ドラゴンボール関連の作品の中で、「孫悟空(カカロット)×ベジータ」のカップリングがメインとなっている腐向けイラスト、漫画、小説に付けられるタグ。
概要
ドラゴンボールを代表するコンビとして、まずこの両者があげられるだろう。
ドラゴンボール関連商品やキャラクターグッズにおいてもサイヤ人コンビとして二人で描かれていることが非常に多い。
元敵同士であり過去には壮絶な戦いを繰り広げた二人だが、和解しドラゴンボールがバトル中心の物語になった今では、戦いの場においてベジータは悟空のサポート役としてなくてはならない存在となっている。
また、悟空もベジータに絶対的な信頼を置いており、長年共に様々な修羅場を超えてきたその信頼関係は揺るぎないものである。それでも日々互いに力を競い合い、修行し、高みを目指し続ける永遠のライバルでもある。
カリカリしやすい性格のため天真爛漫な悟空にふりまわされることの多いベジータ。
性格や考え方の違いから作中で度々繰り広げられる痴話喧嘩は、もはやこの二人のお決まり要素である。
(なおこのケンカップルぶりはゲーム版や劇場版でも健在)
またお揃いのマーク付き修行着や、エプロン、カプセルコーポレーション製ジャケットやイヤリング(と言ってもこれは片耳づつ付けているだけだが)など、何かと二人でお揃いのものを身に付けることも。
身体的特徴
悟空の身長が175cm、ベジータの身長が164cmとベジータの方が大分小柄だが、年齢差は5歳差でベジータの方が年上である。姉さん女房だ。(ただしこれはアニメ軸設定であり、原作者は連載時(1991年)のインタビューにおいて「ベジータは、悟空よりずっと若いつもりで僕は描いている」と語っている。)
原作・アニメにおいて
宇宙最強とうたわれるこの二人には、ドラゴンボールシリーズにおいて度肝を抜くようなエピソードが数多く存在する。
悟空とベジータの出会いはサイヤ人襲来編。先陣をきって地球に襲来したラディッツが倒されたことを知り、相棒のナッパと共にベジータも地球に降り立ったことから始まる。戦闘民族サイヤ人としての使命、誇りを無くした裏切り者とみなした悟空をベジータは抹殺しようとし、最終的には悟空とベジータによる地球の存亡を賭けた死闘が繰り広げられることとなった。
結果ベジータも悟空達に敗れ、呼び寄せた一人用のポッドで逃走を図ったためクリリンにとどめをさせられそうになるが、殺さないでやってくれという悟空の願いによりベジータは命拾いし、地球を脱出。
その後に続くフリーザ編で再び悟空と合間見えることになる。
ちなみにドラゴンボール超最終回のラストで、悟空とベジータがブルーの状態で上記初対決の時と同じように岩場で対峙し同じ構えで戦うという当時を彷彿させるシーンがあり、かつては敵として殺し合う関係だった悟空とベジータが、時を経た今では戦友であり良きライバルとなっているという熱い演出に視聴者から感動の声が相次いだ。
[フリーザ編での関わり]
※サイヤ人襲来編同様、原作とアニメの話の流れはほぼ変わらないが、フリーザ編では悟空とベジータに関わる原作とアニメで内容が大きく異なるシーンが存在する。
ギニュー特戦隊のリーダーギニューとの戦闘後、ベジータは悟空をメディカルマシーンに入れ体力を回復させようとする。
しかしその直後にベジータも疲労に襲われ仕方なく仮眠をとることにするのだが、場所は他にもあるにもかかわらずわざわざ悟空が眠るメディカルマシーンに寄りかかって眠り幸せそうに目を閉じて、いい夢が見られそうだと呟いている。
機械越しとはいえ悟空の側で寄り添って眠っている絵面なので、ある意味悟空とベジータの添い寝状態である。
原作ではアニメと異なり、ベジータは宇宙船の足柱に寄りかかって眠っている。
回復直前だった悟空はベジータの危機を感じとると、扉が開く前にマシーンを破壊しフリーザに痛めつけられているベジータの元へ。
フリーザによってベジータが殺されると悟空はフリーザへの怒りを爆発させ眼力だけで地面に巨大な大穴を開けてしまう。
そのエネルギーの源はベジータが死の間際に悟空に見せた涙の訴えなのだが、敵であるベジータへの凄まじ過ぎる想いの強さ(威力)に、フリーザや周りの仲間達をドン引きさせた程である。
そして悟空はベジータの亡骸を抱き上げ姫抱っこし、物凄く丁寧に埋葬している。(まるでベジータが儚く散ったヒロインのようである)
もう一つ存在する悟空によるベジータ姫抱っこについては下記劇場版記事参照
ベジータの死亡後、悟空はフリーザとの最終決戦に挑むのだが、ここでも衝撃のアニメオリジナル展開が発生する。
フリーザ戦の最中、瀕死の悟空の耳にベジータの幻聴が聴こえ、ラスボスを放置して二人で脳内会話を始めてしまうのだ。
『もう…だめか…。』
『カカロット…見損なったぞ…。お前の力はそんなものなのか…!サイヤ人の誇りは…どこへいった!』
『オ…オラはサイヤ人じゃねぇよ…!』
『まだそんなことを言っているのか!お前は見事なくらい、サイヤ人だぜ…!』
『ベジータ…今はそんなことどうでもいい…!オラと一緒に…っ!』
悟空が無念の死を遂げたベジータに、せめて自分の心の中で一緒に戦ってくれと言いたげな熱い台詞なのだが、
問題はその後
悟空の前に現れたベジータの幻影が、服を着ておらずまさかの全裸なのである。
サイヤ人の証である尻尾が再生しているのでサイヤ人の誇りを思い出せというメッセージなのかもしれないが、何故全裸なのかは謎。
一応後ろを向いてはいるが周りに悟空の父バーダックやベジータ王もいるのにベジータだけが全裸である…。
フリーザに殺された自分や惑星ベジータの亡き者達の為にも、最後のサイヤ人として仇をとってくれと悟空にエールを送る感動のシーンなのだが、ベジータの姿が気になり過ぎて視聴者はそれどころではなくなってしまうという伝説の迷シーンである。
一部では悟空の妄想だったのではという諸説もあるが真相は定かではない。
さらに現実に戻ってもベジータへの脳内会話が止まらず独り言を言い続けているとフリーザに「わけがわからないよ」と言われてしまう悟空。
フリーザを倒した後はドラゴンボールの力でベジータも復活し、悟空達と共に地球で永住することになる。
このことが、今後に続く悟空とベジータの運命を決める決定打となった。
他にも例をあげるとすれば、原作ではセルゲーム前に精神と時の部屋に入る直前、悟空がカプセルコーポレーション製の戦闘服を着る際のベジータとの会話で
『さっきも言ったが…カカロット…きさまはその服を着てもムダだ。活躍の場がない…』
『おめえがセルを倒しちまうからだろ?そんならそれがいちばんいいさ』
『(ニヤリと微笑みながら)さあ行くか』
『オラの瞬間移動でつれてってやる』
と熟年夫婦の様な会話を繰り広げており、魔人ブウ編では可愛らしくじゃんけんを繰り広げたりしている。
また、思わず三度見してしまう魔人ブウ編でのアニメオリジナル展開として、頬を寄せ合ってブウに攻撃を仕掛ける(通称:体内デート)という衝撃的な場面が存在する。
ただ頬を寄せるのではない。
悟空から勢いよくベジータの頬に擦り寄り、両者の頬にシワが寄るほど隙間無く密着しているのだ。
そのまま悟空がベジータの背後から重なり、互いの両腕を縦横に組み合わせた構えで逃げ回るブウの体を破壊した。
直後、自分からなかなか離れない悟空に『いつまでくっついているんだ!早く離れろ!』と怒るベジータに、『あ…ああ。』とハッとして我に返った悟空の表情がなんとも意味深である。
(ベジータが怒らなければいつまでくっついていたのだろうか…)
ベジータは触れていた頬を気まずそうに拭ったり、悟空が再び近寄って来ると『よ…寄るなカカロット!』と慌てて身構えるなど、ものすごく意識しておりこんなことならフュージョンした方がマシだったとボヤいている。
その他にも気絶し倒れたベジータの上に悟空が重なるように倒れ、ここでもピッタリと密着しベジータを抱きかかえているので、見方によってはこちらも悟空とベジータの添い寝状態である。
ブウによって二人で顔面衝突をさせられた際には一瞬だが口と口があたっている。
というように、通称体内デートと呼ばれるエピソードは、ブウの体内で動ける味方が悟空とベジータのみであり閉じ込められた狭い空間での行動が続くため、普段と比べると二人での会話や絡みがかなり増している。
【おまけ】
ブウの体内に住み着いている巨大な回虫親子に遭遇した際は二人揃ってコミカルなギャグ顔で驚いており、ベジータは(動揺していたとはいえ)自ら悟空に自分の苦手なものをバラしてしまうという天然っぷりを見せた。
また自分の顔に自惚れする悟空に驚きツッコむ気力も無くすほど呆れていた。
さらに『ドラゴンボールGT』終盤においてはまるで夫婦漫才のようなやりとりを繰り広げ、一星龍との戦いの最中には敵前で痴話喧嘩を始め、フュージョンを提案する悟空に対してベジータが激しく動揺し今までにない程赤面しているのだが、二人共超サイヤ人4の胸板が大きく開いた露出度の高い格好で掴み合っているので少々妖しいやりとりに見えてしまう。
この後ベジータは渋々フュージョンを了承するが
ニヤニヤと嬉しそうに笑う悟空
『いや?おかしいんじゃねぇ。嬉しいんだ。フュージョンしてぇってよぉ、おめぇの口から聞けたのがよぉ』
『くだらん』と返すベジータに
『最高だぜ…ベジータ』
そう悟空が囁き、全カカベジャーを騒然とさせる発言をしている。
フュージョンが失敗した際には子供の姿に戻った悟空がベジータに正面から抱きついて攻撃から守る場面もある。
他にも、アニメドラゴンボール超では悟空とベジータの親密さを強調する描写が目立つ。
例として悟空とベジータがソファーに並んで座っているシーンでは、悟空はベジータの真横に座りなおかつまるでカップルのようにベジータの背に腕を回し、肩を抱くような手つきで会話をしており、悟空がやたらと顔を近づけてきてもベジータは動じることなく冷静である。
とても慣れている。自然過ぎる。
秘密の交際疑惑が囁かれたのも無理はない。
超では他にもコミカルな場面での悟空への鋭いツッコミや話の要点をわかりやすいように解説してあげたるなど各所で悟空に対するベジータの世話女房ぶりが光っている。
破壊神ビルスの師匠であるウイスの元で修行をすることになった時はウイスから命じられた困難な試練を乗り越えるべく二人で修行に励むのだが、寝所が同室という(色んな意味で)驚きの展開に…。
まさか風呂も(ry
それに加え、精神と時の部屋に三年間二人っきり。これはもう、どこぞのラブh(
ベジータの実の弟ターブルが登場する短編アニメの食事シーンでは悟空がベジータの食事を奪ったことから二人で食べ物の取り合いを始め、頭突きをしながら超サイヤ人化し
『オラとおめえの仲じゃねーか!!!』
『それとこれとは話が別だぁ!!!』
そのあまりのイチャイチャ(?)っぷりに、周りのギャラリーはもはや呆れながら傍観するしかないのであった…。
フュージョン・ポタラ合体
戦闘面でほぼ同格の力を持つ悟空とベジータは合体に適しており、精神的、物理的に融合して『ベジット』や『ゴジータ』といった、二人の力を合わせ持った強力な戦士を生み出すこともできる。
恥ずかしい動きや決めポーズを強いられる『フュージョン』をする前の悟空に対するベジータお決まりの台詞はだいたい『こんな恥ずかしいポーズをするくらいなら死んだ方がマシだ!』や『貴様と融合するくらいなら(以下略)』なのだが、結局はそうするしか他に方法がないため、恥を捨てて毎度それを受け入れている。
もう一つの悟空との片耳づつ揃いのイヤリングでの『ポタラ』合体は、恥ずかしいポーズをしなくてもいい反面磁石のような強烈な力で引き寄せられ、悟空と胴体と胴体をぶつけ合って合体することになるのでこちらの合体も結局はベジータにとっては同じく恥ずかしい行為である。
『ベジータ!こいつを(右の耳に)つけてくれ!頼む!』
→ ポタラの片方を差し出す
『いいんだろ!これで!』
→ ベジータがそれを耳に付ける
………プ◯ポーズ?
一方の悟空はというとベジータとの合体にはいつも積極的であり、むしろどんな状況であってもベジータとの合体を喜んでいる節がある。
衝撃の劇場版
劇場版『激突!!100億パワーの戦士たち』においてはメタルクウラの攻撃で吹き飛んだベジータを悟空がお姫様だっこで受け止めるシーンが存在し、
『復活のフュージョン!!悟空とベジータ』においてはジャネンバによって針の山に落とされかけたベジータを悟空が受け止め、抱えて救出。その後ここでも痴話喧嘩の末フュージョンを果たしジャネンバに勝利した。最後には二人きりの公園で微笑み合って再会を誓っている。
ED曲の「最強のフュージョン」の歌詞のサビでは[俺は太陽、お前は月]という悟空がベジータに向けて歌っているような歌詞や、[俺たちの友情]、[溶け合えば]、[指を合わせ][心重ね]など、公式による狙い撃ちが半端ない。
さらに本作のベジータのイメージ曲『愛はバラードのように』の歌詞ではあきらかに悟空を意識しているような歌詞を披露しており、こちらはベジータ視点の悟空へのデレっぷりが凄まじく、「最強のフュージョン」の曲と対になるような歌詞になっている。
劇場版『神と神』では手を繋ぐシーンが用意されており、劇場のカカベジャーを半殺しにかかった。
続編の『復活の「F」』では、瞬間移動で地球に帰ろうとする悟空と手を繋ぐのをすげー嫌がるベジータというシーンが描かれた。
(そもそも悟空が他者と瞬間移動する際は肩に触れるなど体の一部に触れていればいいのだが、あえてベジータが一番嫌がりそうな手繋ぎを要求する悟空がなんとも…)
漫画版ドラゴンボール超
上記の通り復活のFではすげー嫌がっているのだが、なんと漫画版ドラゴンボール超ではベジータからさも当たり前のように悟空に手を差しのべるというミラクルが起きた。悟空もごく自然にその手をとっている。
超漫画版では他にも別惑星のサイヤ人であるキャベに同族の情から肩入れするベジータに対して
『オラがいるのに…』
珍しく悟空が嫉妬しているような台詞を呟いており、隣にいるピッコロに「あいつがお前を好きだと思うか?」と問われると
『オラは別にキライじゃねぇんだけどなーー。』
と答えており、そういう風にハッキリと好意を示すお前の態度がベジータの気に触るんじゃないのか?とからかわれている。
番外編
本編とは関係のない某四コマ漫画では二人並んで仲良く対戦ゲームをしており(しかも超サイヤ人の状態で) 悟空に勝利して『カカロットに勝ったぞぉーー!はははははーーー!!!』とめちゃくちゃ歓喜しているベジータと、コントローラー片手にめちゃくちゃ悔しがっている悟空、という相変わらず仲の良い二人が描かれている。
また過去に地上波で流されていたドラゴンボール食品CMでも、
『よこせぇ!!!』
『ぃやだぁーー!』
と、二人で何かを奪い合っており真面目に戦っていると思いきや、
『グミくれよ!!!』
『や〜だよ!』
なんとここでも子供の喧嘩のようなグミ争奪戦が勃発。
グミを巡って平和すぎる争いをしている。
プレイステーション2専用ソフト『ドラゴンボールZ3』のプロモーションビデオでは4分間に渡る悟空によるすんげ〜ゲーム紹介に、ベジータがハイテンションなオーバーリアクションで驚きまくるという漫才芸を炸裂させた。
シリアスな場面では超かっこいいのにギャグな世界では超子供っぽい、仲良しサイヤ人コンビあった…。
余談
二人は宇宙で最後の純血サイヤ人である。(OVAではターブルも含まれるが(キャベは別宇宙のサイヤ人な為除外))
劇場版最新作でも新たにブロリーがサイヤ人の生き残りという設定が追加されているが、原作漫画で(最後まで生き残ったのは)悟空(カカロット)とベジータのみである。
この劇場版最新作での二人について悟空の声優である野沢雅子は、悟空はベジータを親友だと思っているからとても好きだと言い、またベジータ役の堀川りょうも、ベジータは表面的には嫌がっていて素直じゃないけど心の中では悟空のことを好きなんですよ、と語っている。
さらに野沢氏は『この二人はぴったり似合う』や、『ベジータがいるから悟空の存在がある』という衝撃の言葉と共に、悟空だったら普通にベジータの目の前で
『オラ、おめえ好きだぞ』
と言ってしまうだろう(笑)とサラリと衝撃発言もしている。
ドラゴンボールGTの100年後の世界が舞台のTVスペシャル「悟空外伝!勇気の証しは四星球」では、悟空とベジータに容姿が酷似している孫悟空Jr.とベジータJr.という子供達が天下一武道会で運命的な巡り逢いをし対戦している。
悟空とベジータがこの世を去ってから次第に薄くなっていた孫家とCC一家の縁がここで再び繋がり、二人の血を継ぐ子孫達を介した悟空とベジータの新たな物語を予感させながら物語は幕を閉じた。
(なお、この戦いを観戦していた悟空の孫パンは、観客席で子孫達の戦いを嬉しそうに観ている悟空の幻を目撃している)