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幻のポケモンの編集履歴

2023-12-17 10:23:06 バージョン

幻のポケモン

まぼろしのぽけもん

幻のポケモンとは、『ポケットモンスター』のポケモンのカテゴリーの一種である。

概要

データ上に存在はするが、ゲーム内では出会うことが出来ないポケモンの総称。

禁止級準伝説と異なり公式の用語である。


本来幻のポケモンは伝説のポケモン(伝説ポケモン)とは別のカテゴリーであるが、アルセウス等、その作品のキーポイントとなるポケモンに深く関わる場合や専用の伝承・神話がある場合も多い。

このため、当サイトでは伝説ポケモン」の括りの一部として幻のポケモンを設けることとする。


ゲームにおける幻のポケモン

もともとは開発者のイタズラで仕込まれたものであった(ミュウ参照)が、現在は完全に定番となっている。

一般のポケモンはゲーム内のどこかで必ず登場する(登場しなくても図鑑には「見つけたポケモン」として登録される)のに対して、

幻のポケモンは通常のプレイでは出現せず、特殊な手段を用いなければゲーム内に迎えることはできない。

このため、登録しなくても図鑑は完成扱いになるという共通点を持つ。


ポケモン勝負においてはフリー以外のランダムバトルや公式大会などに参加することができない。

従来は禁止級も同じだったが、あちらは「ポケモン竜王戦」などで参加できるルールが増えたため、完全に別カテゴリーとなった。


なお、伝説のポケモンと比べると、ミュウやセレビィ、ジラーチ、ビクティニ等、マスコットキャラを思わせる可愛らしい風貌をした種族の比率が高い。

デオキシスやダークライのように物々しい風貌をした種族も多いが、半分いくかいかないか程度であり、各世代に1種は可愛い系の幻ポケモンがいる。

フーパのように、可愛らしい姿と物々しい姿の二面性を持つパターンもある。


登場当初こそ大きくピックアップされるものの、世代が変わると途端に持ち上げられなくなるという難儀な点を抱えており、下手したら何世代も配布がされないという例も存在する。

そのため、幻のポケモン内でも人気や知名度の格差はかなり大きくなってしまっており、後述の様な特徴を持っていない限り日の目が当たらないというのが現状である。



上記以外のポケモンは当該世代を遊んだことのないトレーナーからすれば、未知のポケモンと化している場合が多い。

幻ってそういう……。

また、第6世代までとそれ以降で立ち位置が変わってきている。


第6世代まで

幻のポケモンは、存在そのものは本編ゲーム内でほのめかされることが多かった。

ストーリー上必ず訪れるポケモン屋敷で、関連資料を読むことができるミュウ、ミオシティの民家を調べると噂を聞くことができるダークライなどが典型例。

第4世代は特にこの手の幻ポケモンの噂話・ほのめかしが多い。


第7世代以降と同じくアニメ(特に劇場版)にも登場していたが、ゲームとの連動をウリにしているところがあり、映画の前売り券購入と引き換えにゲットしてゲーム内に連れて行くと特殊なイベントが発生することが多かった。

また、そのほとんどが劇場版で主役となって活躍した。


第7世代以降

ゲーム内でほとんど話を聞かなくなる。

映画の特典で得た個体をゲームに連れこんでも、だいたいの場合イベントが起こらない。

ゼラオラザルードはむしろ本編ゲームに登場しない地方における希少種といった立ち位置で、メルメタルに至っては進化条件に外伝ゲームが関わっており、本編ゲーム内ではどうあがいてもメルタンから進化させることができない。


こういった傾向から、第7世代以降が初出の幻のポケモンたちは(マギアナを除いて)「本編ゲーム以外の公式媒体におけるオリジナルポケモン」とでも言うべき立ち位置。


ただし、第4世代が初出の幻であるアルセウスについては反対に、新機軸の意欲作LEGENDSアルセウスの顔としてピックアップされた。


入手方法および対戦では

基本的に映画関係やイベントでの配布でのみ入手できる。


  • ポケモン自体を配布で受け取る
  • 作中で遭遇できるようになる特別なアイテムが配布される

という2種類に大別され、第6世代以降は前者のケースに統一された。


第3世代までは通信ケーブルによってこれらの配布が行われていた(モバイル限定のセレビィを除く)こともあり、特に抽選などを行わず無差別に配布するとなった場合それはそれは長い大行列が発生していた。

また、ミュウが「コロコロコミック」の読者プレゼントとして最初に配布された際、当選確率が約0.025%(20名の枠におよそ8万通の応募)という事態になったこともある。


第4世代以降は「ニンテンドーWi-Fiコネクション」でのポケモン配布ルートが構築され、ポケモン自体が直接期間限定で配信されるようになり、少なくとも大行列は発生しなくなった。


2007年からは、主にそのポケモンが活躍するポケモン映画において、上映する映画館でポケモンそのものを配布するケースが増えている(そのため、映画のエンディングには毎年、配信に協力してくれた映画館の名前が「プロモーション協力」としてずらりと並ぶことになる)。


第4世代において、ダークライとシェイミは映画公開時にポケモンそのものが、プラチナ発売後に捕獲イベント発生用のアイテムと両方の手段が用意されていた。

しかし、アルセウスに関してはポケモンそのものを配信する方法のみが取られ、用意されていた捕獲イベントはボツになってしまった。


近年では映画での配信からしばらくたってからネットやポケモンセンターなどで配信されることがある。

ジラーチのように定期的に配布されている例もあれば、マナフィのように長期にわたり配布されていなかった例もあるなど、ポケモンによって配信頻度にやや差がある。

中には特定のソフト内でのみ、配布無しでも遭遇が可能となった種類も存在する(下記参照)。


それ以外の出現方法も一応存在するが……言うまでも無く正規の手段ではない。

海外でも絶大な人気を誇るが故に、発売から1週間も経たずに全てのデータが解析される事も多く、改造ツールも気軽に入手できる他、さらに長期間の解析の結果プログラムの穴が発見されることも少なからずあり、現在は第3世代までにおいてバグを駆使した任意コードを実行する技術が確立され、第4世代でもバグを駆使した意図しないフラグの呼び出しが可能となっている。

このため幻のポケモンを改造やバグで出現させ、それをGTS等で放流するといった行為もたやすく出来てしまうのが現状である。


『ポケモンXY』以降、公式で配信された幻のポケモンは全て(プレシャスボールや特別なリボンの有無にかかわらず)GTSやミラクル交換に出すことはできなくなっているので、GTSに預けられているフィオネデオキシスORASの個体)、ケルディオ剣盾の個体)以外の幻のポケモンは全て改造だと思ったほうがいい)。

ミラクル交換等で万が一流れてきてしまったら即逃がすことをおすすめする。


確かに公式が情報を出し惜しみする傍ら、未発表のポケモンを入手して悦に浸りたくなる気分は分かる。

だが、不正なデータ改造等はゲームのデータそのものを破壊しかねない影響を及ぼす可能性もある。

ましてや改造データで通信するなんてことは立派な犯罪でもありマナー違反であり、これでゲーム機が故障した場合は修理などのサポートが受けられなくなる可能性が高くなる。

それを決して忘れないでほしい。


改造ではないがニンテンドーWi-Fiコネクションのサービス終了後、そちらの非公式版サーバーが開発され、データ上正規と変わらない配布個体がこの非公式Wi-Fiで生成できるため、一部で問題となっている。後述するようにポケモンGOを含めればほとんどの種類の幻のポケモンを大量入手できるようになったのは、こうした非公式Wi-Fi産を有難がる輩を減らすための措置なのかもしれない(もっとも、非公式wi-Fi産においては本来の配布個体とはデータ内容の違う非正規値の個体が配布されたケースも報告されているが…)。


このような事情からか、基本的に全てのポケモンの種族値が600と比較的高水準であるにもかかわらずランダムマッチなどの一般対戦ルールでは使用できない

ただし、アルセウスは幻ポケモンの中でも合計種族値720と例外であり、禁止級以上の数値を持っている。


全ての伝説のポケモンが使用可能になった「GSルール」でも使用できなかったが、第5世代ではダブルバトルとシングルバトルで1回ずつ、ペラップ以外(専用技の仕様で)が使用可能なインターネット大会が開催された。

また第6世代以降、フリー対戦や一部のスペシャルルールで使うことができるようになった。


剣盾ではシリーズ13で全解禁ルールが開催された。

禁止級もいくらでも使える環境であり、それと比べると種族値で一歩劣る幻のポケモンは平均するとそこまで高順位ではなかったが、最終的にシングルではマーシャドーが、ダブルではマギアナやゼラオラがベスト30入りを果たした。シーズン34も含めるとマーシャドーはダブルでも、ビクティニ、メルメタルはシングル・ダブル両方で使用率30位以上となる。

なお、ザルードは(進化前であるメルタンを除くと)シリーズ通して唯一圏外であったが、使用した技すら集計されていないため、集計ミスによるものと考えられる。


ポケモンGOでは

基本的にスペシャルリサーチを利用して入手するパターン(ミュウ、セレビィ、ジラーチ、シェイミ、ビクティニ、メロエッタ、ディアンシー、フーパ、ザルード)と、通常の伝説ポケモンと同様、レイドボスとしてジムに襲来してきた個体を倒してゲットするパターン(デオキシス、ダークライ、ゲノセクト)の2つのパターンがある。


前者は、戦闘力があまり高くない、どちらかといえばコレクション要素の強いポケモン(ザルード等一部例外もいるが)が、後者は比較的戦闘力の優れたポケモンが選ばれる傾向にある。

恐らくユーザー間同士で戦力格差が生じないようにという製作側の配慮なのだろう(リサーチで入手するパターンは基本的にゲーム中で1匹だけしか手に入れることができず、交換もできないため厳選が行えない。せめて本家で言うすごいとっくんのように最大まで強化したポケモンに対する救済措置があればいいが)。


ただし、2022年に新たに幻のポケモンを対象とした「エピックレイド」と呼ばれる特殊なレイドが実装されるようになり、第1弾としてそれまでリサーチでしか入手ができなかったフーパが選ばれている。

これにより、今後はこれまでリサーチのクリアで1匹しか入手できなかった幻のポケモンを複数匹入手できるようになると思われる(ただ、厳選できるほど多く連戦できない仕様になっているのが難点だが)。エピックレイドが今後どの程度の頻度で行われていくことになるのかはまだ不透明だが、とりあえず幻のポケモンを複数匹所持するという希望はある程度叶ったと言えるだろう。あとは個体厳選も行えれば言うことなしなのだが。


特殊な例がメルタンであり、最初に「メタモンが変身したポケモン」として登場し(=姿が確認できるのみで捕獲不可)、その後スペシャルリサーチで実装されたが、ほぼ同時にLPLEとの連動をすれば無限に入手できるポケモンとなった(その後、ポケモンHOMEとの連動も開始される)。

つまり幻扱いもされているが、同時に他ゲームとの連動さえ行ってしまえば入手制限は無くなり、一般ポケモン同様にいつでもどこでも大量に入手できるのである。


なお、本作にも通信対戦は存在するが、幻のポケモンの使用には特に制限は設けられておらず、指定されたCP値以内であれば、(伝説・幻の参戦が禁止されているプレミアカップを除けば)誰でも自由に使用することができる。

本作では原作と比べて伝説・幻のポケモンと一般ポケモンの性能差があまりないため、そこまで厳しい制限を設ける必要はないということなのだろう。


ちなみに、スペシャルリサーチ経由で手に入れた幻のポケモンは逃がすことができないが、ポケモンHOMEに送ることはできる


伝説のポケモンもそうだが、メルタン及びメルメタルを除いた自分で捕まえたGO産の幻のポケモンを本編作品へ送るには一度そのセーブデータでGO産以外の個体もしくは通信交換で手に入れた他人のGO産個体を手に入れる必要がある。


歴代の幻のポケモン

No第1世代備考
151ミュウ種族値は全て100。専用Zワザが使用可能。『BDSP』(※1)でのみ無配布で入手可能。
第2世代
251セレビィ種族値は全て100。VC版『クリスタル』でのみ無配布で遭遇可能。
第3世代
385ジラーチ種族値は全て100。『BDSP』(※2)でのみ無配布で入手可能。
386デオキシス第3世代ではソフト間交換で、第4世代以降は特定の場所でフォルムチェンジが可能。『ORAS』でのみ無配布で遭遇可能。
第4世代
489フィオネ種族値は全て80。マナフィまたはフィオネを手に入れてしまえば、メタモンと育て屋に預けることで無限に入手可能。『LEGENDSアルセウス』のみ通常遭遇可能。
490マナフィ種族値は全て100。特殊なタマゴが実装されたポケモン。『LEGENDSアルセウス』でのみ無配布で遭遇可能。
491ダークライ『LEGENDSアルセウス』(※3)でのみ無配布で遭遇可能。
492シェイミアイテムによるフォルムチェンジが可能。通常フォルムの種族値は全て100。『LEGENDSアルセウス』(※2)でのみ無配布で遭遇可能。
493アルセウスアイテムと特性によるフォルムチェンジが可能。種族値は全て120。『BDSP』(※4)と『LEGENDSアルセウス』のみ無配布で遭遇可能。
第5世代
494ビクティニ種族値は全て100。
647ケルディオ技の習得によるフォルムチェンジが可能。『冠の雪原』でのみ無配布で遭遇可能。
648メロエッタ技の使用によるフォルムチェンジが可能。『藍の円盤』でのみ無配布で遭遇可能。
649ゲノセクトアイテムによるフォルムチェンジが可能。世にも珍しい化石ポケモンも兼任している。
第6世代
719ディアンシーメガシンカが可能。
720フーパアイテムによるフォルムチェンジが可能。
721ボルケニオン
第7世代
801マギアナ外見の違いが存在。『SM』、『USUM』でのみ事実上無配布で遭遇可能※5
802マーシャドー専用Zワザが使用可能。
807ゼラオラ初登場がUSUMの為、データが存在しないSMには送れない。
ポケモンGO
808メルタン当初はGO限定の幻のポケモンであった。その後、他ゲームへの転送が可能になると同時に入手制限が撤廃され、一般ポケモンとほぼ同様の扱いになった。
第8世代 (+LPLE)
808メルタンGOからの転送。
809メルメタルGOでメルタンを進化させた後に転送(GO外では進化できないため)。特別な個体のみキョダイマックスが可能。
893ザルード外見の違いが存在。

※1:『LPLE』とのセーブデータ連動。

※2:『剣盾』とのセーブデータ連動。

※3:『BDSP』とのセーブデータ連動。

※4:『LEGENDSアルセウス』とのセーブデータ連動(要:全てのメイン任務クリア)。

※5:QRスキャンによる配布の体裁を取っているが、そのQRコードは共通かつ事実上無料公開されている。


余談

  • ホウオウルギア

第3世代では、GBシリーズとの互換が切られるようになった。

この関係からハートゴールド・ソウルシルバー以前の第4世代までは、ホウオウルギアの入手方法はファイアレッド・リーフグリーンとエメラルド向けに配信された『しんぴのチケット』でへそのいわに行くか遠く離れた土地から連れてくることでしか入手できなかった。

FRLGから通常で登場する予定は無いと決めたのか、Ptまで全国図鑑完成に必要がないポケモンとして扱われていた(なおRSでは必須扱いのようだが、特に表彰などもないため空気)。


Ptの次のハートゴールド・ソウルシルバーではパッケージを飾り、エンカウント時に独自の演出をひっさげて華々しく復帰。

以降の作品では全国図鑑に必須となっている。

第5世代は入手手段が1世代前のソフトに限られており少々面倒だったが、年々入手難易度が下がり、第8世代ではとうとうDLCさえ購入してしまえば殿堂入り前に入手可能な存在となった。


ちなみに、ルギアは元来アニメオリジナルポケモンとしてデザインされており、主役を務めた映画のタイトルも『幻のポケモン ルギア爆誕』である。

だが奇跡的に『金・銀』が発売前であったことからゲーム内に逆輸入され、この際に立ち位置が「伝説のポケモン」に変更されている。


ちなみに『SV』にてケルディオが新しくホウオウの対となった為、伝説のポケモンと幻のポケモンが対になるという状態になっている。


  • ゾロアゾロアーク

第5世代で初登場したゾロアおよび進化形のゾロアークは、『ポケモンBW』では何と通常プレイで入手することができない

発売されたのと同じ年の映画関連のポケモンを『BW』に連れてくることでイベントが発生し、初めて入手できるようになる。

このため『BW』では図鑑完成に必要のない幻のポケモン扱いを受ける……と思いきやそうではなく、立ち位置は一般ポケモンであり、バトル施設や公式大会にも参戦できた

もっとも、孵化で増やすことができたことやGTSで検索可能だったこともあって、通信環境さえあれば入手自体にそこまで苦労するわけではなかったが。

『BW2』以降通常プレイでの入手ができるようになったため、(後付けの説明ではあるが)映画関連ポケモンの価値を下げないようにするための一時的な措置だったとも言える。


2023年12月現在最新作であるSV(第九世代)での新たな幻ポケモンは未だ発表されていない(勿論今後発表される可能性は十分あり得る他、今後幻のポケモンとして実装されるるのではないかと疑われている存在がいる)。


また、ゲーム本編内で確認できるスカーレットブックバイオレットブックでは「幻のポケモン」のイメージ図が書かれていたが、後日実際に登場したのは、図とは幾分異なる準伝説クラスのポケモンだった(後に、この2体と関連があると思われるポケモンがDLCで登場している)。

ただ、その両者は期間限定レイドでしか会えず、通常プレイでは決して手に入らないため図鑑の完成にも必要とされないという、幻のポケモンにも似た特徴を有している。


関連タグ

伝説ポケモン 準伝説 禁止級


通常入手可能で幻扱いではないポケモン

ミニリュウ……一部の図鑑で(目撃例の少なさから)幻のポケモンと呼ばれる事がある。

キュレムランドロス……ブラック・ホワイトで全国図鑑完成に必要ないポケモン。

ラブトロス……LEGENDSアルセウスで出会う必要のある「すべてのポケモン」に含まれないポケモン。

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