フュージョンアップ
ふゅーじょんあっぷ
概要
ウルトラマンオーブが歴代のウルトラ戦士たちの力を借りて多彩な形態へと姿を変える能力(いわゆるタイプチェンジ)のこと。クレナイ・ガイの持つオーブリングに2枚のウルトラフュージョンカードをダブルリードすることで、様々な形態(フュージョンアップ形態)へと変身することができる。
従来のタイプチェンジと比べて外見の変化が著しく、形態ごとにカラーリングだけでなく容姿までもが大きく変わっていくが、顔面、額、カラータイマー周りの形状や、体の一部が黒いところは各形態で共通する。
さらに、形態ごとにそれぞれ専用の決め台詞が用意されるというかなり凝った演出がなされている。
組み合わされるウルトラ戦士には、何らかの共通点や繋がりがある事が多く、探してみると面白いだろう。
テレビ本編に登場する形態は、カードの組み合わせが必ず「昭和+平成」という構成になっている。
またリードする順番はどちらが先でも構わないようだ(サンダーブレスターの場合は変身時のセリフがリードした順番となっていた)。
ウルトラ戦士としては珍しく、基本形態であるスペシウムゼペリオン以外の形態へ直接変身する事も可能(初の直接変身は4話。マガパンドンとの再戦時にバーンマイトへと直接変身している)。正確に言えばスペシウムゼペリオンも仮の姿といえるため、別の形態に直接変身出来るのもそれが関係あるのかもしれない。
フュージョンアップには3分間の制限時間が設けられており、残り時間が1分を切ったり、大ダメージを受けるなどしてフュージョンアップの限界が近づくと、従来のウルトラ戦士と同様カラータイマーが赤くなって点滅するほか、力を借りているウルトラ戦士がオーブの体からしんどそうにはみ出す(これは実際に見えているらしく、第4話ではジェッタがその様子の映像を見ているシーンがあった他、劇場版でははみだしたウルトラ戦士に干渉した存在が登場した)。ちなみにこの演出は、バーンマイトやサンダーブレスターでは行われないまま物語が終了した。
今までの歴代の力を借りる事の出来るウルトラマンとの最大の違いは、力を借りる事でパワーアップするのではなく、力を借りなければ変身できないという点。これについては、ジャグラスジャグラーとの会話や第7話におけるガイの発言から、過去のある事件をきっかけに、かつて持っていた姿と力オーブオリジンを使えなくなってしまっていたためであることが判明している。
なお、オーブオリジンを取り戻した後も引き続きフュージョンアップ形態への変身は問題なく行うことができ、状況に応じて使い分けている。
オーブリングにリードされたカードに描かれたウルトラ戦士のビジョンがガイの両側に並び立ち、ガイと共に左腕を上へと突き上げる仕草を取る(この時、必ずガイの左側に古い方が、右側に新しい方が立つようになっている)
カードを取り出す際は、対応するウルトラ戦士の変身アイテム起動時のSEが出る事が多い。
また、腕を突き上げる仕草もフォーム毎に少しずつ異なっており、サンダーブレスター(とエメリウムスラッガー)以外は力を借りるウルトラマンの変身時の動作に近い動きを行っている(なお、明言はされていないがサンダーブレスターの動きはベリアルが宇宙監獄から脱獄した直後の肩慣らしの動きではないかという説が視聴者から出ている)。
ちなみにこの時、なぜかガイの着ている衣服も黒いピッチリとしたスーツのようなものに変化している(これは取り戻したオーブオリジンへの変身でも同様)。
その後、オーブリングから「フュージョンアップ!!」という音声が発せられると同時に、ガイの身体が光に包まれてオーブオリジン(光に包まれてはっきりした姿は見えない)に変身、そこへ2人のウルトラマンが合体することで変身が完了し、オーブリングから「ウルトラマンオーブ! (形態名)!!」というアナウンスが発せられると共に形態に応じたメロディが流れる。しかし、オーブトリニティへのトリニティフュージョン時は青い光に包まれたオーブオリジンの姿がはっきりと見えるようになっており、他の形態へのフュージョンアップと違いオーブリングからの形態名のアナウンスも流れない。
その後は、片腕を前に大きく突き出した、ウルトラマンお馴染みの変身シーン(通称:ぐんぐんカット)が挿入されるが、いずれの形態も、演出・SEが元になったウルトラ戦士に関連するものをミックスさせたようなものになっている。元になった変身シーンと比べてみると面白いかもしれない。
なお、変身バンクが結構長いため、『ウルトラファイトオーブ』で新規に作られたライトニングアタッカーのバンクは尺の都合か、やや簡略化されていた(同等の措置は『ウルトラファイトビクトリー』でのウルトラマンビクトリーのウルトライブ新規シーンでも行われていた)。
フュージョンアップ形態一覧
「ウルトラマン フュージョンファイト!」に登場
ゲームオリジナルのフュージョンアップ形態。こちらでは平成や昭和の垣根は設けられていない。
実写化という制約が取り払われているためなのか、本編と比べて独特な外見をしているものが多く、額や眼の形状が違う形態もある。
玩具版でも再現可能であるが、本編の4形態と異なり変身メロディと必殺技は収録されていない(このためゲーム中ではフュージョンアップの際変身メロディの代わりに共通の効果音が流れる)。
なお、ライトニングアタッカーとエメリウムスラッガーは、『ウルトラファイトオーブ』に登場している。
- 第1弾から登場
ウルトラマンガイア+ウルトラマンビクトリー
ウルトラマンコスモス+ウルトラマンエックス
ウルトラマンギンガ+ウルトラマンエックス
ウルトラマンティガ・スカイタイプ+ウルトラマンマックス
ウルトラマンティガ+ウルトラマンダイナ
- 第2弾から登場
ウルトラマンレオ+ウルトラマンゼロ
ウルトラマンダイナ・ミラクルタイプ+ウルトラマンベリアル
- 第3弾から登場
初代ウルトラマン+ウルトラマンネクサス
- 第4弾から登場
ウルトラマンティガ・パワータイプ+ウルトラマンダイナ・ストロングタイプ
ウルトラセブン+ウルトラマンゼロ
- 第5弾から登場
ウルトラマンアグル+ウルトラマンベリアル
ウルトラマンメビウス+ウルトラマンギンガ
- 第6弾から登場
ゾフィー+ウルトラマンヒカリ
ウルトラマンタロウ+ウルトラマンマックス
余談
- ガイ役の石黒英雄氏は、「どのフュージョンアップ形態が一番好きなのか?」という質問に対して、「よく聞かれるんだけど、どの形態も等しく好きですよ」と答えている。
- 「2人のウルトラマンの力を借りる」というコンセプトが判明した直後から、ファンの間では様々なオリジナルフュージョンアップ形態が考察されてきた。詳細はリンク先にて。
- ジャグラスジャグラーの持つダークリングにもフュージョンアップ機能が搭載されており、劇中ではゼッパンドンにフュージョンアップした。
- フュージョンアップシーンの演出や上述のウルトラマンがはみ出す演出には「オーブ」という言葉に関するものが元ネタとして使われている(前者はオーブ現象、後者はオーブが人魂も意味する事から転じてイタコに憑依した心霊がはみ出すイメージ)。
- 基本的にフュージョンアップの名列の法則は「スペシウムゼぺリオン」や「ハリケーンスラッシュ」の様に昭和系(または先輩系)の後に平成系(または後輩系)が入るのだが、「サンダーブレスター」の様に平成系(後輩系)の後に昭和系(先輩系)が入る場合や、「ライトニングアタッカー」のライトニング(ギンガの必殺技はギンガサンダーボルト)や、「バーンマイト」のバーン(メビウスの場合はバーニングブレイブ)の様に少しニュアンスが変わる場合もある。
関連項目
ウルトラマンオーブ オーブ(ウルトラマン) 変身 タイプチェンジ
ストロングコロナゼロ/ルナミラクルゼロ - 他のウルトラマン2人から力を受け継いで誕生したウルトラマンの戦闘フォームの先駆け
ベータスパークアーマー - 昭和ウルトラマンと平成ウルトラマンから力を授けられて誕生したウルトラマンの戦闘フォームの先駆け
フュージョンライズ - 後輩の合体変身
ゴールドモード/ゴーオンウイングス/ゴーカイクリスマス-スーパー戦隊シリーズにおける2人の力を借りた形態。
1号アームズ/1号魂 - 仮面ライダーシリーズにおける平成昭和の合体フォーム