曖昧さ回避
- フランスの伝承に登場する蛇女。詳細後述。
- 『ファイナルファンタジーシリーズ』のモンスター。詳細後述。
- 『東京放課後サモナーズ』のキャラクター。→ メリュジーヌ(放サモ)
- 『サキュバスクエスト 老司書の短い夢』(※R-18作品)のキャラクター。→ メリュジーヌ(サキュバスクエスト)
- 『Fate/GrandOrder』に登場するとあるサーヴァントの真名。→メリュジーヌ(Fate)
- 『原神』のキャラクター。→メリュジーヌ(原神)
- 『黒魔女さんが通る!!』のキャラクター。→メリュジーヌ(黒魔女さん)
フランスの伝承
メリュジーヌ(Melusine)は、フランス中西部ポワトゥー地方の町・リュジニャンにあった古城の起源にまつわる伝説の登場人物。
人間であるアルバニアの王と、泉の妖精・プレッシナの間に生まれた娘とされている。普段は美しい娘の姿をしているが、出生時に呪いを受けており、毎週土曜日になると下半身が蛇の姿になってしまう。(文献によっては、背中にドラゴンの翼があるとされる場合や、下半身が魚とされる場合もある。)
成長したメリュジーヌは、リュジニャンの領主・レイモンと恋に落ちる。メリュジーヌは「土曜日に自分の姿を決して見ないこと」という誓約を交わした上でレイモンと結婚する。
愛し合い、幸せに暮らす2人は10人の子供をもうけた。
その後の展開には、大きく異なる二つのバリアント(異文)が存在する。
第一のバリアントでは、その幸福をねたんだ周囲の讒言に惑わされた夫が、制約を破ってメリュジーヌの姿を覗き見たため、彼女は嘆きつつ去っていく。しかしその後も陰ながら子供たちを見守り続け、子供たちもまた、メリュジーヌの血を引くことを誇りにした。また、彼女の子孫であるリュジニャンの一族からは、後にフランス国王が出たと言う。
第二のバリアントでは、異類婚姻譚にありがちな不幸な結末を迎えることとなる。
人間と半妖のあいだに産まれた子供たちのうち、8人は異形の性質を持ち、気性も荒かった。
あるとき、レイモンは禁を破って土曜日にメリュジーヌの姿を見てしまい、彼女の正体を知る。しかし、レイモンはそれでもメリュジーヌを妻としつづけた。
だが、二人の間に生まれた息子達が殺人を犯したと聞いたとき、レイモンは激昂して「お前が蛇だからだ」「化け物女!」と妻をなじる。
愛する夫の言葉に傷ついたメリュジーヌは川に飛び込んで行方をくらました。すると、その後レイモンが治めるリュジニャン家の一族は急速に衰退してしまったという。
15世紀に制作された『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』2月の挿絵には、リュジニャン城と城の塔に佇む竜の姿のメリュジーヌが描かれている。
史実のリュジニャン城は、残念ながら1574年に砲撃を受け破壊されてしまった。
なお、一説では、メリュジーヌを表す「女」「蛇」「水」は富と繁栄を象徴しているといわれており、「メリュジーヌ(Melusine)」という名も「Mère(母)」と「Lusignan(リュジニャン)」の合成語であると考えられている。
メリュジーヌの血縁者
父
エリナス(アルバニア国王)(この「アルバニア」とは、現在のスコットランドのことを指す)
母
息子
ウード(外見と顔が炎のように燃えて見える)
アントワーヌ(片頬に獅子の足が生えている)
ルノー(一つ目)
ジョフロワ(大牙が一本あり)
フロモン(鼻の上に毛で覆われたアザがある)
オリブル(三つ目)
関連タグ
関連イラスト
外部リンク
『ファイナルファンタジーシリーズ』のメリュジーヌ
『ファイナルファンタジー5』
同作における(特に印象的な)ボスキャラの一体。
次元の狭間に封印されていた魔物の一体で、後にエクスデスの配下となった。第三世界に入った後、最初の刺客として、バッツたちの前に立ち塞がる。
第三世界に入ってから最初のダンジョンとなるピラミッドをクリアし、その帰り道に戦うこととなる。このため「ピラミッドの最深部にはボスがいないのか」と安心していたプレイヤーたちは驚いたことだろう。
生死不明になっていた仲間のレナに憑依し、人質に取るという卑劣なやり方で一行を苦しめた。
しかし飛竜が捨て身の攻撃をしてくれたことでメリュジーヌは分離し、そのまま戦闘になる。
戦闘では特殊技「バリアチェンジ」を使用。自身の属性を炎・冷気・雷、またはその3属性全て、のいずれかに変化させる。
上記3属性以外(毒・聖・地・風・水属性)はすべて無効化されるうえ、物理防御力が非常に高く、物理ダメージがほぼ通らない。3属性状態になった場合は全ての魔法ダメージがほぼ通らないが、この時のみ物理ダメージが通る。
厄介な技もさることながら、何より「身体に蛇を巻きつけているだけの裸の美女」としか形容しがたい容姿が印象的であり、バルバリシア(FF4)やチャダルヌーク(FF6)らと同様、スーパーファミコン時代のファイナルファンタジーシリーズを代表するエロ敵として認知されている。
『ファイナルファンタジー11』
ピクシー族のモンスターとして登場。
蛇女よりも妖精としての解釈が強いと思われる。
『ファイナルファンタジー14』
大迷宮バハムート侵攻編2層のボス。
伝承と同じく半人半蛇の姿だが、そのデザインはFF11のモンスター「メドゥーサ」と同一である。
参考:FF11のメドゥーサ
『ファイナルファンタジー15』
Ver.1.13の追加サブクエスト「最愛の相棒へ」のボス。
二匹の大蛇を纏った女性の姿をしている、シガイ系モンスター。
FF5のデザインの面影があるが、女性の容姿は青肌で、その髪も蛇になっている。
また大蛇は非常に太く、身体の周りに濃いピンク色の瘴気を纏っているため、大事な部分の視覚的な防御はやはり強固。