概要
児童誌でのスチール連載小説(写真つき小説)並びにTVSP『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』を総合した企画『仮面ライダーZX』に登場する悪の組織「バダン」の改造人間。
その名の通りヤマアラシを模した怪人であり、今までのハリネズラスや獣人ヤマアラシなどよりもさらにトゲトゲしい外見をしている。
主な戦力は鉄板をも容易く貫き、吸血効果のある槍状の体毛で、これを槍状にして敵を突き刺すほか、手持ちの武器として使用する。
なお、小説『仮面ライダーZX オリジナルストーリー』(著:平山亨)の設定によると神代地列という男が自ら進んでバダンの改造手術を受けた姿であるらしい。
「UFOサイボーグ」と呼ばれる上級怪人のリーダー格であり、タイガーロイドと並ぶバダンの顔役で、雑誌掲載版では、配下の複製怪人たちのエネルギー源である人間の血液収集のため、その禍々しく研ぎ澄まされた針を使い、人間を襲って血液を収集してまわっていた。
更に雑誌掲載版では再生怪人(ゲドンの獣人大ムカデ・ブラックサタンの奇械人カメレオーン・ネオショッカーのクモンジン&カガミトカゲ・ドグマ王国のカメレキング)を統率していた。その為、怪人軍団長の異名を持っている。
最期は雑誌展開、及び小説ではZXイナズマキック連続攻撃の一環である『爆弾蹴り』で、TV特番の『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』では仮面ライダー1号にタコ殴りにされた挙句、投げ飛ばされてドクガロイドとぶつけられ、揃って地面に墜落し爆死した。
客演情報
『仮面ライダーSPIRITS』
「神の名『ゼクロス』は私にこそふさわしい!!」
バダンの最古参幹部の一人であり、陰険で執念深いマッドサイエンティスト。人間態は「ニードル」というコードネームを名乗る、眼鏡をかけたひょろりとした体躯の白衣の男性。
一人称は「私」で慇懃無礼な敬語を使い、常に自己の利益になることを考えている。中盤でZXが逃走したのを皮切りに、自らが神の力を手にするためにバダンを離反する。その後も勝手に幾度となくバダン本部要塞サザングロスに出入りしているが、暗闇大使に対する忠誠は無に等しいように見える。
能力は体毛を針に変えて飛ばすことで、アメリカ軍の一斉攻撃でもまるで歯が立たなかったコマンドロイドの装甲をたやすくぶち破り、怪人を暴走させて巨大怪獣に変身させる、相手の経絡飛行を突いて自在に操るなどと言った不思議な技が使える。針は槍のように長大化させることも可能。また、時空魔法陣を使っている描写もあり、未だ能力の全貌は謎に包まれている。
SPIRITSのウェイ・ペイからは「師匠、なぜあなたがこのようなことを」と言われているが、関係性は不明であり、本人はとうにウェイ・ペイのことなど忘れている模様(第5巻の時点で、銀のドクロのセリフから、人間だったころの記憶を消去されていると思われる描写がある)。
そして『新仮面ライダーSPIRITS』にてとうとうその思惑が明かされ、暗闇大使と最初からグルだった事が発覚した。ショッカー基地で息絶えた地獄大使の死体から発見された銀の髑髏を奪い取り、スチール連載やTVSPのデザインそのままの新生バダン怪人たちと合流。すべては、暗闇大使がJUDOを欺くための芝居だったのである…。
『仮面ライダー大戦』
「この世界はバダンがいただいたァ! だがその前に、あの餓鬼をひっ捕らえろ!!」
バダン総統の力により地獄の底から復活した…はずなのだが、なぜか顔の半分が真っ赤に塗装されており、TVSPとは大きく異なる姿をしている。タイガーロイド共々旧バダンのメンバーということもあり、再生怪人軍団を統率する立場にあった。
性格はニードルとは真逆のチンピラそのものであり、その外見も相まって北斗の拳の悪役のような印象を受ける(しいて言えば同じバダン怪人であるカメレオロイドやジゴクロイド、トカゲロイドに近い)。だが、味方ごとライダーを攻撃し、何人か戦闘員を巻き添えにしても気にも留めずにのた打ち回るライダーを指差して嘲笑うなど、外道な性格は変わっていない。
能力は全身から生えた針を矢のように噴出することで、鋼鉄の板でも簡単に突き破る。
タイガーロイド亡き後、再生怪人と戦闘員を率いて仮面ライダーたちに襲い掛かるが、仮面ライダーバロン、仮面ライダー斬月・真、仮面ライダー龍玄の猛攻の前に倒され、「バダン万歳!」と叫んで爆発四散した。
声優はリュウタロスでおなじみの鈴村健一であり、やりすぎなまでのチンピラボイスは必見もの。ちなみに断末魔はいわゆる中の人ネタと思われる。
『春休み合体スペシャル』
仮面ライダーゴーストで登場。ベルトは「ショッカー」のものに変わっている。
声優は宇垣秀成。