データ
全長:80メートル
重量:15万トン
別名:軍艦ロボット
概要
ウルトラセブン
第21話「海底基地を追え」に登場。
四半世紀前から相次ぐ戦争や海難事故で海の藻屑と化した多くの沈没船の残骸からミミー星人が作り上げた。
出現した国の近くに沈んだ沈没船を素材として使っているらしく、日本に出現したものは太平洋戦争末期に沈んだ戦艦大和がベースになっていた。
四方に砲弾を発射することができ、完全停止してから15分経過すると体内に仕掛けられた爆弾により大爆発を起こす。
日本近海で多数の船舶を沈めた後で伊豆半島の下田港に出現し、ウルトラセブンを巨大な枷で拘束して道連れに自爆しようとしたが、ローリングスパークで脱出された後エメリウム光線で破壊されて敗れた。
桑田次郎コミカライズ版
本編をベースに描かれているが、各種メディアの中で唯一ミミー星人の姿が描写され、艦橋下部にある多脚で地上に上陸する展開にアレンジされている。
また爆弾は日本列島を吹き飛ばす威力であるとされ、それを知ったキリヤマ隊長もそのことを公表せず死を待つばかりの心境になったが、セブンの決死の行動によって爆弾は取り外されて処理された。
ウルトラマンSTORY0
第47話~第51話に登場。
星間連合のザラブ星人の宇宙戦艦で、星間連合に反抗する植物人間ギガント人の星を攻撃した。サイズはウルトラマン級の宇宙人が使うだけあってとてつもなく大きく、火力も高い。主砲は惑星をも破壊するゴルドニウム砲であり、人型の巨大ロボに変型することで更なる威力を発揮する。また、動力であるゴルドニウム炉は光の戦士の光波熱線に反応しビッグバン並の爆発を起こすため迂闊に攻撃ができない。
最期はウルトラマンエースの高次元バリアで周囲を覆い、ウルトラマンタロウのウルトラダイナマイトにより爆発より早く蒸発させるという戦法で破壊された。
乗組員としてダダ、クール星人が登場、艦載機としてビルガモ、恐竜戦車を収納している。
巨大な宇宙人が乗る、大火力の宇宙戦艦と言う設定は、かたおか徹治の『ウルトラ兄弟物語』(「どうせ俺はダメなウルトラ族さ!」で有名なアレ)が初出と思われる。本作ではウルトラの星のタカ派が巨大戦艦「バトルシップ」を乗っ取り、正義を振りかざして逆らう宇宙人を惑星ごと皆殺しにするという暴挙に出ていた。
スーパー特撮大戦2001
レッドバロンの宿敵、鉄面党がTDFに対し送り込んだ無人兵器として登場・・・えっ?
そう、なぜか本作ではウルトラ怪獣ではなく地球人の作ったメカとして登場するのである。しかも驚くなかれ、なんと14隻もの大艦隊で。いくら資材はタダ同然だからとはいえ、この発想はなかなかすごい。
AnotherGenesis
こちらでは元・人間でブラストの同僚である『ロックス伍長』が兵器を吸収した姿という扱い。
最期はヴォルテック・インパクトで引導を渡された。
色は原典とは異なる赤色。
ULTRAMAN
『ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSE Episode: ZERO』にて登場。
本編に登場した黄金の城壁以上に直球な『岩鉄城』というネーミングになっている。
ムキシバラ星人の侵略兵器であり、元は異星で作られたメカニックだが、星人によって改修が繰り返され、違法建築ともいうべき艦橋の周りに砲台や探知機が据えられた四足歩行のロボットという設定。
余談
企画段階ではより怪獣らしいフォルムで、成田亨によるデザインも出来上がっていたという。
それも、本来『セブン』ではなく『ウルトラマン』の時点で登場するはずであったらしい。
…と書くと、熱心なファンなら察しが付くかも知れない。一峰大二によるコミカライズ版『ウルトラマン』に登場する怪獣「ヤマトン」、これが実はアイアンロックスの原形だった可能性が高い。
本編で没になった理由については諸説あるが「怪獣が戦艦を背負っている」
その姿を当時の素材や技術で着ぐるみで再現した場合、スーツアクターが重さで身動きが取れなくなるから…というのが有力と言われている(ソフビなどでは省略されたがデザイン画や漫画での描き込みは相当に緻密なのである)。
艦橋や砲塔部分の下はどうなっているかは本編中は不明であるが、各怪獣に設定してある足跡は帯状なので履帯ではないのかといわれている(劇中、海底での移動や攻撃に前後しての方向転換に際して特徴的な走行音がしている為、その可能性は高い)。
脚本段階では人型ロボットで、ドドンゴのようにスーツアクターが二人入るという案もあったという(この事が絡んでいるのか撮影で使われた造型物は「ラワン材で組んだ骨組みで型崩れを防いでいた」との証言がある)。
かつて東宝の『連合艦隊司令長官 山本五十六』のミニチュアの流用・改造を指示されたため、美術の成田亨氏が激怒したといわれていたが、2012年に発売された『ウルトラセブン研究読本』ではセットとのサイズ差からそれは否定されており、円谷プロで新たに作成されたものであるとしている。
これは恐竜戦車の戦車部分が、日活の『大巨獣ガッパ』に登場した61式戦車の流用であったことから生まれた説であったようである。
ただし成田亨氏は画集にアイアンロックス自体のデザイン画を掲載しておらず、「真剣に円谷プロを辞めることを考えていたときのデザイン」というコメントのみを残している。
上記の『研究読本』の対談では、美術助手であった池谷仙克氏が「砲塔の配置を考え設置した」との証言を残している。