P4Uとは、ATLUSとARK SYSTEM WORKSによる共同制作の2D対戦格闘ゲーム『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』の略称である。
概要
『女神転生』シリーズのATLUSと、『GUILTY GEAR』『BLAZ BLUE』を筆頭に2D格闘ゲーム業界を牽引するARK SYSTEM WORKSによる共同開発で制作の対戦型格闘ゲーム。
2012年3月1日にアーケード筐体NESiCAxLiveでの稼働が開始され、追って同年夏頃PS3とXbox360で発売された。
2013年初冬には、続編の『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』が稼動。
2014年12月19日~23日には舞台化が予定されている。
奇抜な発想と独自システムの構築に定評のあるASWとのコラボから、発売前からファンからの期待は大きかった様子。
格闘ゲームでありながら、非常にボリュームのあるストーリーが展開されており、格ゲーファン、ペルソナファン両方に配慮されたゲームとなっている。
さらに『ペルソナ4』サイドのみならず、前作『ペルソナ3』からのキャラクターたちも4名参戦している。
<P4U2でさらに2名追加>
独自システムこそ多いが、初心者でもしっかりと強力なコンボを決められる比較的間口の広いコンボゲーとして仕上がっている。
ストーリー
怪奇連続殺人の解決から2ヵ月後、平穏な日々を取り戻したかに見えた町に再び戦慄が走る。
すでに放映が止まったかに見えた『マヨナカテレビ』が再び放映を開始し、そこにはかつての仲間達の登場する、デタラメな格闘番組のCMが流れていた。
クマが珍妙な衣装で開催を宣言した番組『P-1 Grand Prix』、それは"かつての仲間たちが自らの命をかけて死闘を繰り広げる"という番組。
「負けた者は翌朝、死体になって発見される」という物騒なうわさが流れ始め、さらに番組開始と同時に相次いで仲間たちが失踪。
遂には肝心のクマとまで連絡が取れなくなってしまう…!
この異常事態に、「自称特別捜査隊」の面々は再びテレビの中へとダイブする。果たして、この番組の真意とは一体……?!
番組名・P-1 Grand PrixはK-1、クマが総統の格好をして出てくるのはハッスルの高田総統、ナレーションが立木文彦氏なのはPRIDEを元ネタにしている。
もちろん、『ペルソナ4』にまつわるネタや演出も盛り込んでいる。
同キャラ戦に納得行く設定があるのは、某キャラ以外には恐らくこの作品のキャラだけ。
システム
SPスキル&覚醒SPスキル
SPゲージ(いわゆるパワーゲージ)を消費したスキル。
いわゆる超必殺技に相当、通常のスキル(必殺技に相当)よりも威力が高い。
さらに体力が35%を下回ると、お馴染みの「カッ」トインが入ると同時に『覚醒』状態となり、
- SPゲージが無条件で50回復し
- SPゲージの最大値が100から150に増加し
- 覚醒以降に受けるダメージが5/8(62.5%)に緩和されるようになり
- キャラクターの切り札となる覚醒SPスキル(消費SPは据え置きの50)が発動可能となる
という4つの恩恵を得られる。
この覚醒状態は体力を何らかの方法で35%以上に回復してもラウンド中ずっと持続する。
ボコスカラッシュ
ペルソナの名物システム『総攻撃』をコンボとして再現! 発生中にAorBボタン連打で『ボコスカラッシュ』へと発展、タイミング良くCorDボタンを押すことでフィニッシュブロー(打ち上げorふっ飛ばし)へと繋がる。
打ち上げに移行した場合は追尾して空中コンボへ移行し、更なるダメージを狙える。
バッドステータス
さらにRPGとしての側面を反映し、9種類の『バッドステータス』まで発生する!
ステータス名 | 効果 |
---|---|
毒 | 徐々にHPが減少する |
混乱 | レバー操作の左右が反転する |
激昂 | ガードが出来なくなる。ただし攻撃力は増加する |
魔封 | ペルソナが使用不能になる |
恐怖 | 次に受ける攻撃がカウンターヒット扱いにされる |
魅了 | 徐々にSPを吸収される |
病気 | 防御力が減少する。消極的な戦いをすると自動的に付く |
感電 | 移動とジャンプが出来なくなる。スキルなどによる移動は可能 |
氷結 | 一定時間、または相手に攻撃されるまで一切の行動が出来なくなる |
ちなみに、全キャラクターにバステを付与する技があるわけではない。(千枝、雪子、ラビリス、シャドウラビリスにはバステ付与が無い)
なお、バッドステータスを受けた場合は選択したナビキャラにその旨をアナウンスされる。
エフェクトを見なくても何を食らったかがすぐに分かるので、初心者も上級者も安心。
ペルソナブレイク
キャラクターだけでなく、ペルソナにも体力が存在する。格ゲー版『ジョジョの奇妙な冒険』に類似したシステムで、ペルソナの体力が無くなると一定時間中はペルソナに関連した行動が不能となる。後述の『バースト』まで封印されてしまうのでペルソナブレイクには細心の注意を払いたい。
なお、ペルソナの体力を回復する方法は現時点では『ペルソナブレイク後のオート回復』以外には確認されていない。
逆ギレアクション
B+Dボタン同時押しで切り返し専用の必殺技を放つ。キャラクターによって性能が大きく異なり、スタンダードな無敵付きの昇龍拳タイプのものから攻撃を受けると反撃する当身タイプまで様々。
また発動時に体力を少量(5%ほど)消費する。(時間経過で回復する)
バースト
攻撃を受けている最中に相手を弾き飛ばす特殊行動。
『ギルティギア』シリーズのものとほぼ同等の性能(食らい中の吹き飛ばし/迎撃などの直当てによるSPゲージ全快)を持つが、本作では攻撃中に出すことでさらに強力な連続技を狙える「1moreバースト」が存在する。
バーストにはペルソナを使う為、先述のペルソナブレイク状態では使用不能。
ワンモアキャンセル
SPゲージを50消費して強制的にニュートラル状態にする、つまりここからまた好きな技を出せるようになる。
GGのロマンキャンセルやBBのラピッドキャンセルに相当する。
実況&ナビ
そしてCPU戦のオマケ要素として、久慈川りせによる面白おかしい実況も付いてくる。
対人戦の場合は各キャラクターの状況により、同じくりせによるナビが行われる。追加のナビとして、クマ、美鶴、陽介、アイギスが選択可能。
(プレイヤーズギルドで購入後ナビの変更の設定を変更すれば使用可能)
家庭用では山岸風花&堂島菜々子も追加ナビとして登場している。
ネットワーク要素とカスタマイズ
公式サイト『P4U プレイヤーズギルド』に登録すれば、プレイすると溜まるゲーム内通貨『P$(ペルソナダラー)』で追加カラーやP4おなじみのアイテム・メガネ等が購入できる。
メガネはキャラのデフォルトと同じ8種のカラーが、追加カラーはペルソナシリーズ、ギルティギア、ブレイブルーのキャラを意識したものがそれぞれ存在する。ちなみに、カラーはキャラクターとペルソナで別々に設定できる。
キャラクター | カラーの元ネタ |
---|---|
鳴上悠 | ラグナ=ザ=ブラッドエッジ、カイ=キスク |
花村陽介 | ジン=キサラギ、チップ=ザナフ |
里中千枝 | マコト=ナナヤ、蔵土縁紗夢 |
天城雪子 | カルル=クローバー、御津闇慈 |
巽完二 | ポチョムキン、テイガー |
白鐘直斗 | メイ、ハザマ |
クマ | ファウスト、タオカカ |
アイギス | ジャスティス、ν-13 |
真田明彦 | スレイヤー、シシガミ=バング |
桐条美鶴 | アクセル=ロウ、ライチ=フェイ=リン |
エリザベス | ディズィー、レリウス=クローバー |
ラビリス | Λ-11、梅喧 |
シャドウラビリス | ソル=バッドガイ、μ-12 |
参戦キャラクター
※キャッチコピーが全員酷いのは仕様です。
『P4』サイド
「可愛い菜々子は誰にも渡さん!!」 鋼のシスコン番長 鳴上悠
日本刀とペルソナの放つ『ジオ』により間合いを選ばず戦える、主人公らしいバランスタイプ。
SPスキル『ジオダイン』はレーザー状となっており、コンボにも反撃にも使いやすい。
弱点はペルソナを出すと消えるまで時間がかかる事。
だが、ペルソナ攻撃を当てられれば問題ない。逆ギレアクション『乾坤一擲』が通常技やスキルをキャンセルして出せる攻撃的仕様。<モーションがまんま覇王丸の弧月斬>
ジオのエフェクトがスタンエッジっぽくなっている。
高い機動力で相手を幻惑するスピードタイプ。
地上・空中を問わずに出る特殊移動や空中で3回(SPスキル『スクカジャ』効果中は4回)までキャンセルがかかるスキルの連係は相手の攻撃を躊躇わせ、正確に隙を突ける。
相手のガードを固めたら中下段2択やガード不能の混乱付与攻撃『テンタラフー』で圧殺だ。
投げに毒付着効果があるので先行逃げ切り戦略も十分有効なキャラといえる。
ちなみに、倒れ方が一作目のとあるキャラと同じように尻を突き出して倒れる。or2
- 女を捨てた肉食獣!! 男勝りの足技系ドラゴン 里中千枝
自慢のカンフーで一度何かが当たればどこからでも高威力のコンボを狙えるラッシュタイプ。
このタイプの宿命といえる弱点『リーチの短さ』もペルソナを使えば十分補える。スキルの威力を5割増にするSPスキル『チャージ』は重ね掛け可能で隙消しにも使える。
覚醒後のブースト×3から繰り出される連続技の威力は筆舌に尽くしがたい。
一撃必殺技はあの『どーん!』を再現している。是非狙ってみよう。
- 「王子様、私をリングへ連れてって♡」 難攻不落の『黒』雪姫 天城雪子
扇子を投げたり、『アギ』などの遠距離攻撃を軸に相手を封殺するシューティングタイプ。
相手を遠ざけて『火炎ブースタ』で文字通りの火力を上げたり、サクヤを遠隔操作しての追撃を狙いたい。
シリーズおなじみの回復魔法『ディア』を逆ギレアクションとして持ち、近距離の相手を吹き飛ばす性能も付与されている。(相手に吹き飛ばしを当てなくてもボタンを押しっぱなしにしてさえいれば回復する)
もちろん調子に乗って回復を続けていたらそのまま殴られる上、ペルソナブレイク中は使用不能。
とにかく何をするにもペルソナが重要なのでペルソナ体力には細心の注意を払いたい。
投げキャラ。しかし1回転コマンドはないので初心者も安心。
足は遅いがリーチは長くフライングボディプレスからも投げを狙えるなど攻撃には困らない。
ポチョムキンやテイガーと違い、地上/空中を問わずダッシュできる。(それでも遅いが)
足で追いつけない以上、各種ペルソナ攻撃や逆ギレアクションの感電による足止めが重要。
勝利すると一定確率でこちらに向かってパイプ椅子を投げつける。
- 見た目は子供 頭脳はバケモノ!! IQ2000のKY探偵 白鐘直斗
『感圧起爆型メギド』を仕掛けて相手へプレッシャーをかけるトラップタイプ。
射撃やメギドで『運命カウンター』を0に減らし即死技の『ハマオン/ムドオン』でトドメだ。
肉弾戦もそれなりに得意なようで、二連牙を中心とした華麗な足技の体術を拝む事が出来る。
即死コンボを持つせいか、体力や通常コンボの威力は低め。
色物。挙動がギルティギアのファウストに近い。行動がなかなか読みづらい。
『バッドステータスのデパート』とも言える程バッドステータス付与技が多く、付与できるバッドステータスの種類も豊富。
13種類ものアイテム攻撃はバッドステータス付与だけでなく回復もある(出てくる順番は固定)ので判断力が重要。※アイテムの順番や効果はクマの記事へ。
『P3』サイド
- その指は機銃 その瞳は照準器! 全身凶器の心なき天使 アイギス
『オルギアモード』による強化で相手を圧倒するスピード+シューティングタイプ。
その切り替えはスキル『モードチェンジ』と逆ギレアクション『エスケープチェンジ』で行う。
ON/OFFの切り替えは自由だが、オルギアモードは制限時間が存在し、使い切ると自動でOFFになる。手動でOFFにすると、制限時間は回復していき、使いきりの自動OFF時は手動でOFFの時よりも回復間隔が長くなる。<使いきりのOFFの時はオルギアモードに変更不可>
この制限時間と1ラウンドあたり120発(リロード不可)の弾丸をどう運用するかが勝利の鍵となる。
- 帰ってきた力の狂信者! 剛拳のプロテインジャンキー 真田明彦
数多くの追加入力スキルを持つテクニカルタイプ。
コマンド入力精度がネックになる。リーチが短く接近戦以外は不得手だが、強ペルソナ攻撃で相手を引き寄せることで対応できる。
実は通常スキルの全てで『ペルソナを使わない』為、ペルソナブレイク耐性は全キャラ中最高。
逆ギレアクション『ダブルアッパー』が通常技やスキルをキャンセルして出せる攻撃的仕様。衣装に突っ込みを入れてはいけない。
- 孤独な玉座で悪を裁く! 孤高の処刑女王 桐条美鶴
リーチの長いレイピアで的確に相手の隙をつく溜めキャラ。
逆ギレアクション『月影』で相手を追い払い『ブフーラ』で凍結させて自分のターンを維持したい。
レイピアでただでさえリーチが長いのに、なんとアルテミシアまでリーチが長い。
具体的に言うとお互い画面端に居てもほんの少し美鶴が前に歩けば届く程度。(しゃがめばスカるが)
ちなみに、スキルの中に一作目にて誤読で有名になったスキルがある。
- どちら様にもメギドラオンでございます! 史上最凶のエレベーターガール エリザベス
4月5日にプレイアブルキャラとして解禁された。
「メギドラオンでございます!」復活!! ペルソナはあのキャラの象徴と言うべきアレということも判明!!
バ火力・設置技・ビーム型飛び道具、準備なしでのムド・マハ攻撃、さらに覚醒SPスキルで体力回復とやりたい放題。
ただし体力は最低クラス。
おまけに一撃必殺技はみんなのトラウマ・メギドラオン。
予想外の当身技としての実装である。
ちなみに、中の人ネタを言うと、ブレイブルーでレリウス役の諏訪部氏はエリザベスの弟のテオドアを演じているのとエリザベス役の沢城氏は同じくブレイブルーでレリウスの息子カルルを演じている。
DEVIL SURVIVOR 2 the ANIMATIONでも、諏訪部氏が峰津院大和役、沢城氏が迫真琴役で競演。
P4U2から参戦
- その激情、子供マジ泣き ドぎついピンクスナイパー 岳羽ゆかり
ピンクスナイパーと呼ばれる理由⇒こちら
- 単純度数AAA(トリプルエー)お気楽度数TTT(テレッテッテー) 逆襲の全力空転スラッガー 伊織順平
P4Uオリジナルキャラクター
- 風紀の乱れにチェーンナックル! 八高・鋼鉄の生徒会長! ラビリス
3月22日にプレイアブルキャラとして解禁された。
自称"八十神高校の生徒会長"を名乗る謎の少女。ペルソナ3のドラマCDに、一応設定は出ていたようだ。
アイギスと同タイプらしきアンドロイドで、マヨナカテレビで開催される「P-1Grand Prix」の中止を狙っている様子。
巨大な斧は使えば使うほどレベルが上がり、威力増加と技の硬直減少を得られる。
ただし防御に回るとレベルが下がっていく為、攻めを維持することが他キャラより重要になる。
- 我は影 破壊の権化 皆殺しの猛牛総統 シャドウラビリス
上記のエリザベス&ラビリスに続き4月19日にプレイアブルキャラとして解禁された。
ラビリスのシャドウではあるが、原作での他キャラクターとは違い暴走後も怪物化はせず、代わりにアステリオスという黒い牛が出現する。
操作に(特にガード面で)多少の慣れは必要だがコンボ難易度等は低めなので、2体同時操作キャラとしては比較的扱いやすい。
P4U2から参戦
関連イラスト
関連タグ
ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ ペルソナ4 P4