」の発端と思われる。この時風間の考えた設定が、「お父さんが二人いる(有名デザイナーのお父さん1号(風間)と、ごく普通のサラリーマンのお父さん2号(しんのすけ))」「お父さん2人は仲が悪い」「しかし子供はお父さん2号との間にできた」というかなりギスギスしていた内容だったのでほぼ間違い無い。もしかしたら彼女の性格というか本質的にハマっていってしまったのかもしれない。
ウサちゃんを赤ちゃん役にして寝かせていたところに、しんちゃん(父2号役)が誤ってウサちゃんの顔面を踏んづけてしまったことでネネちゃんが「しんちゃんなんて大嫌い!」と激怒してケンカ別れになってしまったのだ。だがその夜、ネネちゃんの夢に出てきたウサちゃんに「しんちゃんを許してあげて」と言われ目を覚ますと、自分の寝相でウサちゃんを足蹴にしてしまっていたことに気づき(人のこと言えないかと思ったようだ)、翌日風間くんと共に謝りに来たしんのすけと仲直りをする。尤もしんのすけは最初からからほぼ反省の色は無く、気にも止めていなかった。
そして改めて昨日のおままごとの続きをするのだが、ネネちゃんが赤ちゃん役のウサちゃんをおトイレに連れて行こうとして、「いい子だからちょっと我慢してね~…あーっ!おもらししてる!!」「なんでママの言うことが聞けないの!謝りなさい!」とウサちゃんの耳を握りしめたかと思うと次の瞬間、壁に投げつけたのである。
その後も我が子にお仕置きするかのように「なんでいつも口答えするのよ!」とチョップしたり、足で踏みグリしたりと、数分前に「昨日はごめんね。ウサちゃんすごく大事にしてたからつい怒っちゃって…」と子供らしく純粋にウサちゃん大好きなんだなと視聴者に思わせていた態度がウソのようであり、その光景を見た風間くんやしんのすけも「それ…本当に大事にしてるの…?」「乙女心は複雑だぞ…」と呆気にとられていた。おそらくこの時はまだ無意識にやっていたのだろうけど。なお、話の最後でこの様子を偶然見ていた母親の桜田もえ子は「血筋、かしら…」と呟いていた。また、まだ『優しい女の子』という設定だった初期から中期の頃のエピソードでも、自身の飼い猫の捜索や、負傷したスズメや迷子の面倒をしんのすけに無理矢理に押し付けるなど、ちゃっかりした面や図々しい一面を垣間見せていた事もあった。
防衛隊で初の女性隊員(女性が2人居る臨時隊員を含む場合)だが、その性格故に男性隊員とは互いに恋愛対象としては全く見ておらず、その中の誰かと恋愛関係に発展するなどの展開は無い。アニメでは桜もえ子が「ネネちゃんのお婿さん」を妄想する回があり、相手役にはしんのすけも含まれていた。防衛隊員では比較的マサオとの絡みが多く、マサオはリアルおままごとの犠牲になる事が多い一方で、夕陽のカスカベボーイズで記憶を失った際には夫婦になっていた。
しんのすけに対して少なからず好意があるような素振りを見せており、特にあいとはしんのすけを取り合って張り合う事がある。しんのすけの性格やネネの強引さに辟易している事もあってか、大抵はあいの財力につられてしまう事が多い。風間は原作・アニメ共にネネに気がある素振りをちらほら見せる事があり、その為かここでのイラストは風間・ネネちゃんのものが多い傾向がある。
ちょっと赤茶色の髪にツインテールの姿をしている。あまり描かれないが寝ている時は髪を下ろす。前述の「爆睡!ユメミーワールド大突撃」は物語の約半分で髪を下ろした姿が描かれたレアな作品である。
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