ヴリトラ(Fate)
ゔりとら
真名 | ヴリトラ |
---|---|
クラス | ランサー |
性別 | 女性 |
身長 | 169cm |
体重 | 55kg |
出典 | インド神話 |
地域 | インド |
属性 | 中立・悪・天 |
好きなもの | 歌と踊り |
嫌いなもの | 酒、泡まみれになること |
設定担当 | 水瀬葉月 |
ILLUST | La-na |
CV | 朝日奈丸佳 |
自分の口の中に撃ち込まれたヴァジュラを持ってきた。
『Fate/Grand Order』に登場するランサークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
2020年クリスマスイベント『栄光のサンタクロース・ロード』にて登場及び実装開始した。
既存の登場人物の派生でも知人でもなければ、立ち絵やテキストによる情報の前振りもないキャラは久々となる。初出イベントにおいて、あらすじでのカルナのセリフ、特攻枠にはシグルド、ジーク、ジークフリートといった「竜殺し」のサーヴァントが含まれていることなどから、多くのマスターにはイベント開始前から真名を予想されていた。
『リグ・ヴェーダ』『マハーバーラタ』などに語られる邪竜あるいは巨人または鬼神、「ヴリトラ」。
その名は「障害」を意味し、水を堰き止め、干魃などを引き起こす力を持つとされる。ヴリトラを打ち倒しその水を解放するのがインドラ神で、ヴリトラは常にインドラの敵として描かれ、両者の争いは神話上幾度となく繰り返されているという。
姿は巨大なアスラ(邪竜)なのだが、伝承においては千差万別な姿で語られるなど根本的には性別を超越した存在で、いかなる姿でも「人々を困らせ神に敵対する」という本質に変わりはない。
竜の角や尻尾が生えた金髪褐色の女性の姿をしており、顔や手足に所々蛇身の鱗を模した紋様が走る。「インドラによって口の中にヴァジュラを撃ち込まれた」という伝承がある故か、下唇の左下辺りにはピアスとおぼしきアクセサリがあしらわれている。
人間の女性に近い姿で現界した理由は自身にもよく分かっていない。ラムバーという女性に誘惑が原因で殺されてしまったという文献もあることから、ファンの中では「ラムバーを模して作られた姿」であったり、「女性になることで自らの戒めとしている」などと推測されている。
「立ちはだかる災厄」「まつろわぬ魔性」としての確固たる強い自負がある一方で、伝承における多面性からか、姿形や性別によるアイデンティティにはろくすっぽ頓着がなく、言動・振る舞いも至って中性的なもの。蛇か竜かといった定義も人間が勝手に決めた区分だと語っている。
一人称は「わえ」、または「蛇(わえ)」という方言じみた特徴的なもの。
基本的に小悪魔的な享楽主義者。弱肉強食を謳い、他者の苦悶を好み、大きな災害から小さなイタズラまで同じ感覚で行ってしまう、まさに「悪のドラゴン」とも言うべき価値観の持ち主で、人類・神々を問わず大ピンチに陥れてもがき苦しむ様を眺めて楽しむ全方向ドS。
一方意外と理性的で、自身が愉しめるという前提であれば、奸計や長期的な計画の元動く事にもあまり抵抗はなく、敗北に対してもさほど引きずらない等さっぱりしている。
その根底にあるのは、自分と言う「逆境」を凌駕せんとする者達が掲げる「不屈の意志」への期待と愛着。踏破した苦難の果てに勝利を掴む者達のスペクタクルとカタルシスにこそ、ヴリトラは喝采し酔いしれる。
古来より散見される、強大な困難を乗り越える人間が放つ「魂の輝き」に魅了された神や超越者の1人とも言える。
また、一度ヴリトラに取り上げられ、抗う者達によって奪還された”恵み”には、「おあずけの反動作用」とでもいうべきボーナス現象が付随する。堰き止めてから解放した水源にこそ宿る”溜め”のエネルギーにも似た、ただもたらされるだけでは味わえない鮮烈な幸福感とありがたみによって、受け取った者達の心を活力で満たし奮わせる。
「もっともっと靭(つよ)くなれ。凄くなれ。ワクワクさせろ。”またやるぞ”♪」と、障害を乗り越え勝ち取った者達のさらなる進化と活躍を望む邪竜の、ヒマラヤ山脈級にドでかい期待の表れなのかもしれない。周りからすれば迷惑この上ないが。
要するに人間でも神でも、何度艱難辛苦に打ちひしがれ蹲ろうと、最後には立ち上がり振り絞られた心技体の限りで窮地を超克する様こそが彼女の性癖であり、一言で言うなら「王道少年漫画展開大好き邪竜」。そしてそれを見るためならば、自身が障害として立ち塞がって討ち倒されることも厭わないどころか、自ら率先してやるというタイプの悪役である。
自身は気にも留めていないが、「障害を乗り越えた先に繁栄を約束する」というその在り様(伝承なら堰き止めた水、イベントではブラックプレゼントの中身)は言わば、『趣味と実益を兼ねた必要悪』であり、悪を裁く機構と化したアルジュナ・オルタやドゥルガーも、問答無用で消すべき完全悪とは捉えなかった。
なお、伝承に名だたるドラゴンの中では珍しい下戸であるらしく、酒の類はあまり飲まない。
もっぱら肉などを好んで食らっている。
神々を苦しめた邪竜だけあって、その実力は確かなもの。
モーション中では、ヴァジュラを用いた槍術を主とし、蒼雷を纏わせて投擲したり、自身の周囲に複数本を展開して回転斬りを放ったりする他、尻尾による打撃や噛みつき攻撃も披露する。
エクストラアタックでは、正八面体の結界に閉じ込めて黒い炎で爆破する。
なお、インドの悪神では珍しい「ブラフマーから加護を授かっていない神」であり、この能力は全て自前の物である。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | A | C | A | A | D | EX |
保有スキル
対魔力(A) | Aランク以下の魔術を無効化する。事実上現代の魔術師が発動する魔術では彼女に傷をつけることはできない。 |
---|---|
竜種(A) | 幻想種の頂点とも言われる竜種であることを示すスキル。人間体のサーヴァントではあるが、本質的には彼女は竜としての特性を持つ。 |
穿貫せしヴァジュラ(A) | 伝承によって細部は異なるが、インドラは自らの武器であるヴァジュラ(金剛杵)によってヴリトラを打ち倒したとするものが多い。大きく口を開けた際にその中に撃ち込んで殺した等のエピソードも存在する。このサーヴァントとしてのヴリトラは、その因果によって自らの死因であるヴァジュラを保有する。無論『そのもの』ではない可能性があり、形状や性質も変化しているが、それがインドラを基点とするものであるのは変わらない。ヴァジュラが槍のように変じた今の状態でも、それは神の武器としての強度や破壊力を具えている。なぜあえて仇の武器を使っているのかという理由は……仇敵に与えられた痛苦を忘れぬためか。はたまた、その槍にてあえて悪事を為し、嫌がらせとして嘲笑うためか── |
宿命の神敵(A) | 伝承により様々な姿で語られるヴリトラではあるが、一方、その役割は常に変わらない。根本的に神と対立する存在であること、その不変の立場と存在意義を示すスキル。ヴリトラの別名『スラーリ』は『神々の敵』を意味したとされる。 |
永遠不滅の魔(EX) | インドラに敗れようとも、時が経てば再びヴリトラは蘇り、また神との闘争を始めるという。自然現象にもなぞらえられるその永劫の繰り返し、不滅性を示すスキル。『水を堰き止める(干魃をもたらす、あるいは雲や山に閉じ込める)ヴリトラ』と『それを雷雨にて開放するインドラ』の対立は一度きりのものではなく、遥か過去から繰り返されてきたものであり、また、未来においても永遠に続く。それはあるいは自然と神に対する原始の信仰そのもの。人々が自然に対する畏敬を神に込めたのとまったく同じ強度を持って、ヴリトラは不滅の魔として君臨する。 |
魔よ、悉く天地を塞げ(アスラシュレーシュタ)
- ランク:EX
- 種別:対界宝具
- レンジ:9~99
- 最大捕捉:1000人
「これがわえという魔よ。」
「わえはヴリトラ。この世の天地を覆うもの。集えアスラよ、わえの肉なる魔の軍勢よ。分かち隔つがその理、隠れ果てよ万象!『魔よ、悉く天地を塞げ(アスラシュレーシュタ)』!!」
ヴリトラの異称「アスラの中の最上のもの」の名を冠した宝具。
本来の姿である巨大な邪竜へと転じ、眷属あるいは自分そのものの分体である魔の軍勢を用い、自らの存在意義通りに天地を覆い対象を隔絶させる。
「ヴリトラは自らの身体で水を山に閉じ込めた」という伝承における「山」が「雲」のことであるとも解釈されるように、その様は不吉な雲が世界を覆い墜つるがごとし。
ヴリトラは邪竜であると同時に本来の種族であるアスラ(魔族)であり、アスレーンドラ(アスラの王)との名も持つ。マハーバーラタにおいては、ヴリトラに率いられたカーラケーヤやラクシャーサなどの魔族の大軍にインドラたち神々が苦しめられた描写も存在するため、「何かを堰き止める」権能だけでなく純粋なる暴力の軍勢としても彼女はこれを行使できる。
最大HP | 13632 |
---|---|
最大ATK | 12332 |
カード配分 | A2/B1/Q2 |
スキル1 | 穿貫せしヴァジュラ(A):自身のArtsカード性能をアップ(3T)&自身のArtsカードのスター集中度をアップ(1T) |
スキル2 | 宿命の神敵(A):味方全体に〔神性〕特攻状態を付与(3T)&自身のNPを増やす |
スキル3 | 永遠不滅の魔(EX):自身にガッツ状態を付与(1回/5T)&自身に毎ターンNP獲得状態を付与(5T)&味方全体の宝具威力をアップ(1回/5T) |
宝具 | Arts:敵全体に強力な攻撃&敵全体のArts攻撃耐性をダウン(3T)<オーバーチャージで効果アップ>&敵全体にスキル封印状態を付与(1T)&敵全体のクリティカル発生率をダウン(3T) |
宝具運用特化型の☆5ランサー。全体3hitするArts宝具での周回システム対応も可能。「永遠不滅の魔(EX)」での毎ターンNP獲得と「宿命の神敵(A)」でのNPチャージで安定して回転させていく事も可能。全体Arts宝具の周回システム対応ランサーはフィンや謎のアルターエゴ・Λも存在するが、ヴリトラの場合は味方全体に〔神性〕特攻状態と宝具威力アップを付与してのサポートも可能なため、敵が少ないWAVEは他の味方に任せるという対応もできるのが特徴。
生前
自身を倒した宿敵。
しかし決して嫌ってはおらず、むしろ自身に挑むさまを好ましく思っている。
ヴリトラのような魔性を討伐する女神。
マスターの手前、自制はするそうだが、妙なことをしないよう監視している。
Fate/Grand Order
宿敵インドラの息子。
向こうは父に倣い、ヴリトラの悪行は止めなければという使命感を抱く。
インドラの槍を振るうスーリヤの息子。
かの神の事を恨んでない彼を面白がっている。
悪魔カリの申し子とされる男。
彼に対しては興味が湧かないようで、彼の大言をため息混じりでスルーした。
契約したマスター。
彼/彼女の生き様はヴリトラの好みにどストライクであり、苦悩しながら困難に立ち向かう姿を見てこれでもかとばかりに生き生きとしている。
神でもあり魔でもある西の蛇に親近感を抱いている。
もっとも、あちらの経歴を踏まえると、迷惑千万であろうが……
彼女が自信満々に誇る歌声に興味を抱く。
人間基準なら拷問でしかないその轟音も、味のあるものと捉えている。
ほぼ同時期に実装された高位竜神のサーヴァントで、彼女の大元たるヤマタノオロチは日本版のヴリトラとも言える。世界や人間に対する価値観も似ているが、こちらは対照的に大の酒豪。何の因果か、共に中の人が同じサーヴァントと浅からぬ関係にある。
相棒の竜を乗りこなすドラゴンライダー。
それが気に入らない為近寄らないでもらいたがっている。
生前の経緯からインドラを恨む様になった神霊。
共通の敵を持つインドの者として、自らヴリトラに協力を持ちかける。
また、ヴァジュラを勝手に拝借している点も共通する。
ヴリトラの名前と同じ「障害」の神様であり、転じて「障害」を乗り越える象徴になった神。TVゲームをしている姿を観察しているようで、内容を新たな試練を仕掛ける際の参考にしている。
同じく人類に成長を促す目的で災禍を振り撒く愉悦者。幼少期やヴリトラが悠長な手段も良しとするのに対し、こちらは性急な手段を好む。
ちなみにラーフも竜の姿で描かれる事があるアスラ族である。
何気に、初の「仏教における」神霊にカテゴライズされるサーヴァントである。
ちなみに「ヴリトラ」という名前は男性名。
艱難辛苦を乗り越える人間達の姿が好きで好きで堪らないというその姿勢が、他でもないFateシリーズの作者・奈須きのこと似ていると言われることも多い。
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