第55回菊花賞
おとうとはだいじょうぶだ
ナリタブライアン、七馬身差の衝撃。
群れに答えなどない。
1994年のクラシック競走は、ナリタブライアンが圧倒的な強さで春の二冠を達成。シンボリルドルフ以来10年ぶりの三冠達成が懸かっていた。
しかし、前走の京都新聞杯(GⅡ、当時は菊花賞トライアル)はスターマンに不覚を取ってしまう。
ブライアン包囲網としては、上記のスターマンの他にはダービー2着馬のエアダブリン、ダービー3着馬でラジオたんぱ賞(GⅢ)を勝ったヤシマソブリン、また1980年の天皇賞(秋)(当時は春と同じく3200m)を逃げ切り勝ちした牝馬プリテイキャストを母に持つスティールキャストも出走し、母同様の逃げ切りを狙うと宣言した。
しかし、故障による回避が相次いだことで、菊花賞はフルゲート割れの15頭立てとなった。
※すべて4歳牡馬。
JRA版
カンテレ版(実況:杉本清)
弟は大丈夫だ!弟は大丈夫だ!弟は大丈夫だ!
10年振り、10年振りの三冠馬!ナリタブライアン!
そして2着はヤシマソブリンで堅そうだ!
ナリタブライアンだ!ナリタブライアン!三冠馬~!
弟は大丈夫だ!史上5頭目の三冠馬!史上5頭目の三冠馬!
10年振り!レコード~!レコード~!3分4秒6!
兄貴のレコードを10分の1秒縮めました!
京都競馬場、南井コール!
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 着差 | 人気 |
---|---|---|---|---|---|
1着 | 3 | 4 | ナリタブライアン | 3分4秒6 | 1 |
2着 | 7 | 12 | ヤシマソブリン | 7 | 2 |
3着 | 3 | 4 | エアダブリン | 3/4 | 3 |
4着 | 3 | 4 | ウインドフィールズ | 3/4 | 5 |
5着 | 3 | 4 | スターマン | クビ | 4 |
終わって見れば掲示板は上位人気5頭での決着となった。
ナリタブライアンはシンボリルドルフ以来10年ぶり史上5頭目、元号が平成に変わってから初となるクラシック三冠を達成した。
また、朝日杯3歳ステークスも勝利しており、2歳(旧3歳)GⅠを勝利した上での三冠達成は、これが初めてであった。(他は、阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったアパパネ・リバティアイランドとホープフルステークスを勝ったコントレイルの計4頭だけである。)
ちなみに、ナリタブライアンと共に三冠競走すべてに出走したのはサムソンビッグだけで、ブービー(下から2番目)→最下位→最下位という結果だった。