フォウ、フォーウ! ファッ!
概要
『Fate/Grand Order』にNPCとして登場するキャラクター。
マシュと共に主人公と出会う、愛らしい謎の小動物。普段はカルデアの中を自由に散歩しているのだが、主人公がやって来る前は滅多に人前に現れなかったらしい(マシュの目の前は例外)。
理由は後述するが、何の動物なのかは正確に定義できない存在であり、作中でも人によってリス・猫・犬と扱い(認識)が異なる(その為犬や猫が苦手な者からは苦手意識を持たれている)。
「フォウ」という名前はマシュが付けたもので、彼女は「フォウさん」と呼んでいる。命名には特に理由はなく直感で名付けたと言うが、鳴き声が「フォウフォウ」なのでそれに関係しているのだろう。この他にも、驚くと「ファー!?」「ドフォーウ!?」などの奇声を発することもある。
人語は理解しており、基本的に主人公やマシュにしか懐かないらしいが、キャラクタークエスト内では一部サーヴァントにもまんざらではない反応を見せる。加えて何故かレイシフトの適性があり、ちゃっかり主人公らのレイシフトに紛れ込んではその先で一緒に行動している。
イベントや幕間で、セイバーやリリィ、モードレッドなどは、フォウに見覚えがあるかのような素振りをする他、バレンタインイベントでは言葉が通じ、普通にやり取りする場面が見受けられた。
以下、第1部中盤からのネタバレを含みます
その正体はマーリンの使い魔である伝説の怪猫、『キャスパリーグ』。
第1部5章『北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム』にてクー・フーリン・オルタの猛攻に主人公達が窮地に陥る中、突如として現れたマーリンの幻がその正体を語るという形で判明。
更に第1部6章以降で、実は鳴き声の裏でかなり辛辣な物言いをしている事が判明した。
もちろん人語ではなく意訳なのだがダ・ヴィンチちゃんに対して「バカだよねー!」と言ったり、主であるはずのマーリンに毒を吐いたりと言いたい放題の様子。因みに一人称は「ボク」。
そして第1部7章ではまさかの「マーリンシスベシフォーウ!!」の声と共にマーリンにリアルダイレクトアタックを敢行、マーリンに「ドフォーウ!?」という悲鳴を上げさせた(2019年8月のモーション改修からは、スキル使用するとランダム設定だがこの一連が見られるようになる)。
また、イシュタルやエレシュキガルからは「災厄の魔獣」という呼び名で警戒されており、彼女曰く「人の欲望を食らって強大になる」「ある時には村一つを壊滅させた」と、現在の愛らしい姿からは想像もつかない凶暴性を示唆している。なお伝承上では、外伝譚に当たる『散文マーリン』等においてエクスカリバーの刃を撥ね退け、アーサー王の鎧と鎖帷子を爪で引き裂き、重傷を負わせて追い詰めるという、とんでもない魔獣っぷりを発揮しており、倒せたのが奇跡レベルである。
なおアルトリア・キャスターが訪れた別の世界線では、マーリンが彼女にキャスパリーグを押し付け行方をくらました模様。カルデアのフォウとは別の彼に、いつか出会う時が来るのだろうか?
カードとしての性能
フレンドポイントガチャ及びマナプリズムやイベントアイテムとの交換で入手できるサーヴァントの能力強化素材として登場(二次創作ではサーヴァントが食べているという形で描写される)。レア度は★1~3で、合成すると各ステータスを最大で1000ポイント分まで強化する事ができる。種火と同じく対象クラスが設定されているが、こちらはクラスが合わない場合は使用自体ができない。
また、追加で実装された★4のフォウくんは、既に限界値の1000まで強化を行っているサーヴァントにのみ使用する事が可能で、さらに最大1000ポイント(合計で2000ポイント)分まで強化できる。こちらの入手手段は非常に限られており、イベントでの報酬や、高レアのサーヴァントの霊基変還(売却)などで手に入れるレアプリズムとの交換でしか手に入れる事ができない。
一覧
レア度 | HP | ATK | 上昇値 |
---|---|---|---|
★1 | 宵闇のフォウくん | 明けのフォウくん | +10 |
★2 | 煌めくフォウくん | 輝けるフォウくん | +20 |
★3 | 星のフォウくん | 太陽のフォウくん | +50 |
★4 | 流星のフォウくん | 日輪のフォウくん | +20 |
関連人物
実は彼/彼女が廊下で居眠りをしていた時の第一発見者である。
一人と一匹の状態になるとマシュに代わって合いの手やツッコミをいれる。
上記の通り、名付け親にしてブラッシング担当を務めている。
鳴き声で意思のニュアンスは伝わるのか、たまに通訳されたりする。
本来の主人にして恨みの対象。マーリンシスベシフォーウ!
錐揉み回転アタックをしかけたり、マスターに夢魔の弱点を伝えたりと容赦ない。
原典における敵対者にして中の人繋がり。伝承においてキャスパリーグはエクスカリバーの刃をものともせず、アーサー王に重症を負わせ追い詰めたとの逸話が残る。カルデアでは互いに因縁めいたものはなく「どこかで覚えがある」ぐらいの認識。常夏仕様の王に対しては皮肉屋と化す。
フォウを見るなり「災厄の獣」と称し、アーサー王伝説における凶暴性を暴露する。
フォウの側は若干彼女を舐めている節があり、慣れないイベントでわかりやすいポンコツ&ツンデレっぷりを発揮した際は例によって超弩級の煽り(意訳付)をかましたのだった。
自身のバレンタインイベントでフォウを見るなり、見なかったことにしようとしていた。
彼はエレシュキガル同様冥界神なので、同じ理由によって危機感を抱いたのであろう。
現状では全く関係がないのだが、アニメ版『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』では、雪が降ると犬は画面の右下を駆け回ると発言した(下記余談を参照)。ファンサービスだろうか?
余談
ローディング画面の右下にフォウが走るシルエットが表示される。主にイベント開催などのメンテナンス後にサーバーが混み合っている場合、延々と走り続けるフォウを見ることになる「フォウ君マラソン」は『FGO』名物と化している。そして『空の境界』とのコラボイベント『空の境界/the Garden of Order』においては、「カルデアの頼もしいランナー」とついに公式からもネタにされており、さらに佐々木小次郎に「右下で 走りつづける けものかな」と一句詠まれた。
なお、上述した「太陽のフォウくん」と第1部OPではなぜか耳の部分が角(先端が牛のようにやや曲がっている)のような形状になっており、プレイヤーからは何かの伏線かと思われていたが……
関連イラスト
関連タグ
Fate/GrandOrder 人理継続保障機関フィニス・カルデア
キャスパリーグ(グラブル):後に登場した別世界のフォウくん。案の定SNSでは並んでトレンド入りしている。
※ 以下、第1部最終章『冠位時間神殿 ソロモン』の重大なネタバレ注意!
真の正体
※このプロフィールは本百科の推測であり公式によるものではないため注意。
その真の正体は「比較」を司る獣、ビーストⅣ。他の平行世界においては「霊長の殺人者(プライミッツ・マーダー)」の異名を持つ文字通りの「災厄の獣」。正確にいえばその幼体である“種”であり、人間同士の競争と成長、そして妬みや悔しさを糧とし「相手より強くなる」特徴を持つ獣。
エレシュキガルやテスカトリポカが警戒するのも当然だった。恐らく、先述した「角」はこれに関係するものだったのだろう(改めて考えてみれば、本人の鳴き声である「フォウ」は、自身のクラスの数字である『Ⅳ』を意味していたのかもしれない)。ちなみに、いつも気付かれずにレイシフトに同行(マシュは、自分のコフィンに潜り込んでいると思っているらしい)できていたのは、ビーストのクラススキル『単独顕現』を用いて自力で特異点に移動していたからのようだ。
災厄の獣として成長する可能性を秘めていたフォウだが、本人はそうなることを望まず、人のいないアヴァロンの塔に暮らしていた。しかし、「美しいものに触れてきなさい」とマーリンによって塔から放たれ(当人曰く「追い出された」であり、コミック版、しかも1ページ目では実際に塔から突き落とされている)、最終的にカルデアに流れ着いた。本来なら世に放たれた時点で魔獣として成長していくはずだったが、マスターとマシュの善性に触れ続けることで、魔力を蓄えつつもビーストとしての性質を発現することなく、無害な小動物として在り続けることができたのであった。
その祝福の感謝として、今まで自身が溜め込んできた数百年分の魔力全てを使い、ゲーティアに殺され肉体の滅んだマシュに“復活”の奇跡をもたらした。加えて、運命力を譲渡することで、本来ならば残り三日足らずで終わるはずだったマシュの寿命を人並みにまで延ばした。そして、これらの代償として、自身は知性も特性も無きただの無害な小動物となる道を選ぶのだった。
「―――そうだ。私は、本当に、美しいものを見た。」
「刃を交えずとも倒せる悪はあり、血を流さなかったからこそ、辿り着ける答えがあった。」
「第四の獣は、君たちによって倒された。」
その後は力を失った状態で主人公らと引き続き行動を共にしており、第2部序章にて人の感情を糧としていた能力の残滓からかコヤンスカヤが特大級の危険人物だと気づいている。
また、依然として悪性の薄い環境を好む点は変わっておらず、条件に合致する第二異聞帯では普段より生き生きとしており、逆に人間より純度の濃い悪性が満ちるうえ得るものもない第六異聞帯には見ようともしなかった。他にも、自らが司る原罪である『比較』が存在しない第七異聞帯にも関わることを避けた。さらにはコヤンスカヤ曰く「再学習」している状態らしく、知性の方だけであれば徐々に復活してきている模様である。実際リアクションも徐々に知性を帯びたものとなってきており、新たな拠点を得た第2部3章を終えた頃からはすっかり元どおりの調子に戻った。