概要
デュエルアカデミア錬金術担当教授兼オシリス・レッド寮長大徳寺の正体であり、セブンスターズの一人である錬金術師。
錬金釜-カオス・ディスティルとマクロコスモスによる除外を主軸とし、ヘリオス・トリス・メギストスを切り札とする錬金術をモチーフとしたデッキを使用する。
遊城十代戦
仮面で正体を隠して遊城十代にデュエルを挑み、デュエル中飼い猫のファラオが自身に駆け寄ったことから正体を明かし、自身の素性と目的について語った。
元々アムナエルは、錬金術師として全ての金属を金に変え、不老不死の秘薬さえ作り出す「賢者の石」を探すために世界を旅していた。
それから彼はある人の命を受けて賢者の石の研究を続け、かつてペガサス・J・クロフォードがデュエルモンスターズにたどり着いたように、彼の研究もデュエルモンスターズにたどり着いた。
だが、アムナエルの体は長旅の無理がたたり、不治の病に侵されていた。
そのため、彼は錬金術が生み出す人造生命体「ホムンクルス」に魂を託したが、ホムンクルスの体は仮の肉体に過ぎず朽ち始め、もうすぐ寿命を迎えようとしていた。
「私は訪れる死の前に、私の研究を支えてくれた人のためにも、究極の精霊を操る力を手にしなければならない」
「三幻魔の力があれば、賢者の石を作ることが出来るのだ」
彼はそう語り、明日香・万丈目らを人質に取り、動揺する十代に対して「教師としての最終試験」という名目で激戦を繰り広げる。
しかしデュエルの最中、
「(お前の本当の力はまだ目覚めてはいない)」
「(十代、お前には、お前自身も気づかぬ力がまだ眠っている)」
「融合こそお前に秘められた力、お前が一流の錬金術師である証!」
と、後の十代及びその真の力を見抜いていたかのような独白と発言が見られた他、LPを300まで削られた上フィールド上の魔法・罠ゾーンのカードも手札すらも0枚となり追い詰められ戦意喪失しかけた十代に対し、
「所詮お前は一年前と同じか?」
と問いかけ、「仲間達と出会い絆を結んできた一年間」を思い出させ「仲間を作り上げることこそ錬金術」という答えに至らしめる等、十代の成長や勝利を望んでいるとも取れるような言動が散見。
最終的に、戦意を蘇らせた十代が引き当てた「ミラクル・フュージョン」により融合召喚された「E・HEROエリクシーラー」の輝く姿を見届け、錬金の観念を持つ「融合」をメイン戦術としたE・HEROデッキを使いこなす十代に後継者の可能性を見出しながら敗北。
「三幻魔の力を使い賢者の石を作る」という野望は十代のやる気を引き出させ全力で戦わせるための嘘であり(※1)、本来の目的は「力を求め心を曇らせたかつての支援者」がこの島にもたらす災いに対抗する力を育てることだったと語り(※2)、「錬金術の真意は人の心をより高貴で純粋なものに変えること」として十代に錬金の秘伝書「エメラルド・タブレット(※3)」を託した。
そして、彼の肉体は崩壊し、魂は昇天……
するはずが、成仏寸前で魂をファラオに飲み込まれてしまい、以後はファラオの腹の中で過ごしている。
地縛霊ならぬ猫縛霊といったところか。
※1
デュエル中にエメラルド・タブレットを取り出した際、アムナエルはそこに記された「世界の真実」として
「世界の全ては一つの物質から生まれ、それが様々に変化し、天空を、地上を創りあげている」
「それ故、全てのものは繋がり、互いに影響を与え合っている」
「ミクロコスモスである人間の世界と、マクロコスモスである天空の世界も」
と、後にダークネスが語った「宇宙は一枚のカードから生まれた」という言葉に通じる言葉を語っている。
※2
なおこの目的のためにダークネス化した吹雪を利用しており、手段を選ばない人物である側面は否めない。
※3
実際の所「三幻魔の力を使い賢者の石を作る」ことが出来たのかは不明であり、後の影丸も賢者の石を作ろうとはしていなかった。
使用カード
錬金術の四元素の精霊にちなんだカードが見られる。
というように対応すると考えられており、金属や太陽系をモチーフにしたカードがみられるのはそのためだろう。
また、切り札の「ヘリオス・トリス・メギストス」は、ギリシャ神話の太陽神ヘリオスと、
ギリシャ神話のヘルメス神と、エジプト神話のトート神がヘレニズム時代に融合し、さらにそれらの威光を継ぐ人物としての錬金術師ヘルメスが同一視された存在であり、エメラルド・タブレットの著者とも唯一賢者の石を手に入れたともされる伝説の錬金術師「ヘルメス・トリスメギストス」が由来だと思われる。
「ヘリオス・トリス・メギストス」特殊召喚までの過程として用いられた「~の過程」カードは、
錬金術において「マグヌム・オプス(Magnum opus:ラテン語で「大いなる業」の意)」と称される賢者の石創造の三段階の過程の各段階「黒化(ニグレド)」、「白化(アルベド)」、「赤化(ルベド)」を元に、
「黄色の過程‐キトリニクス」及び「赤色化‐ルベド」の効果の対象となるのが太陽モチーフの「ヘリオス」カードであることから、
「恒星の寿命が近付くにつれ光の色が白から黄色、赤へと変化していく」活動を「白化」と「赤化」の中間過程に見立て、「四つの過程」としていると思われる。