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外房線の編集履歴2023/04/24 00:34:20 版
編集者:greenmover
編集内容:置き石事件について加筆

概要

路線距離93.3㎞
軌間1,067 mm
電化区間全線(直流1,500V)
最高速度120km/h
複線区間千葉〜上総一ノ宮/東浪見〜長者町/御宿〜勝浦
単線区間上総一ノ宮〜東浪見/長者町〜御宿/勝浦〜安房鴨川
第一種鉄道事業者JR東日本(全線)
第二種鉄道事業者JR貨物(千葉〜蘇我)

千葉駅(千葉県千葉市)から安房鴨川駅(鴨川市)までを、房総半島の東側を経由して結ぶ延長93.3kmの鉄道路線である。

路線名の由来は外房地域から取られた。

1929年(昭和4年)に「房総線」として全線開通し、1933年(昭和8年)に「房総東線」に改称。

1972年(昭和47年)には全線電化されて同時に外房線に改称された。

蘇我駅と安房鴨川駅で接続している内房線とは一時期「房総線」として同一路線だった為両者の関係は深く、長きに渡り直通運転が行われている。

運行形態

ここでは外房線系統の列車のみ記載する。内房線系統は当該項目を参照。

特急

定期列車では「わかしお」が東京駅〜上総一ノ宮駅勝浦駅・安房鴨川駅間で運行されている。

下りの17号・21号のみ勝浦から普通列車に変更し安房鴨川まで運行されるが、かつては上りも含めて末端区間が普通になる列車が現在以上に設定されていた。

この他に臨時列車扱いで毎週土休日に新宿駅〜安房鴨川駅間に「新宿わかしお」が設定されている。

快速(総武快速線直通)

朝と夕方以降に上総一ノ宮発着で総武快速線との直通列車が設定され、一部はその先の横須賀線にも直通する。

過去には日中も運転され国鉄民営化直後は勝浦まで、その後短縮され大原まで運行されていたが、2004年(平成16年)10月16日ダイヤ改正以降は現在の運行区間となった。2010年(平成22年)12月4日ダイヤ改正で後述の京葉線直通快速が設定された為日中の運転が取り止められた。

通勤快速・快速(京葉線直通)

当初は京葉線との直通は朝と夜のみだったが、前述の総武快速線直通快速の日中の運転が取り止められた為、代わりに設定された。朝夜の快速は総武快速線直通と同じ停車駅だが、日中の快速は外房線内は各駅に停車し、上総一ノ宮で安房鴨川方面発着の列車と接続する。また土休日は後述の通勤快速の代わりに勝浦駅・東金線成東駅発着の列車が設定され誉田駅で増解結を行う。この列車は上総一ノ宮〜勝浦間は普通列車として運行される。

通勤快速は平日に設定され、朝は上り、夜は下りが運行される。外房線内の停車駅は途中駅を通過する快速と同じ。2022年(令和4年)3月12日ダイヤ改正で上総一ノ宮発着の列車は全て快速に格下げされ、現在は勝浦・成東発着の1往復のみ設定されている。なお勝浦発着の編成は快速同様上総一ノ宮〜勝浦間を普通列車として運行する。

普通

2021年(令和3年)3月13日ダイヤ改正以降は上総一ノ宮で運行系統が分割され、千葉〜上総一ノ宮間と上総一ノ宮〜安房鴨川〜内房線木更津間の運行に大別される。これにより全線通しで運行される列車は一部時間帯で存在するものの、大幅に削減された。

千葉〜上総一ノ宮

定期列車は千葉発着を主とし、一部時間帯で京葉線との直通も行う。総武快速線方面への直通は行わない。また千葉〜蘇我間は内房線列車も経由する為本数が多い。

日中の蘇我〜大網間は上総一ノ宮発着の他茂原、東金線成東発着と京葉線直通快速を合わせて毎時4本設定されている。

早朝の上りと夜間の上下線には大原・勝浦・安房鴨川発着の上総一ノ宮を跨ぐ列車も運行される。

上総一ノ宮〜安房鴨川

運行系統分割後は長らく中止されていた内房線との直通運転が再開され、前述の通り上総一ノ宮〜安房鴨川〜木更津間でワンマン運転の列車が運行される。区間列車として千葉・上総一ノ宮〜大原・勝浦間と早朝に安房小湊発安房鴨川行が設定されている。

また前述の通り勝浦発着の京葉線直通列車は当区間は普通列車となる他、特急「わかしお17号」「わかしお21号」は勝浦〜安房鴨川間を普通列車として運行する。

貨物列車

千葉〜蘇我間で1日2往復運転されるが、外房線内に停車駅は無く、蘇我から京葉臨海鉄道に直通する。

駅一覧

●の駅は通勤快速と快速が停車、○の駅は昼間の京葉線直通快速のみ停車。

駅名読み総武快速京葉快速乗り換え路線備考
千葉ちば
  1. 中央・総武緩行線/総武快速線/総武本線/成田線
  2. 京成電鉄千葉線(京成千葉駅)
  3. 千葉都市モノレール(1号線/2号線)
快速及び一部特急は総武快速線へ直通
本千葉ほんちば
蘇我そが京葉線/内房線
鎌取かまとり
誉田ほんだ当駅発着あり
土気とけ
大網おおあみ東金線一部直通
永田ながた
本納ほんのう
新茂原しんもばら
茂原もばら当駅発着あり
八積やつみ
上総一ノ宮かずさいちのみや当駅発着あり
東浪見とらみ
太東たいとう
長者町ちょうじゃまち
三門みかど
大原おおはらいすみ鉄道当駅発着あり
浪花なみはな
御宿おんじゅく
勝浦かつうら当駅発着あり
鵜原うばら
上総興津かずさおきつ
行川アイランドなめがわあいらんど
安房小湊あわこみなと当駅始発あり
安房天津あわあまつ
安房鴨川あわかもがわ内房線直通あり

現在の使用車両

自社車両

記載の無いものは全線で運用。

255系(Boso View Express)

幕張車両センター所属。9両編成。

特急「ビューわかしお」として導入され、現在は「わかしお」「新宿わかしお」で使用。

E257系500番台・5000番台

500番台は幕張車両センター所属。5両編成。

特急「わかしお」で使用される他「新宿わかしお」の運用に就く事もある。

5000番台は大宮総合車両センター東大宮センター所属。9両編成。「新宿わかしお」で使用。

209系2000番台・2100番台・2200番台(B.B.BASE)

幕張車両センター所属。2000番台及び2100番台はワンマン運転列車以外の普通列車と東金線直通で使用。

なお2100番台C612編成は後述の脱線事故の当該車両。

2200番台は臨時列車で使用。

E131系0番台・80番台

幕張車両センター所属。上総一ノ宮〜安房鴨川〜木更津間のワンマン運転列車で使用。

E217系E235系1000番台

鎌倉車両センター所属。基本編成は10両で4・5号車はグリーン車、付属編成は5両。横須賀・総武快速線直通快速として千葉〜上総一ノ宮間で使用。

E217系の基本編成は過去に大原まで乗り入れていた。

209系500番台・E233系5000番台

京葉車両センター所属。10両編成。

京葉線直通列車として蘇我〜勝浦間で運用される他、内房線普通運用で千葉〜蘇我間にも入線する。

なお上総一ノ宮〜勝浦間はE233系6両編成、東金線には4両編成のみ乗り入れる。

JR貨物所属

EF65形EF210形

新鶴見機関区所属。京葉臨海鉄道直通貨物列車の牽引機。

過去の使用車両

国鉄民営化後の車両のみ記載

自社車両

183系

幕張車両センター所属。特急「わかしお」及び末端区間の普通列車、「おはようわかしお・ホームタウンわかしお」で使用された。

113系

幕張車両センター・大船電車区(現・鎌倉車両センター)所属。

かつての主力車両。大船車は主に総武快速線系統で使用。

211系3000番台

幕張車両センター所属。113系置き換えの為に導入。209系導入後に中央本線へ転属した。

103系201系205系

京葉車両センター所属。103系・201系は分割可能な編成が使用され、蘇我〜勝浦間・東金線直通で使用された。

205系は蘇我〜上総一ノ宮間で使用。分割不可だった為勝浦・東金線直通運用には就かなかった。

この他に内房線運用で千葉〜蘇我間でも運用された。

JR貨物所属

EF64形1000番台

愛知機関区所属。京葉臨海鉄道直通貨物列車の牽引機として使用された。

置き石による脱線

2020年(令和2年)5月8日、安房鴨川発千葉行普通第280M列車6両編成(209系2100番台C612編成)の1号車(クハ208-2112)が、安房鴨川〜安房天津間の「第一新田踏切」通過中に脱線し、乗客1名が負傷した。

事故発生前の4月21日の午後に同踏切内で列車が異音を感知して緊急停止する事象が2件続けて発生しており、この時も現場付近に粉砕された石の跡が複数残っていた事から千葉県警は往来危険の疑い、即ち置き石による事件の可能性を考慮して捜査を開始。

5月19日に置き石を行ったとして往来危険の非行事実で当時10歳の男子小学生児童相談所書類送検された。犯人が小学生だった事、少年が当時「実験でやった」と供述していた事から、ニュースでも度々取り上げられていた。

しかし少年が書類送検された理由は「置き石」による件のみであり、その後の事故調査において脱線との因果関係はあくまで「可能性がある」として断定はされなかった。

なお当該車両であるC612編成は同年6月19日に運用復帰したものの、翌2021年(令和3年)4月28日に廃車回送された。

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