盾の勇者の成り上がり
たてのゆうしゃのなりあがり
概要
『盾の勇者の成り上がり』とは小説投稿サイト『小説家になろう』で連載していたWeb小説、及びそれを原作とする書籍、漫画である。
作者はアネコユサギ。
異世界から勇者として召喚されるも、裏切りにあい酷い扱いを受ける主人公がそれでも這い上がる成り上がりファンタジー。
嵌められたことでまとわりつく噂と評価、人間不信に陥り荒れる主人公とそれでも彼が勇者だからと表立って処分できない人々。彼を信じてくれる人は現れるのか。彼は信じられる人をつくれるのか。
迫り来る災害との戦い、残された歴史と失われた歴史、世界のシステムとは?勇者とは?裏の事情が明らかになるに連れ、徐々に見えてくる敵の思惑とその後ろに見え隠れするさらなる黒幕との戦いを描いていく。
また、序盤こそ鬱展開が多いが、決してシリアス一辺倒ではなく、コミカルな回や悪ノリする主人公にヒロインがしばしばツッコミを入れたりする場面も多い。
2012年10月から2013年10月にかけて1日1話を毎朝10時に欠かさず更新し、外伝も含めて全て完結させた。
あらすじ
他の3人の勇者と共に盾の勇者として異世界に召喚された岩谷尚文。冒険三日目にして仲間に裏切られ信頼と金銭を一度に失ってしまう。
他者を信じられなくなった尚文は絶対に自分を裏切らない奴隷を購入し、
世界を憎みつつも元いた世界に帰るため、世界を破滅に導くと言われる災害「波」に備える。
苦悩の果てに、彼が手にしたものは一体何なのか
年表
※外伝『槍の勇者のやり直し』及び『真・槍の勇者のやり直し』については該当ページを参照。
登場人物
伝説の武器
この世界に存在する特別な武器。この世界には全部で12個存在する。
人間、亜人、魔物などを自身の使いとして選定し、この所有者に選ばれた存在は、「〇〇の勇者」と呼称される。
共通の仕様として
・破壊不能
・言語の自動翻訳(ただし文字は適用外。また、人間や亜人の言語が範疇で魔物や動物の鳴き声は翻訳されない)。
・魔物や素材の吸収、特定の条件を満たすなどで新たな武器が解放される。開放された武器に変えることで、様々な恩恵を得る。
・単純な能力値の変動の他に、その武器に変えている状態でしか使えない「専用効果」と、装備している状態で武器ごとに決まった時間が経つと能力解放済み状態になり、技能やスキルが別の武器に変化させても使用できるようになる「装備ボーナス」がある(既に他の武器で習得済みのスキルや技能の場合はステータス上昇に置き換わる)。
・系統の同じ武器を手にすることでそれを変化可能な武器として使用できるようになる(ウェポンコピー)。コピーした武器によっては元の武器に無いスキルや能力が内封されている場合もある。
・奴隷紋、魔物紋の類の無効化。奴隷や魔物が勇者に選定された場合も強制的に紋が無効化され解除される。
・勇者専用の項目としてステータス魔法にSPが追加され、それを消費したスキルが使用できるようになる(この世界のスキルは勇者専用で一般人には使えない)。
・ステータス魔法に武器の取り扱いに関するヘルプが追加される。ただし詳細が書かれていないことや、使用できるようになってからヘルプに説明が追加されることもある。
・取り外しができない。スキルによっては一時的に外れるがその場合は効果終了と同時に所有者の元に転移する。持ち替えや背中などに貼り付けたまま移動させるなどは可能。
・伝説の武器の所有者は他の武器を一切使うことが出来なくなる。素手による攻撃力も下がる。服や鎧などの防具専用のもの、戦闘行為以外での道具は使用可能。
・武器ごとに固有の強化方法がある。そして同世界の武器間では強化方法の共有が出来る。
・魔物を入れることでアイテムを精製できる(ドロップ)。
・アイテム作成のレシピを習得し、素材がある場合、武器にそのレシピ通りのアイテムを作らせることができる。
・レベル限界がない。また、条件を満たすことで勇者以外のレベル制限を取り払うこともできる。
・それぞれに精霊が宿っている。
がある。その真の役割は世界の要石にして世界を護る力の具現。そのため世界の秩序を乱すと判断されたもの、侵略者や不正な力への対処を目的とし、大きな戦争や災害時に選ばれやすい。
本来は一つの世界に一つの聖武器と二つの眷属器が存在していたが、「波」によって本来のあり方から捻じ曲げられている。
四聖
正式な呼称は聖武器。
異世界から特別な手順により召喚された勇者のみが扱える伝説の武器。
総合的な力は同格だが、それぞれに得手不得手な能力がある。
約1キロ圏内に四聖が二人いる場合、互いに経験値が入らなくなる。眷属器ならば二人までは四聖の1キロ圏内でも問題なく経験値が入るが、三人以上は不具合が出る。
波から世界を守るための要石であり、欠けるごとに波はより激しくなり、発生頻度もあがる。
波が起こっている間に四人の勇者が死んでしまった場合その世界は死滅する。
四聖は召喚し直す場合、全員が死んでいる状況でなければ再召喚できない。
世界にとっての重要性から四聖勇者は異世界への渡航が原則禁止されており、波の亀裂を利用して渡ろうとするとシステムメッセージと共に弾かれてしまう。ただし渡る理由によっては精霊の意思により特例措置が出される。
書籍版では「波の向こう側の異世界も救う」という意思が精霊に尊重されたことで尚文と樹がグラス側の世界に渡っている。ただしあくまで特例に過ぎず、それぞれの聖武器には原則に反して異世界から渡航してきた聖武器に対する対抗措置が備わっており、侵略目的での特例を防ぐ仕様になっている。
またチェインクロニクルとのコラボストーリーでは、尚文の異世界で起こった波の戦闘での偶発的な要因から聖武器の存在しない異世界に波が発生する異例の事態になったため、上記の特例措置が出された。
盾
尚文が所有している。
四聖の中では攻撃力が最下位だが代わりに防御力はトップな防御型聖武器。
勇者武器の制限と、攻撃力のステータスが異様に低くなることが合わさって、防御特化になっている。
盾で普通に殴ってもごく僅かなダメージしか与えられず、攻撃力上昇の機会もめったにない。
一応、反撃能力を持つ盾やカースシリーズの技などそれなりのダメージを与える手段が無い訳ではないが、尚文からは使い勝手の悪さから呪いの盾呼ばわりされている。
直属の眷属器はツメと槌。
攻撃力の判定が行われるのは戦闘行為に関することのため、調理の際の刃物で食材を切ったり、死んだ魔物の解体などは普通に行える。
(漫画版やアニメ版では村にあふれる魔物たちの一群を、村の鐘楼におびき寄せた後に手に持った「火のついた木材」で鐘楼に放火して焼き殺しているが原作でも同様のことが出来るかは不明)
強化方法は不明だったが、女神戦で「信頼」であることが明らかにされた。
盾の勇者のみを強く信仰する国もあるので実は初期状態では他の3人より強いが、如何せん攻撃力が低すぎて分かりにくい。
書籍版ではとある国にあった石碑に盾の強化方法が3つとも記されており、読んだ後はヘルプにも強化方法についての説明などが追加されていた。
また、過去の盾の勇者は尚文のような異常な防御特化ではなく、攻撃も多少は出来ることが判明している(攻守のビルドとしては、ちょうと樹を逆にしたようなステータスとのこと)。
以下、盾の強化方法
信頼
他者を信じ、信じられることによって互いの能力が強化される。漠然とした信仰より、個人を対象とした信頼のほうが強化される。
強化方法であるという認識無しでも尚文に効果を発揮していたほか、web版の決戦で「この強化方法は知らず知らずのうちに、錬や元康、樹にも伝わっていた」とされており、やり直しでは元康がメルティの誘拐あたりからクーデター事件の頃まで「心なしか攻撃力が落ちた」「やがて勝手に元に戻った」と思い返している。
エネルギーブースト
スキルなどに特殊なエネルギーを込めて強化出来る。ステータス魔法にも専用のEPという項目が現れる。このエネルギー自体は勇者の武器所有者ならば訓練次第で全員扱えるが、この強化が使えるようになればそれをスキルや魔法に混ぜ込むことが容易になる簡易習得版といったところ。
変幻無双流の「無双活性」「気」の概念とほぼ同じで、魔法や武器、道具の生成時など様々に応用が利く。
web版では気の概念について尚文が説明したところ他の勇者に共有され、ステータス魔法に追加されたことで勇者の武器の仕様だと判明する。尚文からは「どれだけ苦労して習得したと思ってんだ」と不評。
書籍版では前述の石碑で強化方法と認識したためweb版よりはショックを受けていないが、強化方法を知ったのに既に出来て当たり前の状態だったので尚文からは「強くなった気があんまりしない」と不評。
強化方法の共有
強化共有の精度上昇。具体的にはこの強化方法を認識すると他の武器の強化方法の倍率が上昇した。
書籍版では、過去の世界に飛んだ影響で盾と弓の聖武器及びその眷属器の強化方法が使えなくなった錬も、過去の剣と槍で双聖の世界の勇者たちも、管轄世界の武器の間では強化方法を共有できている。逆に、この強化方法が使える尚文でも過去では管轄外世界である剣と槍及びその眷属器の強化方法が使用できなくなっている。
そのため、この強化方法が無くても強化方法は共有できると思われる。
剣
錬が所持している。
四聖の中では攻撃力が上から二番目、防御力は下から二番目な攻撃力よりのバランス型。
所有者のLvによって補正がかかる。全てのしがらみを取っ払った場合は刃物全般のウェポンコピーが出来る。
書籍版で直属の眷属器は小手と斧であることが示唆されている。
以下、剣の強化方法
熟練度
装備ボーナス解放済みの武器を使い続けるとその武器の熟練度値が上がっていき武器の能力が増す。上限は100で尚文の検証では1.5倍ほどステータスが上がっていた。
エネルギー付与
熟練度や武器に吸わせたアイテムをエネルギーに変換し、武器に付与することで覚醒状態にする。能力の上昇の他、武器によっては専用効果や装備ボーナスに新たな技能やスキルが追加されることもある。ただし強力な武器ほど大量のエネルギーが必要になってくる。
レアリティ増加
熟練度エネルギーを使うことで確率で武器のレアリティを上昇させ、能力を上げる。
レアリティを上げるごとに成功確率は低くなり、失敗すると初期レアリティに戻る。最低レアリティはC(コモンの略だと思われる)。
劇中ではUC、R、SR、SR+、LR(レジェンドレアの略だと思われる)やAFが存在することが描写されている。
槍
元康が所持している。
四聖の中では攻撃力が下から二番目、防御力は上から二番目な防御よりのバランス型。
スピリットエンチャントに補正がかかる。全てのしがらみを取っ払った場合は柄の長い武器全般のウェポンコピーが出来る。
書籍版で直属の眷属器は投擲具と杖であることが示唆されている。
真・槍の勇者のやり直しの追想編にて、後に槍の聖武器・精霊は元康専属となり、後世の槍の聖武器は槍に作り替えられた異なる世界の元・杖の聖武器であることが明かされている。
以下、槍の強化方法
精錬
鉱石を消費することで武器を強化。成功すると+1、+2と増えていき、失敗すると0になる。必要な鉱石は武器によって変わる。
スピリットエンチャント
武器に吸わせた魔物の魂の欠片とアイテムが表示され、武器に貼り付けることで様々な恩恵を施せる。貼り付けられる数は決まっている。
ステータスエンチャント
武器に吸わせた材料を使って武器にステータスに関わる付与が出来る。上がる効果はランダムだがリセット可能。
弓
樹が所持している。
四聖の中では攻撃力が一番上、防御力は一番下の攻撃型。ただし尚文ほどの特化型ではないため防御力も多少はある。
武器それぞれに存在するレア度によって補正がかかる。射撃武器全般がコピー可能。
直属の眷属器は鞭と馬車。
以下、弓の強化方法
鉱石強化
武器に吸わせた特定の鉱石を武器に使うことで強化。失敗はないが武器によって上限が決まっている。
アイテムエンチャント
武具に吸わせたアイテムからエネルギーを抽出して、武器にダメージ削減や攻撃等の%を上げる付与を確率で行う。付与のLvを上げるごとに成功確率は下がり、失敗すると0になる。
ジョブLv
防御ジョブなどが武器の能力値とは別枠で表示され、魔物やアイテムの力を与えてゲージを上昇させることでステータスが上昇する。一気に上げることは出来ずクールタイムが必要。
カースシリーズ
聖武器の持ち主が負の感情を爆発させる、あるいは自殺を考えるほどの絶望に襲われる(web版ではやり直しのフォーブレイ編にて判明、書籍ではカースに侵された錬を見て尚文が推測した)、あるいはカルマ値を一定以上高めるとそれに呼応したカースシリーズと言う呪いの武器が解放される。(解禁後、強い負の感情に襲われていない平常時にステータス画面でこの盾の情報を見ようとした場合、「触れることすら、はばかられる」としか表示されず、強い意思でアクセスを繰り返してようやく情報が見え始めるという強固なロックがついている)。
発動中は武具そのもののみならず、勇者が身につけているほかの装備品すら禍々しい意匠に変貌してしまう。また、極度にこれらカースシリーズの力を使いすぎる(特に奥の手のスキル使用などは決定的)と、そのスキルの常軌を逸した効力の分だけ、使用者に代償の呪いが降りかかる(このカーススキルの呪いは通常の呪いと違い、聖水や聖職者のディスペルでも解くことができず、月単位での時間経過による自然消滅を待つしかない)。
カースシリーズは性能がとても高いが、きっかけとなった負の感情を増幅させる作用があり、
持ち主の精神力が高くないと暴走させてしまう。加えてカースシリーズの武器が強くなるほど精神汚染の効果も強まるため、暴走の危機が高まっていく。逆に、発動中にその「負の感情」が弱まってしまうと本領が発揮できなくなり弱体化してしまう。
また、進化段階に数字が割り振られており、第三段階からは名称が英語名に変化する。
(例:憤怒の盾(Ⅰ、Ⅱ)→ラースシールド(Ⅲ~))
- 憤怒の盾 → ラースシールド
「憤怒」の感情に呼応した盾。
尚文が残酷な事態に打ちのめされ、強烈な憎悪に心を焦がした時に発動。
最初の「波」を終息させた後の祝賀会で元康と決闘した際の、マルティの妨害行為とオルトクレイ王の悪辣裁定で負けとされ、ラフタリアの奴隷紋を無理やり解除された際の怒りと絶望で世界の何もかもを憎悪した際にそれをキーとして解放された。
その後、錬に斃された後ゾンビとなったガエリオン(父)との戦闘において、フィーロがガエリオン(父)に丸呑みにされた際に初めて発動し、その「盾」らしからぬ凶暴極まりない攻撃力と群を抜く防御力、そして暴走の危険性により、しばらくの間は尚文の奥の手となる。
攻撃カーススキルであるブルートオプファー(ブラッドサクリファイス)の代償は自身の血肉=自身の瀕死の大怪我。呪いは防御力以外のステータス低下。
後述の慈悲の盾で浄化されたが、書籍版では後に魔竜の干渉によって復活している。
- 新・七つの大罪の盾
金儲けやバイオプラントの改造などでカルマ値を上げすぎてしまった尚文が開放してしまったカースシリーズ。遺伝子改造の盾、環境汚染の盾、社会的不公正の盾、貧困の盾、過度の幸福の盾等のセット。
尚文は人格を汚染されて世界を救うために世界征服を考えるマッドサイエンティスト化した上に一人称が「ワシ」になってしまい(通称、「ワシ文」)、おかしくなった自分を止めようとするラフタリアを偽者と決めつけて村の住民を巻き込む結構な騒動を起こした。
その一方で、本来の尚文以上に仲間を気遣っており、憎めない悪役と化していた。
防御力も攻撃力もゼロだが、改造やアイテムクリエイション系に関しては非常に高い性能を持つ。呪いとして傷が回復せず、臓器にもダメージが入り、一日毎に一定の経験値を奪われ、EPが回復しなくなり、調合などのアイテムクリエイションで作ろうとするものが全てゴミになる。
書籍版では登場していない。
- ラストスピア → ラストエンヴィースピア
「色欲」の感情に呼応した槍。そこに後から「嫉妬」も上乗せされることで、ラストエンヴィー化する。
紆余曲折を経て、人格破綻後フィーロにべた惚れした元康が、尚文とフィーロの関係にヤキモチを焼いて発動した。
その穂先部分は、男にはモザイクに見え、女性にはセクハラものの何か(おそらくアレ)に見える形状という、色々な意味で問題のある槍である。……さらに始末に負えないことに、この形態を披露した際のこの槍のカースシリーズとしての位階は「Ⅳ」。当時「Ⅲ」であった尚文のラースシールドよりも高位であるうえ、元康が強化方法の共有をしていたので能力自体は高い。
……のだが、上記のあんまりな形状と元康の壊れっぷりのせいで、カースシリーズで唯一のギャグ武器として扱われた。
ラストのブーストカーススキルであるテンプテーションの代償は色欲の感情。
エンヴィーのブーストカーススキルであるルサンチマンの代償は嫉妬の感情。
……どちらも、壊れて「愛の狩人」になってしまった元康にはたいした痛手にもならず(嫉妬心こそ失われたが、底なしの色欲は失われなかった)、むしろ彼の奇行が若干マイルドになるだけマシというのが、実に哀しい話である。
(他のカースと違い攻撃スキルを使用しなかったのも一因。設定上は攻撃スキルも存在し、代償はラスト=「大切な思い出を失う」、呪いは「触れる者を傷つける」、エンヴィーの大小は「唱えた者に親しい者が唱えた者を忘れる」、呪いは「視力の極端な低下」)
- 憤怒の槍 → ラーススピア
「憤怒」の感情に呼応した槍。
人格破綻後に尚文たちの仲間になってから、尚文に大切にされていた仲間や大事に育てていたフィロリアルたちを敵の姦計で大勢喪った際の、元康の悲しみと怒りをキーに解放された。
まっとうに改心していた後述の錬と違い、人格破綻後はフィロリアルたちを溺愛するようになっていたこともあり一足飛びにラース位階にまで至った模様。
※本編では描写されなかったが、「槍直し」作中で当時のことを思い出した元康がこのことを語っている。
- 名称不明→名称不明
「強欲」と「暴食」の感情に呼応した剣。
仲間を死なせたことで追い詰められていた錬が更にヴィッチに騙された絶望で発動した強欲と、説得のための戦いで錬が盲目的に強さを求めたことで「暴食」が更に発動した。
「強欲」の攻撃カーススキルであるゴルトアオフシュタント(ゴールドリベリオン)の代償は自身の財産。呪いは触れた自分の物が劣化又は使用不可能なほどに崩れ、ドロップやアイテムクリエイションの粗悪化など幸運も低下する。
「暴食」の攻撃カーススキルであるシュタクファファル(ストロングディクライン)の代償は自身の経験値。呪いは経験値が入らなくなる。
- 憤怒の剣
「憤怒」の感情に呼応した剣。
改心後に尚文たちの仲間になってから、大切にされていた仲間を姦計で喪った際の、錬の悲しみと怒りをキーに解放された。
ただ、カースシリーズのおぞましさを身をもって体験していた故に、錬はこれを使おうとはしなかった。
- 集団心理の短剣
三勇教が魔王と呼ばれた過去の勇者の遺物を研究し、呪いの武器に汚染された樹を利用して生み出された短剣を錬が解析のためにウェポンコピーしたもの。
専用効果は洗脳解放、意志疎通、理解があると記されているが、オリジナルが刺された者が正義ゾンビに洗脳される上に二次感染も起こす代物であるため、歪んだ視点からのものであることが窺い知れる。
書籍版では登場しない。
- ジャスティスボウ(仮名)
「傲慢」の感情に呼応した弓。錬や元康同様に戦闘中に更に別のカースシリーズ(おそらくは「怠惰」)が発動している。正式名称は不明。
樹の正義感の歪みが、自身が追い詰められて悪化したことと、マルティの干渉により発動した。撃った相手を「正義に目覚めさせる」という名の洗脳状態にしてしまう。
攻撃カーススキルであるゲレティヒカイト・アラインヘルシャフトの代償は自身の信念。呪いは魔力とSPが回復しなくなる。
もう一つの攻撃カーススキルであるヘルトカイザーライヒの代償は自身の思い。呪いは判断力の喪失。
書籍版ではゲレティヒカイト・アラインヘルシャフトは未使用で、ヘルトカイザーライヒは詠唱描写無しになり、SPと魔力が回復しない呪いに掛かっていない。
ブレスシリーズ
聖武器の持ち主が、カースシリーズの呪いを完全に乗り越えた際に解放される、さらなる高位武器。
この段階に至ると、聖武器はこの形態がデフォルトとなり、別の形態に変化させてもこのブレス形態の恩恵効果が付与される。また、単純なスペックも飛躍的に高まり、専用スキルや解放ツリーも大幅に強化され、ブルートオプファー級の奥の手の反動さえも軽減され、この武具が覚醒した際には、発動から1ヶ月は消えないはずの「奥の手の呪い」も強制的に解呪された。
- 慈悲の盾
筆舌に尽くせぬ強い「慈愛」の感情に触れ、悲嘆・憎悪・激情・絶望を乗り越えた先に生まれた。
「『みんなを守る盾の勇者』を守る盾」になりたいと願った、盲目の少女と共に……心が生み出す、慈悲の盾。
外的要因で目覚めたためか書籍では尚文が本当の力を発揮できていないと感じる事もあり、憤怒を封じるのではなく乗りこなし、自身で慈悲を見出す事でカース、ブレス共に更なる進化を果たす事が示唆されている。
七星
正式な呼称は眷属器。聖武器の補佐のための武器。
七星と呼ばれてはいるが、八つの武器が存在する。その理由については馬車の項目で説明する。
四聖は異世界人の召喚勇者のみが持ち主に選ばれるがこちらは条件が緩く、四聖と同じく異世界人を召喚する他に、特定の場所に安置されている現物に触れたり、光となって選定者の元に飛んでいったり、聖武器を通して自身を振るう勇者として選定する場合もある。
勇者の武器としての基本的な仕様は四聖とほぼ変わらないが、こちらのほうが若干強化倍率が低い。
フィトリア曰く長期契約すると武器を一時的に切り離すことが可能になるとのこと。
先述の通り本来1つの聖武器に2つの眷属器でグループになっており、グループを形勢する3つの武器種には三竦みや組み合わせて運用すると強力といった何かしらの相関関係が存在する。
※書籍版では所持者の一部が違っている。
槌
シルドフリーデンの所属の勇者から奪われ、タクトの手に渡った後、ラフタリアを選定する。
ハンマーなどがウェポンコピーでは該当し、尚文はピコピコハンマーを作らせてコピーさせていた。
強化方法は武器合成。
細かく言うと武器の特徴となる専用効果をメインにしたい武器に付与することができる。
例)鋼の剣+金の剣+龍殺しの剣=鋼の剣(防腐)(龍殺)
武器によるが合成できる枠に数制限があり、一度混ぜたら変更は不可能らしい。
書籍では取り外しは可能だが武器ごとに可能な残数があり、補充するには再度対応素材を取り込む必要がある。
また合成で別の武器に変化する事もあるらしい。
ゼルトブル所属の召喚勇者(やり直しで判明)から奪われ、タクトの手に渡った後、フィロリアルのみどりを選定する。
強化方法は肉体改造。
解放ボーナス以外でも独自のポイントを使ってステータスに付与ができる所謂ドーピングの様なものができるが、最終的にはパズルの様に枠の中に収めないと効果が現れない。
方法次第では極端に割り振ることも可能。
強化を行ってから3日経てば振り直しができる。
尚文はこれで攻撃力上昇を期待したが、嫌がらせのように攻撃の項目のみアイコンが出なかった。
ツメ
シルトヴェルト所属の勇者・ルハバート=ワーバルトから奪われ、タクトの手に渡った後、フィーロを選定する。
小手と似てるがこちらは手だけではなく足に装着することも可能。
スキルは爪らしく攻撃的な技が多い。
強化方法はスキルと魔法の熟練度。
スキルを何回も使うとバーンってなる(フィーロ談)。
勇者にしか使えないスキルや魔法を使うと熟練度が蓄積し、Lvが上がると消費が軽減されたり、威力や効果の範囲などの向上と言った強化がされていく。
強化方法を知る前の熟練度もちゃんとカウントされるため、場合によっては強化方法を知った途端一気にスキルが強化されると言った事も起こる。
書籍版では諸事情で過去の世界のツメの勇者であるフィロリアから強化方法を聞くことになるが、何故かスキル熟練度のみで魔法については言及されなかった。
杖
かつて英知の賢王を謳われたオルトクレイが選定されていたが、彼の心が汚れ、勇者としての使命を見失っていたため、奴隷紋無効などの最低限の加護以外の力を貸すのを止めていた。
精霊の領域で尚文に自分の所持者を奮起させるように託された尚文の叱責に心を入れ替え、今の自分がやるべきことを思い直したクズの前に現れた。
基本は魔法での攻撃だが、スキルにより鏡やプリズムのようなものを出現させて、反射・拡散させて攻撃を当てるなどのテクニカルな武器でもある。
書籍では過去の杖の勇者によって魔法だけでなくスキルや武器に対応したプリズムも使用されている。
尚文は二枚ほどが限度らしいが、オルトクレイは何枚も出現させて、持ち前の頭脳ですべて制御しきれるらしい。
タクト戦の際に武器がないと戦えないとのことで、一時期尚文に貸し出される。
盾や書籍版で盾と融合した鏡と異なり、尚文が使っても攻撃力が普通に備わっているため攻撃が出来る。その際に攻撃力のありがたみ、魔法関連の簡略化など、尚文から心底羨ましがられる。
また、自分に適性の無い属性の魔法も使えるようになる。回復と援護の魔法にしか適性がない尚文も火と水の攻撃魔法も一つずつだが覚えたり、尚文のオーラをクズが使用していた。
強化方法は魔法強化。
レベルを上げて溜まったポイントを割り振って選んだ魔法の強化ができる。
I~Xの10段階強化で、Xまで強化したスキルをVで使ったりといった加減も使用時に任意で可能。
ものによっては強化段階で新たな効果が追加されることもある。
小手
鳳凰封印の地にあったが選定者がいなかった。
あまりにも抜けないので勝手に尚文の配下たちが紐を括って綱引きをおっ始める始末。
鳳凰戦中にフォウルが選ばれた。
格闘技に近いスキルが多い。ミレリア曰く盾と同じ防御に重きを置いた武器らしい。
強化方法はスキル強化。
杖の強化方法のスキル版。仕様も同様なので省略。
鞭
フォーブレイに安置されていた物がタクトによって不正所有されていた。ラトとウィンディアでどちらを選ぶか迷った上にウィンディアを選定する。
強化方法は資質向上。
レベルを下げる代わりに、任意でステータスの上昇率や特殊能力を増加出来る。
成長率ではなく基本値を伸ばす事も可能で、この方式は成長率向上に比べて最終的な数値では劣るが、レベルの変換効率は良好。
仲間の許可があれば勇者以外も強化ができる。
使えば使うだけレベルが下がるため、レベル上げの手段や時間がない時や、下げすぎてしまうと危険なことにもなる。
書籍では他の眷属器に比べ若干人格に問題があるらしく、選定する勇者は若干倫理観などがおかしいマッドサイエンティスト的な人物が選ばれやすいらしい事が言及されている。
投擲具
樹の持つ弓の中から突如現れてリーシアを選定する。
本来は召喚勇者が持っていた(やり直しで判明。錬に似た雰囲気だったとのことだが召喚されて数日で消息不明になっている)が奪われ、タクトの手に渡っていた。
そのため初期の頃は半分拘束されたままで半透明だったが、タクトから眷属器を剥奪したことにより、正式にリーシアの手に渡った。
投擲武器全般が該当するためチャクラムやブーメラン、投げナイフや投げ槍や投げ斧、鉄球など様々に変化する。あくまで投擲武器のためスキルはその類の物ばかりだが、投擲武器を投げずに直接攻撃することも出来る。
強化方法は金銭によるオーバーカスタム。
他の強化方法を使用する際に有効な強化方法で、他の武器などの強化法を知らないとただの貯金箱になる(取り出せない)
槌の強化方法の合成可能上限を増やしたり、鞭の資質向上の増加を増やしたり、斧の強化方法で試して金額によってパズルのコマが小さくなったり、失敗のある強化方法の失敗をなかったことにできるバリアのようなものを作ったりという描写がある。
能力が低いものならば少額で済むが、便利なものや能力が高いものは金額が高くなり、全ての項目を強化しようとすると金額が途方も無く膨れ上がるため実行するのは現実的ではない。
馬車
現フィロリアルの女王のフィトリアが所持している。
所持者が滅多に人前に現れないため、伝説の武器という認識がされていなかった。
そのために本来は八つなのに「"七"星」と言う呼称が定着していた。
馬車とはあるがウェポンコピー可能範疇は馬車に留まらず、戦車などにすることも可能。
馬車らしく中に入れば体力などの回復補助や扉を開けると別の場所に転移できるなど、何処かで見た事あるような能力を持っている。
強化方法はアイテムブック
武器に入れたアイテムの種類が一定の数字を超えるとステータス補正や能力を授かる。
馬車自体の力のインパクトが強いためにかなり地味に見えるが、これはこれで重要なのでバカにできない。
この能力で転送できる場所の数や人員を増やしたり、金銭獲得ができたりと様々なボーナスを得られる。
書籍では馬車という都合上、人類ではなく魔物や動物を使い手として選ぶと言われている。
また偏屈な上にもナルシスト的な気質がある様で、過去の自分の使い手に納得しておらず、過去に鞭の勇者に自分を真に使いこなせる生物の製作を依頼しており、元々制作予定だった魔物にその要望を取り入れたのが何を隠そう現在のフィロリアルである。
グラス達の世界の伝説の武器
尚文たち側の世界と同様に四聖と八つの眷属器の世界。
扇、刀、楽器、銛、鎌、船、鏡、本の八つの眷属器が判明しているが、グラスの所有する扇以外は女神の力によって転生者たちの手に渡り不正に所持されていた。
聖武器の所有者は三人が殺され、一人は幽閉空間に閉じ込められてしまっている。
決戦では尚文とアトラの手により呪縛から解放され尚文の仲間たちの手に渡る。
扇
グラスが所有する。
強化方法は魔力吸収。
倒した相手の魔力を吸収すると強化する。
刀
転生者が不正所有していたが剥奪され、エクレールを選定する。
書籍では安置されていた刀に触れようとした転生者の手から逃れるように近くにいたラフタリアを選定する。
強化方法は槍と同じ精錬。
アニメ版では選定して間もなく、レベルの関係で子供の姿に戻っていたラフタリアの体が一気に大人の姿に再度成長しており、潜在能力を開放させる要素も持っていると推測される。
また、絆達の仲間である鍛冶師のロミナに見てもらった際、勇者の体から離せないはずなのに、明らかにラフタリアの体から離れているという演出ミスがある。
楽器
転生者が不正所有していたが剥奪され、メルティを選定する。
書籍では不正所有から逃れたあと、樹の類まれな音楽の才能を認め、弓の聖武器と一体化する。
強化方法は金銭によるステータス購入。
武器に入れたお金を消費して強化に使う。投擲具と似ているが、こちらはステータスを強化するという違いがある。
銛
転生者が不正所有していたが剥奪され、サディナを選定する。
書籍でも場面は異なるが、不正所有から逃れた後にサディナを選定した。
強化方法はツメと同じスキルと魔法の熟練度。
鎌
転生者が不正所有していたが剥奪され、キールを選定する。
書籍では本来の勇者であるラルクが所有する。一時転生者によって奪われるも、尚文たちの協力で取り戻す。
強化方法は槍と同じスピリットエンチャント(ただし互換性は無く、素材表記も向こうが「〇〇スピリット」なのに対してこちらは「□□の魂」)。
船
転生者が不正所有していたが剥奪され、ラフちゃんを選定する。
書籍では本来の勇者であるエスノバルトが所有していたが転生者に奪われる。
作中では所有者のみが乗れるサイズの円盤や大人数が乗れるほどの大きさの空飛ぶ船にもなり、漫画版では小型のプロペラ戦闘機まで変化していた。
強化方法は馬車と同じアイテムブック。
鏡
転生者が不正所有していたが剥奪され、クーを選定する。
書籍では不正所有から逃れたあと、尚文に助けられた恩から、本との争奪戦に勝利し盾の聖武器と一体化する。
強化方法は食事Lv。
料理を食べることで強化し、勇者が強化を意識しながら料理して仲間に食べさせると、仲間も同様に強化する。
本
転生者が不正所有していたが剥奪され、マリンを選定する。
書籍ではキョウによる不正所有から逃れたしばらくあとに、エスノバルトを選定する。
強化方法はレアリティアップ。
こちらは武器の稀少価値が高いほど性能が上がる。弓のレア度と似ているが、こちらは同じ武器の中でもレアリティに差があり、より良いものをウェポンコピーすると上書きされ性能が上がるなどの特徴がある。
書籍では四聖武器は狩猟具、玉、鈍器、札であることが判明した。
直接登場したのは狩猟具と札。
またハッキリとは登場していないが玉がセインの宿敵勢力の改造魔物の核として利用されていたため、魔竜が改造魔物の記憶から強化方法を読み取って使用できるようになった。
消去法で鈍器の強化方法の一つがスキル強化(小手と同じ。ただし表記は漢字)なことがハッキリしたため、強化共有して使えるようになっている。
聖武器と眷属器の関係では、過去の世界に飛んだラフタリアが札と玉の聖武器、本と銛と鏡と刀の眷属器の強化方法のみしか使えなくなったため、これらの中で直属の関係があると思われる。
狩猟具
風山絆が所有する。釣り竿や鮪包丁などの狩猟に関係する武器に変化し魔物に対して高い攻撃力を発揮するが、人間や亜人にはダメージが入らない。
以下、狩猟具の強化方法
武器経験値
武器を使い続けることで武器に経験値が入り、強化する。
剣の熟練度と似ているが、こちらは成長段階で強化される(例:木の釣り竿→中級木の釣り竿)
札
武器に入れた札が表示され、スピチットエンチャントのように武器に貼ることで札に応じた能力を与える。
狩猟ボーナス
倒した魔物の種類によってボーナスが入り強化する。
札
杖と同じく魔法主体の武器。本体は札を入れるケース。元々別の所有者が殺され不正所有されていたが、逃れたあと召喚候補者であったシルディナを選定・召喚した。
シルディナからは元の世界に帰れなくなるとして捨てられそうになるが、召喚候補だった者を強引に呼び出した事を聖武器が考慮したのか上述の特例措置をあっさりと通した。
以下、札の強化方法
魔法強化
杖と同じだが、こちらの強化の表記は 一〜十 の表記になっている。
レアリティアップ
剣と同じ。
資質向上
鞭と同じ。
玉
ほとんど詳細が明らかになっていない聖武器。
セインの姉の勢力に捕らわれ、悪用されている。それらしき武器が汚染された状態で人造魔物の核にされている(以下の強化方法もその人造魔物の記憶から明らかになったもの)。
以下、玉の強化方法
信頼
盾と同じ。
強化方法の共有
盾と同じ。
職業
職業を選んでアイテムを注ぎ込むことで強化。
弓の強化方法のジョブLvと似ているが、こちらは戦士や魔法使いなどより具体的だったりとちょっとシステムが異なる。
その他の伝説の武器
上記の8つの聖武器と16の眷属器の管轄世界以外にも当然ながら存在し、書籍版や外伝で幾つか登場している
裁縫道具
書籍版からのキャラクターであるセインが所持する眷属器。
既に滅びた世界の武器であるため力が弱まり、言語の翻訳も上手く行かなくなっている。
鎖
書籍版からのキャラクターであるセインの姉が所持する。
武器を不正所有するためのアクセサリーが付けられていたため、当初は不正に所有されていると思われたが、実際は武器の精霊から正式に所有者と認められていた。
鎧
セインたちの世界に存在した聖武器。
セインの知る限りでは守り一辺倒で攻撃力がない尚文の盾のような守備特化だったとのことだが、過去の人物であるレインによると腕のパーツを飛ばした攻撃技もあったと証言が食い違っている。
指輪
セインたちの世界に存在した聖武器。
わりと大雑把な武器で、指輪に限らず輪っかなら大抵コピーして使えたらしい。
筆
盾と弓の双聖の世界だった頃に波で衝突させられていた世界の1つに存在した聖武器。
神を僭称する者によって、波と併行した殺し合いが推奨されたゲームに過去の弓の勇者たちとともに強制参加させられていた。
杖(聖武器)
真・槍の勇者のやり直しで登場した聖武器。尚文たちの担当世界とは異なる世界の杖の上位武器。本編の最終決戦後に潜伏していた上位の転生者が無理やり所持していた。
アークが転生者を殲滅させたことで解放される。その後、フィーロの儀式の際に協力するために現れ、アークによって穂先をつけられて槍に作り替えられ、元康専属となった槍の聖武器の代わりを務めることになった。
銃
真・槍の勇者のやり直しで登場した聖武器。尚文たちの担当世界とは異なる世界の武器で、本編の最終決戦後に潜伏していた上位の転生者が無理やり所持していた。
アークが転生者を殲滅させたことで解放される。
国、地域など
メルロマルク
勇者たちの主な活動の場。
剣・槍・弓の勇者を信仰し盾の勇者を悪魔とする三勇教が国教なため、盾の勇者である尚文は当初疎まれていた。
人間至上国であるため亜人を奴隷にする傾向が強く、フリー・奴隷を問わずの亜人の肩身が狭い。
女王が外交から帰還した後三勇教は邪教指定を受け、国教も盾を含めた四聖の勇者を等しく信仰する四聖教に変更となり、少しづつだが亜人と盾の勇者への差別がなくなっていく。
三勇教によって勇者召喚の儀式に必要な聖遺物のすり替えや、四聖勇者を勝手に召喚してしまったため、他国への賠償としてクズを除く七星勇者の権限を全て破棄している。
終盤で暴走したタクトによって戦争を仕掛けられるが、英知の賢王として復活したオルトクレイと尚文によって返り討ちにし、その後はフォーブレイに変わって世界最大国になる。
馬のほうが若干高級らしい。
歴史を遡っていくと古い伝承になるほど亜人の登場する機会が全くと言っていいほどなくなっていく。
伝説の武器も登場するのは剣と槍だけで、盾と弓に関する記述が無い。
このことを尚文とミレリアは文化圏の違いや交流の少なさが原因と推測したが、真実は世界融合前の剣と槍の聖武器のみだった頃の国を原型とする国であった。
リユート村
物語序盤の尚文たちが拠点とした村。
メルロマルクの街道沿いにある交通の要所で城下町からも比較的近い。
宿は一つしかないが、宿泊費は食事込みで銀貨一枚。
香辛料の豊富さから激辛メニューを取り扱っている事で有名な飯屋があり、(尚文曰く)安い値段の割に量が多いとのこと。また激辛料理を制限時間内に完食すると賞金がもらえるイベントも行っている。
当初は尚文の(冤罪による)悪名はここにも届いており警戒されていたが、尚文にとっての最初(メルロマルクにとっては二回目)の波がこの付近で発生し、他の勇者がボス退治優先で村の防衛をほったらかしにしていたのに対し、見かねた尚文とラフタリアが必死に村を守ったことで多くの村人が助かり、村人たちは尚文に対して信用するようになる。
城下町の近くにあるせいか、城下町の商人や兵士たちにリュート村の出身者や親戚がいるものも多く、城下町の薬屋や魔法屋に便宜を図ってもらったり、この次の波で騎士団の少年兵(アニメ版での名前は「エイク」)達が仲間に入れてほしいと志願したりしている。スピンオフ漫画『盾の勇者のおしながき』では、城の厨房の見習いが尚文のために食べるものを探していたラフタリアのサンドイッチ作りを手伝っている。また、村を救ってくれた礼として、領主から行商の役に立つ商業通行手形をもらっている(フィーロの馬車も村の復興の手伝いをした礼にもらった荷車を改造した)。
書籍版では廃坑寸前だが近くに炭鉱もある。
また、波の後でヴィッチによって領主が解雇され、元康が新領主に任命されそうになり、村の財政が破綻するレベルの法外な復興特別税をでっち上げるところを、謎の黒服達(女王配下の影)と尚文に助けられ新領主と税の件は白紙となった。こちらでは商業通行手形とフィーロの馬車はこの時の礼としてもらっている(領主は現金を用意しようとしたが、「波からの復興に金が要るだろうから物でいい」と尚文が提案した)。
書き下ろしでは上述した飯屋にまつわる話が幾つか描かれており、味覚障害を患っていた頃の尚文が(賞金目当てに)激辛料理に挑戦して見事完食し「激辛王」と呼ばれるようになったり、飯屋の料理長の審査で閉店の危機に陥った際には協力し、持ち込まれたフロッグサラマンダー(毒のある食用に向かない魔物)で料理長を歓喜させる料理を出した事で店の残続に成功し飯屋を繁盛させたりした(メルロマルクの抱える食料問題案件でも「食用に適さない食材が適切な処理を施して料理が開発され好評になった」と報告に上がった程)。
尚文の村
尚文が霊亀討伐の報酬として授かった領地。
物語中盤からこの村が拠点となり、配下の奴隷たちを鍛える場ともなる。
元々はメルロマルクの亜人友好のための村であり、ラフタリアやキールの故郷だったが、波の災害で廃村になっていた。
書籍では元の名前が「ルロロナ村」だったことが語られた。
村のルールで恋愛禁止であったが、アトラの遺言により多少規制緩和され自由に恋愛できるようになる。
また、郊外の方に元康のフィロリアル牧場があり、新・七つの大罪の盾でおかしくなった尚文により作られたクレープの木やパンの木などが生えている。
後に錬の発案で尚文の苗字(岩谷)から取ってロックバレーと名付けられ、
エピローグではロックバレー「国」を名乗るほどに栄えている。
帝国なのか王国なのか共和国なのかわからない政治体制だが、平和な国なのは間違いないらしい。
また前述のクレープの木が神樹と称されて国の象徴と言われるほど大きく成長しており、そこから採れるクレープは少し高いが食べる事ができるとの事。
アニメ第1期では最終回で三勇教事件やカルミナ島の波の件の報酬として原作よりも前倒しで授かっており、開拓を始めたところで物語がいったん終わるという形になっている。
その他のメルロマルクの村
レルノ村
飢饉に苦しんでいたところを元康が奇跡の種(バイオプラント)で解決した村。数週間後に起きたバイオプラントの変異で壊滅しかけた。
通りかかった尚文が解決したたため、尚文への恩と共に元康への悪評も広げた。
ミルソ村
ガエリオン(親)たちが住んでいた山の近くの村。
錬たちが倒した死体の処理を引き受けて金儲けに利用し一時的に財が潤うが、金に目が眩んで処理を怠ったことで疫病を蔓延させて自滅しかける。
通りかかった尚文が解決したたため、尚文への恩と共に錬への悪評も広げた。
自分たちの非を隠したことや、後に錬たちが去った後にガエリオンたちの巣を襲撃し、ウィンディアを奴隷に売り払ったことも判明したため尚文からの評価は大きく落ちた。
シルトヴェルト
亜人の国で、不遇な扱いを受けていた尚文を勧誘しようとした。
(しかし当時の尚文は極度の人間不信だったため、蹴られてしまった)
メルロマルクと長年戦争を続けてきた国で、盾の勇者を神と崇める盾教が国教となっている。
亜人至上主義である点もメルロマルクとは逆で、人間を奴隷にしている。
過激な側面を持つ国であり、二十数年前には世界支配をなそうと各国に戦争をしかけ幾つもの国を滅ぼしかけたが、杖の勇者・オルトクレイによって阻止され、過激派も多くが潰された。
それでもなお、尚文に絡んだチンピラが数日後に惨殺死体で見つかったり、尚文がサインした服を着た兵士が連日ストーカー紛いの被害にあった挙げ句に服を奪われ闇のオークションで高額で売り買いされたり(web版のみ)、何かと尚文の邪魔をした騎士団長が何者かによって殺されたり(アニメ版では未遂)と危険な側面を持つ。
尚文の冤罪が晴れてからも、奴隷商などを通して間接的に接触を図っている
(これは亜人の神である尚文の俺に関わるなの発言を忠実に守っているためである)
本編ではあまり触れられていないがシルトヴェルトはもともと盾教の集団によって建国された。
また、血筋が重要視される傾向があり、最上層にシュサク、ゲンム、アオタツ、ハクコの四神に似た亜人がいる。
この四種は以前シルトヴェルトで偉大な功績を残したため現在でも支持されていると槍の勇者のやり直しで明らかにされた。
国の伝承を遡っていくと過去に使われた伝説の武器にはメルロマルクと逆で盾、弓、槌、爪、鞭と武器が偏っていて、古くなればなるほど人間の登場する機会がほとんど無いくらいまで減っているらしい。
書籍版では後述のクテンロウ編の前にシルトヴェルトを舞台にしたエピソードがあり、尚文を傀儡にしようと首脳陣がたくらむが、首謀者が倒されたことと、アトラの叱咤により他の重鎮らの目が覚めたことで尚文に協力するようになっている。
フォーブレイ
この世界最大の国。四聖教と七星教の総本山であり、フォーブレイ=四人の勇者という名が示す通り勇者の国とも称される。
勇者の血筋は尊重されているが、それ以外の人間と亜人は平等に扱われている国でもある。
七星勇者を幾人も抱えているが独占をしているわけではなく、各国へ援助・派遣をして、指示などを出しやすいように一箇所に固めている連合軍のような体制で保持していた。
古来より王族は四聖、七星勇者の血筋を取り入れる習わしがある。
そのためか、王族はイケメンや美女も多いが、引きこもりや面食い、ハーレムや遊び好き、他者を出し抜き勝つことに執着するものも多いとのこと。
錬たちのゲームの世界では首都と言われていてこの世界でもかなり栄えている。
馬車の代わりに車、飛属性の魔物に変わって飛行船、路面の舗装など、あらゆる部分で近代的になっている。
これほどに発展しているのは過去の勇者を積極的に抱え込んでいることに由来するが、そのため転生者も他の国とは比べ物にならないほど大量に入り込んでもいる。
また銃火器も取り扱っているが火薬などの取り回しの不便さと、レベルに依存した弾速と威力しか出ないため、現実の銃火器の最大の利点である「誰でも容易に殺傷力を得られる」メリットが存在しない。
そのため遊戯などには利用されるものの、武器として戦闘に持ち込まれることは稀である。
また、国王の極まりない加虐嗜好を利用して貴族の女性が悪いことをした際に王に嫁がせるという罰則がある(正確には国王の女に対する扱い自体が罰則になる)。
四聖教と七聖教の教会があり、四聖、七星の武器の選定者が現れるとステンドグラスが光る。
王子の一人であり転生者であるタクトによって王やタクトに逆らう真っ当な王族関係者が軒並み殺されてしまったため、戦後はメルロマルクに殆どの実権が移ってしまった。
ゼルトブル
闇ギルド、コロシアム、フィロリアルレースなど、フォーブレイとは別のベクトルで栄えている。
三勇者のゲーム知識によれば、この国の武器屋の武器は優秀らしい。
実際に使い勝手の良い流星シリーズの技を習得可能な隕鉄製の武器を扱っている。
斧の七星勇者を輩出していたが、タクトによって殺され武器を奪われた事でタクトに政権が移ったフォーブレイと敵対。終戦後、斧の勇者を殺した報復として闇ギルド主導の元でタクト一派の処刑を担った。
真・槍の勇者のやり直しの真・チュートリアル編では元康がドライブモードで走り回っていた事がウケて人間バイクレースが開かれようとしたり、伝承のフィロリアル編ではガエリオン(メス)によって広められた映画文化に便乗し、世界中に蔓延って暗躍していた転生者の処理を兼ねて「転生者同士を殺し合わせる娯楽映画」が暗部主導の元で製作される事になったりと娯楽の面において流行りものに敏感な気風が見られた。
シルドフリーデン
シルトヴェルトの血筋重視に異を唱えた亜人たちが建国した人間と亜人の国であり、人間と亜人の自由と平等が国是。奴隷戦争の末メルロマルクやシルトヴェルトのような奴隷階級は存在しない(ただし社畜は除く)国である。
盾の勇者の信仰もあるが、竜への信仰も強い。
シルトヴェルトからは、下賎な種族が伝統な方針に従えず国を出たとやや見下されている。
歴史も百年そこらと比較的新しい国であることや原住民だった兎の亜人を皆殺しにして建国された事がやり直しで明らかにされる。
首脳部にアオタツ種が居るが、彼女はタクトハーレムの一員である。
そのためタクト一派の世界征服に便乗し、ともに敗戦国となり戦後は莫大な賠償金を負って苦難の道へ進んだ。
真・槍の勇者のやり直しのシルドフリーデン編では賠償金の支払い能力を調べるための視察で国家レベルでズブズブに腐ってタクトの食い物にされていた国だと判明したが、ガエリオン(メス)が新代表に就任しなんとか立て直され、本来の指針である「自由」に向かって動き出した。
クテンロウ
ラフタリアの両親やサディナの故郷。
※書籍版に登場。
シルトヴェルトの東にある島国で、昔の日本に似た文化を持つ。
鎖国政策をしており、それと結界の効果によりシルトヴェルトの交易船でないと入国できない。
国主は「天命」と呼ばれ、聖武器や眷属器の勇者が悪事をした場合に裁く「調停者」の役割もある。
ルフトミラ(ルフト)を傀儡とした政権の悪政により国が混乱していたが、ラフタリアを旗頭とした革命が勃発。人心が現政権から離れていたこともあり短期間で革命派が勝利し、ラフタリアを(半ば形式上ではあるが)天命とした新体制に移行する。
その他の国
隣国
メルロマルクの隣国で名称不明。国王の圧政と高い税で民は苦しい生活を送っており、そのため革命を目標とするレジスタンスが結成され、訪れた樹がレジスタンスの手助けをしたこともあり、革命は達成された。
しかし民から不当に高いと思われていた税金は飢饉に根ざすもので適正であったため、レジスタンスも国の運営のために同じ税にせざるえなくなり、根本的な解決は尚文がバイオプラントを提供した後になった。
尚文たちが直接訪れることは本編・外伝を通しても無く、難民や噂などでしか情報がないため、国王の実際の人柄や圧政がどのようなものであったかなどは不明。
本編では樹が正体を隠し、またレジスタンスも政治の失敗を樹の悪評として広めなかったため尚文が樹の活動を察したに留まっている。
やり直しメルロマルク編では三勇教が革命への助力を樹の功績と広めていたことで、後にレジスタンスの統治の際に四聖勇者が関わったにもかかわらず問題が解決されていないと不平不満が広がっていた。
真やり直しチュートリアルでは本編同様に正体を隠した樹と共に革命を行った後に樹がタクトに殺されたことを受けて、タクトの悪事が広まったあとは樹が再解決に戻ろうとしたところを殺されてしまったとやや美化して喧伝されていた。
絆達の異世界
最初は波に抗い尚文たちとも戦うが、波の終盤で尚文たちの世界とわずかに融合してしまい、以降は尚文たちと共闘の道を選ぶ。
このような道を選んだのは、メディアによる転生者の手で四聖勇者は殺されたり、監禁されるなど、活動不能になり、守護獣(四神)も全て討伐されてしまい、尚文たちを殺さない限り滅亡を待つだけとなってしまったため。
(逆に武力が残っていれば初期のように敵対していただろうと言ってもいる)
これ以上世界融合が進行しないようにするために、住民の大半を犠牲とすることも厭わないというあたり、本気度が測り知れない。
この世界にもメディアによりマルティのような分身体や転生者が送り込まれており、女神から授かった能力で無双して四聖勇者を3人も殺害し、残る一人は監禁状態にして、転生者同士で戦争をしたりと波なんてそっちのけである。
転生者たちは尚文らと対峙した時にアップデートだボスだと騒いでいたためゲーム感覚でいるのかもしれない。
住んでいる住人は人間のほか、魂人(スピリット)や、晶人(ジュエル)と呼ばれる種族がいる。
ちなみに上記の種族は亜人にカテゴリーされておらず、エルフやドワーフなどが亜人となっている。
尚文の世界のSPを回復させるアイテムで体力が回復したり、グラスの世界の回復アイテムで尚文たちは経験値を獲得したりと面白い互換性がある。
書籍版ではクテンロウと同様に昔の日本に似た文化の国が多い(グラスが着物姿なのもこのため)ことが判明している。また、この世界の四聖勇者の一人である風山絆が救出された事で早くに尚文達と和解・協力するようになったため、web版とは運命が大きく変わっている。
眷属器は国それぞれに管理されている。
シクール
鎌の眷属器の国。
セン
扇の眷属器の国。
ミカカゲ
鏡の眷属器の国。
レイブル
刀の眷属器の国。
ルワーレ
本の眷属器の国。
セインの宿敵勢力の世界
書籍版で登場。
尚文・絆の異世界とは違う別の世界の眷属器の勇者・セインのいた世界を滅ぼした勢力のいる世界で、同世界出身だったセインの姉が属している。世界を滅ぼすための戦いに興じており、絆の異世界では波の戦いの裏で転生者を焚きつける等して暗躍していた。尚文達が異世界に介入したのを機に刺客をよこすようになり、尚文の世界の中でお尋ね者になっていたヴィッチとその取り巻きやマルドを始めとする樹の元仲間を引き入れた。
世界を滅ぼした実績で多くの経験値と死に戻り(死んでもどこかで復活できる能力)等の特殊技能を得ており、ドライファまでの魔法の使用を可能にするアクセサリー、異世界の言語がわかるアクセサリーや伝説の武器を拘束して支配するアクセサリー、異世界の聖武器や魔法を封じる手段、汚染された聖武器を基に強化方法を取り込んだ改造魔物の使役等技術面の分野も発達しており、尚文・絆両世界の武器の一部を拘束して所持している。(しかし一部の武器は奪還、独自技術の一部も密偵として潜伏していたライノによって流出されてしまった)
具体的な内情や勇者武器は現時点では不明だがこの世界の組織も一枚岩ではないらしく、セインの姉が「あの方」と呼ぶ人物が主導権を握っている。
この世界にも四聖勇者がいるが監禁されており、しかもその人物を狙ったテロリストが殺そうとして世界が滅びそうな状況に陥った事があるが、上述の経緯で引き入れたヴィッチ達が介入した事で最悪の事態を免れたとの事。それを機にヴィッチが「あの方」に取り入って気に入られたらしい。
絆の異世界が尚文達の助力もあって抵抗し続け攻略に詰んできた事と「あの方」のお気に入りだったヴィッチが殺された事を機に次の標的を尚文の世界に向けた模様。
波から世界を守るために作られ、各地に封印されている獣。守護獣とも呼ばれる。
世界を守るために結界を貼る能力を持ち、その世界の命の2/3を犠牲にすることにより他世界からの干渉を防ぎ、世界融合現象である「波」を防ぐできる。
聖武器、眷属器の勇者とは違う方法による世界の守護機構であり、勇者たちが自力では波から世界を救えないと判断した時に彼らが解き放つ最終手段や、あるいはあまりにも勇者たちが弱い時に自動的に目覚めて彼らに頼らず世界を救おうとするためのもの。
その性質上、人間や魔物などの生命を積極的に殺害するべく行動し、四聖に対しては使命の手段は違えど同じ世界の守護のための存在なので積極的には敵対せず、トドメも刺そうとはしない。
四霊の活動中は結界生成のための魂の蓄積を示す別枠の青い龍刻の砂時計が起動し、波の到来を告げる赤い砂時計は停止する。
勇者のステータス画面にも青い砂時計が表示される他、その四霊が波の何段階目相当の驚異に相当する強さかが数字で表示される。
複数の封印が解かれている場合、全ての守護獣が能力を共有して強化される上、同時に撃破しないと力を分け合って何度でも復活してしまう。
おまけに封印もリンクしているため、活動中の守護獣がいると他の守護獣の封印にも負荷がかかって解けやすくなり、3体の守護獣が活動しているともなれば残りの1体の封印は何もしなくても勝手に解けてしまう。
書籍ではグラスの世界や盾と弓の過去世界では四神が守護獣を務めていた事が明かされている。
全て討伐されても何らかタイミングで代替わりしているようだが、条件は不明。
霊亀
山と見紛うくらいに大きい巨大な亀。
三人のやっていたゲームでは討伐推定レベルは60位で大したことのない強さだが素材が旨くその時点から倍以上に強くなれる今後のボス戦の足がかりのような敵かつ、自身の封印されている国の上層部を送り込んだ刺客によって傀儡化しているため、放置してもいずれは復活してしまう上にその場合は被害が拡大し霊亀も強くなってしまうというイベントとして用意されていた。
web版本編ではカルミラ島でレベル80帯にまでレベルを上げ、派遣された各国でも問題なく波のボスを倒した錬、元康、樹によって封印が解除されるが、単独の強化方法しか使っていない状態では歯がたたず返り討ちにあい、唯一強化方法の共有に成功して四倍の強さになっていた尚文でやっと対抗できる強さであった。多くの集落や国を破壊し、メルロマルクを潰す直前に尚文たちの手で倒される。
書籍版では波の尖兵であるキョウ・エスニナの手によって復活・暴走させられ、結界生成の力を奪われてしまう。更に、強化共有で四倍強くなった尚文に霊亀の武器で追いつこうと復活した霊亀に挑んだところをキョウによって捕獲された三勇者を苗床にすることで聖武器の力を取り込むことで攻撃パターンも強化された尚文称する「暴君霊亀」に変化。隕石じみた大威力の棘は街を軽く消し去り、潰された頭部が増える上にその口それぞれから雷撃を放つ異常な再生能力も得て、避難のための足止めに挑んだ尚文たちや、守護獣が本来の役目を果たせない状況と止めるべく馬車の眷属器を引っ提げて参戦し巨大化したフィトリアと激突する。
また、ゲーム知識における上層部を傀儡化させる役割を持った刺客の立ち位置の存在として、腐敗した国を作り場合によっては四聖に倒されることも使命とする人間の女性型の使い魔オスト(正体は霊亀の心)が登場している。
やり直しでは一部のルートでは書籍版同様に三勇者が封印を解除せずとも復活し、ルートによっては他の四霊の力で強化され本編以上の甚大な被害を齎すこともあれば、十二の武器の強化方法を使っている四聖たちの敵ではなく倒す手順がやや手間の要るだけの雑魚のようにも扱われる。真槍ではオストの存在も言及されるが、上層部を腐敗させるはずが潜入時点で既に腐敗しきっていたため、国を維持することに苦労しているとのこと。
巨体ゆえに歩くだけでも大きな地響きが発生し、当時の尚文の流星盾、シールドプリズンを一蹴りで壊す。
口から放たれる荷電粒子砲じみた雷のビームは山を穿つ威力で、四聖の強化方法を使った尚文が重傷を受けてなんとか耐えられる威力である。
また、口からドレイン効果のある電撃を放ち、相手のSPを根こそぎ持って行き、奪ったSPで大技を連発したりとトリッキーな攻撃もする。
本体の進行スピードはそれほどでもないが、様々な形の無数の使い魔を操り、更に使い魔によって攻撃を受けたり、殺された物も使い魔として支配し使役することで広範囲に被害を齎す。
街の下に封印されていたようで背中には中華風の街が乗っている。
体内へ侵入するための霊亀洞と呼ばれる洞窟があるが中は石造りになっている。
頭と心臓を同時に潰さないかぎり何度でも復活するため体内に侵入する必要があるが、
周りに使い魔がウヨウヨいる上に(一般人には)標高が高いためそもそも侵入が困難で、内部もかなり複雑な構造になっている。
鳳凰と同時に封印が解かれると尚文の耐性も貫通する状態異常の炎のブレスを吐くようになり、応竜と同時に封印が解かれると背中から水が涌き出して辺り一面を湖のようにしてしまう。
アニメ版では二期で登場したが、サイズ、強さ共に原作より大きく弱体化しており、メルロマルクから遠く離れた霊亀国国境近くで倒されてしまった。
鳳凰
2体1対の鳥の魔物。大きさは死ぬ前の親ガエリオンより少し大きいくらい。
中華系の辺境の小国に封印されていたが青い砂時計の時間切れによって復活。
一匹は高高度、もう一匹は低高度に陣取り、高いほうが魔法や羽ばたきによる空爆、低いほうが羽ばたきに加え竜巻召喚や爪、炎のブレスで近距離で攻撃してくる。
羽ばたきで抜けた羽が使い魔となって襲ってくる上、炎で焼かれ死んだ者も鳳凰の支配下に置かれてゾンビのように操る。
赤いビームのようなものを放ち相手のSPをごっそりと持っていき、さらにもう一匹を回復させる厄介な能力も持っている。
最大の特徴とも言えるのが2体を同時に倒さないと残った方が自爆する。その後両方とも復活をするという能力で、自爆の威力は近距離で受けた場合、四聖の強化方法を共有していた尚文でも耐えられない。
錬たちのやっていたゲーム知識ではHP共有タイプの魔物で片方を倒せば両方倒せる仕様というゲーム知識の罠が仕掛けられていた。
四聖の和解が済んでいたこともあり、事前に過去に召喚され鳳凰と戦った小手の勇者の残した壁画の情報を分析し同時撃破を狙っていたが、タクトの横槍で撃破のタイミングがずれたため残った鳳凰が自爆し、尚文を庇ったアトラが死亡し、護りきれなかった連合軍やフィロリアルなどにも多大な被害が発生した。
タクトが片方だけ攻撃したのは故意であり、これを機にタクト一派と対立することになる。
やり直しでは二手に分かれた鳳凰が各地を飛び回って大きな被害を齎し、距離が離れすぎたため同時撃破が更に困難になった。そのためできるだけ被害が少ない土地で自爆を起こさせ、片割れを強制的に呼び寄せる作戦がとられた。
また麒麟と同時に封印が解かれると雷を纏うようになる。
麒麟
名前のみ登場。
本編では鳳凰を倒した後に復活したが、尚文たちが到着する前にタクトらに倒されたため詳細不明。
やり直しでも視点である元康が応龍と戦っている時に別動隊として動いた尚文たちが対処したため直接は登場せず。
鳳凰と同じく2体1対の魔物で、風と雷を使いこなすらしい。
本編ではタクトの噛ませ犬、やり直しでも直接登場の機会がないなど、四霊の中では一番扱いが悪い。
応竜
本編では未登場。竜帝の欠片の一つの中に封印されている。
レールディアの所有する欠片に封印されていたため、その欠片を奪ったガエリオンの中にもいるがコレを解放することはガエリオン自身と大量の人口を犠牲にするため、手詰まりになった時の最後の手段として保留される。
やり直しではタクトの取り巻きの竜帝・レールディアが応竜化した個体が登場する。
酸を使い、酸の雨の濃酸のブレスでシルトヴェルト軍やメルロマルク軍を溶かしたり、沈黙効果のある光を放つこともできる。
首が9つあるヒドラタイプの姿で登場するが、翼の無い東洋風の姿でも登場する。
最強の四霊にカウントされていて、自身を雲や水流にして致命傷を避けたり、リンクした四霊からエネルギーをもらって、すぐさま水や雨雲から復活してしまう。
鳳凰と似たペナルティがあり、応竜の場合は同時に潰さないと一定の範囲内に増殖してしまう。
波
この世界でいう波は、水面の揺れのほかに、時空の亀裂から魔物が大量に出現する災害を指す。
(海があるため本来の意味の波もある)
周期的に発生するため、龍刻の砂時計によっていつ発生するか分かるようになっている。
勇者たちは、当初波とは時空の切れ目からの悪意あるモンスターや人などの襲撃と考えていたが、後に世界同士が融合しようとする現象であることが分かる。
これを放置していると街が壊滅したり、世界が融合してしまう。
世界が融合すると無用な争いが起こるだけでなく(メルロマルク対シルトヴェルト)、合体して大きくなりすぎたシャボン玉が割れてしまうように、世界が生命の存在しない荒野になったり完全に消え去ってしまう事例もある。
その正体はメディアが小さな世界同士を融合させ、自分が降臨出来るだけの容量を持つ世界に作り替える作業である。
書籍ではタワーディフェンスなどのWAVEも由来の一つではないかと推測されている。
聖武器がそれぞれ、またはひとまとめに信仰されている。
基本的には波への対策を聖武器に選ばれた勇者と共に行っていくサポート組織。だが国同士の争いにも関係しており、色々な思惑で動く宗教派閥もある。
四聖教
世界共通の宗教。
文字通り四つの聖武器を崇めている。
拠点はフォーブレイにあり、本部教会には生存確認も兼ねたステンドグラスがある。
勇者と司教しか入れない秘密の部屋があり、終末の波が起こった際に召喚される勇者について記された碑文が安置されている。(やり直しのフォーブレイ編では四聖勇者が来訪した際に確認できたが、書籍版ではタクト一派が国を乗っ取った際に激怒した教会への見せしめとして破壊された事がリーシアの口から明かされた)
七星教
フォーブレイに教会が存在する。
四聖教の教会と同じように七星勇者の生存を確認できるステンドグラスが存在する。
しかし、不自然に欠けている部分があるうえに、本物と偽者の区別はできない。
三勇教
メルロマルクで主に根付いている宗教。元はフォーブレイの四聖教から別れた宗派。
書籍では大きくなる過程で、過去の盾の勇者の作り出した改造亜人によって滅ぼされた国の末裔による盾の勇者を悪魔とする宗派を取り込んで今の形になったことが判明している。
亜人とその亜人の神である盾を「盾の悪魔」と呼んで意図的に排除している。
女王からは保守的な勢力だと思われていたが、実際は四聖教会から四聖武器のコピーを奪って秘匿し、更には魔王の研究や、人体実験に手を染めていた。
波が起きてからは勝手に勇者を召喚した上に国を乗っ取ろうと画策し、挙句の果てに信仰対象であるはずの三勇者も思い通りに動かないと言うだけで手にかけようとするなど、完全なカルト集団の正体を晒している(ちなみに漫画版では「以前より教皇とその周辺の動きには目に余るものがあった」と変更されている)。
本編中の暴走により邪教として廃止になり、盾も含めて信仰する四聖教への改宗に国の方針が切り替わることとなるが、残党の影響はしばらく残ることになる。
盾教
シルトヴェルトで国教になっている。
三勇教とは逆に盾のみを信仰した宗教。ただし三勇教のように悪魔として排斥はしておらず、勇者としては他の四聖も敬っている。
三勇教と同様に過激なところがあるらしいが、大部分の過激派は過去に世界支配の吹っかけた結果杖の勇者オルトクレイによって排除され、現在のシルトヴェルト代表もあれほどの暴走は避けたいと語る穏健派が主流なため、目立った過激な行動は比較的少ない。
槍の勇者のやり直しによれば、剣の勇者のみを信仰する宗教もあるらしい。
魔法
盾の勇者の成り上がりの世界の魔法は大きくわけて2種類ある。
通常魔法
大多数の人間やフィロリアルなどのほとんどの魔物が使用する魔法。
下から順番に「ファスト」「ツヴァイト」「ドライファ」の3つにランク分けされ、
ファスト・○○(○○の部分には魔法の名前が入る)という風になる。
合唱魔法
複数の使用者で発動させる魔法。
儀式魔法
合唱魔法より大人数で発動させる魔法。
龍脈法
ドラゴンやその加護を受けた極一部の者が使用する魔法。
通常の魔法との違いは、通常の魔法が決まったパターンで自分から力を引き出して魔法を発動させるのに対し、龍脈法は周囲の物や生物などの力を借りて発動することである。
その性質上通常の魔法と異なり毎回違うパターン(詠唱)で発動しなければならず難易度が高い。
ちなみに自分を指定して力を借りて発動するということもできなくはないが、その場合は通常の魔法のほうが効率がいい。
杖の強化方法で強化できるかは不明。
リベレイション
通常の魔法と龍脈法の合わせ技で、勇者専用。
魔法と龍脈法は仮に両方覚えられても水と油のように相性が悪く混ぜて使うことができないが、勇者専用の項目のSPが乳化剤の働きをしてうまいこと混ぜ合わせることができる。
上記の性質の違いから両方をマスターするのは至難の技であるとされる。
しかし、最終的には四聖勇者全員がリベレイションを唱えられるようになっているので、あくまで努力すれば可能な範囲であるらしい。
最上級魔法となるリベレイションは特に効果が大きいが、勇者専用であることや龍脈法をマスターしなければならない点、さらには詠唱が長く非常に集中力が必要であることから唱えることが難しい。
そのため世間ではドライファが最上級の扱いとなっている。
リベレイション以外にも勇者専用の魔法が存在し、尚文がよく使用したオーラはその代表格である。
杖の強化方法で強化するとⅠ~Ⅹの10段階で強化される。
宝石魔法
グラスたちの世界の魔法。宝石と交信し、力を借りて発動させる魔法。
演奏魔法
グラスたちの世界の魔法。歌、楽器などで音を使って曲を奏でることで発動させる魔法。
竜魔法
グラスたちの世界の竜帝が開発した魔法。
古代魔法
尚文たち側の世界にかつて存在していた魔法。現代では失伝している。
アイテム
バイオプラント
メルロマルク南西にあるダンジョン封印されていた植物。ごく短時間で急成長し、変異することで様々な美味しい食用の植物の実がなる。
しかしその高い変異性から放置すると二週間で危険な変異を起こし出し、寄生能力を持ったものや自ら動くもの、更には魔物判定されるものなど現れてしまう。作り出した錬金術師もその点が解決できなかったため封印されていた。
元康のプレイしていたゲームでは危険性について一切書かれておらず、また過程を省略することで飢饉による被害者も減らすことが出来るイベントであり、
そのため元康が知らずに飢饉にあえぐ村を救うために封印を解いて村に渡したことで、飢饉は解決したものの村を滅ぼしかける。
尚文が討伐した際、新たに出た盾のスキル「植物改造」を使い、繁殖力はそのままに変異性を下げてトマトのような実だけが実る安全な農作物に変わった。スピンオフ漫画『盾の勇者のおしながき』によると、味はトマトのようでミカンっぽく、果物に近いとのこと。
後に食糧難に陥った国や地方を救ったり、様々に調整された上で世界中に渡ることになる。
尚文の村でも数多く栽培されており、研究により家屋にもなる「キャンピングプラント」や、文字通りパンが実る「パンの木」等の派生品も生まれた。
やり直しでもメルロマルク編以降は元康が村で便利に使われていた植物が自分の開放した種だと知ったため、改良後に毎度尚文の手柄として役立てている。
フォーブレイ編ではタクト残党によって意図的に暴走させられ失われてしまったが、食糧危機の解決のために尚文が元康に再現を頼んだことで、五日で再現した。
書籍版本編では尚文らが落とされた無限迷宮からの脱出に使われた。
ルコルの実
葡萄に似た形の果実。樽一杯分の水に混ぜることで丁度良い濃さになる酒の素。普通の人間がそのまま食べれば急性アルコール中毒で昏倒、下手したら中毒死する代物で、過去には暗殺に使われたほど。
非常識レベルで酔わない尚文だけが普通に食べることができる。この世界の酒類にはSPを回復させる効果があり、酒の塊のようなこの実の回復能力は非常に高いのだが、アルコールが強すぎるため尚文しか恩恵にあずかれない。尚文が初めて訪れた場所では本物の盾の勇者か確認するためにこの実が良く出されるほど。
書籍では「内部にこの実をぎっしり詰め込んだタル爆雷」を投射することによる漁業が存在することが判明し、カルミラ島の波戦で海系の魔物に対して投入された。
更にグラス一行との戦いで苦戦する尚文たちの戦場への支援として使われ、破裂によって希釈なしのルコルの果汁粒子を大量に含んだガスを発生させ、「尚文だけは無事で済む簡易な神経ガス散布弾」として効果を覿面に発揮し、形勢逆転の一因にもなった。
イグドラシル薬剤
どんな病でも治るとされる最高位の薬。瀕死の状態だった変幻無双流のババアやアトラを回復させている。相当な貴重品であり、膨大な多種薬剤の消費、毒物の精密な配合、ろ過後の上澄みなどの行程が必要な上、入手法不明の“神木の樹液”が必要とされるなど、調合は困難を極める。
作中における尚文は、霊亀の素材から解放された“霊亀の神木の盾”に内包される技能ボーナス『奇跡の薬学レシピ』によって辛うじて作成するに至った。
ただやり直しの描写から本編での効果は勇者による効果増強もあっての物で、単体では評判ほど万能の薬ではない模様。
ウロボロス劇毒
真・槍の勇者のやり直しの伝承のフィロリアル編で登場。
イグドラシル薬剤の対になる薬で製造法も消されるほどの悪意の結晶とも呼ばれる劇毒だが、聖武器の制作機能の中に存在していたためフレオンを毒殺したマルティへの報復のため元康が製造し使用する。
伝説の薬で、製作は毒薬系の最上位の難易度で非常に困難だが、効果は計り知れない。
ガエリオン(メス)曰く本来は千倍以上に薄めて使うほど強力なもの。
服用すると、ウロボロスの使徒へ変化して、辺りを侵食し続ける。
それは聖武器の所持者に危険警告が何度も表示され、フィロリアルが本能的に危険を察知し、放置すると国がなくなるほどの脅威度と戦闘力を持っていて、元康のリベレイションXのスキルを食らっても死なずに動いていて、過去には四聖勇者が出動したり、裁きの魔法を使用されたほどである。
その一方で未使用の状態だと聖武器でも感知出来ないなど、隠蔽性も非常に高いというタチの悪い性質もある。
証拠隠滅のために使用済み小瓶が槍に吸収されたはずなのだが、なぜかマルティの部屋から同じものが発見される。
過去にシルトヴェルドとの和平会談の際にメルロマルクの王子・シゼルに服用され、オルトクレイが憎悪を募らせ、反亜人主義へとなってしまう原因にもなっている。
作者曰くイグドラシル薬剤が出た時にすでに設定として存在していた薬物とのこと。
アクセサリー
魔法的な効果を発する小道具、及び装備品。宝石や骨などの素材を加工し、魔力付与を行う事によって魔法的効果の方向性が決まる。首輪や腕輪、指輪などを代表とし、エルハルトが尚文に譲ったパワーグローブや盾の解析用キャップなども広義においてこれに分類される。
尚文の担当異世界では、宝石商や彼に伝授された尚文のような一部の者等が商売道具としており、絆の担当異世界では魔力付与を行う付与師なる者達がこれを作るなどしている。
また、聖武器や眷属器にアクセサリーが装着されると特殊な効果を発揮する場合が多く、その効果については使用してみないと不明な上、魔力付与をした者の想定を外れる事が珍しくない。
(例)ラフタリアの腕輪、フィーロの髪飾り、エイクのネックレス、テリスの腕輪、尚文の盾のキャップ、絆の狩猟具のルアー、グラスの扇の紐飾り、ラルクの鎌の羽飾り、ラフタリアの刀の眷属器の鞘など
宝石の付いたネックレス
絆の世界において聖武器の機能に関する研究から晶人(ジュエル)が再現に成功したアイテム。波発生時に使用者を現場に転送する効果がある。また、アルトレーゼのような商人等によって量産・商品化が十分に進んでいる。
能力名の付いた粉
絆の世界において力の粉や魔力の粉など、Lv.限界に達した者が集めようとするドロップアイテム。使えば使う程効果は小さくなってゆく為、不要な者は売ったりする。
メディアミックス
書籍・漫画情報
※外伝『槍の勇者のやり直し』及び『真・槍の勇者のやり直し』については該当ページを参照。
- 書籍版
イラスト | 弥南せいら |
---|---|
既刊 | 22巻 |
- コミカライズ
作画担当 | 藍屋球 |
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既刊 | 14巻 |
掲載誌 | コミックフラッパー/ComicWalker |
連載形態 | 誌面及びWEB配信 |
コミカライズ累計100万部、シリーズは累計発行部数は330万部を突破した。
また、スピンオフ漫画として
『盾の勇者のとある一日』(作画:赤樫、コミック電撃だいおうじ連載)
『盾の勇者のおしながき』(作画:赤野天道、ComicWalker連載)
の二作品が展開されている。
アニメ
2017年6月にアニメ化決定が発表された。
約1年その後の情報が発表されなかったが、2018年8月に公式サイト、公式Twitterが開設され、ティザービジュアル、メインキャスト&アニメ制作スタッフの情報などが公開された。
同年9月には放送時期が2019年1月であることが発表され、PV第1弾が公開された。
また、海外の配信サイト「Crunchyroll」にて、字幕版と吹き替え版のサイマル配信も決定している。
さらに同年12月、放送期間半年間の深夜アニメとしてはロングラン作品であることが明らかにされている。
初回は60分2本立てで放送された。全25話。
大まかなストーリーとしては書籍版の1巻から5巻までだが、主人公である尚文の性格を始めとしてキャラクターの性格や設定などに改変が多く施され、一部の展開では原作と行動や言動が真逆になっている場面すらもある。
これらの原作と違う改変についてはアニメスタッフの田村はインタビューで「我々のクリエイティブ」と称している(改変する許可は作者から取ったとのこと)。
TOKYOMX、KBS京都、サンテレビ、AT-Xに加えてBS11とかテレビ東京系列局約2局にて放送。また、NTTぷららによる動画配信サービス・ひかりTVなどで配信されている。
最終回後、第2期及び第3期の制作決定が発表された。その後2020年9月には第2期の放送が2021年中であることが明らかにされ、更に2021年3月6日、第2期の具体的な放送時期が2021年秋期であることを明らかにしている。
だが2021年7月8日、放送時期を2022年春期に延期することを発表し、全13話(ただし、第13話はいわゆる幕間話であり、第12話が実質的な最終回)で放送された。なお、ネット局からテレビ東京系列局約1局が離脱している。
2期は大まかなストーリーとしては書籍版の6巻から9巻までだが、省略や改変がほとんどのシーンで行われ、原作と展開の流れや過程が大きく異なっている。キャラの性格も1期以上に原作からの改変が多く施され、原作と行動や言動が真逆になっている場面も多い。
制作スタッフ
監督 | 阿保孝雄 |
---|---|
シリーズ構成 | 小柳啓伍 |
キャラクターデザイン・総作画監督 | 諏訪真弘 |
デザインリーダー | 高倉武史 |
デザインアシスタント | 和田慎平 |
モンスターデザイン | 森賢(ぎふとアニメーション) |
アクション設計 | 黒田結花 |
プロップデザイン | 杉村絢子 |
色彩設計 | 岡松杏奈(キネマシトラス) |
ビジュアルアドバイザー | 増山修(インスパイアード) |
美術 | 木下晋輔(インスパイアード)/西口早智子(インスパイアード)/明石 聖子(スタジオ・ユニ) |
3DCGディレクター | 越田祐史(オレンジ) |
2Dアーティスト | hydekick |
モーショングラフィックス | 上村秀勝(サブリメイション) |
撮影監督 | 梶原幸代(T2スタジオ) |
編集 | 須藤 瞳(REAL-T) |
音響制作 | グロービジョン |
音響監督 | 郷文裕貴(グルーヴ) |
音楽 | Kevin Penkin |
音楽プロデューサー | 飯島弘光(IRMA LA DOUCE)/植村俊一(日本コロムビア) |
アニメーション制作 | キネマシトラス |
ゲーム
RPGツクールをベースに制作されており、アニメ版1期放送時の無料版と、アニメ第2・3期制作決定時に発表されたSTEAM版(3000円)の二種類がある。
戦闘システムは原作の戦闘を意識して、尚文は全く攻撃力がないが補助に非常に優れた性能を発揮し、アタッカーはラフタリアやフィーロが行う。
無料版は、尚文がラフタリアに救われるまでを描いた短編となっており、尚文視点での物語を強調してか、終盤で尚文がラフタリアの大人の姿を認識できるようになるまで、ラフタリアは子供の姿のままの描写となっている。クリア後のプレイ時でも同様である。小さいラフタリアをずっと愛でたいならこちらを…
STEAM版はアニメ第1期をベースとしているためその後の展開もプレイできる仕様となっており、ワールドマップの実像もされてさらに幅広さを増している。また随所にアニメ版の画像が挿絵として導入されている。また無料版と違い、大人のラフタリアは原作とアニメと同じタイミングで登場する
スマホ向けアプリ
『盾の勇者の成り上がりRERISE』2021年2月24日配信の放置探索メインRPG。詳細はリンク先参照。
『盾之勇者成名錄RISE』2021年4月28日配信の中国語圏向けRPG育成アドベンチャー。台湾・香港・マカオで配信。日本未発表。声優はアニメ版の担当声優が引き続き、ゲームでも担当しているが、中国語表示。上記のRERISEとの関連性はない別ゲーム。⇒公式サイト
他にも1480円の『盾の勇者の成り上がりRelive The Animation』
キャラクターアラーム980円の『盾の勇者の成り上がりアラーム~フィーロ&メルティ』
がある。
コラボしたゲームアプリ
- 2019年
「チュインクロニクル3」
「トリニティセブン -夢幻図書館と第7の太陽-」
- 2020年
「防振りうぉーず」
- 2021年
「魔剣伝説」
「ゴエティアクロス」
- 2022年
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藤川千愛:アニメEDタイアップ歌手。