快盗鬼
かいとうき
データ
身長/194cm
体重/233kg
スキン/アルセーヌマント
むかしむかし/クロクマは配達中に嫌な目にあったのかもしれない…。
概要
宅配業者を装った泥棒・クロクマの「灯りを奪って人々に闇を運ぶ」と言う欲望を叶える為に誕生した、快盗モデルのヒトツ鬼。
ベニツ鬼が、コウモリの翼の様な赤い裏地の黒マントやタキシードの上着等よく知られた怪盗の服装で構成されたスキン・“アルセーヌマント”を身に纏った姿。
闇の中で不気味に笑う幽霊を思わせる青白いシルクハットの様な頭部の右側にはモノクルがあしらわれ、左側には泥棒の象徴である唐草模様の風呂敷の様な意匠が施されている。また胸部中央には大量の金貨を抱えた2組4つの白い手を模した口が配されている。
また遠くから見ると、モノクルが右眼、頭部が鼻、眼が鼻の穴、襟部分が髭の様になっており、前述の胸部の口と合わせると、怪盗の顔面になっている事が分かる。
全体的なシルエットはスッキリと纏まっており、頭部以外は通常のベニツ鬼と然程変化していない様にも見える。
変貌する際に「諤ェ逶玲姶髫」(快盗戦隊)の文字化け(※)と、快盗戦隊ルパンレンジャーのクレストが浮かび上がる。
接触した人物の記憶と認識を一部消し去る能力を有しているらしく、これを利用した宿主は目を付けた家に宅配業者を装って接触、出て来た家主を昏倒させた所で、闇の中で不敵に笑いながら予告なく家中の照明器具をどんどん頂く窃盗行為を繰り返していた様子。
しかし被害に遭った人らは「宅配業者が来た」、「気が付いたら家中の灯りが無くなっていた」等の原因と結果を認識しているので、必然的に自分の前に現れた宅配業者を疑う流れになる。こうした事が何度も繰り返された事で、宿主は世間からシロクマ宅配便と対になる意味で「怪盗クロクマ」なる渾名をるけられる様になった。
戦闘では、モノクルで捉えた敵を華麗に舞いながら翻弄して攻撃できるらしいが、いかんせん宿主が窃盗行為の補助にしか力を使っていなかった為戦闘自体が全くの不得手で、呼び出したアノーニを突破したドンモモタロウに終始圧倒されていた。
※正確には「怪盗戦隊」。
活躍
既にクロクマに憑依して力を与え続けている状態であり、タガが外れて人を超えた泥棒の鬼と化したクロクマは、次々と宅配を装いながら照明器具の窃盗を繰り返しており、遂にははるかの住むマンションにも魔手を伸ばして、彼女の住居から片っ端に照明器具を盗み去っていった。
だが、はるかをマンションを送り届けた際に自身の乗る軽自動車をタロウに見られており、荷物が昨晩から全く減っていない事や荷物を乱雑に扱っていると言う宅配業者として有るまじき行為に気付いたタロウは、早朝にふと通り過ぎた軽自動車を再度発見。クロクマが乗っている物と確信に至る。
彼らに見付かったクロクマはすぐさま逃走を図るも、タロウがドントッキュウモモタロウアルターにアルターチェンジ、フミキリアームでタイヤを噛み付かれて車がパンクさせられ、逃走手段を喪失。今度は走って逃走を図るもタロウが乗るワゴン車に足止めされて逃亡に失敗。
タロウ「そこまでだクロクマ! 配達員は幸せを運ぶ者、お前は配達員の名を汚している。どんな理由があっても許されない!」
「うるさい、偽善者が! 俺は闇を運ぶ……モット……モット暗闇ヲ……!」
タロウの説得にも応じず、そのままヒトツ鬼化し、アノーニを増援として呼び出してタロウ/ドンモモタロウとはるか/オニシスターに襲い掛からせるも、一度離脱してエンヤライドンに乗って舞い戻ったドンモモにアノーニ達は動揺。その間に転送されて来たサルブラザー・イヌブラザー・キジブラザーとシスターがアノーニの相手をする中、そのままドンモモと交戦を開始する。
しかし、トッキュウジャーにアバターチェンジしたイヌブラザー以外のドンブラザーズ三人が放ったトッキュウブラスターの銃撃によってアノーニは蹴散らされ(因みにこの時イヌは慌てて攻撃を避けた為、トッキュウ5号の姿へチェンジしたキジに「危ねえじゃねえかよ!」と怒っていた)、元々戦闘力があまり高くないので自身も瞬く間に追い込まれてしまい、最期は5人揃っての合体技「桃代無敵・アバター乱舞」で滅多斬りされた……かに見えたが、以前に自身へ接触してきたソノニが必殺技の最後に割り込み撃破を阻止。これで九死に一生を得たと、隙を見て逃走しようとする。
「グッ……ヤラレテタマルカ……!」
ソノニ「あら、カワイイけど……嫌い。消去する♡」
しかし、ヒトツ鬼と化した自身の事を気に入り、暫く観察していた筈のソノニから途端に消去対象と見なされ、「二重弓コンドルアロー」から放つ矢で胸部を貫かれて瞬殺、ヒトツ鬼ングになる事も無くクロクマ諸共消去された。
その際にルパンレンジャーギアがドロップし、直接五色田介人の手元へ送られた。彼曰く今回の入手状況は「良くない」事らしいが、現状詳細は不明。
タロウは宅配業者としてクロクマの犯した悪行に怒りを顕にしつつも、どうにか彼を救ってやろうとしていた物の、ソノニの凶行によってそれが出来ず、死なせてしまう結果を迎える事に。これを余程悔やんでいたのか、直後に(場の空気を読まずに、忠誠を誓って来たとは言え)はるか/シスターを蹴り飛ばし、他のドンブラザーズメンバーに襲い掛かって八つ当たりすると言うリーダーらしからぬ事をしでかしていた。
クロクマ
宅配業者を装った照明器具ばかりを盗む泥棒で男性。本名は不明で警察の鬼頭ゆり子も「宅配泥棒のクロクマ」と呼んでいた。
盗みを働こうとした動機については不明だが、サルブラザーこと猿原真一は、「犯人は復讐しようとしているのかもしれない」、「配達中に嫌な目にあったのだろう」と推察し、照明だけを盗んでいたのは、「家の明かりは幸せの象徴」でそれを全て消そうとしていたと推理している。
単純に明かりを奪って闇に染めたいのであれば、発電所や変電所等の電力インフラを狙った方が手っ取り早かったりするのだが、特に家族がいる様子がない猿原宅やシロクマ宅配便含めて一軒一軒照明を盗みに入っている辺、「家族」や「慕われている人」、「アットホームな環境」に対して屈折した感情を抱えていたのかもしれない。
また、タロウと共に宅配業務を見学したはるかも度々傍若無人な客へ出くわしており、クロクマもこうした経験を味わった末に屈折して道を違えた可能性はあるが、脳人に消去されてしまった今となっては知る由もない。
その後ドン46話で無事に現実世界に戻れたが、よっぴーや榊がいたがなぜかなぜか彼らしき姿は見えなかった。そのため考えられる説として
の3つと考えられるため今後の行動に期待したい。
余談
- モデルとして使われた戦隊は快盗戦隊ルパンレンジャー。マントの形状が翼を模している点はダイヤルファイター(レッドダイヤルファイター)のイメージと思われる。頭部はルパンレンジャーのマークである快盗Vエンブレムと同じ形をしており、胸部の口に物を詰め込む要素からギャングラー怪人の要素も込められている。
- また、彼らは歴代スーパー戦隊のアイテムに似た秘宝を集めている。
- 尚、モチーフ元は消された大切な人を取り戻すためにお宝を盗むと言う目的を持っていたが、こちらは(目的は不明ながら)人々が生きるために必要不可欠な物を盗み、そして最後に自身も塊に閉じ込められて、砕け散り消滅してしまう結末を迎え、またしても皮肉を効かせた物となっている。
- また、ルパンレンジャーのメンバーは全て苗字が夜に関連するワードで統一されており、ここに「闇をもたらす」性質との関連性が窺える。
- 頭部は後に、ドン32話に登場する轟轟鬼のものにリペイントされた。奇しくもこちらも脳人が倒した個体となっている。
- pixivでは快盗鬼ングがオリジナル怪人として投稿されている。
関連タグ
警察鬼:対になる関係のヒトツ鬼。
秘密鬼:同じく犯罪者を宿主にして生まれたヒトツ鬼。
ルーペロイド、デーボ・ドロンボス、カイトウワルド:歴代怪盗モチーフの戦隊怪人。
アリエナイザー:スーパー戦隊で警察に抹殺される犯罪者と言えばこいつらだがこちらは許可が下りなければ抹殺(デリート)出来ない上にやっている犯罪は大量殺人から惑星の破壊ととんでもない事ばかりである。
妖怪カシャ:同じく敵幹部に消されて巨大化も無かった戦隊怪人。こちらも和風戦隊の第3話登場である。
ガマゴエモン、カブト虫ルパン、仮面ライダールパン:こちらは怪盗モチーフの仮面ライダーのキャラクター達。
ヘキジャインベス:同じく敵幹部(それも最低なクズ)の弓矢でトドメを刺された、人間ベースのライダー怪人。しかしこちらは、怪人化してしまった時点で既に手遅れの状態にあった。
ブンドル団:ニチアサ同期の快盗集団。