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蟻地獄の編集履歴2023/04/30 18:05:44 版
編集者:じゅん
編集内容:全体的調整|誤解を招く一部の表現を修正

概要

脈翅目に属する昆虫のうち、ウスバカゲロウツノトンボ(名前に反してカゲロウでもトンボでもない)の幼虫のこと。

通常はウスバカゲロウの方を示し、その漏斗状ののことも含めて言われることもある。

卵から生まれたばかりの時は前に動けるが、それ以降はの構造故に後ろ向きにしか歩けないのが特徴的。この事から「あとじさり」とも呼ばれ、「すりばちむし」の別名も持つ。

体長約1cmと丸い体型。平たい頭部の正面には6対の単眼と、クワガタムシのように大きく発達したノコギリ状のを持つ。

この顎は1対に見えるが、実は2対の顎(外側の大顎と内側の小顎)がくっついて形成された吸汁用のストローである。この顎で獲物を掴みながらをすすり、空殻になるまで食い尽くす。

ウスバカゲロウのアリジゴク

最もよく知られるアリジゴク。ツノトンボと比べて腹部は盛り上がり、滑らかで突起を持たない。

穴でもある漏斗状のを乾燥した地面で作り、アリダンゴムシなどの飛べないが来るのを底に待ち伏せ、巣穴に落ちた獲物に粒をぶつけ追い落として捕食する。

ウスバカゲロウの英語名「antlion」がこの生態に由来する(直訳は"アリの獅子"だが、意訳としては"アリの殺し屋"が近い)。

ただし巣に獲物が落ちることが極めて稀であり、月に1匹しか食えないこともザラである。そのため飢餓乾燥に対しては大変強く、3か月餌を全く食わなくても死なない

食べ残された死骸や、巣穴に落ちた石ころなどのゴミを自ら顎で鋏んで投げ捨てる。巣穴にジャンジャン虫が入ってくる状態では巣の整備を雑にしてしまうが、一週間程飢餓を迎えるとまた巣を整備し直す。

なお前述した捕食性とは裏腹に防御力は低く、陸上に出ると獲物であるはずのアリなどに軽々と捕食されてしまう。他にもアリジゴクの巣に他のアリジゴクを入れた場合は、入れられた方が食べられてしまう。

穴の中では排泄が出来ず、尿も我慢して成虫になってから放出するとされてきたが、最近の研究によりたまにおしっこはしていることが判明した。ちなみにこれを発見したのは何と日本小学生である。

ツノトンボのアリジゴク

ウスバカゲロウと比べて腹部は扁平で、縁辺部に数多くの突起が並んでいる。

を作らず、地表や岩、植物などの表面でそのまま獲物を待ち伏せるため、環境の色に溶け込むカモフラージュが優れている。

創作物での扱い

奇妙な外見と生態ゆえに、悪役として登場することが多い。大概はモグラケラのキャラと同じく、の中を動き回ったりする。成虫になる作品はあまりない。

一方でトリオンの蟲惑魔のように美少女化されている作品も存在する。

蟻地獄をモチーフにしたキャラ

漫画・アニメ

モチーフにした楽曲など

比喩表現

巣穴から抜け出すことが困難なことから、一人では逃げ出せない、または抜け出せない困難(借金など)の厳しい現状を表す例えとして使用されることもある。

また、グンタイアリなど一部の毒アリにたかられることをこのように形容することもある。こちらは人間であっても命に関わるほど危険。

表記揺れ

アリジゴク

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