ザフト
ざふと
概要
遺伝子操作を受けて生まれた人類・コーディネーターのコロニー「プラント」の政治及び軍事組織。
正式名称は『自由条約黄道連盟』(Zodiac Alliance of Freedom Treat)。
前身は黄道同盟というプラント独立を目的として政治結社で、これが規模拡大化によってザフトへと変遷し現在に至る。
ザフトはプラントにおける一党独裁の政党であるが、その中に「国防委員会」が設けられており、議会の私兵であるそれら軍事組織が事実上の国軍として機能する。軍としてのザフトの前身は独立以前にプラントへ駐屯していた理事国(後の地球連合軍)軍の一部部隊で、プラントで現地採用された人材も含め、独立機運が高まるにつれ吸収されザフト(軍)へと整備されていった。
そのため地球連合軍とは同源の組織であるが、名目上はあくまで義勇軍であり、採用は志願兵制度をとっており徴兵はなされていない。プラントの法において15歳で成人となる少年らも多く参加しているが、彼らも普段は別の本職を有している。
そうした背景と、敵対勢力から軍事規模を悟られないようカモフラージュする目的から階級制度は導入されておらず、方便上のザフト隊員はすべて同階級である。ただし、その中から選抜された隊長やエリートは存在し、人間社会故のサガから服の色や戦歴等で実質的な上下関係は存在する。また、志願兵ではあるがアカデミーと呼ばれる事実上の士官学校は存在し、そこで軍事カリキュラムは叩きこまれる。
C.E.74年以後の時代では、プラント国内の政情の変化や他国との共同軍事作戦が続いたこともあり、国防軍へ変遷。階級制度も導入された。
制服
前身である黄道同盟時代では現在と異なる制服(連合軍寄りのデザイン)を採用していたが※、ザフト成立後は変更。よく知られるものへ改められた。所属や能力によって着用出来る制服が異なる。
トール・ケーニヒ曰く「制服は(地球連合軍より)ザフトの方がかっこいい」らしく、ルナマリア・ホークらの例を見るに、制服はある程度のカスタマイズが可能であると思われる。
- 赤服
士官学校の卒業成績で上位10位(機動戦士ガンダムSEED DESTINYでは20位)入りした者にのみ送られるエリートの証。クルーゼ隊やザラ隊などが有名。
- 緑服
士官学校卒業生籍11位以降(機動戦士ガンダムSEED DESTINYでは21位以降)の兵士に送られる制服。ただし、緑服であったとしても決して実力が劣っているというわけではない。
また、赤服の者が一度除隊し、再び軍籍に復帰した際にはこの緑服が与えられる。
- 白服
戦艦クラスの指揮官に送られる制服。作中ではキラ・ヤマトもこれを着ていた時期がある。
- 黒服
基本的には白服の補佐官に与えられるが、戦艦クラスの指揮官でも着用する者はいる。
- 青服
国防委員会で軍事に携わらない人物(所謂、文官)の着用する制服。主な着用者はシーゲル・クライン、エザリア・ジュールなど。
- 紫服
国防委員会で軍事に携わる人物(所謂、武官)の着る服。主な着用者はパトリック・ザラなど。
※ 作中で「黄道同盟」時代の制服を着用した姿を見せたのは、ギルバート・デュランダルの回想におけるラウ・ル・クルーゼくらいのものである。
人物
ザフト軍
ミネルバクルー
マッド・エイブス
チェン・ジェン・イー
バート・ハイム
マリク・ヤードバーズ
ショーン
デイル
テロリスト
メディアミックス作品では
スーパーロボット大戦
基本的に味方部隊と敵対する組織であるが、機動戦士ガンダムSEED DESTINYが参戦したスーパーロボット大戦Zではエゥーゴと同盟を結び共闘するなど、作品によって立場が異なる稀な組織となっている(ただし、Z終盤では原作通り敵対する羽目になるのだが)。
余談
中東戦争時代のイスラエルや独立戦争時代のアメリカを意識して作られており、独立陣営の義勇軍組織というテイストに影響が垣間見える。
『1st』ガンダムを多分に意識したSEEDシリーズなので設定的な前駆はジオン公国軍といえるが、技術者のフロンティアをベースに作られた、章が英文字をベースに作られている、番組後半に思想で内部抗争が発生する等は部分などは監督が影響を公言した『機甲戦記ドラグナー』に登場するギガノス帝国軍に類似する部分もある(ギガノスの国章はG、ザフトはZ+プラントがモチーフ)。