グレゴリー・ラスプーチン(Fate)
ぐれごりーらすぷーちん
「神父の仕事は決まっているだろう。生まれ落ちる、新たな生命の祝福だよ。」
プロフィール
真名 | グレゴリー・ラスプーチン(+アジ・ダハーカ+バールー)〔言峰綺礼〕 |
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クラス | アルターエゴ |
性別 | 男性 |
身長 | 193cm |
体重 | 82kg |
出典 | 史実、ゾロアスター教、オーストラリアの伝承、Fate/stay night |
地域 | ロシア |
属性 | 秩序・悪・地 |
好きなもの | 香辛料(第1、2再臨)、迷える隣人の悩みを断つこと(第3再臨) |
嫌いなもの |
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ILLUST | 武内崇 |
CV | 中田譲治 |
真名は『言峰綺礼』。アルターエゴのため依り代の肉体名がセイントグラフとして登録されている。混濁した英霊、および神霊はグレゴリー・ラスプーチン(グリゴリーとも発音)アジ・ダハーカ、バールー。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するアルターエゴクラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
怪僧と気味悪がられたロシアの反英霊、ラスプーチンが寄り代となり『FGO』の世界線においても死亡したとされる言峰綺礼の肉体を器にすることで疑似サーヴァントとして召喚された者。
第2部序章『序/2017年12月26日』にて初登場。聖堂教会から査問団顧問としてカルデアに派遣された代行者……と思われていたが、実は新たな「敵」の手先であり12月31日に殺戮猟兵からなる軍勢をもって、カルデアを壊滅に追い込んだ。第2部『Cosmos in the Lostbelt』の黒幕「異星の神」の配下、異星の使徒の1騎で中間管理職のポジションに当たる存在。
続くロシア異聞帯では皇帝を大人しくさせるために恩師である「マカリー司祭」の名を騙ったが、真名はラスプーチンでイヴァン雷帝を見るなりそう騙ったことをカドックに看破された。
その後ラスプーチンの人格はロシア異聞帯にて"獣国の皇女"の誕生を見届けた事で生前の未練を晴らし、言峰の人格に霊基の肉体を丸々譲り渡して消滅。以降は英霊ラスプーチンの能力を持つ言峰綺礼ともいうべき存在と化し、ロシア陥落後も引き続き「異星の神」の陣営に身を置いている。
大西洋ギリシャ異聞帯における海上では大量の汎人類史側のサーヴァントを相手に、新たな使徒とのタッグで戦い勝ち続けた。オリュンポスにて異星の神がついに降臨すると配下として他のアルターエゴ共々用済みとなる筈だったが、結果より強力な依り代を準備する必要が生じた為、南米異聞帯へ移動し引き続き活動を続けている。
当の南米異聞帯では主人共々カルデアの協力者にならざるを得ない状況に陥り、直後の2023年の正月にて新規サーヴァントとしてPU召喚も決定した。
真名
ロシア帝国末期に活動した聖職者、『グレゴリー・ラスプーチン』。農民出身のいち修行僧からロシア皇帝お抱えの聖職者にまで成り上がり、最後には崩壊するロシアと運命をともにした男。
敬虔な聖職者のイメージとはかけ離れた浮浪者のような怪しげな風貌、真偽不明の逸話の多さ、近世の人物でありながら「奇蹟を行使した」とされる記録が残っていること、そして壮絶な最期などから、後世においては「怪僧」の異名で広く知れ渡った。比較的近代かつロシア史に大きな影響を与えた人物にしては経歴・人物像に曖昧な部分や謎が多いが、これには「胡散臭すぎるので当時研究対象にされず調査が遅れた」という冗談のようで手痛い理由や「政敵が多かったため過剰な悪評や真偽不明の風評が多く検証が難しい」等といった理由があるとの見解がある。
なお「怪僧」とあるが、何の僧かと言うとキリスト教である。ただし貧困ゆえにほぼ独学であったため、どの宗派にも属しておらず(一時期は「鞭身派」と呼ばれるカルト分派に熱心に参加していたとも言われるが)宗教的な立場としては「自称」キリスト教徒の「自称」祈祷僧に過ぎない。
教会建設のために寄付を募ったり、貧しい病人を看護したりといった熱心な活動から徐々に信者を増やし、大公妃姉妹の紹介でロシア皇帝ニコライ2世の謁見にまでこぎつける。
1906年にはニコライ2世の要請で爆弾テロで負傷した大臣の娘に治療を施し、翌年には皇太子アレクセイを血友病の発作から救った事をきっかけに皇帝一家と親睦を深めた(後世の歴史家からはラスプーチンは怪我人の治療にはアスピリンを用いた鎮痛療法を行っていたと推測されている。一方でなぜ血友病を治療できたのかはよくわかっていない。血漿沈殿物投与による原始的な治療が生み出されたのは1911年以降のことであり、祈祷によるプラセボ効果だったという説がある)。
そうして皇室との強力なパイプを得たラスプーチン。
しかし同時に、国政に大きな発言力を持つようになった事から貴族たちに疎まれ、女性信徒たちとの奔放な交友やその出自から異端者、不道徳者と教会の司祭たちから疎まれ、ロシア国内に戦争を望む声が多くなった際非戦派だったために軍部からも目障りな存在として疎まれ、そして民衆からは皇帝を傀儡にして私欲を満たしていると噂された。
様々な立場の人物から反感を買っていたラスプーチンはいつしか反体制派を中心に「ラスプーチンがロシア帝国を食い物にしている」というプロパガンダを通して悪人に仕立て上げられるようになり、「生活が苦しいのは全部ラスプーチンが王宮で贅沢三昧をしているせい」として責め立てられる、どこかで見たような立場となっていった。ラスプーチンの娘によれば晩年の彼は「自分は殺される」と頻繁に口走るようになっていたそうで、上記のような扱いには相当に参っていた模様。
なお、ラスプーチン自身は暮らしが豊かになっても質素倹約を心がけていたとされ、収入も出先のレストランや劇場で気前よく奢ったり散財したりして自身ではものを持たないようにする生活を続けていたようなので、彼と面識のあった人物からの評判は非常に良かったという。
そして1916年12月17日、ロシア帝国の将来を憂えた貴族と軍部によってラスプーチンはとうとう暗殺される。暗殺の際、青酸カリ入りの食事を摂らせても彼は平然としていたため、やむを得ずリボルバー銃での射殺に変更。2発の弾丸は心臓と肺を貫通したがラスプーチンは起き上がり、さらにもう一発背骨を撃ち抜いてもまだ起き上がったため、慌てて靴でラスプーチンの頭を殴りさらに脳を銃で撃ち抜いたところ、ようやく意識を失った。今度こそ死亡を確認した実行犯達は遺体をペトロフスキー橋から河に投棄したという。
生前のラスプーチンは「私を殺すのが農民だったならロシアは安泰だろう、だがその実行犯に皇帝の一族の誰かが居たならロシアは終わる」という予言を残しており、その言葉通り、彼の死からほどなくしてロシア帝国は崩壊することとなった。憎まれ役となっていたラスプーチンが殺されても尚経済状況が改善されなかったことで、国民は「生活が苦しいのはラスプーチンではなく王様のせい」という結論に行き着いてしまい、皇帝一家は惨殺、後には「王朝に頼らない政治」としてソビエト連邦が立ち上がり、以降のロシアの地を支配していくこととなる。
また、ラスプーチンをロシア皇帝夫妻に紹介したのはナポレオンの末裔(正確にはジョセフィーヌの連れ子の子孫)とも云われている。
『異星の神』の使徒は複数の英霊を一つの器に混ぜ合わせた特殊なサーヴァントでもある。
言峰神父にはラスプーチンの他、ゾロアスター教における善悪二元論の頂点の一方、悪神アンリマユの腹心である三つ首の邪竜『アジ・ダハーカ』、オーストラリアの伝承における三匹のイヌ(蛇)使い、死しても現世に蘇る不死の月精『バールー』のエッセンスが加わっている。
人物
一人称は「私(わたし)」。深い藍色の法衣を着た神父。
性格は依り代に近く、言動を見ても人格が混ざり合っているとは思えないレベル。
使徒として共に仕事をしているうちの2騎の濃厚な悪意と比較するとかなりマトモな人物ではあるが、かなり冷徹な人物(そもそも比較対象が悪すぎる)。
他者からも「外側も内側も神の従僕ではない」「エゴの塊」と評されており、その攻撃は情け容赦が存在せず、与えられた仕事を私情を挟まずにこなす。ただコヤンスカヤ曰くあれで本気で聖人とのこと。一方で主人であるU-オルガマリーに対しては「執事」として丁寧な口調で接したり、テペウに対しては紳士的に接している辺り、コヤンスカヤの評も強ち間違いではない。
性格は外向的・行動的。思慮深く(勤勉であり)機知に富み(礼節を弁え)道徳を知る(社会秩序を重んじる)。やや悲観的な考え、言葉遣いをするが、ウイットに富んだ人当たりのいい人物。長身もあいまって威圧感はあるが、誰であっても分け隔てなく会話をする人格者。力での解決は好まず話し合いを良しとする。好みは香辛料の効いた食事、特に激辛麻婆豆腐を好む。カルデアに召喚されてからは食堂に足繁く通っており、彼がビーマに特注させた麻婆豆腐はサーヴァントがダメージを受けるほどの代物と化していた(そして、顔芸をしながら食べていた)。
疑似サーヴァントは依り代・英霊、どちらかがメインとなるがラスプーチンの場合は言峰神父がメインになっている。言峰と『Fate』におけるラスプーチンは「自らの人生の意味や在り方、持って生まれた自らの悪性に悩んだ聖職者である」ことや、結婚歴があり妻を愛せなかった(娘も居る)という点、信仰に目覚めた後に家出同然で出奔している、愛のあり方について悩んだという点などは共通点が多かった模様。それゆえに彼が依り代として選考されたと思われる。これはラスプーチンと言峰神父の人間性が類似していた、あるいは互いの在り方を尊重した結果、ラスプーチンが『サーヴァントとして現世に蘇った事による意志・主張』を自粛したからと思われる。
第三再臨では胸に孔が空いており、これは言峰の心臓が既に機能しておらず同盟者が受肉するにあたり、マスターとしてパスの繋がっていた彼を聖杯が生かした事に由来すると思われる。
本人曰く「三つの宗教観による、多面的観測……異なる生と死、相容れぬ救世への苦悩が、私を変えた。」……依代の経歴と複合神性の融合の結果と言えるだろうか。
一応はシリアス寄りのキャラクターなのだが、ノリノリでサッカーの監督を務めたり、クリスマス及び正月限定の特殊なセリフを引っ提げてきたりと元の言峰からして意外にギャグ適性は高い。折、多くの結末を経て、その男は自らの在り方に辿り着いた。
“悪として定められた者が生まれる意味”
“どのような命であれ、誕生するものを祝福する”
人々の迷いを聞き、これを解決する事を自身の役割と考える。時に冷徹な態度・言葉を口にするが、それは相手を軽んじての事ではなく、真剣に向き合っての事である。
しかし。どれほど聖人としての資質を持ち、人生をそのように過ごしても、彼の心はつねに満たされなかった。平和の意味も、幸福の価値も知っている。隣人に向ける敬いも、隣人に与える尊さも知っている。だが、彼には『生の実感』がなかった。どれほど鍛錬を積もうと、どれほど神学を学ぼうと、自身が満たされる事はなかった。
彼が満たされるのは善行によってではなかった。人々の苦悩。未練。いさかい。そういったものと相対した時、つまり人々の悪性の沼をかきわけ、淀みのただ中にいる時に彼の心は歓びを感じていた。それは成長過程で育まれた性質ではなく、生まれつき与えられた聖痕だった。
人々の苦悩が糧になる。世界が曇るほど満たされる。
つまり、生まれながらにして、善良なる人々にとっての悪である。
十代の頃は自らの性質(悪)を理解し、苦悩した。
二十代の頃はその事実を否定し、克服するため多くの苦行、試練の中に身を置いた。
そして現在。一つの指針のもと、彼は自らの人生の使い途を定めた。
表向きは熱心な宗教家であり、穏やかな神父。
裏向きは苛烈な求道者であり、冷徹な思想家。
多くの瑕、多くの挫。真の悪を成すために生まれる生命があるのなら、その答えを知るためにその生命は死の間際、自らの行いを『善し』と叫ぶのか『悪し』と嘆くのか。
とある世界での役どころ
魔術協会、聖堂教会という二大組織から派遣された監督役。
二十代の頃、父が監督役を任された冬木市の聖杯戦争に参加。
その後、教会から『派遣される』という形で魔術協会に鞍替えした。
第四次聖杯戦争における生存者の一人として監督役を引き継いだ。
教会の代行者の資格を持ち、霊媒治療を得意とする。
破壊を好むように思われるが、綺礼は衛宮士郎と同じく“作る”側の魔術師である。
霊体、精神の瑕を治す手腕は司祭レベル。
悪党ではないが悪人。非道ではないが外道。
『Fate/stay night』における最大の敵。
能力
依り代とサーヴァント化、複合神性による相乗効果により、身体能力では抜きんでた強さ。
モーション中では、言峰の戦闘スタイルをベースに、お得意のマジカル八極拳を主体としつつ、聖堂教会の黒鍵、NFFサービス謹製のマシンガンやロケットランチャー(魔術装甲にも有効な代物)、周囲から上げる悪性の魔力などを織り交ぜて戦い、後ろから手刀でアゾったりもする。
第3再臨では、頭上から針状の魔力を投下する、拳の突きに合わせて衝撃を飛ばす、蹴り技に合わせて斬撃を食らわせる、地面からシェイプシフターの渦を巻き起こす、素手で頭を握り潰す、高速移動して斬り裂く、胸の穴から黒い光線を放つなどとより禍々しい攻撃手段に変化する。
なお、スキル使用時には麻婆豆腐も食べる。
保有スキル
陣地作成(B) | 本来はキャスターのクラススキル。魔術師として、自身に有利な陣地を作り上げる。依代の経歴を考えると、教会関連に特化していると思われる。 |
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代行者(B) | 代行者である事を表すスキルと思われる。代行者の中では一流と言えるレベルの実力を持つが、流石にA級、超A級、超々A級の者達には及ばない。 |
洗礼秘蹟(A) | 主の加護を願う癒しの祈り。対象が持っている『信仰』が、異教の教えによって道を見失った時、正しい在り方に戻す。即ち、洗礼である。 |
耐毒(機密)(B) | 怪僧ラスプーチンは、毒物への強い耐性があったという逸話がある。この真偽は定かではないが、この神父も毒物への強い耐性を持っている。 |
信仰の加護(独)(A+) | 信仰による肉体・精神の強化を示す。自分だけでなく、他者の肉体・精神状態にも効果を発揮する。複数の宗教・伝承がミックスされている為、通常の『信仰の加護』とは異なった効果を発揮する。皇太子アレクセイをはじめとした、多くの病人を『祈り』で治療したというラスプーチンの逸話に由来する。これは実際は薬学だったのでは、とも言われている。 |
悪心祝祭(A) | 自身から絶え間なく湧き出る『悪心』の誘い。苦痛、苦悩、死を表す悪竜アジ・ダハーカは、その存在自体が善なるものを脅かし、善神であれ滅する事が出来なかった。男の体に刻まれた聖痕からは絶えず泥のような黒い血が流れ、血は油となって燃え、周囲を悪性の魔力で満たしていく。 |
死なずのバールー(EX) | アボリジニー神話において、月の精霊にして嘲弄者バールーは死の淵に沈もうと浮かび上がり、蘇る。そして自らの教えを拒んだダーエン(人類)を嫌い、彼らに対して『死した後は蘇る事のない運命』を決定づけた。 |
特に何の装置も使わず時速90kmで走り、シャドウ・ボーダーを追跡しながらロケランを連射するというトンデモない光景で追撃、多くのマスターの腹筋を崩壊させた。
誰が呼んだかコトミネーター。
EX攻撃のモーションにも贅沢に2種類目が用意されており、背景の奥の方で全力疾走しながら敵にロケランをぶち込むという衝撃の攻撃方法で、再びユーザーの腹筋を破壊した。
元の言峰自身(小柄な少女とはいえ)人一人を抱えたまま時速50kmで走れたため「もしかしたら生前でも同じだけの速度が出せたのでは?」という可能性もある。
また、言峰の魔術適性である「傷を開く」も健在であり、サリエリの心を揺さぶって、良くも悪くも事態の打開を促してもいる。千里眼ほどの精度かは怪しいが、未来を知る力、いわゆる予言の能力も持っている模様。対象を任意の存在に変化させる偽装魔術も使用できるが、あくまでも見かけが変わるだけである(例えば、ツノが巨大な人物の場合、木や壁にツノが引っかかってしまう)。
なお、ラスプーチンといえば人々に病気治療を施して信者を増やし、あらゆる処刑をやってもまるで通じず、最後に行った「凍った川に簀巻きにして捨てる」を行って三日後やっと溺死したという不死身っぷりだが、これが能力のうちにあるかは不明。
宝具
零れ氾く暗黒心臓(ザジガーニエ・アンリマユ)
- ランク:A
- 種別:対界宝具
- レンジ:測定不可能
- 最大補足:断定不能
「祝祭を始めよう。」
「苦痛、苦悩、死を喰う蛇よ。生きる糧、焚べる薪に集い給え――悪神は此処に在りて。『零れ氾く暗黒心臓(ザジガーニエ・アンリマユ)』」
「遍く願いを此処に。」
「三頭の悪魔、三頭の死よ来たれ。溢れ零れ、氾濫し、地を濡らせ!此処に神は証明された。『零れ氾く暗黒心臓(ザジガーニエ・アンリマユ)』!!」
三つ首の蛇、あるいは竜を触媒にし、世界に混乱をまき散らす悪性宝具。怪僧ラスプーチン、悪竜アジ・ダハーカ、嘲笑者バールー、それぞれ異なる世界観を呑み込み、何処かの編纂事象において『聖杯によって世界を焼いた』経歴を持つ言峰神父ならではの複合神性宝具。
あふれ出した呪いは質量すら持ち、触れた者の悪心、そして悪しき行いを重ねた肉体を燃やす炎となる。悪属性に対してダメージ増加効果を持ち、善属性には即死効果(微弱)を発揮する。この効果が示す通り、『悪の心を糧(薪)にして世界を燃やす』ものであり、人間が存在しなければ成立しない宝具である。
ある結末において、人々はその祈りによって形而上の存在を『実在する』と確信するに至り『神』は世界に穿たれた孔(あな)として証明、観測された。かくして善悪二元論の究極である悪神の心臓から零れ落ちた汚濁は、黒い泥のように、地上に氾く伝わった。
ゲーム上での性能
ランク | ☆5 |
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HP | 2069~14107 |
ATK | 1716~11107 |
COST | 16 |
カード配分 | Quick:2/Arts:2/Buster:1 |
保有スキル1 | 信仰の加護(独) A+:味方単体のHPを回復&弱体状態を解除+自身の攻撃力をアップ(3ターン) |
保有スキル2 | 悪心祝祭 A:自身のNPを増やす&HPを2000減らす(デメリット)+悪特性の味方全体のNPを増やす&Artsカード性能をアップ(3ターン) |
保有スキル3 | 死なずのバールー EX:自身にガッツ状態を付与(1回・3ターン・他のガッツ状態と重複可能)&高確率で発動するガッツ状態を付与(3ターン)&「ガッツ発動時に自身の宝具威力をアップ(5ターン)する状態」を付与(3ターン)&ターゲット集中状態を付与(3ターン)」 |
宝具 | 零れ氾く暗黒心臓:自身のArtカード性能をアップ(1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>+敵全体に強力な悪特攻攻撃&やけど状態を付与(3ターン)&延焼状態(やけどの効果量がアップする状態)を付与(3ターン)&呪い状態を付与(3ターン)&呪厄状態(呪いの効果量がアップする状態)を付与(3ターン)+善特性の敵全体に確率で即死効果 |
特性 | 疑似サーヴァント、地属性、秩序属性、悪属性、人型、男性、竜、ヒト科のサーヴァント |
関連人物
生前
生前仕えたロマノフ家の皇女。
生前の記憶を殆ど失っていた彼女と共謀しカルデアを崩壊に追い込んだ。
彼女のことは気に掛けており、ロシアの地にて彼女が皇帝となった事実に生前の未練が晴れ、綺礼に肉体を譲り渡して自身は消滅した。
Fate/Grand Order
疑似サーヴァントとなった時に融合した相手。
後に彼に肉体を譲り渡すことになる。上述のように「生まれつきひねくれ者、幸福の意味を知りながら、幸福に価値を見出だせない。隣人の幸せを祝いながら、隣人の不幸から目を離せない。その矛盾、その苦しみを否定し続ける人生だった。」という人間性も似通っていたらしい。
直属の上司、自らをサーヴァントとして召喚した存在。
彼の言う"神父の仕事"はこの神の誕生を見届ける事である。
忠実に従っているが、忠誠心というよりは好奇心による所が大きい。
第七異聞帯では、記憶喪失&カルデアへの味方化という心底頭を抱えたくなるようなイレギュラーに対応した結果、こちらもカルデア陣営に協力する事に。同時に貴重な常識人かつブレーキ役。
契約した以上、マスターの人生成就のために微力ながら助力する。
仮にマスターが悪人で、どれほど悪の道をひた走ろうとスタンスは変わらない。善人になりたいのであれば厳しい善の道の助けとなり、悪人になりたいのであれば悔いなき悪の道の助けとなる。
なお、マスターの誕生日には洋服を贈ってくるのだが、本人曰く「雨の中、色鮮やかに咲く紫陽花のように心に残るものがいい」という趣旨で贈っているらしく、その際にはマスターはなかなか味わいのある顔をしているようだ。
余談だが、『stay night』において、毎年凛の誕生日に年頃の娘にはこういうのが良いだろうと(善意からなのだが結果的に)似合わない洋服を贈っていたという設定がある。その洋服はセイバーの普段着として再利用されており、ユーザーは主にはこちらで目にすることとなる。なお、原作者の奈須きのこ氏曰く、凛には似合わないその服は娘の方なら似合っていたらしい。
また、バレンタインでは時計をお返しとして贈ってくれる。
彼曰く「時間は過ぎ去っていくものだが、考えようによっては止めることも取り戻すこともできる。テスカトリポカ流に言えば我々は時間を消費しているのではなく時間という流れの一要因に過ぎない。」らしく、ストーリー内では時計と合わせて時間というものについて語られている。
贈られた時計はぱっと見センスの良い素敵な一品だがなぜかある時間で止まっている。壊れてはいないらしいが、なぜ止まっているのだろう。また、彼/彼女だけでなくカルデアという組織全体に対しても「非業で終わるには彼らは善行をなし過ぎた」「奇跡に代償は必要ない。払うべきものを払って、はじめて起きるものである」と言っており何らかの救いが必要だと思っている様子。
第2部序章にて、奇襲を仕掛けダ・ヴィンチちゃんの霊核を貫いて致命的なダメージを与えた。
後輩の成長を見守り導くというスタンスにシンパシーを感じており、マイルーム会話にて元カルデアのスタッフや主人公達へ遺したものの大きさに敬意を表している。
ロシア異聞帯の王。
彼に取り入るために恩師であるマカリーを騙り行動していた。マイルームではロシアへの影響から思うところはあるが、歴史に楔を打った事実を認める発言をしている。
自身の担当として補佐する事になっていたクリプター。
その卑屈さには思うところがあり「自らを愛せないものは決して世界を救えない」と釘を刺すような発言をしながら彼なりに心配はしていた様子。アナスタシアとの義理もあって、その後彼を助けた。
当初から共に物語に登場していた間柄。
協力してカルデアを陥落させたことから同一勢力に所属しているのかと思われていたが、後に関わりがあるだけの別勢力と判明。第2部5章では結果的に異星の神への敵対に協力された事で彼女を敵と認識した模様。なお、自身が所持している火器の類は彼女が運営するNFFサービスの物である。
カルデアでも最新式の銃火器の横流しを頼んでいるが、光と闇に分裂している事実は理解の外にある模様。因みに第2部7章では、オセロトルに囚われたカドック達の救出の傍ら、背後で大人気ない喧嘩をしていたため、個人同士の仲はそこまで良くない模様。
その在り方と末路を「沈没船から逃げる鼠そのもの」と評してるが2部断章でカルデアと和解したことでその末路を覆したともいえる。
異星の神陣営の使徒である1騎。
一応、同じ穴の狢なのだが依り代的には性格的に相性最悪の相手であり、露骨に嫌っている。
真面目でもあり己が悪性と向き合い続けた神父からすると、処構わず引っ掻き回すその節操の無さには見苦しさを感じる模様で、オリュンポスでは若干苛つきながら彼を諌めていた。
同僚として末路を主人公に尋ねたが、選択肢が全て『正論』だったので聞かなかった事にした。
カルデアに召喚された道満に関しては少しだけ毒が抜けたと評しており、ライバルが現れない事を祈っていると皮肉を言っている。陣営の鞍替えに関しては「御坊の事だから何食わぬ顔でこちらにいると思っていた」と想定の範囲内だったようである。
異星の神陣営の使徒である1騎。
大西洋ギリシャにてタッグを組み、共に汎人類史のサーヴァント等を次々と殲滅した。
依り代同士の縁もあり互いに性格が真面目なためか、リンボと異なり関係性は良好。背中を預けることができる相性にあるらしい。尤も、向こうからは見ていると無性にイライラするといい嫌われているようで「無駄に不死身なので肉壁にする」とかなり辛辣な対応。
カルデアに召喚後のマイルームの会話では村正の「早すぎる転職」をからかおうとするも、カルデアに召喚された村正はセイバークラスであり、自身の知る彼とは別の存在である事を悟り、それを即座に謝罪し少しかしこまった態度に切り替えている。
『ミスティックアイズ・シンフォニー』にてラスプーチンに香辛料が良く効いた料理を注文され試行錯誤の末、「麻婆が皮膚に跳ねただけでも危ないという」調理した本人すら危険だったという料理と呼べるものかすら危ういものを作り上げていた。
自分の生きる意味の「答え」を得る為に追い求めた相手。
混濁した神霊の一騎であるアジ・ダハーカはアンリマユによって生み出された三つ首のドラゴンであり、第二再臨、第三再臨の姿とも関わりがあると言える。また、その一方でかつて『トラぶる花札道中記』で彼が言った「娘さんをボクに下さい」というセリフに対し、「性格の悪さを矯正する気概があるなら、好きなだけ手を取るがいい」と返答している。実に18年越しの返答である。また彼のバレンタインボイスの終盤でも共演しており、自身がマスターに贈ったお返しにアンリマユはなにやら思うところがあるようでそれについてしばらく問答していた。
アンリマユ曰く「どれほど個人が努力しようが世界そのものが個人を突き落とす」しかしラスプーチンは「今回の自分は逆でわかり合えると思ったが、とことん気が合わない」と語っている。
「素直に聖バレンティヌスを呼べば良いものを……」と呆れており、向こうもロクデナシの父親そのものが現界している為、「ダニ神父」、「冬のロシアの川辺で狙撃する」と非常に険悪。
余談だが、奈須きのこの『竹箒日記』によれば、「言峰に“聖歌隊になるのが夢だった”と言ったのは彼女じゃなくてある人物が言峰に語った言葉」との事。
『stay night』で依代である言峰と契約していたサーヴァント。
マイルームでの台詞によればカルデアではギルガメッシュに関してはキャスターの方、クー・フーリンに関してはオルタの方とも会っていたらしい。なお、クー・フーリンがオルタ化した事に関して『辛いストレスによってああなったのだろう』とコメントしている……
別世界で彼女の依代になっている人物を騙し討ちして令呪を奪っているのだが、記憶が朧気なのもあってか彼女からの評価は変わらず、彼を見てラスプーチンではなく言峰だと言った際『穏やかで理解力に満ちた笑顔』と発言している(この事についてマスターからは『バゼナンの目は曇っている』と突っ込まれているが、本人は『自分は大人の女性だから分かる』と弁明している)。
一方でマナナンの方は出会い頭に右ストレートを打ち込もうとしていた事から、彼の内面及び依代にやった一連の事について全てお見通しらしい。
自分が知る代行者達と比べても、あまりにも胡散臭いということで少し引かれてる。
余談だが、ラスプーチンはアーキタイプにNPを貰えない。カルデアに召喚されてもこの依り代の肉体が「今を生きる人類」の非対象について死体を依代としているためである。ちなみに『hollow ataraxia』の言峰では2004年の時点では生存する可能性が一切ないため、確実に死亡している。
月の裏側を朧気ながらも認知している様な言動を見せており、何かの奇跡でもう一度縁が重なるかもしれない等とBBに対して意味深な発言をしている。
信仰の自由は認めつつ、規律戒律は必要だと苦言を呈している。しかし、信徒もおらず、この世に人間も自分一人という規格外の怪物としての在り方はさすがに予想外だった模様。
余談だが「キアラ」の名前は『Fate』と『空の境界』の二大悪役の名前(「キ」レイと「アラ」ヤ)から作られたものであるため、メタ的にはある意味彼女にとって親のような存在でもある。
両者共に聖職者だが、向こうはその胸の悪意を勘付いており、カルデアで見かけた際には聖杯に関わっていることから「我々の敵」と敵意を抱いている。また、その肉体がかつて別世界の義理の弟であったことから「聖杯に関わる運命だった」ことに感慨を抱いている様子である(疑似サーヴァントの肉体の持ち主は基本的に聖杯に関わる者から選ばれる)。
ちなみに『Apocrypha』の言峰は「第四次聖杯戦争が起きなかったことで己の資質に目を向けることがなかった為に、冬木で極めて真っ当な神父として暮らし、己の存在意義や業に苦悶し続けている人生だったという、『stay night』と完全に違う人生(『stay night』の人生は上述のように言峰の項を参照。)、奈須きのこ曰く、「(『Apocrypha』世界は)『stay night』とは、途中までは同じだけど今は完全に違う世界」とのこと。
ノイ司祭
言峰の上司として名前が挙げられた人物。
カルデアメンバーの健闘を讃えており、彼らの保護を主張したとされる。
後に『月姫リメイク』で、埋葬機関の所属メンバーにノイ・セオナトール・グランファテマという名の枢機卿がいることが確認され、同一人物なのではないかと注目を集めた。
2022年水着イベントで、彼女が経営しているエリアのフードコートにラスプーチンが来ていた事が示唆されている。彼女も常人離れした辛党だが、カルデアでラスプーチンが作った激辛麻婆豆腐には敵わずダウンした(味覚はともかく身体が耐えきれなかったらしい)。
インドにおけるアジ・ダハーカに相当する神霊。
ただし、その面ではなく趣味の面で親近感を覚えている模様。とは言っても、向こうからすれば今まで(主に依代の方が)やらかした諸々の所業と性格、何より困難に対しての趣味嗜好を考えれば解釈違いも甚だしいので、ドン引きされるのは間違いないだろう。
内包しているバールーと同じアボリジニ関連のサーヴァント。
そのためワンジナがPU召喚されるイベントの特効サーヴァントになっている。
イベント情報が初公開された京まふのゲストトークではワンジナ発表の直前で初イベ紹介恒例のイベントの場面のチョイ出しをした直後だったが、そちらに居ないにもかかわらずしれっと混じっていたラスプーチンを見た際、登壇キャスト全員※、「なんか居る」(全員)「今回のおもしろ枠ということでいいですか?」(大久保)などと言っていた。
謎
実はラスプーチンの疑似サーヴァントと単純に括れない謎多き存在。第2部1章では「とりあえずはラスプーチンである」という旨の発言をしており、その言葉が波紋を呼んでいる。幻霊の統合のように、複数の霊基が複合されたものの可能性さえ考えられる。オリュンポスの機神達から蕃神と呼ばれたことから、リンボや村正がそうであったように神霊の霊基を混ぜられてる模様。
2023年に実装されたバレンタインボイスにて彼は意味深な発言を多々残しているがその中で彼自身について少し言及している。
「私は今や人理の徒」
「何処であろうと私は裏方の存在だ。私が表舞台に立つ時があるとしたら、それは倒される側と決まっているからね。」
彼が倒される表舞台とは一体どのようなものなのだろうか。
大西洋異聞帯にて、彼はコヤンスカヤの事を"同類"と称しているがこれが何を意味しているのかは不明。彼女の性格から自分に似ている部分がある事なのか。それとも彼女の本質を理解しての事なのだろうか。もし後者なのであれば、彼はもしや……
果たして彼の正体と目的は何なのか……?
余談
融合している神霊に「アジ・ダハーカ」が選出された理由としては綺礼と関わりの強いアンリマユが生み出した存在であること『Fate/unlimited codes』での技に「黒蛇現照(アジダハカ)」がある為であろう。アジ・ダハーカは悪性の塊(首を切り落とせば毒虫が湧くレベル)でもある為、ここに生まれながらに悪性を抱いてしまった綺礼との共通点を見ることが出来る。
念のために言っておくが「秘密の花園」は使わないので安心してほしい(ゑ。
『ぐだぐだ太閤伝ZIPANG』の9話のオマケ頁でノッブは正月ガチャはシエルが来ると予想してたが本記事の通りラスプーチンであった。だが、依り代の言峰とシエルは「聖堂教会出身」かつ「辛い食べ物が好き」とう共通点があるので惜しかったといえる。
とある世界での影響から『愉悦解説おじさん』として名が売れており、箱イベなどで解説役を担当している。一方、マーリンにはラスプーチンという男の在り方を否定せず、「ラスプーチン殿が『何者』であるのかより『どれほど解説をしてくれるか』の方か重要だとも。」と評価された。
ちなみに『stay night』の作家・奈須きのこ直々に「『Fateシリーズ』のファンには、言峰を誤解してる人が多いのですが、言峰は他人が堕落したり、足踏み外したりするところを見たいと思っているわけではなくて、それでしか生の実感ができない人。基本的には、正しい修行を行い、道徳観や精神性を持ち合わせている聖人。ただ、彼の最大の傷は、世界が苦しまないと自分の実感が持てないことなんです。」と評されている。