名前の由来は、恐らく「ボルト(電圧・電位の単位)+ロス(アイオロス:ギリシア神話に登場するアネモイ(風の神)たちの主)」。
基礎データ
ずかん | No.642 |
---|---|
英語名 | Thudurus |
ぶんるい | らいげきポケモン |
タイプ | でんき / ひこう |
たかさ | 1.5m(れいじゅうフォルム:3.0m) |
おもさ | 61.0kg |
とくせい | いたずらごころ / まけんき(隠れ特性) /ちくでん(れいじゅうフォルム) |
※いたずらごころ:変化技を先制で出すことができる
※まけんき:能力を下げられると「こうげき」が2段階上がる
※ちくでん:電気技を受けるとダメージを無効化し、自分のHPを25%回復する。
容姿
「けしんフォルム」と「れいじゅう(霊獣)フォルム」の2つの姿を持つ。
「うつしかがみ」という真実を映す鏡のアイテムを使えば両フォルムに任意で変化できる。どちらかが本当の姿であるようだが、どちらなのかは今では判らないという。
けしんフォルム
雷神をモデルにしたポケモン。なので、人間の壮年男性に似た姿をしている。
体色は青色をしており、白いたてがみと髭を生やしている。頭部には青い角が1本生えている。
白い雲の上に腕組みした上半身のみが出ている。雲の後方の部分から長い尻尾が出ており、それには7個ほどの黒い鉄球のような物が所々に付いている。この鉄球のトゲの先から雷を落とす。
それ以外は、トルネロス、ランドロスとほぼ同じ姿形をしている。
れいじゅうフォルム
れいじゅうフォルム(霊獣フォルム)と呼ばれ、姿は龍(青龍?)型。
顔はおっさんのまんまである。ある意味すごいインパクト。
昨今では後述の性能もあり使用率が上昇、一部のプレイヤーから「レボルト」と呼ばれている。
公式イラストで確認できる限り、口には歯が無く、中は真っ黒である。
概要
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』(第5世代)に初登場したポケモン。伝説のポケモンの1種。
『ホワイト』のみ登場する。おなじく『ブラック』のみに登場するトルネロスと対となるポケモン。
イッシュ地方に伝説として伝えられているポケモンである……と言っても、トルネロスと共に嵐を起こして暴れ回り、それをランドロスに懲らしめられた、という不名誉な伝説であるが。BW2によると今に伝えられているその時の姿形は、3匹とも全員れいじゅうフォルムであったらしい。
通り過ぎる場所に尻尾から雷を落とし、焼け焦げや山火事を残していくので嫌われている。
最早恒例となった今作における徘徊型ポケモンである。
けしんフォルムの姿は、他のトリオであるトルネロス、ランドロスとほぼ同じ姿形をしている為、3匹合わせてコピペロスと揶揄され、各方面で色々と物議を醸し出している。詳しくはそちらの記事を参照して下さい。
ちなみに重さだけは、3匹とも違っている。
ゲーム上の特徴
フォルム | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
けしんフォルム | 79 | 115 | 70 | 125 | 80 | 111 | 580 |
れいじゅうフォルム | 79 | 105 | 70 | 145 | 80 | 101 | 580 |
デザイン自体は好みが分かれるが、性能自体は紛れもなく超高性能である。
伝説ポケモンに分類されるだけ素のステータス自体も高く、その上で特性の効果が凶悪である。
ステータス的には、特に攻撃、特攻、素早さの高さが目立つが、同タイプの伝説ポケモンのサンダーと比べて素早さが高い反面耐久面で劣る形となっている。
しかしその素早さは111はドラゴンで一番速いラティオスをピッタリ抜ける絶妙な数値になっているため、めざめるパワー氷を活かしやすい。
ちなみにトルネロスと全く同じ種族値である。
元の素早さと特攻を活かした速効特殊アタッカーとしての運用に加え、
けしんフォルムでは「いたずらごころ」による変化技を確実に先制で出せる特性を利用した戦法が強力である。
中でも目立って強力なのが命中100%でまひに出来る「でんじは」が先制で撃てる点。相手のみがわりやちょうはつを気にしなくていいのは強力だろう。
シングルでは死に際に撃って相手の無双を防ぐ事も出来、ダブル・トリプルでは耐久特化にしてでんじはを撒きまくるという鬼畜戦法が使われる。
他にも先制「みがわり」で状態異常技を防いだり、クロバット相手にも打てる「ちょうはつ」、確実な先制のこんらん技となる「いばる」は強力。
攻撃技としては、タイプ一致の「かみなり」「10まんボルト」「ボルトチェンジ」を筆頭に、
サブウェポンの「きあいだま」「くさむすび」などの特殊技の搭載が基本となる。
ちなみにひこうタイプを持っているが、タイプ一致の特殊技はない。
その点は「めざめるパワー」で代用できるが、そこはこおりタイプのものと争う形になる。
また、攻撃の数値も高いので、ダブルバトルなどではけしんフォルムの特性:まけんきの恩恵を受けながら戦うこともできる。
メガガルーラ,ハピナス,レジアイス,バンギラスに入る「ばかぢから」は必須に近く、強化アイテムと合わせて使いたい。
一致技の「ワイルドボルト」、XYにて強化された「はたきおとす」、持ち上げられる「フリーフォール」は特殊技にない追加効果を持ち、低命中だがフェアリーに通る「アイアンテール」も奇襲性が高く、引ける控えが居るならば「とんぼがえり」もあると有用。
特殊型の場合、変化技のスペースの関係上、使用されるのは「ばかぢから」くらいだろう。
難点としては、徘徊系と言う特性上、とにかくその捕獲方法から厳選が難しい。
…というより、最速でかつ「めざめるパワー」の氷か飛行が必須という条件の関係上、乱数調整以外では不可能と言っても間違いではない。
それでもいたずらごころ+でんじはが強力なので、適当に捕まえてしまった物でもそちらの方向をメインとして使えば悪くない所では無い活躍が出来てしまうのは流石準伝といった所か。
第6世代のアルファサファイアでは固定シンボルで出現するため、厳選のハードルがかなり低くなった。条件はポワルンが手持ちにいること。ポワルンはストーリー中でもらえるためおおぞらをとぶができるようなればすぐに捕獲することができる。
上記のようにけしんフォルムによるいたずらごころでのまひ撒きが主流であったが、第7世代ではでんじはの命中率低下、まひによる素早さ低下が1/4から1/2に、何よりもいたずらごころがあくタイプには無効になるという大幅弱体化を受け、れいじゅうフォルムにレートでは使用率が逆転されることになった。
ポケモン剣盾では冠の雪原より解禁。
ダイジェット環境ということもあり、ぼうふう・エアスラッシュなどの特殊ひこう技の習得が期待されたが、獲得はならなかった。(そもそもボルトロスがそれらの技を覚えてしまったらトルネロスの立場がないので当然と言えば当然)
めざめるパワーの廃止もあり、前作まで突破できていた相手で止まることも多く、れいじゅうフォルムの使用率は確実に落ちてしまった。
一方でダイマックスによる能力低下が流行していることや、れいじゅうランドロスが多い事もあって何とまけんき型が流行。これにより、けしんフォルムが再び使用率が逆転する事となった。
しかしシーズン終盤から同タイプのサンダーの数が増え始め、それに対抗する手段の1つとして霊獣ボルトロスが再び微増。化身ボルトロスはまけんきが発動しないと火力不足な点が評価を下げ使用者が減少。結果シーズン13で再び使用率が逆転した。
ちなみに分類上は「らいげきポケモン」なのだが、この世代で登場した技「らいげき」は覚えない。
ゲーフリは何故雷撃をゼクロムの専用技にしたし。
ポケモンGO
2020年にトルネロスに次いでコピペロスの第2弾として実装。
原作同様、やや低めのHPと高めの攻撃力、そこそこの防御といった性能。
2021年にはなんとれいじゅうフォルムの第1弾という重要な立ち位置での登場となっている。
覚える技は通常技が「でんきショック」「おどろかす」の2択、一方のゲージ技は「かみなりパンチ」「かみなり」「かみくだく」「かわらわり」の4択となっている。残念ながらひこう技は一切覚えられない。そのため、同タイプのサンダーのような「ひこうとでんきの複合」ではなく、「ひこうタイプの付いたでんきタイプ」として運用していくこととなる。このあたりも原作と同様と言える。
全体的に小技の習得が多く、どちらかといえばトレーナーバトル(PvP)向けと言える性能である。
PvPでの使用を考える場合、基本的には通常技に一致技の「でんきショック」を覚えさせ、ゲージ技は一致技の「かみなりパンチ」、余裕があればサブ技で相性補完として有用な「かわらわり」を覚えさせるのが鉄板構成。小出しにしやすい技が多いので、相手にシールド要求をしやすいのも強みとなる。
ただ、HPが低いために耐久性に乏しいのがネック。このあたりをどうカバーするかが使用者の腕の見せ所となるだろう。
勿論、GOロケット団との戦闘でもそれなりの戦力になってくれるので、PvPはやらないという人でも1体くらい育成しておけばそれなりに役に立ってくれるはずである。
れいじゅうフォルムについては別記事にて。
アニメでのボルトロス
ゲームと同じくトルネロスと一緒に暴れて、ランドロスに退治されたと伝説で語られているが、その舞台はゲームとは違いイッシュ地方にあるミロス島で暴れたとされている。