2000系
にせんけい
鉄道車両の系列の一つ。日本国内の各鉄道会社に同系列を称する車両がある。
JR四国・土佐くろしお鉄道 2000系
JR四国が保有・運用している特急用気動車。相互直通運転の関係で土佐くろしお鉄道も同形式車を保有。1989年に先行試作車が作られ、各種性能試験を経て1990年に量産車両が登場した。世界初となる振り子式気動車、かつ日本初の制御付き振り子式車両である。1990年ローレル賞受賞。1994年には高徳線高速化用に設計改良されたN2000系が新製された。
なお、JRグループでは初めて「キハ」などのカタカナ文字を使わない私鉄風の形式となった。
長野電鉄 2000系
長野電鉄の電車。1957年に特急用として第一編成が新製・投入された。小田急から転入の1000系(旧10000形「HiSE」)とJR東日本から転入の2100系(旧253系)への置き換えにより、2011年2月をもって実に半世紀以上に及んだ定期特急運用から退いた。2012年3月末、屋代線の廃線とともに引退した。
東京急行電鉄 2000系
東京急行電鉄(東急)の通勤形電車。1992年に同社の9000系をベースに設計・新製・投入された。同社田園都市線で運用され、東京メトロ半蔵門線にも直通運転で乗り入れている。この車両は東武伊勢崎線方面へは乗り入れを行なっていない。
京王帝都電鉄 2000系(2代)
1957年より製造された、京王帝都電鉄(現京王電鉄)初の高性能電車。車体は2700系を基本とした3扉車両であった。2両編成16本しか製造されなかった上に出力が低く、1959年以後は2010系へと移行した。1983年までに全車引退。
東武鉄道 2000系
1961年から運転開始された通勤型電車としては、東武鉄道初の高性能車両。営団地下鉄日比谷線と直通運転するために作られた18m級の車両。20000系に置き換えられて1993年に運転終了された。
一部の中間車は改造され、2080系として登場した。しかし、非冷房で乗客に不評だった上に故障も頻発したため、登場からわずか4年で廃車されてしまった。
名古屋鉄道 2000系
名古屋鉄道(名鉄)の特急形電車。2004年新製、翌2005年1月に中部国際空港開港に伴い運転開始したアクセス特急に運用されている。車両愛称及び同列車の種別名称は「ミュースカイ」。
京阪電気鉄道2000系
1959年から製造された京阪電気鉄道の通勤形電車である。
1966年までの間に100両が製造され、主力の通勤車両として運用されたが、架線電圧の1500Vへの昇圧に伴い、2600系に改造(正確には代替新造)されて1982年までに廃車となった。当初は阪神のジェットカーなどと同様に高加減速性能を持ち、「スーパーカー」の愛称がある。
阪急電鉄 2000系
1960年から京阪神急行電鉄(現阪急電鉄)が神戸線向けに製造した通勤型電車で、ローレル賞の第1号であった。宝塚線用の2100系・改良形の2021系が存在したが、新型車両の登場や編成替えで廃車が相次ぎ、20現存する車両は13両、うち2000系として残存しているのはたった1両のみである(残りの12両は2021系)。なお、2100系全車と2000系の一部は能勢電鉄へ譲渡され、前者は1500系、後者は1700系となっている。
またとある競技運転では旧型車両であるにも関わらずすごい走りを見せている。
埼玉高速鉄道2000系
埼玉高速鉄道の開業時からの車両。6両編成10本が製造された。
福岡市交通局2000系
福岡市交通局(福岡市営地下鉄)が1号線(→福岡市営地下鉄空港線)の福岡空港延伸に備え1992年に導入した車両。福岡市営地下鉄初のVVVF制御車である。また、福岡市営地下鉄で初めてのオールステンレス車両でもある(1000系はセミステンレス車体)。6編成36両在籍。在籍編成中5編成がGTOサイリスタ制御であるが、1998年に増備された1編成のみIGBTインバータ制御である。また、初期型3編成は幕式行先表示に対し、後期型3編成はLED表示に(1000系が更新時にLED表示にされたため、初期型3編成は空港・箱崎線系統では数少ない幕式行先表示となっていた)なっていたが、2015年から行った車両リニューアルで行先表示がフルカラーLED化されるようになった。
山陽電気鉄道2000系
山陽電気鉄道の通勤形車両。1956年から1963年にかけて計24両が製造された。
2010編成、2014編成の3両2編成はステンレス車両。2012編成の3両はアルミ合金車両の試作車。この2012編成は、アルミ合金製で国内初の車両(過去にジュラルミン製で63系の例がある)で、200系新幹線など現在のアルミ合金製の車両のパイオニア的存在。21世紀に入る前までに引退し、2012編成は静態保存。