プロフィール
誕生日 | 1月23日 |
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血液型 | A型 |
身長 | 167cm(行方不明時) |
出身地 | 埼玉県 |
趣味・特技 | カメラ・ボランティア |
CV | 梶裕貴 |
概要
かっこいい人に、俺はなるんだ。
行方不明になっている、ERDA所属の初代シンカリオン運転士。
イナのかつての同僚だったとされ、0系のシンカリオン・シンカリオン0で10年前に幼いリョータを救ったと思われる人物。
………だったと云うのは「失踪宣告」により既に故人扱いされているためであり、イナは洗脳が解けた後に墓前に、カドミチや本部長と共に足を運んでいる。
10歳の時に両親を失い、地域の児童養護施設に引き取られ、その後進開学園に入学。中学1年生の時にシンカリオンの運転士に任命されるが、同年の訓練中に事故が発生して昏睡状態となり入院していた。
しかし、突如として行方をくらまし、7年後に失踪宣告が出され、公的に死亡扱いとなった。
入院中、しかも昏睡状態であったにもかかわらず忽然と姿を消したことから、イナやカドミチは彼がどこかでまだ生きていると信じているものの、浜カイジ本部長としてはやれることはやり尽くしたらしい。
その目の色や髪型の雰囲気、失踪中の身であること、イナがハーデスシンカリオンの戦闘記録映像を意味深に見続けている描写、そして演者からアンノウン側にいる謎の人物である仮面の男との関連が視聴者間で疑われている。
余談
彼の名前が明るみに出たのは物語も2クール目に入ってからだが、『プロトタイプとなった0系』『幼い頃にリョータを助けたシンカリオン運転士がいる』と存在そのものは劇中で匂わされていた。
公式サイトの出身地は福井だが公式のX(旧Twitter)のポストでは埼玉県となっている。
彼の誕生日である1月23日は0系新幹線最後の運行が行われた日でもある。ちなみに0系新幹線は1964年から運行しているので、本作の放送している2024年は新幹線の歴史にとってのメモリアルイヤーでもある。
名前の由来は1870年~1885年に存在した省庁の「工部省」(1872年に日本の鉄道が開業した際に鉄道を管轄していた部局)からとされる。
関連タグ
〜以後、シンカリオン チェンジ・ザ・ワールドのネタバレ注意〜
「相変わらずだな、イナ……」
シンカリオンSRGとの戦いで違和感を持ったイナがハーデスシンカリオンの戦闘スタイルを何度も見直した事で黒幕の正体に結論を出す。これまでアンノウンを操り彼女を洗脳しERDAを攻撃させた仮面の男の正体はかつてシンカリオン0の運転士だった男、工部レイジであると。違和感の正体は両者の戦闘スタイルがまったく同じだった点である。
タイセイ、リョータ、アカネの三人がヤマトの一件で不在時に、ついに大宮のERDA東日本本部へ宣戦布告、本格的な攻撃を開始する。
- 人物・性格
今の彼はかつて人々のために戦ったとは思えない冷酷な復讐者となっており、その為には手段を選ばない。何者かに洗脳されている可能性もあるのだが、一度洗脳された経験があり尚且つレイジの人となりを知るイナの見立てでは自身の意思で敵対していると考察している。また、洗脳時の彼女の口ぶりから自身の思想を無理やり移し代弁させていたと仮定したのなら、ERDAを『シンカリオン運転士の人命をなんとも思わない危険な組織』と認識している節もある。
その一方で、イナに対して手駒とは違う別の感情があるようで、宣戦布告の際にERDAへの本格攻撃前に逃げるよう忠告している(ただしキッパリ拒否されている)。
- 過去
今でこそ非情な復讐鬼であるが、かつてのレイジは心優しき青年であった。
医療関係者の両親の元に生まれるが父は事故で他界、母も一命を取り留めるも、術後の経過が良くなくて1ヶ月も経たないうちに亡くなった。彼女は自分たちが『人々を助けれるカッコいい人』になるという信念で医療の道に進み、今生の別れの際に息子にもそんな人物になって欲しいと託してこの世を去った。
その後は児童養護施設に引き取られ、アオイとトオルという姉弟に慕われるも、姉は血液の病気で長期入院を余儀なくされてしまう。
そんな亡き両親の想いを受け正義感を持った青年に育ったレイジは進開学園に入学するも、姉の見舞いに行きたいと駄々をこねるトオルを病院に連れて行ったゆえに入学式の日に大遅刻。だが奇しくもその重大な日に同じく大遅刻をし、共に教師に呼び出された同学年の女子がいた。大成イナである。彼女は鉄道好きの弟のためにE5系新幹線のモデリングデータ作成で遅刻した挙句、事前に自分たちのクラスである1年B組担任教師高輪カドミチのプロフィールをセキュリティー突破して入手する破天荒な人物ではあるが、両親同様『かっこいい人とは誰かを守れる人物』という芯の通った信念を持つ人物でもある。
そんな時、彼に大きな転機が訪れる。実は彼らの担任教師である高輪カドミチはシンカリオン0の運転士であった。だが加齢と共に適性値が低下し思うように戦えなくなってきていた。そんな時出会ったのがレイジである。彼にアンノウンを、そしてそれと戦う組織が存在することを打ち明けシンカリオン運転士に勧誘しようとするも荒唐無稽ゆえに考えさせて欲しいと決断に時間を空けることに。
だが事件が起きた。アオイの見舞い帰りに眠ったトオルの背負っての帰り道、鉄博帰りに眠ってしまった弟をおんぶしたイナと偶然大宮駅で遭遇し一緒に休憩していると緊急連絡。なんとよりにもよってアオイの病院がある両国周辺にアンノウン出現。幸いにもすぐさまキャプチャーウォールに捕獲したがゆえに被害はなかったものの、近しい者に危機が迫った事でついにシンカリオンに乗る決意を固まるレイジ。どうにか苦戦しながらも初勝利を収めるのだが、なんと彼の後をつけて施設のセキュリティーを解除しERDA基地にまでイナがついてきてしまったのである。尊敬する鍋島チクゴに頼み込み(その一方で秘密組織の存在をバラすと脅し)二人はERDAのメンバーとなる。
だがある時レイジはひどく憔悴したチクゴと遭遇、『アンノウンは危険な相手だ』と弱々しく言葉をかけ去っていった。
そこに事件が起こる。アンノウンが出現しキャプチャーウォールに捕らえたのだが、なんと幼い頃のリョータまで捕えられてしまう。早急な対応で彼は助かったのだが、その現場にて鍋島チクゴ本部長が住民を庇って命を落とす大事件へと発展、その後なぜかアンノウン出現がピタリと止まるという不可解な事態になる。
そして月日は流れ、アオイ・トオルの姉弟は病気が治り里親に貰われ、レイジが運転士になって1年が経つ頃、ERDAではかねてから計画中だったメタバース空間にシンカリオンをデータ化し、仮想空間での実践訓練が始動する。だがその実験最中にシンカリオン0が謎の画像の乱れのようなナニカに包まれてしまいさらにはレイジまで囚われてしまい彼はデータ世界で意識を失い…
その後、上記の通り昏睡状態となり入院。7年後に突如行方不明となり失踪宣告が出され、公的に死亡扱いとなった
と言いたい所だが…
そして第31話、その詳細が描写されることとなる。
ログアウトに失敗しメタバース空間に取り残され、戻ることも出来ないレイジ。
カドミチとの約束を信じて助けを待つが、無情にも独りの時間が過ぎていく。
時が経っていき、アバターにも成長が見られ、まだ自分の身体は生きていることを知ったレイジは、ずっとERDAが助けてくれると思っていた。しかしレイジは誰も助けに来てくれない現実に、少しずつ、されど確実に絶望し始めていく(よく見るとこの時点で既に極限状態故か、白髪が僅かにできてしまっている)。
やがて髪もほとんどが白髪になり、ERDAに見捨てられたと思い…7年が経った頃…
ウイルスが少しづつメタバース内とレイジを侵食し始めた。初めに手が赤く染まり始めた後、体が徐々に赤く染まっていく。
「止まれ…!止まれ!止まれ!止まれ!止まれ!止まれってば!止まってくれー!」
レイジは最後の希望を信じながら助けを待つものの、無慈悲にも、ウイルスは体を蝕み続ける。
やがて顔にも侵食がはじまり彼のアバターが崩壊したその時
「そうか…これがお前達の…ERDAの答えかっ!…ふざけるな…ふざけるなっ!ふざけるな!ふざけるなよっ!ERDAァ!」
彼の心は崩れて闇堕ちし、エルダを敵とみなしたのだった。
さらに、deleteの文字が現れ、彼のアバターは紅に染まり、消滅しそうになったその時…
「こんにちは、レイジ。お久しぶりです」
「……テン…ダー?」
「こんなところにいたんですね…それも、7年も…間に合って良かったです……」
鍋島チクゴが命を落とすアンノウン襲来の日、消えたはずの秘書AI…テンダーが現れたのだった。
これらの記憶を、レイジとハーデス…の中にいるテンダーによって見せられたタイセイたちは、意識を取り戻してすぐにイナやカドミチ達に内容を伝える。
自分たちがメタバースに閉じ込められのが事故だと信じ、見せられたとは思っていなかった可能性があり、テンダーの戦意を削ぐ作戦だとは気づいていない。
- 肉体
ERDA内で不審な挙動をした人物を追跡し辿り着いた先にあったのは…
なんと現在ERDAを攻撃している工部レイジとは別にベッドで医療器具に繋がれ横たわるレイジの肉体であった!
件の人物は前本部長及び唯一の運転士が不在となったシンカリオンの行末を危惧するあまり、独断で彼の肉体を隠匿することを決行。そんな中、メタバースのデータ内にレイジの意識らしきものを見つけるも独力ではどうすることもできず、7年が経つころに世間的にも死亡したことになった際にせめて楽にさせようとデータ削除を実行してしまう。これがレイジが行方不明になった真実とメタバース内で彼が消去されかけた事件の真実である。
明らかになった真相から現在ERDAを攻撃しているレイジの体に対してとある結論が出る。
アンノウンや彼らの陣営のシンカリオン、そしてそれと共にあるレイジ。彼らはメタバース世界のデータが現実世界に実体化して現れた存在。
そしてこれまでERDAと対峙してきたレイジも、肉体から乖離した意識のみが実体化した存在であった。
- 最終決戦
上越新幹線、上野〜大宮駅間にハーデスシンカリオンで最後の出撃。ついに大宮のERAD本部まで再接近、捕縛されたキャプチャーウォール内でのついに大宮ERDA本部との決戦となる。E8、E6、E7の組み合わせで合体したシンカリオンSRGに押されるもテンダーがファントムシンカリオンを操作して参戦しカオスシンカリオンへと合体。この4体合体でSRGシステムを優に上回る機体性能を獲得したことで、それまで劣勢だった戦況を一瞬で覆すことに成功。SRGに対し超高速で連撃を加え、機能停止に追い込む。続いて駆け付けたE5はやぶさとドクターイエローが参戦。攻撃を仕掛けてきたグレートドクターイエローをもいとも簡単に弾き飛ばし、E5の斬撃を肩のオルトロスヘッドで受け止めた直後、ヘックスシリンダーに思いっきり叩き飛ばしていきなり満身創痍に追い込んだ。
その後も2体相手に絶対的優勢となり、もはや軽い通常攻撃ですらE5をじわじわと追い込んで行く。その最中にタイセイと問答になるが、割り込んで来たグレートドクターイエローをシンカリオンだからこそ出来る「片脚で立ったまま空いた左脚で蹴り飛ばす」と言う離れ業すらもやって見せた。その後の2体の同時攻撃にも若干蹌踉めく程度という、圧倒的な力を見せつけた。
手が付けられないカオスに対抗するため、E5とグレートドクターイエローはユナイトシンカリオンへと合体。性能差は埋められ互角の戦いを繰り広げるも、最近運転士になったタイセイと嘗てシンカリオン0の運転士として戦っていたレイジとの戦闘経験の差が如実に出始め、徐々にカオスがユナイトを押し始める。
バラストキドウホウによるカウンターの砲撃を食らい右腕と武器を吹き飛ばされるが、怯むことなくバイデントクローでグレートケンソクブレードの刃を折り、さらにバラストキドウホウをバイデントクローで掴み、0距離でカオスキャノンを放って砲身を破壊する。立て続けに大ダメージを受けたユナイトは倒れ込み、カオスは確実にトドメを指さんと、尚もユナイトに向かって歩を進める。
しかしあと少しで止めと言う所でイナがレイジに問い掛けた。
イナ「アンタ本当は復讐なんてどうでもいいんじゃないの?」
「……」
イナ「墓標を見たの!アンタは行き場を失ったデータたちの心を救ってあげたいだけなんでしょ?」
「…違う、俺はERDAを」
イナ「嘘つかないで!昔から全然変わってない、自分を頼ってくる弱いものを、放って置けないだけよ。 …だから、もうやめて!」
「それは出来ない!」
イナ「今のアンタを見て、トオルくんとアオイちゃんはかっこいいって思うの!?」
実はイナは皆が戦ってる最中、自分は内部から攻めんとテンダーのメタバース内に潜入し、そこで見たのは人間たちに見捨てられたデータたちの墓標。
アンノウンの正体は、これまで人間達が廃棄してきたデータたち。初めこそ自身の復讐心での行動だったかも知れないが、そんな自身に寄り添うデータたちを見て彼らの無念の為に戦おうと決意、それがレイジの本心であった
自身の本質を見透かされた上にトオルとアオイの事も言及され、僅かだがレイジに迷いが生じた。ユナイトへと向かう足も必然的に止まったその瞬間、意を決したタイセイによりユナイトシンカリオンが再び立ち上がった。それを見たカオスは鬼気迫る程の勢いでユナイトに向かって駆けるが、タイセイが死力を振り絞って放ったユナイトグランクロスを正面から受け、カオスはその威力に耐え切れず左腕までも大破し起動を停止。ユナイトもタイセイのダウンにより倒れ、完全な痛み分けに終わった。
レイジは自身が「いつの間にか間違った場所にいた」事を認めた。
- ネタバレ関連の余談
レイジの名前が物語に上がって以降、その目の色や髪型の雰囲気、失踪中の身、実験で昏睡になったというERDAを恨む動機があることから、アンノウン側にいる謎の人物である仮面の男の正体ではないかと疑われていたが、視聴者たちの予想通りとなった。
ちなみにレイジの存在が明るみに出る前に疑われていた候補にタイセイのネット友達のデルタが挙げられていた。彼が候補になったのはリアルでの描写が無いことに加えて「実は敵味方の間柄の人物なのに、それを知らないで仲良くなっちゃた正体を隠して戦うヒーローものあるある」というメタ読みで疑われたというなんともいえない理由からであった。ただし、彼には梔子モリトという現実での姿があった点、加えてもっと疑わしきレイジの存在がいたことから候補から外れていった。
23話での若き日のイナ、レイジ、カドミチ、他ERDAの面々との記念写真が登場するのだが、よく見ると若い頃の金城室長や中谷室長(前者はテン、後者はツクモの所属する支部のリーダー)らしき人物が写っている。ひょっとすると若手の頃はこの二人も東日本本部で働いていた時期もあったのかもしれない。
レイジと彼に洗脳されたイナが「ERDAがシンカリオン運転士の命を何とも思っていない」と認識しているのは、自分がメタバースに取り残され文字通り死にかけた過去があるからだった。
カドミチやイナが必死に救おうと努力するも救えずにいたことは、知る由も想像する余裕も失われていたことが影響しており、見捨てたと恨む方が楽だったからだろう。
事故ではなかったら、どのような選択をするかは現時点では不明である。
名前のレイジだが英語にすると「Rage」とも解釈でき、意味は「激昂」や「憤怒」と、まるでERDAに見捨てられた(という形で)彼の心の底の激しい怒りを示唆しているとも言える。
- ネタバレ後の関連タグ
復讐鬼 シンカリオン_チェンジ_ザ_ワールド 悪堕ち 哀しき悪役
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