データ
別名: | 宇宙細菌 |
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身長: | 1mm |
体重: | 0.1g |
出身地: | 宇宙空間 |
概要
『ウルトラセブン』第31話『悪魔の住む花』に登場。
卵を花の花びらに擬態させ、本物の花だと勘違いし、接触した生物の体内に入り込み寄生、体内へと侵入し、食料となる血液中のフィブリノーゲンを摂取。
更に寄生された生物を吸血鬼へと変貌させ、口から生物を麻痺させる白い霧状の『フォッグ光線』を使用し、他の生物から宿主の不足する血液を供給し、精力を付けていく。
近接戦では足の先に生えたハサミと大顎で応戦する。
これらの格闘能力は白血球と戦う為に身につけたものらしい。
そして最終的に寄生された生物は極度の貧血状態へと陥り、衰弱死してしまう。
地球の現代医学では治療法は未だ確立されていない為、発症すればまず助からない。
活躍
卵の殻を本物の花びらだと思って口付けした少女・香織に寄生して彼女を吸血鬼に変え、夜な夜な同じ血液型の人々を襲わせていた。
血管に張り付き、フィブリノーゲンを貪っていた所、彼女を助けるべくセブンが体内に侵入。
出来るだけ体内を傷つけないように調整したエメリウム光線を受け、食事の邪魔をされて怒ったダリーは、戦闘に突入。
セブンが人の体内ではむやみに攻撃できない事に気づいてか、それをよい事に、口から吐き出す白い霧状の粘液でセブンを苦しめるも、ウルトラ警備隊が投与した薬で体内環境が変わり、その影響で体力を回復させたセブンのエメリウム光線で撃ち落とされた挙句、ウルトラバブルを受けドロドロに溶かされてしまい消滅した。
その後の作品での登場
ウルトラマンレグロスファーストミッション
レイブラッド星人によって復活した個体が何とレイバトスの能力でウルトラ戦士と同じサイズにまで巨大化した。
ほかの3体と共にウルトラマンレグロスを苦戦させたが、救援に駆け付けたウルトラマンパワードと交戦。
パワードボムを受けひるんだところに至近距離からパワードスラッシュを受け爆散した。
映像作品に出るのは約55年振りであり、同時に出現したギエロン星獣、凍結怪獣ガンダーもウルトラセブンにゆかりのある怪獣達であり、ファーストミッションと同時に展開されているウルトラセブン55周年記念のタイアップに合わせられた選出と思われる。
漫画『ウルトラ忍法帖』
朧党の忍獣として2体登場した。
1体目「堕痢」は身体があまりにも小さいため見つけられず、めひらすに誤って踏み殺されてしまった。
2体目「巨大堕痢(ビッグダリー)」は1体目の100倍の大きさで、エースの歯に潜入して虫歯にして苦しめた。
ウル忍は口の中にスペシウム光線を打ち込んだりエースを火炙りにして追い出すが、マンの口に入った時は胡椒によるくしゃみで追い出した。
その後はタロウにハエたたきで倒されそうになるが、人間大に巨大化してもう一度エースの体内に潜入する。
今度はエースを滅多打ちにしても余裕で漫画を読んで出て来ず、エースが食べた物を横取りして餓死させようとしたが、もうページが無いという理由で解剖バラバラの術&八つ裂き光輪でエースごとバラバラにされて倒された。
エースは再生縫合術で蘇生したが、身体の各部に巨大堕痢のパーツが入ってしまい憤慨していた(マンは「前より格好いい」と好評していたが)。
アルテリク星人
漫画ULTRAMANのゲーム化作品「BE ULTRA」に登場するダリーをモデルとした宇宙人。
ノミ型のダリーのような姿をしており、サイズは元ネタ同様に小型で4体ほどの群れで活動し、常に跳ね回っている。
名前の由来はバクテリア(bacteria)から「b」を抜いてアナグラムしたもの。
外伝小説『ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSE』では特別編Episode28『ヒーロー×邂・逅 前編』から登場。
生態も明かされ、意識を電脳空間へとダイブさせられる"半電子生命体"であると設定されている(つまり生体コンピュータウイルスとでもいうべき存在)。
こちらでは巨大異星人として扱われており、口からは溶解泡を放つ。
科特隊の基幹ネットワークに侵入し、マヤの咄嗟の機転でシステム内に閉じ込められるが、彼女を救うためにウルトラマンスーツと融合しかけていた進次郎がマヤの精神データ内にアクセスし、彼女のカーネルを媒体にハイパーワールドからグリッドマンが実体化。
スカイヴィッターと合体したスカイグリッドマンの背に乗った進次郎に電柱を口にぶっ刺されて悶絶し、グリッドビームとスペシウム光線に破れたが、それは本体ではなく、2人はシステム中枢にいる本体を叩く事に。
システム中枢にあるタワーから粒子を放ってシステムの侵食を行うも、バスターグリッドマンが発車したシドニー凝固弾頭弾で粒子散布用ダクトを塞がれる。
今度はマヤの記憶からDARKLOPS ZEROを再現し、グリッドマンキャリバーと進次郎相手に互角以上に渡り合うが、薔薇のような構造の腹部をリミッター解除したスペシウムブレードで切り開かれ、中にいたマヤの本体を救出されてしまう。
最期はフルパワーグリッドマンの「グリッドフルパワーフィニッシュ」を浴びてLOPSから飛び出した本体を、キャリバーを借りた進次郎の「ウルトラグリッドキャリバーエンド」で一刀両断された。
侵食されたマヤのコンピューターワールドもフィクサービームで治療された事で事なきを得た。
立体化の変遷
古くから立体化されている怪獣の一体であるが、多脚怪獣という構造上、造形は簡略化されている事が多かった。
一例として「ブルマァク」版のソフビは多脚部分は腹部のモールドという形で処理されている。
しかし、時代が進むと『HGシリーズ ウルトラマン ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス編』や『ウルトラ怪獣名鑑 ウルトラセブン編2』(いずれも2003年にバンダイから販売された)など造形技術も向上した事で多脚も問題なく表現できるように。
少年リックから販売された『大怪獣シリーズ ウルトラセブン編』はその完成形とも言える造形になっている。
ポピーからは怪獣消しゴム化もされた。
余談
- 1993年に発売されたSFCソフト「ウルトラセブン」ではステージ8で戦う。スピードの早い突進攻撃があるので格闘戦は結構強敵、正攻法では苦戦しやすい。原作同様に戦うが、ウルトラバブルの代わりにワイドショットでとどめを刺す。ステージクリア時は「ダリー 撃破!!」の文字に花の中央にセブンがいるカットで終了する。またVSモードでプレイヤーのうち、どちらかがダリーを選択するとステージが必ずダリーと戦った場所に固定される(片方が怪獣や宇宙人、ロボットを選んでも固定である)。
- 本来、「細菌」とは定義の上では単細胞生物なのだが、実際の造形は眼や顎、四肢に副脚等を持った節足動物のそれである。その為、しばしば「微生物には違い無いのだろうが、むしろ『宇宙寄生虫(プランクトン)』と呼んだ方が実情に合っているのでは?」というツッコミも為される。宇宙の細菌というのだから、定義も異なるという事なのだろう。
- 主に「怪獣」とカテゴライズされる事が多いが、ウルトラ怪獣大百科では宇宙人だと紹介されており、ミクロの文明を発達させているとのこと。
- 当該エピソードにおいて香織を演じたのは、当時は全くの無名、しかし今や日本屈指の女優となった松坂慶子。脚本の上原正三は「ヒロインのカオリ役をとびきりの美少女にしてくれと鈴木監督に頼み込んでおいたのに、ラッシュを見るとやや太めの健康そうな女優だったので大いにがっかりした。その女優が松坂慶子だった。 これが彼女のデビュー作で、天下の美人女優に大化けするとは思いもしなかった」 と語っている。
- 美術チーフであった成田亨氏が第30話で降板したため、美術助手であった池谷仙克氏が初めてデザインした怪獣である。納品された際はオレンジ色だったが、現場でピンク色に再塗装された。
- 名前の由来はミクロ化技術で潜水艇ごと体内に入り治療するというシチュエーションのSF映画『ミクロの決死圏』の、映画美術を担当したと誤解されていたシュルレアリストのサルバドール・ダリからである。
- 漫画ケロロ軍曹に登場する『宇宙虫歯菌 超ダリー』はこのダリーが元ネタで、『超だるい(だりぃ)』との掛け言葉である。
- ファーストミッションと同時期に始まったウルトラマンブレーザーのBlu-ray発売に合わせて公開されたブレーザーメイン監督田口清隆氏とレグロスの坂本浩一監督との対談にてファーストミッションで登場したダリーはアトラク用の着ぐるみだと明かされた。マイナー所なダリーが出た事に田口監督もTwitterでトレンド入りしてたことにかなり驚いており、坂本監督もダリーのアトラク用があると話を聞いてえっ!ダリーあるの!?と驚愕していた。
関連タグ
寄生生命体宇宙植物:ダリー同様に人間の体内に侵入して人外の存在にする宇宙生命体。
ルーゴサイト:細菌の天敵とも言える白血球をモチーフにした怪獣。ダリーのように名前とキャラデザの雰囲気が一致しない点が共通している。