概要
古くから中山道の宿場町(鵜沼宿)で栄えた一方、市の中心部には標高30~60mの各務原台地が広がり、極めて水はけの良い洪積層の黒ぼく土壌であるため稲作には不向きで、宿場町や街道沿いに街があったほかは、明治期までは大部分が原野であった。
明治以降は、このような広大な原野と水はけの良すぎる土壌を生かす形で、軍事基地や演習場、かつては岐阜大学の農学部と工学部がおかれ、機械や紡績の工場、少ない水で成長する人参などの生産が主な産業となった。
歴史
1917年(大正6年)、各務原陸軍飛行場(現在の航空自衛隊-岐阜基地)が開設、1923年に川崎造船所自動車・飛行機製作所の各務原分工場(現在の川崎重工業岐阜工場)が開所されると航空機産業が盛んになり、九五式戦闘機、九九式双発軽爆撃機、三式戦闘機「飛燕」等が製造されたり、飛行場で海軍が十二試艦上戦闘機(零戦試作機)の試験飛行を行った。
戦時中B-29により岐阜工場壊滅、終戦により航空機製造が禁止され民需産業に転換。(後に航空機産業も復活)
また戦時中に岐阜車体工業株式会社(後にトヨタ系列入り)が設立され、自動車産業も起こる。
1998年に岐阜県庁により市北部に位置するテクノプラザが設置され、バーチャルリアリティやロボット技術の研究開発拠点として、多くのベンチャー企業が進出している。また、日本一ソフトウェアなどテクノプラザ出身の企業から上場企業も誕生した。
しかし各務原市が誕生したのは戦後で、1963年(昭和38年)4月1日に 稲葉郡那加町、稲羽町、鵜沼町、蘇原町が合併し誕生している。
2004年(平成16年)11月1日 には羽島郡川島町を編入、現在に至る。
現在
航空機・自動車など工業都市の他、岐阜市や名古屋市のベッドタウンとして発展を遂げている。また岐阜大学農学部跡地に造られた各務原市民公園をはじめとする多数の大規模な公園緑地があるのも特徴である。
岐阜県に空港はないが、滑走路を持つ離発着施設があるのは同市の岐阜基地と飛騨エアパーク(高山市)のみ。
鉄道
高速道路
東海北陸自動車道が市西端を通る。市境ではないがその西側はすぐ岐阜市。
- 岐阜各務原インターチェンジ
- 川島パーキングエリア - メイン画像の河川環境楽園と接している。
- 下り線にはハイウェイオアシスが設置され、観覧車や世界淡水魚水族館(アクアトトぎふ)などがある。上り線からも接続可能。
県境
市南の多くが愛知県(一宮市・江南市・扶桑町・犬山市)等に接している。
ただし川幅のある木曽川で隔てられており橋は少ない。
主な出身有名人
関連項目
主な企業
エーザイ(川島工園、旧羽島郡川島町内で医薬品の製造)等・・・
※因みに航空自衛隊岐阜基地の南側にある『かかみがはら航空宇宙科学博物館』には三式戦闘機二型「飛燕」、P-2J等川崎重工製を始めとする飛行機が展示され、エーザイ川島工園内にある『内藤記念くすり博物館』には薬の資料は約65,000点。解体新書等図書は約62,000点が収容されている。