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ケウケゲン

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げんだいのけうけげん

本記事では、特撮テレビドラマ『忍者戦隊カクレンジャー』に登場する敵怪人の一体としてのケウケゲンを取り扱うものとする。

「くらえ人間共!インフルエンザ盲腸炎神経痛結膜炎~!」

「もっともっと病気を振り撒きたかったのにぃ~!」

演/CV:大河内浩

登場話数:第14話「俺は貴公子だ!!」

概要

本作に登場する妖怪の一体。作中にて初めて、貴公子ジュニアからの命によりカクレンジャー打倒に動いた、すなわち妖怪軍団」として最初に活動した妖怪でもある。

原典となった「毛羽毛現」は、昔から人間病気にして喜ぶ『疫病神』のような嫌な妖怪」と言われ、現代の姿も原典でのそれと同様の、全身が茶色い毛で覆われた毛むくじゃらの化け物である。とは言ってもそこは「現代の妖怪」なだけあって、その身体の至るところにはアフリカ呪術祭祀に使われているような仮面があしらわれているという、他の妖怪に負けず劣らずの奇抜な出で立ちとなっている(おそらく「病気=外来の伝染病ウイルス」繋がりでこの見た目になったのだろうか)。

持ち前の能力も自身の毛玉を撒き散らし、飲み込んだ人間を様々な病気に罹らせるという原典でのそれに準じたもので、作中では「毛羽毛総合病院」の院長として振る舞う一方、自身の能力で人々に病気を撒き散らす上、患者に対しても看護師等にハサミでの手術を命じるなど、「世界一の名医」の自称とは裏腹に完璧な籔医者でもある。

戦闘ではメスやハサミ等の手術道具を武器とする他、ユガミ博士強化改造を施されてからは左腕に火器が追加された他、「妖術火炎地獄」という技を使えるようになり、カクレンジャーを窮地に陥れた。

作中での動向

例によっての大食が祟って腹痛を起こしたセイカイは、たまたま通りかかった「毛羽毛総合病院」にて診察を受けることとなるが、そこは毛羽毛院長ことケウケゲンの巣窟であり、リウマチ等に罹っている」などと適当な診察に及んでは、看護師に強引かつ出鱈目な手術を命じてみせた。

この奇行を前にして猫丸で逃走を図ったカクレンジャーであったが、いとも容易く走って自分達を追い越す毛羽毛院長の姿に、彼が妖怪ではないかと看破。果たしてその見立て通り、とある高層ビルの屋上で正体を現したケウケゲンは、冒頭上段の台詞を言いながら毛玉をばら撒いて人々を病気で苦しめ、これを止めようと駆けつけたカクレンジャーに対しても、セイカイが依然として腹痛に苦しんでいるのに付け込んで善戦してみせた。

さらにダメ押しとばかりに巨大化してみせたものの、獣将ファイターの身軽な動きには対応しきれず命乞いに及ぶ始末であったが・・・ここで突然上空に現れた巨大な顔が獣将ファイターを攻撃、ケウケゲンもその顔の主によってその場から消失してしまったのであった。

戦場から消失したケウケゲンは、謎の屋敷で妖怪のゴロツキ達と、それを束ねていると思しきエレキギターを弾く謎の男と遭遇するのだが、その謎の男との対面もそこそこに、

「どうしたの、ケウケゲンちゃん。駄目じゃない、一緒に踊らなきゃ!何よ、アンタ!カクレンジャーにやられて情けない!妖怪の面汚しとは、アンタのことよ~!」

と、激しい面罵と共にギターで殴り付けられるという仕打ちを受けることとなる。さらに謎の男はユガミ博士にケウケゲンを改造させつつ、自身が「妖怪世界ではその人あり」と謳われる大物・貴公子ジュニアであることを明かし、以下の台詞とともに自らの目的を語って聞かせるのであった。

「いいこと、皆?我々妖怪は封印の扉が開き、力を取り戻した。今こそ一致団結してカクレンジャーを倒し、妖怪のパラダイスを作んのよ~!恐怖と憎しみがこの世で一番!とことん人間を苦しめて、私達の奴隷にすんのよ~!」

かくして、改造を完了し巨大な姿で再度出現したケウケゲンは、再度市街地にて破壊活動を繰り広げるとともに、毛玉をばらまいて人々を病気で苦しめていく。のみならず、これに応戦した獣将ファイター相手にも左腕の火器で圧倒し、負けじとカクレンジャーが召喚した巨大獣将も、ユガミ博士の仕掛けたによって獣将ファイター諸共、鎖で拘束され身動きが取れなくなってしまう。

完全に優位に立ったケウケゲンは、「妖術火炎地獄」と鎖からの放電で獣将ファイターと巨大獣将を苦しめ、そのままレッドサルダーに止めを刺そうと構えるが、そこに腹痛を乗り切ったセイカイの召喚したバトルクマードが乱入、後一歩のところで阻まれてしまう。

さらに、カクレンジャーも「獣将ファイター一体化之術」で獣将ファイターと一つとなり、を自力で破ると、ここまでのお返しと言わんばかりに自分達の得意技を次々繰り出してケウケゲンを怯ませ、そのまま必殺のファイタークラッシュによって止めを刺され冒頭下段の台詞を遺して爆散した。

「許せない、カクレンジャー・・・。必ずこの手で・・・この手で・・・・・・奴らを叩き潰してやるわぁッ!」

この顛末を前にして、ジュニアはその正体――妖怪ガシャドクロとしての姿を現しつつ、カクレンジャー打倒への執念を燃やすのであった。

備考

デザインは篠原保が担当。シロウネリと同様に、企画立ち上げの頃のラフの中にあったものの一つで、「ブロンクスの妖怪」という当初のコンセプトからは外れるものの、「なんとなく”毛羽毛現”という名前で、こういうビジュアルで出てきたら面白かんべ」という発想の元でデザインが起こされたという。

関連タグ

忍者戦隊カクレンジャー

妖怪軍団 妖怪(カクレンジャー) 毛羽毛現

バラペテン:『超力戦隊オーレンジャー』に登場する敵怪人の一体。ケウケゲンとは演者が共通している

科学者エンボス流感のウチュセルゾー:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、病原体をばら撒く戦隊怪人達

悪徳殺人医ドクカウンセラー・ゼクターゴーシュ・ル・メドゥ:スーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、こちらは悪徳医者な側面を持つ戦隊怪人達

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