注意事項
原題であるところのBumblebeeは、アメリカのカートゥーン『RWBY』に登場するヤン・シャオロンとブレイク・ベラドンナのカップリング用のタグとしての意味合いも持つため、本作を見て作品を投稿しようと考えている方はご注意を。
また、トランスフォーマーファンならば言うまでもないが、同シリーズのキャラクター名としても通用してしまうため、イラストの検索時にはこの点も注意した方がいいだろう。
概要
実写映画版『トランスフォーマー』シリーズ初のスピンオフ作品となるSF映画。原題と邦題が同じなのは第一作目以来である。アメリカでは2018年12月21日に公開され、日本では翌2019年3月22日に公開されている。
マイケル・ベイ監督の実写映画シリーズが製作されている中で、かねてより予算許諾の報などでその存在が示唆されていたのだが、本作はその第一作目となる。監督はそれまでのシリーズを手掛けてきたマイケル・ベイから『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』の監督を務めたトラヴィス・ナイトとなった。
従来の実写シリーズとの関わりは、プロデューサーのコメントでは「リブートやリメイクではなく同世界観のスピンオフ」とされており、実際に過去作で登場したキーワード等が散りばめられている。しかし過去作とは矛盾する設定や描写も多く、最後の騎士王の続編製作が興行不振から無期限延期(実質シリーズ打ち切り)になったこともあり、スピンオフ扱いしつつ実質的にこの映画を一作目としたシリーズのリブートをするのではないかと考えるファンも多い。
そして後に、監督自らリブートであることを表明した。
本編でもオプティマスプライムと共に活躍したトランスフォーマーのバンブルビーを主役に据え、実写映画第一作品目よりも20年前の1987年…孤独な少女チャーリー・ワトソンと、バンブルビーの出会いから物語は始まる。
キャッチコピーは
はじめての相棒は、少女だった。
登場人物
地球人
演:ヘイリー・スタインフェルド/吹:土屋太鳳
本作の人間サイドの主人公となる18歳の少女。詳しくは該当記事参照。
- ギレルモ・"メモ"・グティエレス
演:ホルヘ・レンデボルグ・Jr./吹:志尊淳
チャーリーの実家の隣人で、彼女のアルバイト先のホットドッグ屋の向かい側にある綿飴屋で働く黒人の青年。チャーリーに想いを寄せており、それを打ち明ける為に彼女の自宅のガレージに侵入したのをきっかけにバンブルビーと知り合うことになる。
- ジャック・バーンズ
実写映画第一作目から存在し、過去作の主要登場人物の一人であるシーモア・シモンズも所属していた政府諜報機関「セクター7」の人間。強情かつ任務遂行の為ならば手段を選ばない性格だが、人情味もある優れた兵士。宇宙からの来訪者たるバンブルビーを執拗に付け狙うが…
トランスフォーマー
今作では特筆するべきポイントとして、劇中のトランスフォーマーのデザインがシャッターとドロップキックをのぞいて『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』などG1シリーズのものに回帰しているものが多々あることが挙げられる。特に、トレーラー映像にてお披露目となったオプティマスプライム、サウンドウェーブ、ショックウェーブは特にこの傾向が顕著であり、主人公であるバンブルビーにしても、元ネタであるミニボットの初代バンブルと同じくフォルクスワーゲン・ビートルへの変形能力を獲得している。
オートボット
CV:ディラン・オブライエン/吹:木村良平
今作の主人公。詳しくは該当記事参照。
CV:ピーター・カレン/吹:玄田哲章
オートボットの総司令官。敗色濃厚となったサイバトロン星での戦いから離れ、戦況を立て直すべくオートボットの仲間を逃がし、時間稼ぎの為にたった一人で群がるディセプティコンの軍勢と大立ち回りを繰り広げた後、彼もまた荒廃したサイバトロン星を脱出するが、その後もディセプティコンに狙われ続けている。
これまでの実写映画シリーズの姿とは異なり、かつてのG1シリーズのデザインを大きく踏襲したものとなっていて、後に地球に到着した時もかつてのビークルモードと同じくフレイトライナーCOEをスキャンしている。喋る時にマスクをモゴモゴと動かす点も初代同様である。
CV:アンドリュー・モルガド/吹:中村和正
バンブルビーと同型のオートボットで、オプティマス同様G1シリーズのデザインを踏襲している。
サイバトロン星での戦闘時に登場していたオートボットの一人。劇中では変形していないが、バンブルビーと同型の小型4輪自動車風のサイバトロンビークルに変形する玩具がスタジオシリーズにて発売されている。「私はクリフジャンパー」と自分を名乗る口癖がある。彼もまたサイバトロン星を脱出していたが…?
CV:デニス・シングルタリー/吹:阿部竜一
オートボットの軍医。サイバトロン星での戦いでは自らもブラスターを手にして果敢に応戦していた。彼もまたG1シリーズのデザインを踏襲している。劇中では変形していないが、ワンボックスカータイプのサイバトロンビークルに変形する玩具がスタジオシリーズにて発売されている。
CV:スティーヴン・ブルーム/吹き替え:綿貫竜之介
オートボットの技術者。G1シリーズのデザインを踏襲している。
サイバトロン星での戦闘時に登場していたオートボットの一人。劇中では変形していないが、スポーツカータイプのサイバトロンビークルに変形する玩具がスタジオシリーズにて発売されている。
彼もまたG1シリーズのデザインを踏襲しており、ラチェットと同型の風貌となっている。劇中では変形していないが、ワンボックスカータイプのサイバトロンビークルに変形する玩具がスタジオシリーズにて発売されている。
CV:カーク・ベイリ/吹:?
サイバトロン星での戦闘時に登場していたオートボットの一人。劇中では変形していないが、小型4輪自動車風のサイバトロンビークルに変形する玩具がスタジオシリーズにて発売されている。
ちなみに他のオートボットとは違い、マイケル・ベイ監督の実写映画シリーズでの同名キャラクターは劇中には登場しなかったが、『トランスフォーマーリベンジ』公開時に玩具のみが発売されていた。
CV:グレイ・デリスル/吹:?
サイバトロン星での戦闘時に登場していたオートボット達の中では唯一の女性型で、過去作よりも大幅に大きくなっている。他のトランスフォーマーに比べてより人間に近い顔立ちが特徴。劇中では変形していないが、バイク風のサイバトロンビークルに変形する玩具がスタジオシリーズにて発売されている。
ディセプティコン
CV:デイビット・ソボロブ/吹:山岸治雄
ディセプティコン航空兵。本作で初めて地球に登場したディセプティコンで、セクター7からの追撃を受けるバンブルビーを急襲。変形するのはマクドネル・ダグラスF-4ファントムⅡ。
CV:アンジェラ・バセット/吹:悠木碧
実写映画シリーズ初となる、平均的な大きさの女性型ディセプティコンで、赤のプリムスGT-Xとマクドネル・ダグラスAV-8BハリアーⅡに変形するトリプルチェンジャー。詳しくは該当記事参照。
CV:ジャスティン・セロー/吹:濱野大輝
シャッターの相方として共に地球へと飛来したディセプティコンで、青のAMC・ジャヴェリンとベル・エアクラフトAH-1Wスーパーコブラに変形するトリプルチェンジャー。詳しくは該当記事参照。
「ディセプティコンたちよ、攻撃せよ」
CV:ジョン・ベイリー/吹:大泊貴揮
サイバトロン星での戦闘時に登場。オプティマスプライム同様、初代アニメを大きくリスペクトしており、その外観や強めのエフェクトがかかった声、ラヴィッジをイジェクトするところなど旧来のファンならばニヤリとするような演出が目立つ。劇中ではディセプティコンを指揮するような描写がなされた。
「発射台を破壊しろ!一匹たりとも逃すな!」
CV:ジョン・ベイリー/吹:拝真之介
サイバトロン星での戦闘時に登場。彼も初代アニメをリスペクトしたデザインで登場している。
同じくサイバトロン星の戦闘時に登場し、彼らも初代アニメ版のデザインをリスペクトしている。劇中ではセリフも無くかつてのジェットロンであることは明言はされていないが、カラーリングやデザインは酷似している。初代アニメのサイバトロンモードのように三角錐型のジェット機に変形する。その他、ブリッツウィングを含め彼の同型のディセプティコンが多数登場しており、サンダークラッカーやスカイワープと思しきディセプティコンも確認されている。
サウンドウェーブの体内よりイジェクトされたジャガー型のディセプティコン。彼も初代アニメに近い姿をしており、オプティマスを翻弄した。
公開前の出来事
国内プロモーション
日本国内用に製作されたトレーラーでは、『キュートランスフォーマー』シリーズや『トランスフォーマーアドベンチャー』でバンブルビーを演じた木村良平氏がナレーションを担当しており、公式サイトでもそのトレーラーを見ることが可能。後に木村氏は映画本編でもバンブルビーの吹替を務めることになった。
余談
- 映画内でチャーリーにダイビングをさせる為にドアで彼女の背中を押した後、”You got a touch,You got a power”(君なら出来る 君にはチカラがある)と『トランスフォーマー ザ・ムービー』の一曲『The touth』を流している。
- 本作の日本公開に先駆けて海外で先行販売されたトランスフォーマー玩具の最高峰ブランドであるマスターピースムービーにて、ビートルに変形する本作のバンブルビーが発売された。ちなみに、スタンダード版と言える『スタジオシリーズ』のトイ(SS-16 バンブルビー)は、偶然なのか同じVWビートルに変形する通常版マスターピースの「MP-21 バンブル」とサイズがほぼ同じである。オリジナルと派生キャラクターである両者が同一車種から全く違うロボットモードに変形するのはなかなか面白い。なお、今作のバンブルビーとMPバンブルでは同じビートルでもモデルとなった年式が異なるようで、主にボンネット周りに違いがある。
- 本作のトランスフォーマーたちのデザインは、トラヴィス・ナイト監督の要望もあって実写版の要素を残しながらもかつてのG1意識した懐かしみのあるデザインへと仕上がっている。これには最初にデザイナーが提出した案がこれまでのマイケル・ベイ版と変わらない物であったため、監督本人が初代TFの玩具を持ち込んできて「この通りのデザインしてくれ!!」と頼み込んでデザインし直してもらったのだとか。
関連イラスト
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