ゼラオラ
ぜらおら
概要
初登場はポケットモンスターウルトラサン・ウルトラムーン。でんきタイプ初にして第7世代における3匹目の幻のポケモンである。
2018年4月9日に公開され、同年公開の劇場版作品に登場することがアナウンスされた。
稲妻の模様がある黄色い二足歩行の虎猫のような姿をしており、どことなくルカリオやゾロアークの系譜を彷彿とさせる。ただ上述の二体とは違い、こちらはちゃんと(?)幻級である。元ネタはストレートに雷獣であろう。
純粋なでんきタイプでありながら身体に発電器官を持たず、外部から取り込んだ電気エネルギーを身体にため込み自らの電気エネルギーとして使う事に長けている。
両手両足の肉球から大電流を放って強力な磁場を作り出し、リニアモーターカーの如く落雷に匹敵するスピードで空中移動する事が可能。
それらの放電を行う時は各部にある水色の部分が強い光を放ち、特にフルパワーで戦う際は額部分の鬣が逆立って角のように見える形となる。
帯電させた爪でのスピード殺法が得意技で、躱されても放電で追撃するという中々のテクニシャン。図鑑ではやたらと「八つ裂き」が強調されているのが特徴。
名前の由来は恐らく老虎(中:トラ)もしくはorage(仏:雷雨)と思われる。決してオラオラではない。
誰かやると思った。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
88 | 112 | 75 | 102 | 80 | 143 | 600 |
特筆すべきは幻のポケモンどころか全体でもかなり上位に位置する素早さ。でんきタイプ2位、幻のポケモン1位である。
専用技として「プラズマフィスト」を持つ。効果は使用したターンの間、ノーマルタイプの技をでんきタイプにするというもの。ちくでん持ちのゼラオラとは良相性。
一方、でんきタイプらしく耐久には不安が残るが、HPの種族値が割と高い為これでも並のでんきタイプよりは硬め。
専用技によって高威力のでんき物理技に恵まれているのもあるが、サブウェポンもなかなか優秀。
まずは「インファイト」。地味にでんきタイプでこれを覚えるのはゼラオラが唯一である。
他のでんきタイプが「ばかぢから」や「クロスチョップ」、「けたぐり」に頼っていたことを考えると割と画期的な要素である。
また、「ねこだまし」も持つ。虎=猫科ゆえか。地味に(特性の影響を考慮しなければ)最速の「ねこだまし」使いである。
更に上からひるみを狙われる事が少ないので、相手の行動を安全に止めることができる。
「ボルトチェンジ」も覚えられるので、これと組み合わせて戦場をかき回すサイクル戦術も有効。
他は「はたきおとす」や「ほのおのパンチ」、「ブレイズキック」、「げきりん」等も覚えたりする。
また、特攻もそこそこあるので、10まんボルトやかみなりを入れるのも良い。必中のはどうだんや火力重視のきあいだまもあるので十分戦う事ができる。ゼラオラが戦う環境が伝説クラスという事もあり、「バークアウト」や「ボルトチェンジ」、「くさむすび」が刺さる場面も多い。
欠点は素早い分微妙に火力の数値が物足りないこと。
数値としては十分なのだが、これに禁止伝説や幻のポケモンが絡むとどうしても低く見える。
また、何故か「れいとうパンチ」だけピンポイントで覚えてくれない為でんきタイプらしくじめんタイプへの有効打に悩まされかねない。
ダグトリオ相手ですら確1を取れず、ガブリアスやフライゴン相手だと「げきりん」が無いと話にならず(しかも乱数~確2)、ランドロスが来ると泣き寝入りするしかなくなる位、対地面に悩まされる。
ただ、明確に苦手分野が分かっているポケモンとも言えるので、上手く有利対面を作りながら立ち回る事を意識したいところである。ねこだましがあるので物理型ながらもダブルの適性も高い。
2020年2月時点でポケモン剣盾にも送れるようになった。今のところ活躍の舞台はマックスレイドバトルやバトルタワーくらいだが、あのドラパルトより1だけ速いことが今後何らかの形で有効活用できるかもしれない。
ただし、「はきおとす」「どくどく」「がむしゃら」等幾つかの技が過去作限定となっているので注意。これらの技は後述する配布個体も覚えることができないので、前作とは違った運用が求められることとなる。
アニメでの活躍
劇場版21作品目『みんなの物語』に出演。声優は山寺宏一(オリバー市長と二役担当)。
本作ではある出来事で死んだポケモンとされ、住んでいた山に近づくと不幸が起きるという「ゼラオラの呪い」で人々から恐れられているが…
また、SM100話、101話に登場。並行世界のメレメレ島に飛ばされたサトシとピカチュウの前に現れたディアのポケモンとして登場し、サトシたちを襲ってきたアクジキングと戦うなどの活動をした。
DLC第1弾『鎧の孤島』の配信を記念して、2020年6月18日~29日まで行われていたレイドバトル。
以前のミュウツーと同様に捕獲する事は出来ない。
特色すべきはクリア人数が100万人に到達すると全ユーザーに色違いの白い個体がプレゼントされる点。
隠れ特性持ちのガラル御三家同様、スマホ版ポケモンホームのふしぎなおくりものから受け取れる為、Switch版ポケモンホームに『剣盾』のポケモンを最低1回は預ける事が条件が必要となる点には注意。
※ 後日配布された個体も同じ技を覚えている。
レベルは3~5に設定されており、更に色違いまで登場する。
通常の個体は若干耐久面が底上げされている程度で、レベル3~4であれば普通にソロクリアも可能。レベル5ともなればさすがに厳しいが、この場合も頭数が2人揃えば普通に撃破できるレベルに落ち着いている。
ただ、色違いの個体は、通常の個体と比べて攻撃力が大幅に底上げされているため、以前のミュウツーと同様、単なるフルアタ型では4人構成でもクリアするのが難しくなっている。
色違い幻ポケモンの配布という大変魅力的なコンセプトで投入されたこの企画であるが、プレイヤーからの評判は散々なものになってしまった。
というのも、一回一回のレイド自体には大して旨味のある報酬もなく、色違いのゼラオラが欲しいのでなければ挑戦するメリットが無いに等しいからである(前回のミュウツーは報酬面を豪華にすることで捕獲できなくともそこそこ旨味のあるレイドになっていたのだが、今回は色違いの個体であっても散々攻略に苦労させられる割に報酬が通常のものと同じという完全な誰特使用になっていた)。
加えて、ちょうど期間がキョダイマックス個体の復刻や「鎧の孤島」配信直後とバッティングしてしまった事も致命的で、キョダイ個体や復活ポケモンの相手、ヨロイ鉱石やダイキノコといった新アイテムの収集等をしたかった多くのユーザーからそれらのレイド機会を塗り潰す形で邪魔してしまい、皆の心象を非常に逆撫でする事となったのである。Twitter等では一時期「ゼラオラ 邪魔」といったサジェストが出ていた有り様で、プレイヤーからも相当鬱陶しがられていたことが伺える。
ただ、貰えるゼラオラ自体はLv100・5V確定・最速(性格は「せっかち」で固定)なので努力値を振ればすぐに前線で活躍出来る汎用性の高さを持つため、間違いなくゲットしておきたい一体である。
結論から言えば、実施するタイミングがあまりにも悪すぎたと言え、前後に行われた2度のダイレクトも含め、6月度におけるゲーフリのPRの下手さをプレイヤーに曝け出す結果となってしまった。