Queen
くぃーん
英国の男性4人組ロックバンド。1973年デビュー。
BONJOVIと並んで日本が広めたとされる、1980年代を代表する大物バンドの1つで、メンバーが大の親日家でも知られる。
メンバー全員が作曲を担当しており、これにより、正統派ハードロックはもちろん、ポップス、グルーヴ、オペラのような荘厳なものまで、バリエーションに富んだ多くの楽曲が生み出された。1973年デビュー当時は全く売れなかったが、翌年のセカンドアルバムが日本でヒットしたのを機に全世界から評価され始める。80年前後にはアメリカに進出しこちらも大成功を収めている。
ちなみに、全員が全英トップチャート入りの楽曲を作曲したという凄いエピソードを持つ。最初に出したベストアルバム「GREATEST HITS」は全英で600万枚を記録し、現在もなお売れ続けている。いうまでもなくこれは全英歴代1位の記録。文字通りの天下を取ったのである。
という形でよく報道などで「イギリス本国よりも日本のほうで先に人気に火が付いた」と語られる事が多いQUEENであるが、これは正確ではない。
セカンドアルバムのQUEEN2はイギリス本国でチャートイン(全英5位)を果たしており、人気が出た順であればイギリス本国のほうが先である。
だが、人気があるにもかかわらずイギリスの音楽批評家からはデビュー当時からぼろくそに叩かれており、そのことが「イギリス国内での評価は当初低かった」と言われる遠因となっている。
しかし、メンバーが日本に対し特別な思い入れを持っていることは事実であり、初来日時の熱狂的な歓迎を目にしたことが彼らにとって鮮烈な経験になったようでブライアンが「まるで違う惑星に来たかのようだった」と語っている。
特にフレディはオフで来日することもあるほどで、日本の美術品を蒐集することに凝っていたという話が伝わっている。
二枚目のベストである「GREATEST HITSⅡ」も全英では歴代10位という大ヒットを記録している。しかし、日本ではベストアルバムはミリオンセラーを記録した「JEWELS」の方がなじみ深いだろう。
フレディの歌唱力のみならずパフォーマンスの高さからライブの評価は非常に高い。しかし1989年発売のアルバム「The Miracle」以降は残念ながらツアーを行っておらず、その前のアルバム「A Kind Of Magic」を引っ提げた1986年のマジックツアーがフレディ生前最後のツアーになっている(日本は1985年に行われたワークスツアーの5月公演が最後)。これはフレディのエイズが86~87年ごろ発覚したため。
マジックツアーを終えて以降は表舞台から姿を消し、フレディの残された時間を尊重し出来る限りの楽曲を送り出すためレコーディング活動(とそのプロモーション)の一本に専念するようになる。その功労もあって「Innuendo」「Made In Heaven」の二枚の新譜を世に出す事が出来た(後者が完成したのはフレディが亡くなった4年後)。
フレディの死後は事実上の活動停止状態だったが、2000年代後半にバッド・カンパニーのボーカル:ポール・ロジャースを迎えて、「QUEEN + Paul Rodgers」名義で活動したことがある。
また、ロンドンオリンピックの閉会式では、ブライアン・メイとロジャー・テイラーが出演して、「We Will Rock You」を演奏している。
現在はアダム・ランバートをゲストボーカルに迎えてライブツアー活動を行っている。
残念ながらボーカルのフレディが1991年にエイズにより死去しているため、若い世代にはなじみが薄いかもしれない。
まあ、若くても、
- ホンダフィットのCM曲「It's A Beautiful Day」、
- 格闘技ファンなら「We Will Rock You」(アンディ・フグの入場曲)。
- ニューヨーク・ヤンキースのファンなら「We Are The Champions(伝説のチャンピオン)」、
- プライド(キムタク主演のテレビドラマ)を見た者、もしくは北海道日本ハムファイターズの稲葉篤紀ファンなら「I was born to love you(ボーン・トゥー・ラブ・ユー)」※1。
- ジョジョファンなら、「Killer Queen」、アルバム「Sheer Heart Attack」、「Another One Bites the Dust(地獄へ道づれ)」、「Bohemian Rhapsody」。
- 格ゲーファンならソル=バッドガイの大切にしているレコードの作ったグループ。
- フィギュアスケートファンなら町田樹がソチオリンピックのエキシビションで渾身のエアギターを披露した「Don't Stop Me Now」、
- 空耳好きなら「Killer Queen」(がんばれ田淵)、「My Melancholy Blues」(花のパリ側、なめこそば)、「Somebody To Love(愛にすべてを)」(エブリバディ、わしゃコケた)、「Don'tStopmeNow」(母さんハブ殴ったハブ殴った)「Flash」(ゴールじゃない)を生み出したバンド
…だと言えば通じるであろう。
という状況であったが、2018年冬に公開されたQUEENの伝記映画「ボヘミアン・ラプソディー」の大ヒットにより若い世代にもファン層が広がる事となった。
日本においては、70年代中盤から80年代ごろのフレディ存命時期のブームを第一次クイーンブーム、00年代のベストアルバム「ジュエルズ」のヒットによるリバイバルブームを第二次クイーンブーム、そして映画「ボヘミアンラプソディ」のヒットによる2018年から2019年のムーブメントを第三次クイーンブームと表現される。
それを受けてか、2024年にはクイーン+アダム・ランバート名義でバンド初の東京ドーム公演を行った。(フレディ存命時のクイーンが最後にライブを行ったのは1986年、東京ドーム竣工は1988年なので実現しなかった)
ファン層は第一次世代は60~50代、第二次世代は30~20代、第三次世代が10代と言ったように複数の世代に渡る広いファン層を持つバンドと成るに至った。
オペラティックな多重構成で知られる「Bohemian Rhapsody」、シンプルなリズムかつ雄々しい曲調の「We Will Rock You」、クラブミュージックに強く傾倒した「Another One Bites the Dust」、シンセ全開のエレポップ「Radio Ga Ga」…
音楽性を時代に応じて常に変化させていったため代表曲もジャンルに大きな振れ幅が存在する。しかも例に挙げた曲はそれぞれソングライターが異なっており、メンバーの全員がヒットソングを書いているという稀有なバンドでもある。
一応核となる部分ではフレディ・マーキュリーのボーカル、ブライアン・メイのハンドメイドギター「レッドスペシャル」による重厚なギターサウンドと言った共通項が存在するが、こと音楽性という観点で「QUEENらしさ」を厳密に定義するのは難しいとされる。
そのためギターサウンドなどの音色の面で「QUEENっぽさ」を感じさせるフォロワーは存在するが、音楽性の面でQUEENっぽいことをやっているバンドやミュージシャンは稀であり、巨大なネームバリューを持ちながら後継的存在と言えるバンドやミュージシャンを見出すことが存外に難しい。
悪く言えばフレディ存命当時としても「時代遅れ」と評される音楽性で、現在も尚そのことからイギリス本国での評論家からはそれほど評価されていない。
We Are The Champions
※1:厳密にはQueenオリジナルではなく、ボーカルであるフレディがソロ活動中に発表した同名の楽曲を、フレディの死後に残されたメンバーによりアレンジ・リメイクが施された物の方が現在良く聴かれているバージョンになる。
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