※この先『ガルパ☆ピコ 大盛り』第17話のネタバレがあるので要注意!
概要
『BanG_Dream!』に登場するバンド『Pastel*Palettes』が変身する正義のヒーロー。『ガルパ☆ピコ 大盛り』第17話で登場した。サブタイトルも記事タイトルと同じ。
元ネタは当然スーパー戦隊シリーズから。
公式サイトの第17話のあらすじによると、人々の心に巣食う悪しき心(憎悪や嫉妬など)を糧として、町内征服を企む怪人「ワルイーゾ」に対抗するために、正義の秘密組織「サ~クル」がその科学力を5人の少女達『Pastel*Palettes』に託したということ。魔法と音楽の力で戦う少女戦士らしい。
但し、『ガルパ☆ピコ』が2分半のアニメであることもあり、戦闘シーンがカットされている(一応麻弥の発言によると、日菜が新必殺技を使用していたことから、一応怪人との戦闘をしていたということ)。次の話である第18話『発進!ミッシェルロボ』では戦闘シーンがあるのだが。
なお、『Pastel*Palettes』自体がアイドルであることもあって、仕事の都合で抜けてしまうことがあり、雑誌の撮影で抜けることになった白鷺千聖から始まり、残りのメンバーも仕事の都合で抜けて、最終的には丸山彩一人で戦う羽目になってしまった。これが『ガルパ☆ピコ 大盛り』第17話のオチである。
ちなみに、合体武器は『パステルブラスター』。なんとおもちゃとして販売している(公式Twitterのおまけイラストより)。他にも『パステルブローチ』というアイテムもおもちゃとして販売しているらしい。
ちなみに鳰原れおな(パレオ)は、この戦隊の大ファン。
スーパー戦隊のパロディについて
前述したように、この話は『スーパー戦隊シリーズ』のパロディである話だが、スーパー戦隊とは全く異なる点が存在している。その例を紹介する。
- まず、ヒーロー不在、つまり、全員女性の戦隊である。そのため、変身シークエンスも、魔法少女やプリキュアに近い印象を与える。但し、全員女性という戦隊は、超電子バイオマンでダブルヒロインが好評になったその翌年に「5人全員を女性にしてもいいのでは」という意見があった。この戦隊は、バイオマンの時の意見がまさかの実現を果たしたということになる……かもしれない。一応、悪の戦隊も含めた場合、忍者戦隊カクレンジャーの花のくノ一組が存在しているが……。ちなみに太陽戦隊サンバルカンは逆に男性戦士のみで構成されている。
- 上記に関係することとして、リーダーが女性であり、さらにその色も赤ではなく、ピンク。また、赤色の戦士がいない戦隊でもある。ピンク色の戦士がリーダーである点は『未来戦隊タイムレンジャー』、赤色の戦士がリーダーではないという点は前述のタイムレンジャーや『機界戦隊ゼンカイジャー』が存在しているが、どちらも赤色の戦士が存在している(前者はタイムレッド、後者はゼンカイジュランが該当)。レッド不在のスーパー戦隊は現時点では存在しないが、Vシネマも含めれば2114年のキョウリュウジャーが該当する。
- 初期メンバーに紫色の戦士がいる。スーパー戦隊では、紫色の戦士は追加戦士として加入することが多いため、これはこれでかなり珍しい。ちなみに、2023年現在も、ピンク・水色(青)・黄色・緑・紫のスーパー戦隊は流石に登場していない。
- なお、パロディ先であるスーパー戦隊シリーズでも、2023年放送開始予定の王様戦隊キングオージャーで、ようやく初期メンバーに紫色の戦士が登場する予定。
- 戦隊名が被っている。対象戦隊は『魔法戦隊マジレンジャー』。但し、パロディ先になったスーパー戦隊シリーズに至っても、以前には(Vシネマ限定だが)『動物戦隊ゴーバスターズ』と『動物戦隊ジュウオウジャー』のように、戦隊名が被ってしまう事例が発生していた。
- あらすじにある『ワルイーゾ』の目的が町内征服。スーパー戦隊の悪役の組織は、殆どが地球を制服する目的などを企んでいることが多いため、町内征服はかなり異質である(同じくスーパー戦隊のパロディ作品として有名な『フランスファイブ』の悪役ですら、目的が地球制覇による全宇宙制覇であるので、スケールが全く違う)。明らかに『激走戦隊カーレンジャー』の敵でありながら、作品が進むにつれて新聞記者によって笑い者扱いにされるなど、憎めない悪役要素が多くなった『宇宙暴走族ボーゾック』よりも凶悪性が遥かに少ない。しかも、第17話では一切姿を現さなかった。
但し、現在スーパー戦隊としてはかなりレアになった事例も存在している。
- 『パステルブラスター』が代表的な例。五人の固有武器(……というよりも、パスパレが使用する楽器がモチーフの武器なのだが)が合体する武器ではあるが、スーパー戦隊では、固有武器を合体する武器自体が『烈車戦隊トッキュウジャー』のレンケツバズーカが最後になっていた。そのため、この話で、固有武器による合体武器が(麻弥の発言のみで、直接使用した事例はなかったものの)まさかの復活となったのである。なお、2022年の『機界戦隊ゼンカイジャー』第48カイで、悪役であるボッコワウスが、スーパー戦隊の力を悪用し、久しぶりに合体武器(デュアルクラッシャー、破邪百獣剣、ハウリングキャノン)を利用したが、もし『パステルブラスター』を合体武器扱いとするならば、『魔法戦隊パステル*レンジャー』放送から1年半以上経った後に合体武器が登場した事例になるが、こちらは悪役が利用した形となっていることもあり、スーパー戦隊が利用した合体武器は、前述の『烈車戦隊トッキュウジャー』以降、未だに利用されていない(もちろん『パステルブラスター』も同じで、今のところ大和麻弥の発言とおまけイラストでしか登場していない上に、本編で利用された経験もない)。
- また、実は、人間が変身する且つ戦隊ヒロインである戦隊ピンクは2020年代においてはかなり珍しい。
- どういうことなのか説明すると、スーパー戦隊では、同年に放送されていた魔進戦隊キラメイジャーの戦隊ピンクであるキラメイピンクは人間且つ女性である大治小夜が変身者になっていたが、その次の機界戦隊ゼンカイジャーの戦隊ピンクであるゼンカイマジーヌは、並行世界「キカイトピア」に住む機械生命体であるマジーヌが変身するという人外初の戦隊ヒロインであり、さらにその次の暴太郎戦隊ドンブラザーズの戦隊ピンクであるキジブラザーでは、男性である雉野つよしが変身するので、戦隊ヒロインではない。さらに、2023年放送開始予定である王様戦隊キングオージャーに至っても、現時点では戦隊ピンクが存在していない。また、東映公認のパロディ作品『ザ・ハイスクールヒーローズ』の五星学園学園防衛部にも戦隊ピンク扱いのヒーローとしてモモヒーローが登場しているのだが、こちらの変身者は男性である桜井一嘉が変身するため、戦隊ヒロインではない。
余談
- 白鷺千聖の声を担当した上坂すみれは、後にスーパー戦隊シリーズと共に三大特撮ヒーロー扱いになっているウルトラシリーズの作品である『ウルトラマントリガー』でカルミラの声を担当している。スーパー戦隊シリーズはウルトラシリーズやシンカリオンのような競合作が多く登場していたなどの理由で苦戦状態になっている状況(詳しくは令和戦隊の『戦隊の商業事情』にて)だったが、皮肉にも、スーパー戦隊パロディを実現した『Pastel*Palettes』のメンバーの声優が、スーパー戦隊シリーズの商業に大きく影響している競合作に出演するという事態になってしまっている。
- 2021年に行われた『第4回ガールズバンド総選挙』のシャッフルバンドの中に『5人揃って☆特撮ヒーロー戦隊バンド』があった。恐らく『魔法戦隊パステル*レンジャー』を意識している可能性があるだろう。ちなみに、そのメンバーの中に氷川日菜も混じっているが、それ以外のメンバーは異なる(残りは弦巻こころ、上原ひまり、二葉つくし、市ヶ谷有咲)。しかし、残念ながら1位になることが出来なかった(中間結果では3位になっていた。ちなみに1位は『大迫力!王道RPGラスボステーマバンド』)。
関連イラスト
『魔法戦隊パステル*レンジャー』のタグが付いているのはメイン画像の一枚だけだが、タグが付いていないイラストにも、この話で変身した『Pastel*Palettes』のイラストが存在している。
関連タグ
ガルパ☆ピコ(BanG_Dream!) Pastel*Palettes
魔法戦隊マジレンジャー:こっちは正式な魔法戦隊。
同じくスーパー戦隊をパロディにしている作品
愛國戰隊大日本:1982年にガイナックスによって製作されたスーパー戦隊(バトルフィーバーJ~大戦隊ゴーグルファイブまで)のパロディ作品であり、自主制作映画。当時の情勢を茶化している内容として有名である。なお、最後は、設定によると、第23話や最終回で全員戦死するという展開であり、本作のように、丸山彩一人で戦う羽目になってしまうオチとは全く違う、悲惨な展開になっているらしい。
フランスファイブ(銃士戦隊フランスファイブ):上の影響を受けて、2000年~2012年まで制作された自主制作映画。前述の大日本、後述のゴレンジャイ、そして本記事の作品とは違い、なんと追加戦士が存在する。
ゴレンジャイ(世紀末戦隊ゴレンジャイ):『ダウンタウンのごっつええ感じ』のコントの一つ。こちらは秘密戦隊ゴレンジャーのパロディ作品であり、ちゃんと東映から許可をもらっている(そのため、ビデオやDVDで視聴可能)。メンバー構成が赤三人+黄色二人になるなど、完全にヘンテコな戦隊になってしまうことが多い戦隊として有名。ちなみに、前述したように、DVDなどで視聴できる、スーパー戦隊のパロディ作品は、ゴレンジャイと、本記事で扱った『魔法戦隊パステル*レンジャー』(『ガルパ☆ピコ 大盛り』第17話として)のみである。