概要
開催日 | 2020年4月19日(第3回中山開催8日目) |
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コース | 中山競馬場芝2000m(Bコース) |
天候 | 晴 |
馬場状態 | 稍重 |
フルゲート | 18頭 |
出走頭数 | 18頭 |
開催前
令和に改元して最初の皐月賞。
この年流行していた新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、競馬場を封鎖して無観客での開催となった。加えて本来、皐月賞等を中継していたNHKにて緊急事態宣言発令に伴う非常報道体制が敷かれた為、前週の桜花賞から翌週の天皇賞(春)まで競馬中継の放送を中止した(尚、2011年の天皇賞(春)も放送を中止しているが、こちらは国会にて平成23年度第一次補正予算案の予算委員会質疑が春季大型連休返上で開かれ、「政治的公平性の確保」を定めた放送法4条の規定上、国会中継が最優先される為)。
トライアル競走結果
太字は出走馬。
弥生賞ディープインパクト記念
若葉ステークス
スプリングステークス
その他前哨戦
きさらぎ賞
共同通信杯
開催状況
天気
前日は終日「雨」発表であったが、当日は第1レースから最終レースまで「晴」発表であった。
馬場状態
皐月賞当週の火曜日に芝刈り、水曜日に散水を行った。
第3回中山開催は野芝(エクイターフ)に洋芝(イタリアングラス)をオーバーシードし、当週の芝丈は野芝が約6cm-8cm、洋芝が約12cm-16cmに設定された。
前日の中山グランドジャンプは「不良」発表での開催であったが、当日の馬場発表は「重」で始まり、第8競走で「稍重」になり、皐月賞も「稍重」での開催となった。芝の状態については「3コーナーから4コーナーおよび正面にかけて、馬場の内側に痛みがある」と発表された。
当日計測の含水率はゴール前で11.1%、4コーナーで12.3%であった。
出走馬
フルゲート18頭に対し19頭の登録があったが、サトノフウジンが回避したことにより抽選は行われず残る18頭全頭が出走確定となった。
トライアル競走で優先出走権を得た馬のうち、弥生賞2着ワーケア、弥生賞3着オーソリティ、若葉S1着アドマイヤビルゴは出走せず回避した。
出馬表
枠 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | 調教師 | 単勝 | 人気 | 馬体重 |
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1 | 1 | コントレイル | 福永祐一 | 矢作芳人 | 2.7 | 1 | 462(0) |
1 | 2 | レクセランス | 北村友一 | 池添学 | 62.9 | 9 | 482(-4) |
2 | 3 | コルテジア | 松山弘平 | 鈴木孝志 | 100.9 | 13 | 460(+6) |
2 | 4 | テンピン | 中井裕二 | 安田隆行 | 237.4 | 15 | 500(-2) |
3 | 5 | サトノフラッグ | ルメール | 国枝栄 | 3.6 | 2 | 488(-2) |
3 | 6 | ディープボンド | 横山典弘 | 大久保龍志 | 360.9 | 18 | 484(-6) |
4 | 7 | サリオス | レーン | 堀宣行 | 3.8 | 3 | 536(-2) |
4 | 8 | ウインカーネリアン | 田辺裕信 | 鹿戸雄一 | 360.0 | 17 | 484(-2) |
5 | 9 | ブラックホール | 石川裕紀人 | 相沢郁 | 99.5 | 12 | 432(+2) |
5 | 10 | アメリカンシード | 丸山元気 | 藤岡健一 | 319.1 | 16 | 464(-8) |
6 | 11 | クリスタルブラック | 吉田豊 | 高橋文雄 | 14.6 | 5 | 474(-2) |
6 | 12 | マイラプソディ | 武豊 | 友道康夫 | 22.6 | 7 | 504(-4) |
7 | 13 | ダーリントンホール | M.デムーロ | 木村哲也 | 18.5 | 6 | 516(-10) |
7 | 14 | キメラヴェリテ | 藤岡康太 | 中竹和也 | 63.5 | 10 | 538(0) |
7 | 15 | ラインベック | 岩田康誠 | 友道康夫 | 160.8 | 14 | 476(+8) |
8 | 16 | ガロアクリーク | ヒューイットソン | 上原博之 | 41.2 | 8 | 498(+2) |
8 | 17 | ヴェルトライゼンデ | 池添謙一 | 池江泰寿 | 13.0 | 4 | 486(-4) |
8 | 18 | ビターエンダー | 津村明秀 | 相沢郁 | 81.2 | 11 | 464(+4) |
昨年のホープフルSを勝ち最優秀2歳牡馬にも表彰されたコントレイル、朝日杯FSをレコード勝ちしたサリオス、弥生賞ディープインパクト記念を勝利したサトノフラッグの3頭による3強大勢となり、それ以外は単勝オッズ2桁以上となった。
レース映像
レース展開
好スタートから先手を主張したのは8番ウインカーネリアン。スムーズに先頭に立つが、外から押して上がっていったキメラヴェリテが1コーナー入り口で先手を奪う。1番人気コントレイルはダッシュが効かず後方から、2番人気サトノフラッグは中団から、3番人気サリオスは4,5番手の好位を追走。1,2コーナー中間地点で逃げるキメラヴェリテが2番手ウインカーネリアンに5馬身ほどの差を付けて1000mの通過は59.8。残り800mを通過した辺りでサトノフラッグ、ガロアクリーク、マイラプソディの3頭がまとまって位置を押し上げ、つれてコントレイルも残り600m付近で仕掛けて位置を上げていく。4コーナーでサトノフラッグとコントレイルの2頭が大外を捲って先頭に並びかけて直線に向く。残り200mを切って外からコントレイルが、内からサリオスが馬群から抜け出し、サリオスが外に寄せて併せ馬の形になる。150mほど続いた追い比べの末、コントレイルがサリオスを1/2馬身抑えて勝利を飾った。
結果
着 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | 調教師 | タイム | 着差 | 上り | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 1 | コントレイル | 福永祐一 | 矢作芳人 | 2:00.7 | 34.9 | 1 | |
2 | 4 | 7 | サリオス | レーン | 堀宣行 | 2:00.8 | 1/2 | 35.4 | 3 |
3 | 8 | 16 | ガロアクリーク | ヒューイットソン | 上原博之 | 2:01.4 | 3.1/2 | 35.7 | 8 |
4 | 4 | 8 | ウインカーネリアン | 田辺裕信 | 鹿戸雄一 | 2:01.6 | 1.1/4 | 36.5 | 17 |
5 | 3 | 5 | サトノフラッグ | ルメール | 国枝栄 | 2:01.8 | 1.1/4 | 36.4 | 2 |
6 | 7 | 13 | ダーリントンホール | M.デムーロ | 木村哲也 | 2:01.8 | クビ | 35.9 | 6 |
7 | 2 | 3 | コルテジア | 松山弘平 | 鈴木孝志 | 2:01.9 | 1/2 | 36.1 | 13 |
8 | 8 | 17 | ヴェルトライゼンデ | 池添謙一 | 池江泰寿 | 2:01.9 | ハナ | 36.3 | 4 |
9 | 5 | 9 | ブラックホール | 石川裕紀人 | 相沢郁 | 2:02.1 | 1.1/4 | 35.7 | 12 |
10 | 3 | 6 | ディープボンド | 横山典弘 | 大久保龍志 | 2:02.1 | アタマ | 36.8 | 18 |
11 | 1 | 2 | レクセランス | 北村友一 | 池添学 | 2:02.1 | アタマ | 36.1 | 9 |
12 | 5 | 10 | アメリカンシード | 丸山元気 | 藤岡健一 | 2:02.2 | クビ | 36.1 | 16 |
13 | 6 | 12 | マイラプソディ | 武豊 | 友道康夫 | 2:02.2 | アタマ | 36.6 | 7 |
14 | 8 | 18 | ビターエンダー | 津村明秀 | 相沢郁 | 2:02.4 | 1.1/4 | 37.2 | 11 |
15 | 7 | 15 | ラインベック | 岩田康誠 | 友道康夫 | 2:02.4 | クビ | 37.1 | 14 |
16 | 6 | 11 | クリスタルブラック | 吉田豊 | 高橋文雄 | 2:02.5 | 3/4 | 36.4 | 5 |
17 | 7 | 14 | キメラヴェリテ | 藤岡康太 | 中竹和也 | 2:02.6 | クビ | 37.7 | 10 |
18 | 2 | 4 | テンピン | 中井裕二 | 安田隆行 | 2:03.3 | 4 | 27.6 | 15 |
ラップ | 12.2 - 11.3 - 12.1 - 11.8 - 12.4 - 12.9 - 12.2 - 11.9 - 11.8 - 12.1 |
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タイム | 12.2 - 23.5 - 35.6 - 47.4 - 59.8 - 72.7 - 84.9 - 96.8 - 108.6 - 120.7 |
レース上り | 4F 48.0 - 3F 35.8 |
払い戻し
方式 | 番号 | 払い戻し |
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単勝 | 1 | 270円 |
複勝 | 1 | 140円 |
7 | 170円 | |
16 | 690円 | |
馬連 | 1 - 7 | 660円 |
馬単 | 1 → 7 | 1120円 |
枠連 | 1 - 4 | 640円 |
ワイド | 1 - 7 | 330円 |
1 - 16 | 2250円 | |
7 - 16 | 2610円 | |
三連複 | 1 - 7 - 16 | 9150円 |
三連単 | 1 → 7 → 16 | 26310円 |
その他・記録など
コントレイルは無敗4連勝で皐月賞を勝利。無敗での皐月賞勝利は前年のサートゥルナーリアに続いて2年連続18頭目。
鞍上の福永祐一、管理する矢作芳人ともに皐月賞初制覇。福永祐一はクラシック完全制覇を達成した。
ディープインパクト産駒はディーマジェスティ、アルアインに次ぐ3頭目の皐月賞制覇。同産駒のクラシック競走19勝目。
1枠1番で出走しての皐月賞勝利は1994年ナリタブライアン以来26年ぶり史上2頭目。奇しくも、1994年皐月賞は1→7→16(ナリタブライアン→サクラスーパーオー→フジノマッケンオー)で、複勝圏の馬番が完全に一致した。
1着コントレイル、2着サリオスともに2歳GI馬であり、皐月賞における2歳GI馬によるワンツー決着は史上初。
関連タグ
2020年クラシック三冠競走
第80回皐月賞:コントレイル
第87回東京優駿:コントレイル
第81回菊花賞:コントレイル