「お前達も吸い込んでやる!やい、ジュウレンジャー!返事をしろ!」
CV:飯塚昭三
概要
プリプリカンが作り上げたドーラモンスターで、童話『孫悟空』に出てくる金角をモチーフとしている。『孫悟空』の妖怪がモチーフなのも、劇中でその絵本を読んだバンドーラが「妖怪が退治されるものである」事に不快感を抱いた(※)のが理由である。
尚、相方にドーラ銀角はいないので悪しからず。
外見も三国志の武将・関羽に似た姿を持ち、原典にある返事をした対象の人間を吸い込む瓢箪(原典では紅葫蘆と言う)を腰に下げて携帯している。他にも投げて爆発させる兜の棘、火炎や突風を起こす「芭蕉扇」、果ては如意棒等、原典の西遊記では鉄扇公主(羅刹女)や孫悟空が所有する武器まで持っている。
因みに芭蕉扇は金角と銀角の兄弟も持っており、こちらは仰げば炎を巻き起こすが、ドーラ金角の芭蕉扇は鉄扇公主のそれと足して2で割った性質の様だ。
活躍
西遊記の絵本を読んでいて、妖怪が負ける展開に不快感を覚えたバンドーラが絵本を破り捨てていると、そこへトットパットとブックバックから2つの恐竜の卵が見つかった事を知らされたのを受け、卵を破壊すべくプリプリカンによって生み出される。
そして卵を奪うべくトットパット、ブックパック、グリフォーザー、ゴーレム兵が子供達とジュウレンジャーを襲撃したのに乗じ、子供3人を連れて逃げるメイの前に出現。
「やい、ジュウレンジャーのメイ!それに子ども達。全員、返事をしろ!」
そう呼び掛けたのに対してメイと子供達はそれぞれ「何よ!?」、「何だよ!?」と返した為、4人は瓢箪の中に吸い込まれてしまう。
そこへティラノレンジャーが龍撃剣で斬り掛かり、程無くして残る3人が駆け付けた為に上記の台詞で同じ様に返事を促すが、4人は自分の事を西遊記の金角と見抜いた為に返事をしない。そればかりか「メイや子供達を返せ!」と叫んだのを受け、瓢箪の蓋を閉めてタイガーレンジャーを殴り飛ばすと、代わりに取り出した芭蕉扇で4人を遠くへ吹き飛ばす。
その後、トットパット達と一緒に酒の宴に一頻り興じると、瓢箪に閉じ込められたメイ達を覗き込みながら「やい人間共、そろそろ始末してやる。貴様等、この瓢箪の中で卵と一緒に焼け死ぬのだ!」と告げるなり、火の付いた松明を瓢箪に投げ入れて4人を2つの卵ごと焼き殺そうとする。勝利を確信するドーラ金角とトットパット達だが、恐竜の卵から聞こえる心臓の鼓動をゲキがテレパシーとして感じ取り、残る3人と共にロードザウラー1~3に乗って駆け付けた為に応戦。
バンドーラの手でグリフォーザーと共に巨大化して貰い、タッグを組んで守護獣達と交戦するが、ブライがドラゴンシーザーを召喚した事により形成は逆転し、剛龍神のドラゴンアントラーで瓢箪を攻撃され、落とした事でメイ達も解放されてしまった。
「よくも俺様の瓢箪を壊してくれたな!」と怒ったドーラ金角は如意棒で剛龍神に立ち向かうが、メイが守護獣プテラノドンを召喚した為に相手は大獣神に交代する。
ドラゴンシーザーがグリフォーザーと戦う中、大獣神を相手取るドーラ金角は恐竜剣ゴッドホーンで如意棒を叩き切られるも、残る芭蕉扇で2体を吹き飛ばす。
「今だ!ドーラ金角!卵と子供達を踏み潰してしまえ!」と言うグリフォーザーの指示と共に恐竜の卵と子供達を踏み潰そうとするドーラ金角だったが、対するジュウレンジャーはキングブラキオンを召喚し、更に究極大獣神へと合体。
最後は究極大獣神のグランパニッシャーを喰らい、敢え無く爆散した。
無事に救い出された恐竜の卵はキングブラキオンの体内に保管され、残り60日後に孵化する事が分かったが、ブライはゲキに「俺の命はあと僅かだ。だが、代わりに恐竜の赤ちゃんが生まれて来る。命って素晴らしいじゃないか!」と告げてその場から静かに立ち去る。
ブライの命はもう残り5時間を切ってしまっており、ゲキは佇むばかりであった……
余談
(※)なお、玄奘三蔵一行は玄奘を除き、妖怪や神の類で構成されていることは気にしてはいけない。
モチーフは西遊記でお馴染みの金角だが、外見的に関羽も含まれている可能性が有る。
着ぐるみは『五星戦隊ダイレンジャー』のゴーマ親衛隊の一体に改造された。
なお海外版「マイティ・モーフィン・パワーレンジャー」ではサムライマンという名前である。
声を演じた飯塚氏は2年前の『地球戦隊ファイブマン』にてゴキラーギン、ブタルギン、コガネギン、タヌキツネギン、ゴリワシギン、サソリナマズギンと実に6怪人もの声を担当しており、それ以前にも1970年代より様々な特撮作品に出演している重鎮的存在声優の一員である。
次の出演は4年後の『激走戦隊カーレンジャー』におけるPPチープリ役である。
関連タグ
関羽:外の人繋がり。